さてお盆休みを利用して伺った四国でしたが、困ったことに台風7号が接近
帰れなくなったら困るので、1日予定を繰り上げ帰ることとしました
もっとも台風が来るのは明後日の夕方、天気の良いうちならまだ動き回れることもあり
本来なら翌日に予定した剣山を1日繰り上げて、この日登ることに
やってきたのは剣山ロープウェイ見ノ越駅
かつては山岳信仰の対象であった剣山
2000メートル級と四国で2番目に高い名峰ですが、このロープウェイを使えば初心者でも気軽に登れるとのことでやってきました
ロープウェイのルートは全長830メートル
剣山中腹の「西島駅」まで約15分かかり
ロープウエイとしてはかなり長く、こいつのおかげで山頂までの身体の負担をかなり軽減してくれます
てなわけで西島駅に到着
標高1750m地点までやってきました
見ノ越駅の標高が1420mですから、ロープウェイで330mも稼げたことになり
頂上まではあと200m程
さてあとは頑張って歩く事といたします
ロープウェイから降りたあと、西島駅付近で四国山脈の雄大な山々を望みますが
目を凝らしてみると、いままで走ってきた
日本でもトップクラスの酷道(こくどう)として有名な国道439号線が見えました
なるほどあの山肌を走ってきたという事なんですね
さてここから頂上までのルートは3つ
遊歩道コース80分、剣道コース60分、一番最短の尾根道コース40分
私はこの鳥居をくぐり、まず大劔神社を目指す60分の剣道コースをチョイスしました
ちなみにロープウェイを降りてから、そういったコースの表示がほとんどなく、山に来たんだからそのくらい調べて来いよといった感じに思えてしまいました
というのもほとんどの方がリフトを下りると、最短の尾根道コース40分のほうに進んでいくようです
まぁ西島駅から降りてすぐ見える登山道なんでどうしてもそちらに行ってしまうのはしかたのないところ
中にはかなりの高齢の方もこのルートで登り、頂上付近でバテバテになっていましたが(帰りは降りるだけなんで尾根道コースにしそこで出会いました)
剣道コースは時間こそかかりますが、傾斜が緩やかで歩きやすく自分なりに良い選択だったかと思います
ただもう少し看板などの表示も必要ではないかと感じました
さて剣道コースにした理由の一つが大剣神社に参拝すること
正確に言うと大剣神社にある御神体である剣岩を一目見ることでした
この岩、高さ50mの巨石ですが、この岩の名が剣山の名の由来となっているんだとか
そして次に私が是非とも見たかったのがこの「鶴岩・亀岩」
ちなみにこの岩にも何の表示もありません(だから多分そうというくらい)
さて唐突ですが、古代イスラエル、ソロモン王の時代、王自身が建てられたエルサレム神殿に宝蔵されたユダヤの秘宝
いわゆる「ソロモンの秘宝」が、剣山周辺に埋蔵されたという伝承が古くから四国の祖谷地域で語り継がれています
そう旧約聖書に記されたイスラエルの12部族のうち、行方が知られていない「失われた10支族」の一部がユダヤの秘宝とともに日本に来ていていて、ここ剣山にその秘宝が隠されているなんて話があります
ちなみに「鶴」と「亀」と聞いて日本人に馴染みの深い童謡「かごめかごめ」を思い起こす人もいるのではないでしょうか
この作者不詳どころか歌詞が意味不明なことで有名なわらべ歌
実はヘブライ語なら読み解くことが出来るのだとか
「鶴」は「岩」を意味する「ツー」
「亀」は「お守り」を意味する「カメア」
てなわけで「鶴と亀」は「お守りの岩」という意味にもとらえられるのだとか
ほかの歌詞もこうしてヘブライ語で読み解け、かごめかごめの歌もヘブライ語で訳すとあたかも宝を隠しているような歌になるのだそうです
はてさてこの鶴岩・亀岩は何を守り、そして隠しているのでしょうか
そしてソロモンの秘宝と言えば、映画「インディジョーンズ」にも登場する「失われたアーク」
日本でいうところの神輿にそっくりな聖櫃(契約の箱)です
なんだか根も葉もないうわさ話とも思えますが、実際にこの剣山では7月17日に剣山本宮例大祭が行われ、白装束を身につけた信者20人ほどで本宮から約300m先の頂上まで急峻な山道を神輿を担いで上がるのだそうです
こうした神事は過去の再現劇であることが多く、剣山本宮例大祭もまたソロモンの秘宝たる聖櫃を山頂まで担ぎ上げたその事実を再現しているのかもしれません
ちなみに神輿を担ぐ際のエッサ、エッサという掛け声はヘブライ語で「運ぶ」という意味で、ワッショイは「神が来た」の意味なんだそうです
そうこの剣山のどこかに「失われたアーク」が眠っていると考えるとワクワクします
キーワードはやはり「かごめかごめ」
ちなみにこの祭りが7月17日に行われるというのも意味深です
そう京都の祇園祭しかり、7月17日はあのノアの箱舟が地上に降りた日
いまでもイスラエルではこの日を祝いシオン祭りが行われます
そんな剣山山頂にある、宝蔵席神社で御朱印を賜りました
そして宝蔵石
この巨大な岩石が宝蔵席神社の御神体となりますが
この岩が神器の剣を宝蔵石に封じ込めたとか、埋蔵金が隠されているとかの伝説が残されているそうです
てなわけで標高1955mの剣山頂上に到着
さすがに頂上からの眺めは絶景
標高が高いため周囲の山を見下すことになりますが、ここで朝コンビニで買った弁当で昼食
単なるコンビニ弁当なんですが、これがお腹にしみるほど美味かった
そうそう登山者の中には携帯用のストーブでお湯を沸かしてカップヌードルを啜っている人を数多く見ました
私もそうしたいところですが、航空機を使った旅だと燃料系は手荷物にできないのでつらいところです
さてそんな頂上からは標高1930mの次郎笈(ジロウギュウ)へと続く稜線が見てとれます
ちなみにこの稜線、山と〇〇などの山系の雑誌にたびたび登場する
いわゆる「ザ・稜線」な風景なんだそうです
次郎笈の山頂を望遠レンズで覗いてみると
登山者が見て取れますが、あそこまで行って帰ってきたらまら2時間ほどかかることになるので
今日はここまで
最後に「刀掛けの松」を見て下山
この枯れてしまった松はその昔
安徳天皇が壇ノ浦の戦いの後、阿波に逃れて剣山の山頂に登る途中、刀を置いて休んだという場所なんだそうです
てなわけでこうして下山しましたが、
結局のところ「ソロモンの秘宝」は謎のままとなりました