祇園祭 前祭 山鉾巡行
話が長くなり3話目となってしまいました
ということで3話目は「月鉾」から
鉾頭に三日月をつけ、「天王座」には月読尊を祀りやってきました
堂々とした貫禄が見て取れますが、それもそのはず
34基ある山鉾の中でも最大・最重量の山鉾です
前懸の17世紀インドムガール王朝時代の「メダリオン緞通」
左側の胴懸は18世紀のインド緞通
見送りは皆川月華作の湖畔黎明図
立葵などを紡錘状にまとめ、湖で遊ぶ鳥たちの姿を繊細優美に表現した清麗な趣の作品
動く美術館と讃えらているのが判るような気がします
そんな月鉾の後ろを、子供が屋台のようなものを牽いていました
「伯牙山」
前懸は中国明代の名品で、水引や胴懸、見送などは、日本製のものであっても図柄は中国風と中国風に統一された珍しい山
「蟷螂山」
今朝がた重機を使い山鉾建てしていたのを見ていたので
この山の登場を今か今かと待っていました
大蟷螂(カマキリ)を屋根に乗せた御所車
そんなカマキリのからくり仕掛けが目を引きました
「占出山」
「鮎釣山」ともいいますが、神功皇后が鮎を釣って戦勝の兆としたという説話からきているそうです
てなわけで御神体は竿を持ち鮎を釣った様子が再現されています
久しぶりに山鉾である「放下鉾」
「くじ取らず」で、21番目を引き受けています
確かにこうした山鉾ばかり続いても飽きてしまいますし
鉾 と曳山、舁山を少しばらしているように感じます
ちなみにデジイチを持って行ったので
300mmの望遠で河原町通りと御池通りの交差点での放下鉾の辻回しの様子を映してみました(まぁ案の定ブレブレですが)
前懸は花文のトルコ鍛通
胴懸は花文のコーカサス鍛通
見送は皆川泰蔵による「バグダッド」
このフクロウが見どころで、後ろから見ればこれが放下鉾だとすぐにわかります
「岩戸山」
「くじ取らず」で、22番目を担当します
(まぁ後ろから2番目と言ったほうが判りやすいでしょうが)
車輪を付けており山鉾のように見えますが、実は曳山
鉾ではなく真木が祀られていますね
「岩戸」の名は天照大神の天岩戸伝説に由来
皆川泰蔵作の見送『ヴェネチア』
にしても岩戸山の舁き手に外国人比率が高かった
後で知りましたが岩戸山では「見に行く祭」から「共につくり上げる祭」へと謳い
「岩戸山ソーシャル寄町」というボランティアスタッフを公募したようですが
日本の文化に触れたいといった外国人が多く応募してきたのでしょうね
受け入れた岩戸山保存会も素晴らしいともいえるかと
そしてこの祇園祭 前祭 山鉾巡行で私が一番感銘を受けたシーンとなりました
その後ろには最後のトリ(シンガリ)となる「船鉾」がやってきました
先導するように見える船首にある鷁
この船鉾
旧約聖書にあるノアの箱舟と結び付けられたりもします
イスラエルのシオン祭り同様に7月17日に行われる京都 祇園祭 前祭 山鉾巡行
トリを務めるのはそうした理由があるとも言われています
「日ユ同祖論」は後日読んでみようかと思っていますが
ここでようやく大舵に描かれた飛龍(翼を持った龍)をビニールカバーなしで見ることが出来ました
こんな感じで京都 祇園祭 前祭 山鉾巡行を有料観覧席最前列で堪能
いや〜暑かったけど、見どころ満載でした
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