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3月下旬の春分の日に一日有休を加え連休にし山形の庄内を訪れました
目的は一度泊まってみたいと考えていた「ショウナイ・スイデンテラス」に宿泊し、山形の酒蔵などを巡ることでした


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ということで旅のはじまりはいつものように
新千歳空港JALファーストクラス・チェックインカウンター
実は今年4月からステータスが落ちることとなり
ここを通過することが出来なくなるため、名残惜しく記念撮影してきました
 

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チェックインののちセキュリティを潜ったらすぐに
右側のJALダイアモンド・プレミアラウンジへ
4月からは左のJALサクララウンジになります
 

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この鶴か何かのモニュメントを拝むのも、これが最後
今回しかと調査させていただきます
 

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滑走路から離発着する航空機やエプロンに駐機する航空機を眺めることのできる
人気のカウンター
朝一番で入室したのでまだガラガラでした
 

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JALカラーである赤を印象的なアクセントとして取り入れた
グループ席
 

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日本や海外を駆け回るビジネスマンなどはステータスを持つ方が多く
そうした方々用に用意された一人用のプライバシーが保てる機能的なソファ
もちろん電源は備えられています


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こちらは少し開放的なソファー
丸いテーブルの使い勝手が良いですね
 

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ダイアモンド・プレミアラウンジといえばダイニング
 

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サクララウンジとは違い軽食が用意されていますが
まずはおにぎり
この日は「日高昆布とツナおにぎり」
 

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それと「鮭わかめおにぎり」
といった北海道を意識したおにぎりが提供されていました
 

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パンは
「ごまもっち」と「プチクロワッサン」
地元もりもとのパンかと思われます
残念ながらJAL特製焼きカレーパンはまだ提供前でした
 


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ラウンジと言えば樽生ビール
ダイアモンド・プレミアラウンジで提供される樽生ビールはもちろんプレミアムビール
サントリー ザ・プレミアム・モルツ
アサヒプレミアムビール熟撰
キリン 一番搾りプレミアム
サッポロ クラシックといったところ
 

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それとウイスキーは北海道と縁が深い
ニッカウヰスキーの竹鶴が有り
これはソフトドリンクサーバーのソーダーと合わせハイボ-ルにしていただきました
 

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ということで駐機するエプロンのJALの機材を眺めつつ
朝から樽生ビールといった至福の朝食
 

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これから搭乗する機材(エンブラエル)の主翼に着いた雪や氷を取り除く作業「ディアイシング(機体をめがけて防除雪氷液を散布する)」様子を眺めることが出来ました
 

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そうこうしている間に私どもが搭乗するJAL2900便、仙台空港行の搭乗時間となりました
ステータス順での優先搭乗となりますが、グループ1での搭乗はこれで最後、来月からはそのあとのグループ2での登場となり
そんなことをかみしめて真っ先に搭乗いたしました
  

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搭乗した機材は時刻通り飛び立ち
眼下にまだ雪で覆われたゴルフ場を眺めつつ、今回の旅の中継地である仙台を目指します


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思いのほかスムーズに仙台入りしたのですが、少し時間を余していることから仙台駅をプラプラ
「ポケモンセンタートウホクガーデン」が待ち構える
パルコ仙台にやってきました
もっとも目的はポケモンセンターではなく・・・


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「ザ・ガンダムベース・サテライト」を訪問するため
そうパルコ仙台には公式ガンプラ総合施設「THE GUNDAM BASE」のサテライト店舗があるんです
ちなみにここに来た翌週の3月29日(土)に新店舗「THE GUNDAM BASE ANNEX 新千歳空港」がオープンしたようですが
 

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今回なんとなく訪れ店内を見て回れましたが
このザ・ガンダムベース、日によっては事前抽選による入店整理券にて入店制限を設ける日があるほどの人気なんだとか
 

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ちなみに私が判るのはこの初代ガンダム
最初の放映当時はまだ私自身は高校生
そうギリギリでガンダム世代なんです
  

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ただその後の続編については全く見てはおりません
 

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おかげでこの辺りになると何が何だかまったくわかりません
 

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こんな感じで店内を散策、久しぶりにプラモデルを作りたくなりましたが、めぼしい商品のほとんどが赤い札で「SOLD OUT」の表示
45年の長きに渡って売れ続ける巨大市場「ガンプラ」の実態を目の当たりにしました
ちなみにガンプラは累計出荷数7億個を突破している(2020年5月時点)プラモデル史上最大のヒット商品シリーズなんです
  

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ちなみにプラモデルといっても大変精巧なデザインで
この「PG UNLEASHED 1/60 RX-78-2 ガンダム」などは
コア・ブロック機構を採用のうえ全身90カ所以上が可動したり、ビーム・サーベルが発光したりもするのだとか
ただ価格は27,500円とプラモデルとはとても思えない価格
こんなのが飛ぶように売れるんだから儲かってしょうがないですね
なにせ大阪万博にも出店するくらいですから
そう大阪万博はあまり興味がないのですが「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION(ガンダム館)」だけ見に行こうと目論んでいます
 

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仙台駅にある肉×魚×クラフトビール仙台キッチンでランチ
この後、JR仙山線に乗りニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所に向かう予定ですが、時間的にギリギリになりそうなので
JR仙台駅からほど近い(徒歩1分とありますがほぼ駅構内)このお店といたしました
 

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そんな仙台キッチンは「クラフトビールとこだわり料理のペアリングを楽しむ」をコンセプトにしたお店で
窓の大きくとられ明るく開放的な店内でした
 

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豊富なクラフトビールが楽しめるこのお店の店頭にはビールのタップが並んでいますが
常時12種類のビールやクラフトビールが味わえるのだそうで
 

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ビールメニューには
・アサヒ スーパードライ
・マルエフ黒生
・バドワイザー
・COEDO 毬花
・ソラチ1984
・パウラーナー
・ヒューガルデン ホワイト
・よなよなエール
・みちのくレッドエール
・シルクエール
・ブルックリンラガー
・おすすめ期間限定ビール(この日はBLUE MOONでした)
の12種類があがっています


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そんなメニューには本日の生ビール3種飲み比べなるものがりコスパが良いのでオーダー
この日は
・COEDO鞠花(マリハナ)
 コエドブルワリー(埼玉県)が醸造、香りに特長のあるクラフトビール
・ヒューガルデンホワイト
・アサヒ・マルエフ黒生
 19世紀後半頃からドイツでよく飲まれはじめた濃色のミュンヘンビールの流れを汲む黒ビール
と言った内容で満足の3杯でした


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合わせるのはランチを兼ねて
店頭に掲示してあった看板メニューから
 

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週替わりミートプレートをチョイス
鶏モモ肉のソテー粒マスタードクソースを肴にクラフトビールをさっといただきました
 

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ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝がウイスキーづくりの集大成として1969年に建設したニッカ第二の蒸溜所、宮城峡蒸溜所にやってきました
目的は併設する「宮城狭蒸留所ビジターセンター」
実は4年前にも訪れたのですが、その際はなにやら私の予約ミスで蒸溜所見学が出来ず今回はそのリベンジとなります
 

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今回は事前に予約もしっかり済ませ、ついでに試飲もしたいことからレンタカーではなく公共交通機関を使い伺うことに
仙台駅からはJR仙山線に乗り作並駅で下車
その後、ニッカウヰスキーの送迎バスに乗り込み、気合充分でやってきました
さくなみ駅にはこけしのモニュメントがありましたが、調べたところ江戸時代末期から約150年もの長い歴史を持つのが「作並こけし」なんだとか
 

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てなわけで前回、予約ミスで見学できず涙をのんだエントランスにまた帰ってきました
前回同様、大きなポットスチルが迎えてくれましたが、このポットスチルはその昔「余市蒸留所」で使われていたものだそうで
外に展示されているポットスチルと合わせ、NHK連続ドラマ「マッサン」の撮影に使われたものなんだそうです
 

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今回予約したのは有料セミナー『ニッカのウイスキーを知るセミナー、ブラックニッカ編』というもの
人気のツアーのようでこの日は満席でした
  

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セミナーの受付を済ませ参加証を受け取ったあとは
ギフトショップ&有料テイスティングコーナーへ
 

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ギフトショップでは蒸溜所限定商品が買えたりしますが
 

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ほとんどの来場者が向かった先は併設された有料のテイスティングバー
 

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ここは長蛇の列となっていましたが、なるほど先ほどJR作並駅から送迎バスに乗り蒸留所に伺いましたが
その際は1台のマイクロバスではすべての来場者を運び切れず折り返しピストン輸送したようですが
そんな来場者がやってきたのがこの予約なしで訪れることのできる有料テイスティングバーだったんですね
ちなみに昨今ジャパニーズウイスキーの人気は異常なほど高くサントリーの山崎蒸留所などは
こうしたテイスティングバーまで予約制なんだとか
  

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見学受付にある展示物は予約なしでも見て回れるようで
樽の種類と使い分けコーナーなど見所があります
 

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ビジターセンターの教室にて、動画を鑑賞したあとは外に出て見学ツアー開始
まずはカフェ式連続式蒸留器のある蒸留棟外観から見てまわります


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続いて発芽した大麦をピートで燻しながら乾燥させる、キルン棟へ
 

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さて今回のツアーが有料って事もあり、普段は見学出来ない場所も案内いただくなど見所満載
キルン棟(乾燥棟)では内部も見学させていただきました
  

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続いて伺った仕込棟では
マッシュタンと呼ばれる糖化槽で麦汁が作られています
 

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マッシュタンで濾過した麦汁は発酵槽でもろみとなり・・・
 

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次の工程である蒸留へと進みます
蒸留塔にはポットスチルがずらり並んでいますが
重油ボイラーで造られた130度のスチームをあて蒸留されます
 

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ちなみに宮城峡蒸留所のポットスチルはバルジ型
余市蒸留所ではストレートヘッド型で石炭の炎で直接蒸留させますが
異なる形状のポットスチルを使うことでウイスキーの味に違いを生み出しているのだとか
ポットスチルの上部にしめ縄がなされていますが、これはニッカウヰスキーの創業者 竹鶴正孝氏の実家である竹鶴酒造からの伝統のようです
これは余市蒸留所も同様ですね
 

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続いて貯蔵庫を見て回りますが
貯蔵庫の脇には補修を待っている木樽がずらり
 

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そうウイスキー造りには樽も重要な要素
ここ宮城狭蒸留所にもたくさんの木樽が醸造や熟成に使われていますが、その補修や点検も自前で行われているのだとか
  

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貯蔵庫ではガイドさんから木樽の説明があり
その木樽のサイズから「バレル」「ホグスヘッド」「パンチョン」「バット」に分けられ
例えばシェリーバッドならバットサイズ(500ℓほど)のシェリー樽の再利用ということになるのなどの説明を受けました
 

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貯蔵庫は見学用のダミーなどではなく、本当に原酒の入った樽を貯蔵する倉庫を見学
残念ながら樽が溢れているほど並んでいるかと思いきや、空きスペースが目立ちます
ただこれは現在のジャパニーズウイスキー人気の現状をまざまざと見せつける物との事でした
 

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今回この有料ツアーに参加した理由が、普段ハイボールなどにして飲んでるブラックニッカについてのセミナー『ニッカのウイスキーを知るセミナー、ブラックニッカ編』があったからでした
  

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今回テイスティングするのは
ブラック ニッカ スペシャル
いつもお世話になっているクセのない「ブラックニッカ クリア」に
「ブラックニッカ リッチブレンド」
で作られたカフェグレーンの甘みが特徴の「ブラックニッカ ディーブレンド」
同様にカフェ式蒸留機で作られたグレーン原酒を100%使用したシングルグレーンウイスキー「シングルカフェグレーン ウッディ&メロウ」といったところ
 

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セミナーではウイスキーのテイスティングなどを教わるなど勉強になりました
それに創業者である竹鶴政孝氏が「新川の水で作った水割りの味に感動して建設を即決した」といったエピソードもある
新川の水を飲んだり水割りにして楽しんだりと宮城狭を満喫いたしました
苦労して予約しておいて本当によかった
また仙台を訪れる際には、最寄りの作並温泉にでも宿泊したうえ
今回とは違う有料セミナーを申し込んだうえゆっくり見て回ろうと思います
 

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仙台の冬の名物料理の一つセリ鍋
宮城県産のセリを使った鍋で、鶏肉などとともに鍋に入れて
葉や茎だけでなく、根っこまですべて使用するのが特徴の鍋です
 

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仙台に来たのなら今が旬のセリ鍋を食べねばならないとやって来たのが
仙台駅地下エスパルの郷土料理みやぎ乃でした
このお店は仙台在住のFacebook仲間に教えていただきました・・・良いお店を教えていただき感謝です
 

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店内にはカウンター席やテーブル席、小上がりには掘りごたつ席と結構な席数はあるようです
紹介してくれた方が、騒々しいかもと言ったのはこうしたことからなのでしょうね


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伺ったのは祝日と言う事で予約はコース料理のみということで頼んだ有ったのが
宮城名物【仙台せりと仙台曲がりねぎ鍋・牛たんを楽しめる】お料理7品+120分飲み放題付コース(一人税込み5,000円)というもの
こうした郷土料理のお店で飲み放題と言うのは嬉しい
しかもビールはサントリー ザ・プレミアム・モイルツの樽生
さらにみやぎ乃は"神業"達人店に認定されており、これはビール一本でも良いかと思わせました
ちなみに我が家の奥さんは、こだわり酒場のレモンサワー
 

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まずは先付を肴にビール
先付けにある胡桃の胡麻豆腐、これは春らしくピンクに染めての提供でした
なんだかシェフの心意気が伺えます
  

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続いて大きな赤海老が付いた刺身と酢の物
 

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仙台発祥と言われるやわらか牛タンも美味しい
 

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真鯛カマの煮付け
店主が天然の真鯛だよって一言加えられ提供されたこともありかなり美味しく頂かせてもらいました
  

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飲み放題って事でビール中心になりそうですが、こういった
料理に合うのはやはり日本酒、飲み放題メニューの白鶴の生貯蔵酒がよく合います
ちなみに消毒済みを示しているのは、新型コロナ封じで流行中の妖怪「アマビエ」でした
  

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そしてここでようやく真打の「セリ鍋」登場
ちなみにこの日が最終日だとのこと
見ているだけで食欲の湧く鶏肉は「森林どり」という常緑広葉樹の樹皮のエキスを加えたエサを食べて育った鶏だそうです
白いネギは「仙台曲がりねぎ」
冬が旬で一般的な「長ねぎ」に比べ、やわらかさと甘みが強く、鍋などに入れ加熱することでさらに甘みが増す
宮城県のブランドネギなんだそうです
  

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そして出てきた大量のせりを見てびっくり
なんと半分は根っこの部分
 

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そんなセリの根とシャッキシャキのセリを鍋に投入
 

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セリの根は良く煮込むと味わい深くて美味しい
そういやその昔、戦後裁判にて捕虜にゴボウを食べさせた日本兵が、「木の根」を食べさせ虐待したとして戦犯裁判で罰せられたという都市伝説があったな~なんて話を思い出し
これはゴボウよりよっぽど虐待と思えるのですが、逆にそれが感動へと変わりました
やはり美味しいものはその土地に行かないとわからないものですね


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セリの根がいい出汁を出してくれ
〆の雑炊まで最高な演出をしてくれました
いや~美味しかった、冬の季節に仙台を訪れたらまた伺いたいと思いますし
教えてくれたFacebook仲間のTさんにも感謝です


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仙台での宿泊である東横インから歩いて10分
仙台の台所『仙台朝市商店街』にやってきました
この朝市は終戦後、空襲で焼け野原となった仙台駅前にできた露店商の集まりで
通称「青空市場」が起源とされる市場が組織化されたものだそうです
 

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まずは新仙台駅前ビル側から見て回りますが
こちらには鮮魚店や青果店、惣菜店にベーカリーやカフェなどさまざまなお店が並んでいます
 

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まずは有名どころ「浜伸 渡邊商店」
宮城を代表する海産物として有名な牡蠣、北寄貝、ホヤ、アワビ
そしてブランド物の金華サバ、赤エビなどが並びますが
鮮度抜群の海の幸を海鮮丼にしてその場で味わえるようです
 

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続いて「高級珍味 佃煮・海産物 こがね海産物」
こちらは近海の海産物は無論、手作りの塩辛、筋子、干物などが販売されていて
なにかで話題になったのか?著名な方(私はわかりませんが)も訪れるようで色紙や訪れた際の写真なども展示されています


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手作りの塩辛や安価(1パック700円)なアンキモに心惹かれますが
まだ旅は始まったばかり、先は長いのでここは我慢です 

他にも美味しそうな牡蠣やホタテ、ホッキが並んでいますが
これらは+50円で焼いてくれ、熱々をすぐに食べることもできるようです
 

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プロ向けの、素材の良い魚を揃える「阿部鮮魚店」
覗いてみると宮城県産の他に北海道産の札も見られ宮城県産が少ないように思えます、これがいつもの姿なのかもしれませんが
震災までは全国2位の水揚量を誇る港町仙台、もしかすると復興まではまだ時間がかかるのかもしれません
 

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朝一の一番奥には「いたがき朝市店」があり


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昨晩食べたセリ鍋に入れられていたセリも売られていましたが、これが結構なお値段
特に料理屋でその名を目にする三浦農園のものはなおさらですが、よく見ると三浦農園は名取だったんですね
名取といえば荒浜小学校跡で東北大震災の爪痕を見てきましたが、頑張っているのだな~と思いもひとしおになりました
そういや昨晩はセリたっぷりのセリ鍋をいただいたとここで再度感謝です

 

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今回の旅の目的地は山形県庄内地方
仙台からはレンタカーで向かいます
レンタカーにはたいていカーナビゲーションが付属していますが、やはり使いやすいのは普段使用している
Google Mapsによるナビゲーション
カーナビゲーションよりGoogle Mapsによるナビの方が到着時間が正確(まぁカーナビゲーションが制限速度を意識しているんでしかたないでしょうが)
そのうえ高速道路の渋滞や通行止めなどの情報を加味してくれるので、長距離を走行するときなど大変便利です
てなわけでレンタカーにスマホを装着Google先生を頼りに目的地の庄内町余目へと向かいます
 

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庄内町余目では鯉川酒造を訪れますが
まだ予約した時間まで時間が有るので「寿司 うなぎ 依田善」さんでランチといたします
 

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うなぎと寿司と言うとちょっと敷居が高いように感じますが
寿司 うなぎ 依田善さんは本格寿司を手軽にそしてカジュアルに利用できるとの評判
けれど東京の寿司屋で約20年間修業を積んだご主人が14年前に故郷に帰ってきて開いたお店

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店内を見回すと冷蔵庫には「楯野川」や「上気元」など地酒が並んでいますが
日本酒の品揃えは流石酒処です
 

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メニューを見るとランチはかなりのお手ごろな価格で
私はせっかくなので にぎり 1.5人前(2,250円)をオーダー
 

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大変コスパの良い日本海の旬の味を江戸前寿司にしていただきます
特にまぐろが数多く寿司下駄に載せられていますが、自慢のまぐろは最高ランクのメバチマグロと天然本マグロ
これは東京で働いていたときから信頼を置いている築地の魚屋から直送しているのだとか
庄内の海の幸と間違いのない築地の双方が楽しめる、なるほど美味しいわけです
  

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我が家の奥さんが頼んだのが、人気のバラチラシ(これもサラダお椀付きでなんと1,500円)
マグロ、タコ、タイ、とびこ、玉子、がりそして今が旬のホタルイカなどが豪快に載せられていますが
なによりご飯が庄内産ササニシキ
美味しくないわけが有りません
ごちそうさまでした庄内に来たらまた立ち寄らせていただきます
今度は鰻も食べてみたいものです
 

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日本酒ブームの火付け役となった漫画の一つに「夏子の酒」尾瀬あきら著があります
かつて主流だった三倍増醸酒と純米酒をめぐる問題など日本酒業界の抱える構造的問題を世に知らしめ、日本酒への関心が高まるきっかけになった漫画で、消費者のみならず「るみ子の酒」を醸す伊賀の森喜酒造場などの蔵人にも影響を与えた漫画です
 

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話の中で重要な要素となるのが『龍錦』と言う幻の酒米
実はモデルとなる酒米がありました
それが300年の歴史を誇る庄内の酒蔵、鯉川酒造の所在地余目が発祥とされる亀の尾
1980年代に[鯉川酒造]が阿部家から種もみを譲り受け復活させましたが
なんと3本の稲から栽培され増やしたそうです
 

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今回そんな亀の尾を醸す酒蔵「鯉川酒造」に伺いました
鯉川酒造は米どころ庄内の中心地余目町にあり、まわりを田ん圃に囲まれたこの地で、米作りから手がけた鯉川が醸されています
  

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1725年(享保10年)創業で300年もの歴史をもつこの蔵
現在の社長が11代目とのことですが、蔵の梁などにもその歴史を深さを感じてきました
 

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それに鯉川酒造はマンガ「夏子の酒」の著者、尾瀬あきら氏とも親交が深く
尾瀬あきら氏の作品である「夏子の酒」の他「那津の蔵」「蔵人」などにも何らかの形でかかわっているのだとか
 

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そんな鯉川酒造の酒蔵を特別に見学させていただきました
佐藤社長はじめ丁寧な説明をいただいた営業の佐藤さんに感謝です
 

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そこで見たこんな看板、1725年が創業だそうですが今年でなんと創業300年
まずはおめでとうございます
そして本年である2025年7月に記念祭が開催されるようです
 

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鯉川酒造では代表銘柄鯉川をはじめ、Beppin(別嬪)シリーズなども手掛けていて
そのラベルはイラストレーターの阪本正義氏がデザインしているのだとか
他にもマンガ家尾瀬あきら氏のアシスタントを勤めたことのあるマンガ家、池沢理美氏が作ったデザイン「鯉川 純米吟醸 あたためますよ」などがあるようです
  

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小説家、藤沢周平が自らの作品の中で「東田川郡の酒は、鯉川と竹の露が双璧」、と評していますが
藤沢氏の作品には前述の「亀の尾」に関わる話も登場していました
 

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さていよいよ鯉川酒造の酒蔵見学
まずは酒米を蒸す甑(こしき)と放冷機
ここでは和釜を用いた伝統的な蒸きょうがおこなわれているようです


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蒸きょうに使われるバーナーは現在こんな感じ
煉瓦でしっかり囲われているところを見ると、その昔は石炭や薪などが使われたのかもしれません
 

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洗米はこの機械で行われるようです
ウッドソンの洗米機以外のものをここで初めて目にすることに
 

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ステンレスで覆われているのは、麹室
そういや天理の稲田酒造の酒蔵を訪れた際に日東工業所社製の檜の麹室を見たことがありますが
見学の際に説明してくださった黒瀬杜氏は檜なんかではなくFRPとかステンレスの麹室で良かったのになんて話を聞いたのを思い出しました
 

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鯉川酒造に伺ったのは3月下旬でしたが、すでに甑倒し
あと数本のホーロータンクでもろみを醸し今年の造りを終えるのだとか
 

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搾ったお酒はこうして涼温倉庫で丹念に熟成され出荷されるのだとか
けれどお酒に色は付かないともおっしゃっていました
今はやり始めている琥珀色の長期熟成酒ともまた違うようです


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もろみを搾るのは「YABUTA」
整頓された酒粕も並んでいますが、やはりその処分には頭を抱えているようです
  

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ちなみにYABUTAは稼働中で、かすかにもろみを搾る音がしていました
ドライバーの私は味わえませんでしたが、我が家の奥さんはまさに搾りたてを味わっていました
蔵でなければ味わえない贅沢な一杯ですね
 

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試飲会用の酒を置くコースターには尾瀬あきら氏とアシスタントを勤めたことのあるマンガ家、池沢理美氏のイラストも見られます
ちなみに試飲会では「純米燗酒に恋をして」というほど燗酒にこだわる鯉川酒造ですから
燗酒も提供されることでしょう
ここを訪れた翌日ショウナイスイデンテラスのレストランでの食事会を予約してありますが今から楽しみです
 

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庄内余目町の鯉川酒造に続いて吾有事醸造元「奥羽自慢」にやってきました
この蔵も鯉川酒造同様、鶴岡で1724年創業の老舗の蔵で
日本酒の極致に近い6%精米の酒米で造られた「奥羽自慢6」や「吾有事」、そしてワイン「HOCCA」を醸す蔵です


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蔵を訪ねると、茅葺屋根の母屋に酒蔵が続く老舗蔵でした
ちなみにこの茅葺屋根の母屋は今も自宅として使われているのだとか
 

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実はここ奥羽自慢(旧佐藤仁左衛門酒造場)は、今から十数年前に経営不振と後継者不足さらには蔵元の病気などで廃業の危機にありましたが
そこを聞きつけた同じ庄内地域にある楯の川酒造(酒田市)の佐藤淳平社長が、300年もの歴史を持つ蔵を失ってはならないと
前身となる佐藤仁左衛門酒造場に足を運び、酒造り再開の人的支援を申し入れ一緒に酒造りを手伝うことになったのだとか
 

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そんな奥羽自慢を今回特別に酒蔵見学させていただくこととなりました
 

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酒米は、地元である庄内産の米(出羽燦々、美山錦、雪女神)を楯の川酒造の契約農家から分けてもらったうえ
楯の川酒造の自社精米機で精米して送られてきます
なるほどだから6%精米の酒米なんてものが可能なんですね
 

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そんな酒米は白米計量機にて正確に計量しこのウッドソンの洗米機で洗米されますが
脇のシャワーで更に洗い流すそうです
使用される水は超軟水、出羽三山(湯殿山、月山、羽黒山)のうち一番高い山である月山水系の水が使用され
年代物の甑で蒸されます
 

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麹室は最近改装されたようでピカピカのステンレスパネル麹室
 

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初めて目にしましたが、麹は恒温槽の「床用製麹機」が使って造られるようです
伝統と経験に則り醸される日本酒ですが
隅々で進化は続けられているようです


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出麹作業は写真の出麹ボックスの中に入れて
送風機で、風を送ることにより麹の水分量を調整すると説明を受けました
 

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酒母タンクは小さいものを使用
中温速譲で1週間くらいかけて酒母が造られますが
この仕込み蔵にタンクを入れて丁寧な作業が行われるようです
 

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サーマルタンクもこうしてずらりと並ぶ光景を見ると
なんだか頼もしく感じます
 

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これは洗瓶機(ボトルリンサー)でしょうか?
 

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レイメイの瓶詰機
 

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火入れにもこだわりがあるようで
この清酒加熱殺菌装置が使われるようですし


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物によっては瓶燗も行われるようです


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酒蔵見学に伺ったこの日、酒蔵には爽やかなゆずの⾹りが漂っていましたが
ちょうど奥羽自慢 ゆず酒が瓶詰されていたようです
 

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こうして醸された日本酒などの商品は、保冷庫の中で出荷を待ちます
 

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酒蔵を巡って気づくことがりますが、こうして全量保冷庫で保管される酒蔵が多くなってきました
やはり暑さなどで日本酒にダメージを与えないための配慮なんですね
 

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配慮と言えばこんな瓶が割れないように梱包するダンボールなるものも見せていただいたりもしました
こんな感じで長い時間、営業の五十嵐さんと製造を担う石塚さんの説明を受けつつ酒蔵見学させていただきましたが、感謝です
 

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山形での宿は晴耕雨読の時を過ごす、田んぼに浮かぶホテル
「ショウナイ・スイデンテラスホテル」
地元の方々が「何もない場所」とほほ笑む場所にそのホテルはありました
実はこのホテルにどうしても泊まってみたいというのが、今回山形への旅を決めた理由でした


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駐車場から続く、洒落たエントランス
まるで水田のあぜ道を彷彿させる続く長いアプローチ
夜は厳かに映えていました
 

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建築家・坂茂氏が手掛けるこのホテルは何と木造低層2階建て
どういった設計なのかメインロビーには柱がほとんど見られず、大空間が広がっています
 

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ロビーには3月下旬でしたが雛飾りが飾られ迎えてくれました
 

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晴耕雨読の時を過ごすの謳い文句の通り
1000冊を所蔵するライブラリー
20mを超える壁面いっぱいに本が並んでいます
 

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しかも宿泊棟にはこんな読書ルームもありました


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「山形と庄内のオトナのお土産」をコンセプトにしたショップには
 

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温泉入浴後に楽しめる
「スイデンビール・ピルスナー」や「スイデンビール・ミュンセナー」
「米澤ジャックスブリューワリー・ゴールデンエール」といった山形のクラフトビール
さらには酒処と言う事で「亀の井 くどき上手」「大山 十水」なども置かれていました
 

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共用棟の奥にはオープンテラスをはさんで木造の宿泊棟があり
 

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このガラスで覆われた回廊を通り宿泊するG棟へ
ちなみにG棟の「G」は出羽三山「月山(がっさん)」の頭文字
同じように「H」である「羽黒山」、そして「Y」である「湯殿山」と別れており
おかげさまでG棟には温泉施設やお酒が楽しめる酒バーとラウンジがあり
今回宿泊した目的の施設にアクセスが良くラッキーでした
 

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部屋はシモンズのベッドが置かれたダブルルーム
無駄をそぎ落としたシンプルそのものの客室
個性的なデザインの丸テーブルが思いのほか便利でしたが
椅子も含めこれも坂氏のデザインだそうです
 

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エアコンや加湿器、ポットまでもすべて壁面収納されており
 

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空の冷蔵庫に湯沸かしポット
コーヒー「東北DRIPPERS」とミネラルウオーター、セイフティボックスが置かれておりました
 

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館内を移動し温泉に伺う際にタオルなど入れて使用するバック
浴衣も用意されていました
 

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風呂場はシンプルなユニットバス
まぁ天然温泉があるので利用はしませんでしたが
 

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トイレと洗面台がありましたが
ドアがなくカーテンのみで区切られていましたが
これも坂茂氏の設計なんでしょうね
   

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他の館内施設には
適正価格の飲料の自動販売機
 

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製氷機があるのが部屋飲みの多い我が家には嬉しい
 

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さらに連泊者には嬉しいランドリーコーナーもありました


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スパ&フィットネス・エリアもあり
さらに奥には・・・・
 

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田んぼに湧く地下1200mの天然温泉&サウナ
内湯と露天風呂にはそれぞれ「天色の湯」「月白の湯」「朱鷺色の湯」と名付けられ
日ごとに男女入れ替えられていて
滞在中何度も田んぼを眺めつつ入る、そんなサウナと温泉を満喫してきました
 

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(タビジンHPより拝借)
 

ちなみにこのスイデンテラスホテル
連泊して楽しんだのですが
酒バーやレストランを含めまだまだ紹介したいものがありますが、それはまた後日

昨今とんかつ屋、界隈でよく耳にする「三元豚」
なにかも特殊な豚の品種かと思いきや、調べてみると
別段それは銘柄名・ブランド名ではなく、掛け合わせた交雑種の豚肉をさすらしい
ただしそんな三元豚は、肉のサシ(筋肉内脂肪)が多く、肉のキメが細かいのが特徴の豚肉
厚くてもサックリ噛み切れる柔らかさと旨味で、揚げたてとんかつの材料として人気の逸品です
そんな三元豚を食べようと、山形鶴岡での晩飯はスイデンテラスホテルからほど近い「平田牧場 三元豚」の名で広く知られる「平田牧場とん七鶴岡こぴあ店」でいただくこととしました
 

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店内は高い天井と広々とした空間
テーブル席に小上がり、カウンター席があり
今回は予約していたこともあり奥のテーブル席に案内されました
 

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まずテーブルのメニューに眼を通しますが
何枚かある中で私が目を引いたメニューがこちら
新生活応援フェアー「日本の米育ち 三元豚合い盛り膳」
お値段そのままで通常より37.5%増量(三元豚110g、三元豚ヒレ40g)というもの
 

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カツは充分な肉厚のうえジューシーで柔らかく
しかもサクッサクッとした噛みごたえが楽しめます
すりおろしたゴマと合わせた特製ソース「辛みそガーリックソース}とともに美味しく頂きました
  

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通常メニューがこちらですが
 

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我が家の奥さんが頼んだのが「モッツアレラチーズ入りヒラボクかつ膳」(数量限定)
ちなみにヒラボクかつはしゃぶしゃぶ用の薄切り肉を何層にも重ね合わせたミルフィーユかつのこと
一つ分けてもらいましたがこの豚とモッツァレラチーズの相性が抜群でした
それに名物の寒天キャベツと「つや姫」のご飯、お味噌汁が付きますが
以前、ご飯とキャベツはおかわり自由だったものが、この米不足もあり
今はそのつや姫のご飯お替りは+50円となっていました
いや~なんだか時代背景を感じますね
 

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提供された三元豚合い盛り膳がこちら
いや〜食欲がそそられます
 

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ちなみにビールの銘柄がアサヒスーパードライなら頼まなかったのですが
なんとメニューを見るとアサヒプレミアムビール熟撰が提供されていたので、大ジョッキをオーダー
ただし間違って中ジョッキでの提供となりした、なんだか小さいんでこれが大ジョッキってスタッフに確認したところ
慌てて大ジョッキが追加されてしまいました、もう一杯中ジョッキでも良いですよとは言ったんですがそうわいきませんとの事
なんだか申し訳なくけれどラッキーな晩餐となりました
 

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晩飯後に立ち寄ったショウナイ・スイデンテラスホテルご自慢の本格的なフィンランド式サウナで整った後
 

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(知財図鑑HPより拝借)


同じG棟にある
「SAKE BAR」&「SAKE LOUNGE」にやってきました
 
 

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ここは山形県産の地酒やワインを自分でサーブして、そのまま飲めるラウンジ
営業時間は毎日15:30-24:00と長いうえ
お酒に関連する書物も多く
そんあ本を読みつつお酒が楽しめる空間です
 

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そんなSAKE LOUNGEのラインナップがこちら
「上喜元 雄町50 純米吟醸(坂田酒造)」
この翌日伺う事となった「初孫 純米吟醸 魔斬 本辛口 生原酒(東北銘醸)」
先ほど酒蔵見学に伺ったばかりの奥羽自慢「吾有事 純米吟醸 庄内限定流通(奥羽自慢)」
「竹の露 純米大吟醸 羽黒山(竹の露)」
これまた先ほど酒蔵見学してきた鯉川酒造「スイデンの秘蔵酒 純米吟醸 No.002(鯉川酒造)」
翌々日に伺うことになった朝日町ワイン「朝日町 山形デラウエア(朝日町ワイン)」
「月山ワイン ソレイユ・ルパン シャルドネ アンウッド」
「高畠クラシック マスカット ベーリーA」
 

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このお酒のサーバーはプリペイドカードをフロントで購入し
カードを入れ好きなお酒のボタンを押せば一定量のお酒が出てくる仕組み


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もう一つの「SAKE BAR」は金・土・日のみ営業
シックな雰囲気ですが、館内着のまま入店できます
子連れもOKなんだとか
ここでは山形の地酒やリキュール、ウィスキー、カクテル、ビールが楽しめます
たまたまちょうど営業開始時間に伺ったことから、座席数が少ないSAKE BARにすんなり潜り込めました
 

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棚には
「楯野川 純米大吟醸 Shield 惣兵衛早生」
「東光 純米大吟醸 アイガモロボ農法」
「特別純米和田来出羽の里」
「慶應義塾 純米大吟醸 智徳2023」と言った山形を代表する日本酒が並びます
 

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メニューは日替わりなのでしょう
こんな感じで、紙に印刷されたもの


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渡會本店 のみくらべなるものがあったのでオーダー
内容はこの3本
「出羽ノ雪 純米大吟醸 YUKIMEGAMI50」
「出羽ノ雪 生もと純米 不苦労」(生酛造り)
「スイデンの秘蔵酒 出羽の雪 大吟醸」
 

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スイデンの秘蔵酒 出羽の雪 大吟醸はその名の通り
このスイデンテラスホテルのオリジナルラベル
こうして山形の地酒を飲み比べました
 

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そうそうG棟には「なごみ庵」なるマッサージルームもあり
コスパのよさそうなマッサージが頼めるようでした
 

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スイデンテラスの朝食は、山形庄内の"農"とつながるレストラン
「ムーン・テラス」へ
オープン時間である6時半に伺い、真っ先に入店します
 

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ここスイデンテラスでの朝食は郷土色豊かな和食のブッフェ
山、川、平野、海。
庄内の恵みを活かして
といったコンセプトで
この月の朝食の地産地消率は81%とのことでした
 

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まずは季節の庄内野菜と
「自社農園ベビーリーフ」
これは持続可能な農業を山形庄内からというコンセプトで
有機農業を中心とした新ブランド「SHONAI ROOTS」によるもの
 

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ここ庄内地方では「ぱんげ」と呼ばれるふきのとうを使った「ふきのとうのポテトサラダ」
つくり手わんぱく農場 斎藤敦氏による「わんぱく卵の温泉卵」
「庄内産おり菜とくるみの白和え」
「ほうれん草の胡麻和え」
「山形県産なめこの醤油煮」
 

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山形県庄内地方の特産品である庄内麩を使った「庄内麩のけんちん」
 

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山形県民のソウルフード「山形名物 玉こんにゃく」


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「ぜんまいの煮物」
 

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「庄内産菜の花とアサリの酒蒸し」
 

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思いのほかだったのがこの「庄内の厚揚げ」
こちらでは油あげと呼ぶそうですが、しっとりとして柔らかな食感でもはや脇役ではなく立派な逸品でした


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そして朝カレーたる
「スパイスカレー」
カレーがあったらりするとついつい食べ過ぎちゃうんですよね
 

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そして最近「腸活」を始めた我が家の奥さんには嬉しい
「鳥海高原ヨーグルト」
 

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ただしこれまで紹介した料理はもしかすると脇役
そんな思いにはせるのが、庄内産のご飯
この日は
「庄内産つや姫」
「庄内産つや姫玄米」
「桜鯛と雪若丸のちらし寿司」でした
 

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そしてそんな庄内産のご飯に合わせる、ご飯のお供が
山形の発酵文化が生んだ「郷土料理 塩納豆」
「自家製 岩海苔の佃煮」
「焼き海苔」
「漬物」
「あご出汁茶漬け」
これはご飯が進みまくります
 

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水田と朝日を眺められる席に陣取り
 

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連泊していただいた庄内産の郷土料理を多数揃えたこちらの朝食は、やはり魅力的でした
 

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山形2日目
サッサと朝食を済ませて、まず向かったのは羽黒三山神社
そう神社仏閣は商業施設とは違い朝早くからやっているので朝活にはぴったりなんです
 

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随神門から入山いたしますが、この時はまだ3月下旬
門には「危険!圧雪・凍結中!長靴・ストック無料貸し出し中」と書かれた看板が・・・
いでは文化記念館で貸してくれるようですが、残念ながらまだ開館前でした
 

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まぁ我々は雪国北海道から来ていますし、随神門からの参道はこんな感じ
参道の周りに雪がまだ積もっていましたが靴は冬靴ってことで行けるところまで行ってみることにいたします


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祓川神橋から望む須賀の滝
滝の下には「岩戸分神社」と「祓川神社」が鎮座していました
そう羽黒三山神社への参道には途中にこうした小さい神社がいくつかあるので参拝しながら登っていくのが流儀のようです
 


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樹齢1000年の巨大な杉「爺杉」
樹の周囲は10mにもなる
 

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国宝「羽黒山五重塔」
約600年前に再建された東北地方では最古の塔といわれている塔で、平将門の創建と伝えられています
 

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仏教式建築物がなぜここにという思いもありましたが、これは明治時代の神仏分離により出羽神社境内にある寺院は廃されましたが
この美しい五重塔を後世に残そうと思ったのか?取り壊されずに残されたようです
確かに塔身に彩色等を施さない素木な塔はかえって雅びやかを感じます
そんな国宝羽黒山五重塔を拝んだあと、そのまま参道をトレッキングと思いましたが、やはり看板通りのツルツルの圧雪で諦めることに
 

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ということで本来なら2,446段の石段を登って参拝するところを
レンタカーで遠回りして羽黒三山山頂へ
たどり着いたには出羽三山神社(三神合祭殿)がありました


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出羽三山神社その名の通り月山・羽黒山・湯殿山の神様が祀られている「三神合祭殿」
本殿は何度も火災にあっていて、現在の社殿は1818年に再建したものなんだそうです
 

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出羽三山神社は1400年以上も前から信仰の対象のみならず修験の山として
そして出羽三山の力を求めて庄内地方だけでなく、全国から崇敬を集め山伏たちが集まり、厳しい修行を行ったようですし
参拝者にも人気は高く、とくに江戸の頃は、「西の伊勢参り、東の奥参り」と遠方からも多くの人が出羽三山を目指したようです


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てなわけで私たちも羽黒三山神社を参拝
 

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そしていつものように御朱印を賜りますが
羽黒三山神社の御朱印は見開き型の御朱印でした
なんだかご利益有りそう
 

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帰り道、駐車場から出羽三山で最も高い海抜1,984mの月山を眺望
次の目的地、酒田の山居倉庫を目指します
 

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よく酒田で商売をやって成功したものは、どこに行っても通用するなどと言われますが
「西の堺、東の酒田」と称された西廻り航路の中心酒田を象徴するものに
NHK朝の連続テレビ小説「おしん」があります
明治初期の日本の貧しい田舎で育つおしんはさまざまな悲劇に見舞われながらも成長し、スーパーマーケット・チェーンの経営者として成功する物語で1983年から約1年間放送され統計史上テレビドラマの最高視聴率62.9%を記録した朝の連ドラの金字塔と言える番組でした
世界では60の国を超える国々で放送され、アジアを中心にいまだ根強い人気を誇っています
 


 

そんなおしんとも関係の深い米どころ庄内のシンボル山居倉庫(さんきょそうこ)にやってきました


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山居倉庫は夏の高温防止のために背後に欅並木を配し、内部の湿気防止には二重屋根にするなど、自然を利用した先人の知恵が生かされた低温倉庫
10,800トン(18万俵)もの米がこの倉庫に収容されたんだとか
 

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白壁、土蔵づくり12棟からなる倉庫群のうち、9棟は2022年まで農業倉庫として使用されていたそうです
そしてそんな山居倉庫は米の積出港として賑わった酒田の歴史を今に伝えていました
 

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最上川での物資の河川輸送に使われた小鵜飼船(復元船)
前方に帆をかけて風力をも利用したそうで
上り船では、塩・砂糖・海産物・木綿・茶などが、下り船では米・紅花・青苧・大豆などが運ばれたのですが
特に紅花「最上紅花その価値は米の百倍、金の十倍」と言われ重宝したそうです

ちなみにTVはあまり見ない私どもの事ですから、そんなNHK朝ドラ「おしん」は見たことがありませんでした
 

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ただ山居倉庫にあった「酒田夢の倶楽」なる酒田観光物産館に移転中
この日は見ることは叶いませんでした
かわりに伺ったのが「市民の台所みなと市場」
 

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一番人気の「小松マグロ専門店」
デカ盛りのマグロ丼や海鮮丼などがリーズナブルな価格で食べられるお店で、店の前にはたくさん空席待ちしているようでした
そんなマグロが並ぶ棚に「アンキモ」1パック680円なるものを見つけましたが、残念ながらこの日もまだあちこち巡らねばなりません
にしてもあちらこちらでアンキモを見かけましたが、後で調べてみたら山形県はあんこうの水揚げ量全国4位だったんですね
  

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そんなみなと市場では海鮮の総菜も山形色が強く
「ウマズラみそ粕焼き」
「サメフライ」
そして「キザミキバサ」
アカモクという海藻なんですが、日本海の荒波にもまれて育ち、収穫が始まるのは春なんで、春を告げる草とも言われます

市場ではこんな珍しいものを見ることが出来ました
朝飯食べ過ぎていたんで、立ち食いとまで行きませんでしたが
 

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みなと市場には酒処山形ってことで地酒たる日本酒やワインを多く扱う酒屋もありました
 

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向かいにあるさかた海鮮市場にも足を運びましたが
ここも「ウマズラ」や「カガミダイ」「ショウナイフグ」「イシモチ」などのいかにも港町の刺身や
 

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なんと「ノドグロの炙り寿司」が1パック800円(税込み)
これは触手が伸びましたが、やはり朝飯を食べ過ぎたのと
夜はスイデンテラスでの日本酒会
自重しておくことに
 

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酒田に来たのならどうしても立ち寄りたかったのが、土門拳記念館でした
この記念館は一人の作家をテーマにした世界でも珍しい写真専門の美術館でもあります
その一人の作家と言うのが、世界的写真家として知られる土門拳氏
酒田市名誉市民第1号となられた時、同氏より全作品約7万点が市に寄贈され、それを受けて個人の写真展示館としては、世界最初の同館が昭和58年(1983年)10月にオープンしたのだそうです


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「写真は肉眼を越える。」と言い切る写真家 土門拳
古寺巡礼と題した写真集でフレームいっぱいに仏像の顔を収めた作品は有名ですし
江東のこどもたち 近藤勇と鞍馬天狗などを見ていると、昭和の時代の証言者ともいえるかもしれません


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ちなみになんと館内は撮影可能でした
日本のこうした美術館では珍しい配慮ですね
ただし留意点として
・写真作品だけをアップで撮影しない
とありましたので全体を見渡す感じで撮影してきました
  

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ということで、土門拳氏のライフワークであった「古寺巡礼」をはじめ
「室生寺」「ヒロシマ」「筑豊のこどもたち」「文楽」「風貌」などの作品を鑑賞してまいりました
 

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そんななか私の目を引いたのが土門拳氏が愛用したカメラ「NIKON SP」
1964年の東京オリンピック開催に伴って60台報道写真家用に製作・販売された
このNIKON SPを手に入れ、写真の鬼とまで呼ばれるほど撮りまくりました
私自身も以前、三菱自動車のディーラーに長く勤めていたこともあり
愛用のカメラは三菱グループのニコンでした(盗難にあいましたが)
土門拳氏もライカではなく国産のニコン愛用していたのが、なんだか誇らしく感じます
 

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ちなみに私がこの土門拳氏を知るきっかけとなったのが、マンガ「栄光なき天才たちNO.16名取洋之助」森田信吾著でした
マンガの中で主人公の名取洋之助は日本工房を興し、1934年には豪華写真雑誌「NIPPON」を創刊
土門拳を雇う側の人間として描かれていました
そんなわけで師匠と言えば土門拳氏が怒るでしょうが、日本工房名取洋之助との絡みもこの記念館で見たかったような気がします


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庄内酒田市の居酒屋で燗酒を頼めば、ほぼ東北銘醸の定番地酒「初孫」が出てくるなんて話を聞きますが
そんな「初孫」を醸す東北銘醸にやってきました
北海道に住む私ですら何度か飲んだことのあるメジャーな日本酒
蔵の規模も大きく先日伺った鯉川酒造や奥羽自慢のような歴史の重みを感じさせるような酒蔵ではなく、いかにも日本酒工場のような蔵でした
とはいえ伺ったのは土曜日ってことで蔵はお休み
 

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もっともこれは最初から分かっており
目的は東北銘醸に隣接する資料館「蔵探訪館」の方で
「日本酒のすばらしさをもっと多くの人に」といったコンセプトで開館されたこの施設を見にやってきたというわけです
 

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エントランスではほのかに日本酒の香りが漂っていました
 

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展示室では原材料の一つ酒米の稲穂が展示されています
「山田錦」や「雪女神」などを見るとコシヒカリなどの食用米と比べて稲穂が長いのが特徴で
草の部分が多い分、粒の大きなお米となるため心白もその分大きくとれるので酒米として重宝されています
ただ栽培期間も通常より長くなりがちで、台風などの被害に晒されやすいため、栽培には苦労が絶えないそうです
そう最近では私の住む北海道でも酒米が盛んに栽培されておりますが、台風などの被害は内地と比べ格段に少ないでしょうから、北海道は将来有望な酒米産地となるやもしれません
そういや芦別市の加藤農場では数年前から「山田錦」の栽培を始めたようですし
  

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この展示室にある「全国酒造好適米一覧」には残念ながら
北海道で栽培されている「吟風」「彗星」「きたしずく」の名は有りませんでした
 

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展示室では醸造工程を写真やパネルでわかりやすく解説
品評会で受賞した数々の賞状や昔ながらの木製の麹箱や木桶なども合わせて展示されています
  

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そんな昔ながらの酒造りを伝える焼き物の模型(これ一セット欲しいかも)がありましたが
特に目を引いたのが「山卸し(酛摺り)」
これは1700年ころ確立した日本酒造りの工程で、櫂を使い、桶の中の蒸し米と麹を2人1組になってすり潰す作業で
通常、厳寒期の深夜に数回に分けて行わなければならず、蔵人にとってたいへん過酷な作業となります
これにより蔵に存在する乳酸菌を取り込んで乳酸が生成され不要な雑菌を死滅させることにより酒母を腐敗から守り、酵母の増殖を促す、なんだか現代のバイオ技術なんて思える所業です
東北銘醸では創業以来一貫して時間と手間がかかる昔ながらの伝統手法「生酛造り」による酒造りを『全量』において行っていると言うから驚きです
最初に日本酒工場などと書かせていただきましたが、なんだか失礼なことを書いたような気がしてきました
 

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そんな酛すりで造られた商品の紹介コーナー
「大吟醸 仙寿 初孫」
「純米大吟醸 祥瑞 初孫」
「純米吟醸酒 夢工房 初孫」
「辛口純米酒 魔斬 初孫」
「生酛造り 純米酒 初孫」
「本醸造 本撰 初孫」
晩酌酒から大吟醸まで幅広いラインナップですね
 
 
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庄内酒田の昔を伝えるコーナーには
その昔、大いに活躍した陶器製酒樽とともに
「日和山公園の北前船」
「酒田の舞妓」
「山居倉庫」の写真が展示されています
ちなみに北前船の往来で栄えていた当時、酒田には約150人の芸妓や半玉がいたものの現在は衰退
町おこしの一環として「舞娘さん制度」が創られ、「酒田舞娘」として復活し酒田の舞妓は舞娘茶屋「相馬樓」にて今も健在なんだそうです
  

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最後は利き酒コーナーへ
 

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私はレンタカーの運転があり飲めませんでしたが
我が家の奥さんは
「蔵出し原酒 蔵探訪」
春季限定「美咲 純米大吟醸 生酛造り」
「辛口純米酒 魔斬 初孫」を堪能していたようでした
 

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椀をさかさまにしたような形から「オワンクラゲ」と呼ばれるクラゲ
刺激を受けると生殖腺が、外周を縁取るリングのように緑色に発光します
これが「見えるように光るタンパク質GFP」の効果で
2008年に下村修博士が「GFPの発見と応用」でノーベル化学賞を受賞したするきっかけとなったクラゲです
ちなみにGFPは今後、がん組織をマーキングすることによりがん診断・治療への貢献が期待できたり
光る街路樹など地球規模の環境・エネルギー問題などにも貢献が期待できる
そんな未来の生活を変えるかもしれないタンパク質だったりします
  

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そんなオワンクラゲをはじめとしたクラゲの展示に特化した水族館
「鶴岡市立加茂水族館(クラゲドリーム館)」に立ち寄ってみました
 

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鶴岡市加茂水族館はいまや年に50万人をも集客する庄内地方の有数の観光地
2015年には来場者100万人を突破したとのことで
記念イベントが行われ、東京海洋大学の「さかなクン」がお祝いに駆け付けたようで
その際に書かれたのであろうイラストが飾られていましたが
さかな君には画伯と冠を付けたい出来のイラストでした
 

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世界各地の貴重なクラゲ約60種を展示する「クラネタリウム」
クラゲの展示数はなんと世界一なんだそうです
 

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光るクラゲはオワンクラゲだけではなく
櫛板列が七色に光り輝く「キタカブトクラゲ」も鑑賞
 


 

「エチゼンクラゲ」の優雅な舞に見入ったり
 

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直径5メートルの巨大な水槽に10,000匹のミズクラゲが泳ぐ「クラゲドリームシアター」で癒されたりもしました
 

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メインの展示物である
「オワンクラゲ」のコーナー
発光展示中とあります
 

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青白く光りながら泳ぐ「オワンクラゲ」
逆さに泳いでいるんでまさにお椀ですね
 


 

光るタンパク室はオワンクラゲの専売特許ではなく
鶴岡市立加茂水族館から提供されたハナガサクラゲからも見つけられており、そのタンパク質の遺伝子の設計図を取り出しクローニング、タンパク質工学により改良し、新しいタンパク質を作りだしたんだとか
作り出されたタンパク質の名はなんと「Gamras(ガミラス)」
青い顔のあの人物の顔が浮かんでしまうのは、宇宙戦艦ヤマト世代だからでしょうね
 

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もっともクラゲだけではなく、庄内地方沖に生息する約140種類の魚なども展示されておりました
なんだか美味しそうと感じるのは不謹慎かもしれません
 

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そういや受付で子供を連れたお父さんが「エサ」はどこで売っているのと聞いていましたが
それはゴマフアザラシとキタゾウアザラシが泳ぎまわる「アザラシプール」での餌槍体験がやりたかったからのようで
確かにこんなシーンを見せられたらアザラシにエサをあげたくなりますね
とこんな感じで1時間弱、クラゲをはじめとした海洋動物に癒されてきました


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日本の渚百選に選ばれる「由良海岸」
東北の「江ノ島」とも言われる山形を代表する美しい海岸です
ちょうっと狭い路地を通りやってきた駐車場には
伝説の八乙女のうち恵姫と美鳳の二人の乙女像
そして海洋人工島「ポセイドン」に使用されていた錨がモニュメントとして飾られていました
 

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由良海岸から白山島までは177mの朱色の橋で結ばれており
この日は風が強く波があれていて怖かったのですが、御朱印がいただきたいと言った思いから渡ることに
ちなみにこの日、重機が2台ありましたがこれは写真手前にあった元休憩所(魚見台)を壊すのに使ったんでしょうね
ちなみに廃材は船で運んだか、渡ってきた小さい橋を使ったんでしょうか
 

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ただ意を決して橋を渡った先にある白山神社の拝殿には、だれもおらず
結局、御朱印を賜ることは叶いませんでした
 

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拝殿に掲げられた案内板には
主祭神は「菊理姫命(くくりひめのみこと)」
側神は「伊奘諾尊(いざなぎのみこと)」「伊奘冉尊(いざなみのみこと)」とあります
この三神となるとどうしても神話(日本書紀の異伝)の「泉津平坂」の話が思い浮かべてしまいます
話の内容はと言うといざなみは先立たれた妻いざなみを慕い、黄泉の国を訪ねて行きますが、変わり果てたいざなみの姿に驚いたいざなぎは逃げ帰ろうとすします
怒ったいざなみは追いかけ泉津平坂で追いつかれ口論となったところに現れたのが菊理姫命で
菊理姫命がいざなみに何かを耳打ちすると、何故か無事に逃げ帰ることができたという有名ですがなんのことかさっぱりわからないお話です
てなわけでここ白山神社には「縁結びの神」もしくは「縁切りの神」として崇敬を受けている菊理姫命が祀られているんですね
 

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御朱印は無理としても参拝だけはしようと、きつい傾斜の263段の石段を登ることにします
 

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登った山頂に白山神社本宮がありました
由良海岸の沖合にある、高さ72m周囲436mの白山島に鎮座するお社
案内板の御神徳の最初にあったのが「海上安全」
まぁこんな場所にあるのですから当然です
ということでこれからの旅の無事を祈願させていただきました
  

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今回の山形行きを決めた理由が、田んぼの中にあるショウナイ・スイデンテラスでの宿泊
噂通りの素晴らしい施設で
ホテルのある庄内は米どころに加え酒処でもあることから
日本酒にまつわる施設も多く、連泊して楽しんできました
 

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山形2日目の夜はそんなスイデンテラスでたまたま予定されていた
「SAKE STORY 2025 鯉川酒造」なる日本酒と料理のペアリングディナーを予約の上で参加することに
 

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庄内産食材に拘った、スイデンテラスの料理長佐藤氏が手掛けるフレンチ料理に、なんと日本酒を合わせると言ったイベント
しかも昨日酒蔵見学させていただいたばかりの
今年で300周年を数える、庄内余目の鯉川酒造の日本酒と共に堪能させて頂きました
 

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この宴で堪能させていただいた鯉川酒造の日本酒は写真手前から
「純米吟醸酒 若き鯉ヶ龍」(原料米:山形県産 亀の尾)
「純米吟醸 あたためますよ」(原料米:山形県産酒造好適米)
尾瀬あきら氏のアシスタントを勤めたことのあるマンガ家、池沢理美氏のイラストのラベルが良いですね
「純米吟醸 亀治好日スペシャル(火入れ原酒)」(原料米:山形県産 亀の尾)
これはR2BYとあり、涼温倉庫でねかせた熟成酒でした
「純米吟醸 恋の川 亀の尾 8年古酒」(原料米:山形県産 亀の尾)
「大吟醸 KOIKAWA 26年古酒」なんて貴重な日本酒もいただきました
  

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他には阪本正義氏のイラストのラベルが映える「純米吟醸 Beppin DEWA33 生酒」(原料米:山形県産出羽燦々)
「純米吟醸 鯉川中取り生酒」(原料米:山形県産酒造好適米)も冷やしていただきました
 

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会場はスイデンテラスのレストランMOON TERRASSE1階
 

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テーブルにはこの日のメニューと
上記鯉川酒造の日本酒のラベルをあしらった粋なコースター
その上にはスイデンテラスのお猪口に加え
鯉川酒造のBepiinのラベルを手掛ける阪本正義氏のイラストが描かれた平盃が用意されていました
ちなみにこの平盃、帰りお土産にいただいて帰れることとなりました


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乾杯酒となったのが「純米大吟醸 水田 SUIDEN 2025 春分 生酒」
「せっかくペアリングイベントをするなら酒造りにも挑戦してはどうか。伝統を継承する蔵人と共に汗をかくことで、学び感じることがある」といった鯉川酒造の佐藤一良社長が声をかけた事がきっかけで、スイデンテラスのスタッフが酒造りに関わり醸されたオリジナル日本酒だそうです
イベント開始に先駆けてその水田のボトルにラベル張りを行うと言う作業があり
失敗したら大変と緊張した面持ちでラベルを貼らせていただきました
 

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日本酒の盛りはそこそこ盛られた事もあり、帰りにはしっかりと酔っぱらってしまうことに


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そんな日本酒に合わせるスイデンテラスの料理長、佐藤義高シェフの料理はと言うと
まずは卵の殻を食器にあつらえた「ヤリイカのカルボラーナ トリュフとベーコンのエキューム」
 

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「フグの白子と紅エビのアメリケーヌ あいさのリゾット」
こんなにしっかりとしたアメリケーヌソースは久しぶりに味わいましたが
佐藤シェフ曰くこの人数分のソースのため使用された海老は大量で剥くのが大変だったのだとか
 

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「庄内野菜とグリルしたカレイのミキュイ 春菊のピューレ」
 

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「アンコウのカダイフ巻き 庄内浜のスープ仕立て」
カダイフ巻きも美味しいがアンキモが美味かった
 

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「桜鯛のポアレ 菜の花ソース」
 

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「金華豚の薪焼き 行者ニンニクとナッツの和風ソース」
山形でも行者ニンニクは採れるんですね
まさに旬の行者ニンニクは香りも良かった
 

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「桜のモンブランとふきのとうアイス」
 

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余っても仕方ないとのことで
BeppinDEWA33生酒や鯉川中取り生酒をおかわりしたんまりいただきましたが


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鯉川酒造といえば燗酒
専用の熱燗器で適温にした燗酒もたらふくいただきました
ここで燗酒には一言有る鯉川酒造の佐藤社長から
燗酒を自宅で簡単に楽しむにはやはり電子レンジが便利
けれど湯煎などでの燗と違い、電子レンジだと徳利の上下で温度差が出来てしまうことから
出来れば空の徳利とともにチンして、温めた日本酒をその空の徳利に入替ると温度差がなくなりさらに美味しいといった酒飲みには有用な話も聞かせていただきました
 

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そうそうこんな非売品の「大吟醸 26年古酒」なんてお酒も堪能しました
26年も寝かせると琥珀色に近い色が着くのですが、鯉川酒造の日本酒にはそれがないようです
もちろん味コクまろやかでした
 

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最後に鯉川社長と記念撮影
こんな感じでこの夜は楽しい宴となりました
 

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「SAKE STORY 2025 鯉川酒造」なる日本酒と料理のペアリングディナー後は
鯉川酒造の佐藤社長をはじめとしたスタッフと共に
スイデンテラス内にある「SAKE LOUNGE」へ
午後7時の開店と同時にペアリングディナー2次会となりました
写真は写ってはいませんが、カウンター内に陣取りお酒をサーブしてくれた鯉川酒造佐藤社長の饒舌ぶりが
遺憾なく発揮され次から次へとお酒にまつわる面白い話を聞かせていただきました
   

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もちろんここでいただくのは鯉川酒造の日本酒
のみくらべ 1,800円
メニューには「スイデンテラスで開催しているペアリングディナー(3/22)でコラボレーションした
「鯉川酒造」の日本酒3杯(約1合)をご用意します。ゆっくりと時間をかけて酒蔵のこだわりを感じてください」とありました
 

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ということで私たちは昨日酒蔵を案内していただいた鯉川酒造のスタッフSさんと
日本酒について語りつつのみくらべることに
メニューにはペアリングディナーでコラボレーションした「鯉川酒造」の日本酒3杯とありましたが
私どもは先ほど味わったことから、気を使って少し中身を変えてくれたようです
まずは左の池沢理美さんによるラベルデザインは
Beppin(別嬪)シリーズの出羽燦々仕込みの新酒(火入したもの)
ちなみに先ほどのペアリングディナーでいただいたのは生酒でした
左の純米吟醸亀治好日は酒米「亀の尾」のスタンダード商品で、先ほど飲んだスペシャルバージョンの原酒とはまた違った辛口酒でした
 

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ちなみに真ん中の一本は
「Beppin つや姫 うすにごり」
山形県井上農場が70%以上、農薬や化学肥料をカットして栽培した特別栽培米「つや姫」を100%使用したうすにごり酒
人気のお米なんでタンク1本しか仕込めない貴重な日本酒だそうです
  

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そしてBeppinをもう一本追加でいただきます
「別嬪 Beppin 純米大吟醸」
原料米:山形県産 雪女神100%
 

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ラベルには
「R5BY」と令和5年醸造とありますが、これは鯉川酒造の特徴である熟成のため
2年近く寝かせてから出荷するようコントロールしている証です
なんだか資金繰りが大変そうな話と勘ぐってしまう自分がいました


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朝日町ワイン城訪問

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知る人ぞ知るワイン王国「山形」
山形は、もともと果樹栽培がとても盛んでブドウ収穫量は全国第3位
ワイン生産量も多く、日本産ワインの主要産地として名を連ねております
今回訪れた最上川流域の山間の街朝日町にもワイナリー「朝日町ワイン」のワイン城があることから米沢に行く道すがら立ち寄ることに
ちなみにワイン城というと北海道に住む私たちはどうして池田町のワイン城を思い浮かべてしまいがちですね
  

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1944年創業といった長い歴史を持つ朝日町ワインは
ワインになる原料を朝日町をはじめとした山形県内の契約農家が栽培した山形県産100%の葡萄で醸造
特にマスカットベーリーAを使用したワインで日本ワインコンクール金賞・部門最高賞をとり
G7伊勢志摩サミットでも採用されたらしく朝日町ワイン入り口には「2016 G7 伊勢志摩サミット 日本ワイン提供ワイナリー」とありました
 

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ワイン城に入城するとガラス越しでビン詰めラインなどを見学できるようになっておりました
ただこの日は日曜日とあってラインは動いておらず、休みのワイナリーを眺めることに
そんなワイナリーには日本酒の蔵で最近よく見かけるサーマルタンクもありました
低温発酵に使われているのかわかりませんが、なるほど質の高いワインが生産されるはずですね
  

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ショップには赤ワインや白ワインに加えて結構な量のスパークリングワインも売られていました
そんなスパークリングワインはデラウェアやナイアガラと言った品種のブドウを使い造られているとの事


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ここでは試飲も可能
なんと10種類ものワイン・ブドウジュースが試飲できます
 

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もっとも私はレンタカーの運転があるためワインは試飲できませんが
ブドウジュースのみ試飲させていただきました
 

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ワイン城の外には1ヘクタールの自社ぶどう畑が広がっています
ちなみに最近こんな話をよく耳にします
温暖化によるブドウ栽培環境の変化にワイナリーは危機感を強めているそうで
昨年などは国内有数の産地として知られる山梨県では猛暑が続きワイン用の葡萄の質が悪く
ここ山形県の葡萄が、大量に山梨県のワイナリーに売られたことにより
山形県のワイナリーが仕入れに苦慮することとなったのだとか
まぁ山梨県勝沼あたりの有名なワイナリーの方が高値で買ってくれるんでしょうね
やはり昨今の状況として日本酒のみに限らずワインなどの酒造りも「北へ」とシフトしていきそうです
もっともこれは日本の最北端に住む私たち道産子にとっては嬉しい話なんですが
  

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コロナ前の2019年、札幌のパークホテルで開催された北をめでる酒と肴「大吟醸酒を楽しむ会in北海道」と言った日本酒のイベントに参加
参加していた山形県米沢市の酒蔵「東光醸造元 小嶋総本店」のお酒が美味しかったこともあり
そんな東光醸造元 小嶋総本店、酒造資料館「東光の酒蔵」にも立ち寄りたく、帰り道に回り道をしてやってきました
 

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受付を済ませ、酒蔵として使っていた建物を改築して造った酒造資料館「東光の酒蔵」に入館
手前にあった復元した商家の帳場には
「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」の名言とそれを詠んだことで知られる上杉鷹山の肖像画がありました
そんな米沢藩を治める上杉家に愛された日本酒『東光』
今も米沢城の東隣に位置しています
創業は1597年といいますから安土桃山時代にあたり、420年もの歴史を持つ蔵なんですね
  

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仕込み蔵は実際に酒造りを行っていた土蔵を改修したもの
 

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内部は明治時代の酒造りの現場に足を踏み入れたような趣き深い空間でした
 

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昔ながらの酒造りの工程がわかりやすくイラストと焼き物の模型で「日本酒のできるまで」と説明されていますが
基本、現代の日本酒造りとは大きな違いはなさそうです
 

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ただ大きな違いとまではいきませんが、昔はこうした「酛分半切」の木桶を使い
櫂棒で桶の内容物を強く摺る酛摺り(山卸し)が主流だったようですが
いまでは速醸酛を使った山廃がほとんど
ただ近年の伝統再評価の流れの中でふたたび脚光を浴びつつあるのもまた酛摺りによる生酛造りのようで、最近あちこちの酒蔵でまた生酛による酒造りが復活しているのをここ数年見て歩く事となりました
 

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仕込みに使われていたのでしょう6尺(直径180cm)もある大きな木桶が並ぶ光景はまさに圧巻
しかも木桶には天然の防腐剤として柿渋が塗装されていて黒光りしております
残念ながら木樽職人が不足している現代ではもう再現することが出来ない、そんな光景かもしれません


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蒸米に使われる窯や蒸籠も大きく、その昔はかなりの量を醸造していたのだと伺えます
そういや母屋の奥に見えた煙突も大きかった
 

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上槽の工程で使われていた「槽」も展示されていました
これまたいまではほとんどがヤブタ式に替わっているのでしょうけど
この槽(圧搾機は使いますが)でなければ出せない味もあるなんて、わりと多くの蔵の杜氏から聞きました
   

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多くの杜氏たちが手を合わせてきたであろう
「大神神社御分社」
美味しいお酒が呑めますようにと私も祈願してまいりました


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奥には造り酒屋の母屋も復元され展示されています
 

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炭や薪を使っていたかまどのある炊事場も復元されておりました
その昔は多くの農閑期の出稼ぎが、住み込みで働いていたのでしょうから
こうした炊事場も大活躍してたのでしょうね
 

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ここに伺ったのは3月下旬でしたが雛飾りがまだ飾られていました
これは「江戸時代の享保雛」というもので、四百年以上の歴史を持つ小嶋家に代々受け継がれてきた雛人形が一堂に展示されるというものでした
これらは大正8年(1919)に起きた米沢大火の際、土蔵の中で無事難を逃れたものなんだそうで
 

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たぶんそんなこともあって
自衛用にこんな「乙号ポンプ」を備えるようにしたのでしょうね
  

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蔵元直営の販売所はこの日、まるで外国人に占領されたかのようでした
昨今、アメリカのみならず中国をはじめ台湾・韓国のかたにも日本酒は人気のようです
 

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プレミアム試飲サーバーでは普段はなかなか口にできない高級酒やコンテストの受賞酒もリーズナブルな価格で試飲できるようですが、いつものように私はレンタカーの運転があり飲めません
我が家の奥さんがかわりに愉しみました
 

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そんな直営所でみた商品で目を引いたのが、この
「東光フレッシュSAKEサーバー」というもの
冷蔵庫に入れられるから、酸化を防いでフレッシュに楽しめるとのことで
一家に1個、いかがですかとポップに書かれていました

しかもこれは繰り返し使えるボックスと詰め替え用パウチ
環境にやさしい設計とありますが・・・
ここ東光醸造元 小嶋総本店のSDGSに対する配慮には目を貼るものがありました
VTRで「再生可能エネルギーへの切り替えについて」と言うものが上映されていましたが
現在小嶋総本店の酒蔵では酒粕を発電に活用、循環型エネルギーでカーボンニュートラルを達成しているのだそうです
(聞くところによると蔵主がアメリカのバイヤーと商談した際に、商品の話などそっちのけであなたの蔵ではSDGSに対しどう考えているかばかり聞かれ、対応しないのなら取引はないなんて聞かされたのが、こうしたSDGSに対する配慮のはじまりなんだそうです)
 

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そのうえロボット技術やICTを活用した自然と人にやさしい農業(スマート農業)を目指すとのことで
太陽光パネルで動力を生み出し、田んぼの水と土をかき混ぜ続けることで雑草の光合成を抑える自動抑草ロボット「アイガモロボット」を使った有機酒米栽培を行っているとのことでした
  


 

そんな農薬や化学肥料を使用しない栽培を行った山形県産出羽燦々を米の個性を尊重し、80% 精米でで醸した『東光 AIGAMO』がちょうど伺ったころに発売されていたんで
お礼を兼ねて立ち寄った「おさけマルシェとうかい」で購入して帰ることに
これは赴任先滝川の名産品「新生園のあいがも」とともにいただこうと思います
 
 
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東光醸造元 小嶋総本店「東光の酒蔵」に立ち寄ったあと、近くにある上杉神社を参拝
御朱印を賜わろうとやってきました
 

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参道にある舞鶴橋には「毘」と「龍」という文字が書かれた軍旗が翻っていますが
この上杉神社は戦国最強の武将と語り継がれている上杉謙信を祭神として米沢城本丸跡に建立されたそうで
祀られる上杉謙信は生涯で約70回近い戦いをしたといわれ、そのうち負けたのはたったの2回
てなわけで勝負運など「勝ち」にご利益があるパワースポットで勝負運を求める方々に人気があるんです
 

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てなわけで上杉神社の御朱印を勝負運とともに賜りました
  

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ちなみに写真の銅像は上杉鷹山
上杉神社参道に鎮座しておりました
なにやら境内には上杉鷹山、上杉景勝、直江兼続、細井平洲、竹俣当綱、莅戸善政の6名が御祭神として祀られている「松岬神社」は上杉神社の摂社もあるのだとか


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上杉鷹山は、あの「為せば成る、為さねば成らぬ、何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」と言った名言を残した人物として有名で、江戸時代屈指の名君として知られる上杉鷹山
江戸時代に米沢藩の第9代藩主として困窮した藩財政を再建したことで知られています
私に知る上杉鷹山と言うと、アメリカ大統領ジョン・F・ケネディが1961年に来日した際、日本の記者団に「日本の政治家で尊敬する人物は?」と問われ、「上杉鷹山」と即答したという話は有名な話です(その時の日本の記者団がどれほど上杉鷹山について知っていたかは定かではありませんが)
そしてさらに2013年、駐日米国大使に就任した長女キャロライン・ケネディは、「父ジョン・F・ケネディ元大統領が、江戸時代の米沢藩の名君とされる上杉鷹山を尊敬し、就任演説に代表される考え方に影響を与えた」と述べたそうで
「為せば成る」の精神は海を渡り
「国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい。」といったケネディのあの名演説に繋がったのかもしれません
  

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これも参道にあった上杉影勝(左側)と愛の兜を持つ直江続継(右側)の「天地人像」
ちなみにNHKの大河ドラマ「天地人」として2009年に放送されたのですが
アメリカ大統領にまで尊敬され、もとろん地元米沢の方々からも人望の厚い人物ってことで地元米沢の方はそんな上杉鷹山を再度、NHKの大河ドラマにしようと地道に活動しているようです


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最後に国宝「洛中洛外図屏風」や上杉氏ゆかりの品々を展示する「上杉博物館」に立ち寄り
上杉家の歴史について学んで、米沢をあとにしました
 

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仙台空港へ帰る直前でしたが
山形市宮町にある「おさけマルシェとうかい」に立ち寄ります
というのも今回色々と世話を焼いていただいた
元パソコン通信仲間(FCAMP)のSOTOさんととうかいのよりこさんにお礼のためでした
 

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さてそのおさけマルシェとうかい
造りから言ってわかる通りに元はコンビニだったそう
けれど興味の持てない商品は扱いたくないと言った思いで、もともとやっていた酒屋に転向
自身の気に入った商品(特にお酒)を中心に商いを行うと言った
お酒好きにはたまらないお店となっていました
  

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それが証拠に棚や冷蔵庫に並ぶ日本酒やワインなどには全て商品説明入りPOPが掲げられ
自身の言葉で味わいの感想や説明、スペックなどが一目でわかるようになっていました
 

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しかもい酒屋さんでありながらなぜかスイーツまで販売されています
そんな菓子売り場の上には
大正の世に衝撃を与えた広告ポスター「赤玉ポートワイン」寿屋洋酒店(現・サントリー)が掲げられていて
ワイングラス片手に来店客に誘うような瞳で微笑みかけていました
 

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おさけマルシェとうかいでは試飲もやっていて
今回試飲させていただいたのは(私は相変わらず飲めませんが)
もちろん山形の地酒
『純米吟醸 杉勇 出羽燦々 しぼりたて生原酒』遊佐町:杉勇蕨岡酒造場
『SPRING SUNSHINE80』地元山形市の秀鳳酒造場
これは低グルテリン米「春陽」を醸した白ワインにも似た風味の日本酒で我が家の奥さんも気にったようです
そして自動抑草ロボット「アイガモロボ」を活用して栽培した農薬不使用米を原料として醸した『東光AIGAMO』
これは先ほど訪問した米沢市の小嶋総本店の発売間もない商品
 

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ということで
『東光AIGAMO』は無論
気に入った『SPRING SUNSHINE80』や
酒蔵見学はしたのだけど飲む機会のなかった
『吾有事 純米吟醸 活性にごり生酒』を購入
帰ったあと飲むのが楽しみです
特に東光AIGAMOは赴任先の滝川名産のアイガモを肴にやってみたいものです
 
 
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とうかいでは話が盛り上がり時間を忘れるところでしたが、帰りの便も迫っていることから
後ろ足を牽かれる思いで店を後にします
山形市から仙台空港は思いのほか近くなんとか搭乗時間には間に合い
JALサクララウンジで休むことも出来ました
 

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仙台空港のJALサクララウンジは全部で30席ほどと思いのほか狭いのですが
仙台駅には新幹線がとまるので、空路はあまり人気がなく便が少ないのが理由でしょう


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サクララウンジには付きものとも思える、樽生ビールサーバーがありませんし
ソフトドリンクのベンダーマシーンも置かれてはいません
かろうじてエスポレッソマシンは有りましたが
 

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替わってあるのが冷蔵庫の缶飲料
缶ビールとして
「サッポロ黒ラベル」
「パーフェクト・サントリー・ビール」
「アサヒ スーパードライ」
「キリン 一番搾り」と言った具合
その他、缶コーヒーや缶コーラ、缶のお茶が冷やされておりました
 

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てなわけでおかきとクッキーをつまみに缶ビールで今回の旅の無事に乾杯
それと旅を魅力的なものにしてくれた、SOTOさんととうかいのよりこさん
仙台での飲食店を紹介いただいたTさんにも感謝
おかげで良い旅となりました
 

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