ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝がウイスキーづくりの集大成として1969年に建設したニッカ第二の蒸溜所、宮城峡蒸溜所にやってきました
目的は併設する「宮城狭蒸留所ビジターセンター」
実は4年前にも訪れたのですが、その際はなにやら私の予約ミスで蒸溜所見学が出来ず今回はそのリベンジとなります
今回は事前に予約もしっかり済ませ、ついでに試飲もしたいことからレンタカーではなく公共交通機関を使い伺うことに
仙台駅からはJR仙山線に乗り作並駅で下車
その後、ニッカウヰスキーの送迎バスに乗り込み、気合充分でやってきました
さくなみ駅にはこけしのモニュメントがありましたが、調べたところ江戸時代末期から約150年もの長い歴史を持つのが「作並こけし」なんだとか
てなわけで前回、予約ミスで見学できず涙をのんだエントランスにまた帰ってきました
前回同様、大きなポットスチルが迎えてくれましたが、このポットスチルはその昔「余市蒸留所」で使われていたものだそうで
外に展示されているポットスチルと合わせ、NHK連続ドラマ「マッサン」の撮影に使われたものなんだそうです
今回予約したのは有料セミナー『ニッカのウイスキーを知るセミナー、ブラックニッカ編』というもの
人気のツアーのようでこの日は満席でした
セミナーの受付を済ませ参加証を受け取ったあとは
ギフトショップ&有料テイスティングコーナーへ
ギフトショップでは蒸溜所限定商品が買えたりしますが
ほとんどの来場者が向かった先は併設された有料のテイスティングバー
ここは長蛇の列となっていましたが、なるほど先ほどJR作並駅から送迎バスに乗り蒸留所に伺いましたが
その際は1台のマイクロバスではすべての来場者を運び切れず折り返しピストン輸送したようですが
そんな来場者がやってきたのがこの予約なしで訪れることのできる有料テイスティングバーだったんですね
ちなみに昨今ジャパニーズウイスキーの人気は異常なほど高くサントリーの山崎蒸留所などは
こうしたテイスティングバーまで予約制なんだとか
見学受付にある展示物は予約なしでも見て回れるようで
樽の種類と使い分けコーナーなど見所があります
ビジターセンターの教室にて、動画を鑑賞したあとは外に出て見学ツアー開始
まずはカフェ式連続式蒸留器のある蒸留棟外観から見てまわります
続いて発芽した大麦をピートで燻しながら乾燥させる、キルン棟へ
さて今回のツアーが有料って事もあり、普段は見学出来ない場所も案内いただくなど見所満載
キルン棟(乾燥棟)では内部も見学させていただきました
続いて伺った仕込棟では
マッシュタンと呼ばれる糖化槽で麦汁が作られています
マッシュタンで濾過した麦汁は発酵槽でもろみとなり・・・
次の工程である蒸留へと進みます
蒸留塔にはポットスチルがずらり並んでいますが
重油ボイラーで造られた130度のスチームをあて蒸留されます
ちなみに宮城峡蒸留所のポットスチルはバルジ型
余市蒸留所ではストレートヘッド型で石炭の炎で直接蒸留させますが
異なる形状のポットスチルを使うことでウイスキーの味に違いを生み出しているのだとか
ポットスチルの上部にしめ縄がなされていますが、これはニッカウヰスキーの創業者 竹鶴正孝氏の実家である竹鶴酒造からの伝統のようです
これは余市蒸留所も同様ですね
続いて貯蔵庫を見て回りますが
貯蔵庫の脇には補修を待っている木樽がずらり
そうウイスキー造りには樽も重要な要素
ここ宮城狭蒸留所にもたくさんの木樽が醸造や熟成に使われていますが、その補修や点検も自前で行われているのだとか
貯蔵庫ではガイドさんから木樽の説明があり
その木樽のサイズから「バレル」「ホグスヘッド」「パンチョン」「バット」に分けられ
例えばシェリーバッドならバットサイズ(500ℓほど)のシェリー樽の再利用ということになるのなどの説明を受けました
貯蔵庫は見学用のダミーなどではなく、本当に原酒の入った樽を貯蔵する倉庫を見学
残念ながら樽が溢れているほど並んでいるかと思いきや、空きスペースが目立ちます
ただこれは現在のジャパニーズウイスキー人気の現状をまざまざと見せつける物との事でした
今回この有料ツアーに参加した理由が、普段ハイボールなどにして飲んでるブラックニッカについてのセミナー『ニッカのウイスキーを知るセミナー、ブラックニッカ編』があったからでした
今回テイスティングするのは
ブラック ニッカ スペシャル
いつもお世話になっているクセのない「ブラックニッカ クリア」に
「ブラックニッカ リッチブレンド」
で作られたカフェグレーンの甘みが特徴の「ブラックニッカ ディーブレンド」
同様にカフェ式蒸留機で作られたグレーン原酒を100%使用したシングルグレーンウイスキー「シングルカフェグレーン ウッディ&メロウ」といったところ
セミナーではウイスキーのテイスティングなどを教わるなど勉強になりました
それに創業者である竹鶴政孝氏が「新川の水で作った水割りの味に感動して建設を即決した」といったエピソードもある
新川の水を飲んだり水割りにして楽しんだりと宮城狭を満喫いたしました
苦労して予約しておいて本当によかった
また仙台を訪れる際には、最寄りの作並温泉にでも宿泊したうえ
今回とは違う有料セミナーを申し込んだうえゆっくり見て回ろうと思います
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