日本三大酒醸処酒都西条の最近の記事

映画「恋のしずく」
日本三大酒処の一つとして有名な東広島市・西條を舞台に、伝統文化の象徴である日本酒造りを軸としながら、その土地で暮らす人々の生活、そして幻の日本酒を巡る出会いと別れを繊細に描いた心温まる珠玉の作品
私の住む札幌では何と今日からの映画公開と言うことですが、公開期間が短いこともあり残念ながら観に行くことが出来ないようです
 


 

そんな映画のロケ地となった「東広島・西條」
呉市での海上自衛隊萌え観光を早めに切り上げ、JR呉線・山陽本線を乗り継ぎやってきました
JR西条駅を降りるなり、かすかに日本酒を醸す香りがしてきました
そうここ西條市は駅の東側に8社もの酒造施設が密集する酒蔵の街
赤い煉瓦煙突を看板代わりにした西条独特の酒造会社スタイルの醸造元や、土蔵造りの酒蔵群が駅前の酒蔵通りに並んでいます
そんなわけで街を歩いているとこんなマンホールを見かけます
「酒都・西條」「酒蔵通り」と書かれていますが、まさにここは酒都なんですね
 

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まず西條酒蔵通り観光案内所へ行き
「西条酒蔵通り そぞろ歩きマップ」を入手するとともに情報を仕入れます
 

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ということで最初に訪れる蔵は「賀茂泉酒造」
大正元年より100年以上続く老舗の酒蔵で、純米酒の概念がなかった昭和40年から純米醸造にこだわりもち醸造していて、純米酒のパイオニア的な酒蔵として知られています
酒蔵見学もやっているようですが、残念ながら平日のみの営業となっていました
 

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そんな休日は蔵は閉まっていますが、隣接する「お酒喫茶 酒泉館」はやってました
特に観光案内所では賀茂泉酒造のお酒が常時20種類以上、飲み比べができるという喫茶コーナーがあると聞いたのでやってきました
ちなみにこのお洒落な洋館は旧広島県醸造試験場を利用しているのだとか
 

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館内にこんな昔の醸造に使われたのでしょう、こんな展示品を見かけました
ブラシが付いているので何かを洗う機械だとは思いますが、実際には何を洗う機械だったのでしょう
酒瓶にしてブラシが大きいし、桶にして小さいような気がします
 

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お酒喫茶に入ると
店内には酒粕を使った商品「酒粕かりんとう」や「酒粕豆菓子」「美酒カレー」も並べられています
そう酒蔵から出る酒粕の副産物化は今後の酒蔵のテーマでもありますね
 

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あいにく席は満席でしたが、そんな私たちを見て相席でどうですかと、話しかけていた方のご厚意で何とか座ることが出来
頼んだ日本酒は「ザ・賀茂泉飲み比べセット」
これは賀茂泉の本仕込バリエーション5種
内容はと言うと
「純米吟醸生酒」
「朱線 本仕込賀茂泉」
「緑線 本仕込賀茂泉」
「山吹色の酒」八反錦を使った純米
「純米吟醸酒(古酒)」
こいつは淡い色がついたお酒でちょっと引かれるお酒です
これを何と540円で提供してくれました
 

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さてせっかくなので、このペースであと六軒
飲みながら巡るつもりです

西条酒蔵巡り二軒目は福美人酒造へ
大正6年創業の酒蔵で、他の老舗酒蔵と比べればそれほど古くはない創業ですが、大正10年から全国酒類品評会の最高位を3年連続受賞するなど「技術の福美人」と謳われている酒蔵です
なお福美人酒造は酒造の要となる杜氏を育て酒造りを継続させるため、全国の酒蔵が出資をして創った酒蔵で、酒都西條において酒造学校と呼ばれていて、写真左側にある学校から多くの杜氏を輩出、全国に巣立っていったんだそうです
 

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蔵の前には醸造を待つ酒米が並んでいますが、これは兵庫の山田錦、広島の八反錦錦でしょうか
それとも他の酒好適米、なんだかとても気になります
 

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さて早速、酒蔵を利用したという資料展示室、売店兼試飲コーナーに潜入します
 

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資料展示室にはどこかで見たのとまったく同じ色紙が並べられていますが、どこぞの芸能人の書いた色紙とはちょっと違います
というのもその色紙は歴代首相が書かれた書
ゴールデンウイークに沖縄のまさひろ酒造でみたのと同じ、歴代総理大臣の『國酒』と書かれたものが展示されていました
ちなみにこれは偶然ではありません
というのもこれは『國酒プロジェクト』によるものだからです

発端は30年前、大平内閣のとき、日中国交回復の晩餐会にてホスト国である中国が自国の酒「白酒(パイチュウ)」でカンペーし日本を歓待した。これを受けた当時の大平首相は、日本には伝統の酒である日本酒や焼酎があるのに、我が国での外交晩餐会はフランス料理にワインなどで乾杯をしている。これはいけないと思い立ち、日本酒・焼酎を「國酒」と命名し、乾杯の際に使用することを提案した
そうここ福美人酒造は國酒プロジェクトに選ばれた蔵なんですね

 

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陶器の酒樽も並んでいます
木樽も確かに風情がりますが、やはり木の香りは吟醸酒には邪魔なこともあり
こうした陶器製で樽を作ったのもなんとなくわかる気がします
ちなみに福美人の陶器製干支ボトルもかなりの人気のようです
 

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広島カープを経営難から救った募金に使われた初代の酒樽も展示されています
チーム設立当初、大きなスポンサーもなく経営難に苦しんでいた広島カープ
市民が球場前に募金箱として酒の四斗樽を置き募金を募ったのがこの「たる募金の樽」なんだそうです
 

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さて続いて売店兼試飲コーナーへ


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売店には福美人の銘酒がずらりと並びます
 

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映画『恋のしずく』公開を記念して、限定発売された「純米酒 恋のしずく」もありました
同様のものが映画の撮影地になった、ここ広島西条にある九つの蔵(賀茂鶴酒造・西條鶴醸造・白牡丹酒造・柄酒造・賀茂泉酒造・亀齢酒造・福美人酒造・山陽鶴酒造・金光酒造)から提供されているのだとか
 

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酒蔵巡りはまだまだ続きます
荷物は持ちたくないのでここは試飲のみ
ここ福美人では蔵内限定酒
大吟醸原酒 200円をミニカップでいただくことに
 

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さて次は映画『恋のしずく』のロケ地となった賀茂鶴酒造へ

吟醸酒の先駆け「賀茂鶴酒造」

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今から5年前、日米首脳会談のためオバマ米大統領が来日
東京都内の高級すし店「すきやばし次郎」で安倍晋三首相と夕食をともにしたのが話題となりました
 

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(日本経済新聞HPより拝借)


寿司をつまみつつ酒を酌み交わされたのですが、その時の日本酒の銘柄は賀茂鶴酒造の大吟醸「特製ゴールド賀茂鶴」でした
ということで西条酒蔵巡り三軒目の酒蔵は「賀茂鶴酒造」
蔵の前ではそんな大吟醸酒のもろみを絞ったのかと思わせる木綿袋を干していました
 

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酒蔵通りにある加茂鶴酒造本店から
酒蔵見学者の案内表示に導かれ入っていきますが
蔵元の中は綺麗な白壁の蔵が並びます
建物からも伝統を感じますが、それもそのはず
1623年(元和9年)醸造業をなりわいとし創業する老舗中の老舗酒蔵
明治6年に酒銘を「賀茂鶴」と命名し、そのころから先進的精米技術を取入れ
昭和33年、安倍首相がオバマ大統領と交わした大吟造「特製ゴールド賀茂鶴」を発売した酒蔵です
 

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残念ながら蔵の中の醸造見学は平日のみなので、この日は入れません
替わりに賀茂鶴見学室と書かれた建物に入ることにします
 

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まずは酒造りのビデオ上映を
ここには純米吟醸 一滴入魂のポスターが誇らしげに貼られています
 

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酒造りで使用している賀茂鶴酒造の広島産にこだわった酒造好適米の数々
広島県には八反米や八反錦、こいおまち米などの酒造好適米が展示され
 

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酒造りに使われる道具の数々
 

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協会〇号の酵母、「ふるい」などなど
 

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そう試飲コーナーで目にしたのが協会5号酵母で醸された
【蔵元限定品】純米吟醸「五」
そうこの賀茂鶴酒造で使われた酵母は協会五号の名のもとに全国の蔵に配布された発祥の蔵だったりします
他にも特別本醸造 超特撰特等酒や
「賀茂鶴」を杉樽に貯蔵し、 杉の香りが移った最高の飲み頃時期に瓶詰した「樽酒」
そして賀茂鶴 しぼりたて 新米新酒
これらを試飲しましたが物足りなく
 

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有料試飲コーナーで
大吟醸 特製ゴールド賀茂鶴
大吟醸 双鶴賀茂鶴
純米大吟醸 山田錦 賀茂鶴
と大吟醸酒の先駆けの蔵の酒をいただくことに
 

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試飲の後は直販コーナー
 

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特製ゴールド賀茂鶴も並んでいましたが、この後巡る酒蔵を鑑みここはパスすることに
 

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蔵から出たところに風情のある建物に出会いました
それが近代日本画壇の巨匠である児玉 希望(こだま きぼう/1898~1971)画伯が、生前に暮らしていた邸宅兼アトリエ
池泉を配した閑静な平屋造りで釘を一本も使わずに建てた純日本建築
何故かここに鎮座していました
 

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ちなみにすきやばし次郎で特「製ゴールド賀茂鶴を嗜んだオバマ大統領は帰国する際に山口出身の安倍総理から「獺祭 二割三分」を土産に持たされたのだとか

西条酒蔵巡り四軒目の酒蔵は
1903(明治36)年創業の亀齢(キレイ)酒造
残念ながら伺ったのは土曜日と言うことで、蔵の中へは出入りできなかった
 

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とは言え隣接する酒蔵を改装した土産物店「万年亀舎(まねきや)」はやっていましたので
暖簾をくぐり立ち寄ることに
 

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ここ万年亀舎では亀齢の酒の販売、試飲
そしてお酒にまつわる物品、醸華町うどんなどのオリジナルのおみやげを販売しています
 
 
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そうそう亀齢酒造はもとは吉田屋という屋号でしたが、
明治に入ってから「鶴は千年、亀は万年」の言葉にあやかり、長命と繁栄の意を込めて「亀齢」と名づけられたんだそうです
万年亀舎ではそんな亀齢のシンボル「亀」の剥製も飾られています
 

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さて試飲ですが、元の屋号から名付けた「吉田屋の酒(蔵元限定酒)」を頂くことに
甘口が多いここ西條の酒蔵にあって、唯一“すっきり辛口”を貫く酒造りをしている亀齢酒造だけあってさらりと飲める一杯でした
そう純米酒はお米本来の味である甘いものと言う人もいます
そうした純米酒が日本酒本来の味と言う方も多いでしょうが、私自身はこうした吉田屋の酒のように「醸造アルコール」を添加されたお酒も好きだったりします
そう好みの日本酒でした
 

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西條の酒蔵巡りも三軒目
酔いも少し回ってきましたが、次はこれまたすぐ近くにある「西條鶴酒造」へ

西条酒蔵巡り五軒目の酒蔵は
創業明治37(1904)年
昭和44年には日本酒で最初の防腐剤無添加酒を発売したことで有名な「西條鶴酒造」へ
 

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天保時代発祥の酒蔵で、明治中期に建てられた酒蔵がそのまま現在も現役で使われていて風情があります
蔵の佇まいに歴史を感じさせます
 

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屏風の前に陶器製の樽を展示している小上がりのような部屋の前に置いてある竹
京都の老舗料亭などで見られた「一言さんお断り」の結界
ここでは立ち入り禁止の境界線としての役目をしているようです
(三和土に置かれた革靴が気になりますが)
 

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さてそんな風情のある蔵を利用した販売所兼試飲所に潜入
蔵の壁には世界的なコンクールのモンドセレクション17年連続で金賞を受賞した証が掲げられていました
 

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ここでは高品質少量生産にこだわる昔ながらの手作りの酒を信条とする宮地充宣杜氏の醸す蔵元限定の酒が売られていました
「純米 プレミアム 13」
「蔵限定 広島伝承地酒 純米吟醸」
「新酒 しぼりたて」
「酒蔵限定 無濾過純米 生」
「酒蔵限定 無濾過純米吟醸」
「酒蔵限定 杜氏入魂の酒 純米生酒」
「純米生原酒」などなど
 

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試飲もやっていたので
冬季限定酒「新酒 しぼりたて」純米原酒
酒蔵限定販売の杜氏入魂の酒 純米生酒を試飲
特に杜氏入魂の酒 純米生酒は広島県産米を使った酒で、アルコール分は17度とやや高いのが特徴
お米の旨味を感じる日本酒
日本酒はこうした小さな蔵で醸されるのが本来の姿かなと思わせる蔵でした
 

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西条酒蔵巡り六軒目の酒蔵は「白牡丹酒造」
1675年(延宝三年)創業といいますから
なんと今から340年以上も前から続く、日本酒の造り蔵ということで
広島酒の中で最も古い歴史をもつ酒蔵なんだそうです
 

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とはいえ前述の家内制手工業的な「西條鶴酒造」とは真逆な
現代的な生産体制を整え大量生産できる蔵でその生産量は全国でもトップ30に数えられるのだとか
そんな白牡丹酒造の酒蔵見学は予約のお客様のみの対応
広島に来てからお店で広島の酒を飲み急遽、ここ東広島の西條の酒蔵巡りを決めた我が家が予約しているわけもなく
白牡丹酒造展示室の見学のみとなりました
そんあ展示室に潜入
まずは入口ショーケース
ここには白牡丹酒造の醸すお酒が 並べられています
 

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奥に入ると醸造用の甕・桶など旧来の酒造りに使われた道具
 

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そして白牡丹の酒をこよなく愛した
棟方志功の版画作品やラベルが展示されていたり
 

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甘党のうえ下戸として知られる夏目漱石も先々代社長島博象三との交友が永かったようで
胃弱で酒も多くはたしなめぬが、白牡丹だけは別と「白牡丹李白が顔に崩れけり」と白牡丹の酒は酒仙であった李白の顔も崩れるほど旨いと詠んでいたりもしてそれが紹介されていました
 

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(白牡丹HPより拝借)


そうそう全国新酒鑑評会金賞受賞の賞状がずらりと並んでいますが
その全国新酒鑑評会を行っている組織が「独立行政法人 酒類総合研究所」は
ここからほど近い広島県東広島市鏡山にあります
ここ東広島は日本酒の聖地なんです
 

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さてこの白牡丹酒造の玄関にはここに伺った際上映中だった日本酒映画「恋のしずく」の下に
今年秋に上映が予定されている映画「吟ずる者たち」のポスターが貼られていました
 

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先般このblogで紹介した、ここ西條を舞台とした映画「恋のしずく」の第二弾
比嘉愛未さんが主人公を演じ東広島の竹原をロケ地として撮影が行われるのだとか
こちらも楽しみですね
ちなみにその「恋のしずく」まだ観てなかったりします
 

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(東広島市HPより拝借)

西条酒蔵巡りもいよいよこれで最後、7軒目となる
西国街道(旧山陽道)を西へ10分ほど歩き「山陽鶴酒造」へやってきました
ちなみにこちらの酒蔵にある「鶴丸」
日本航空のマークとほぼ同じですが、まったく関連性はなく
単に山陽鶴の鶴と山を表しているのだとか
 

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試飲ができるのはこちらの店舗
店の入り口とは別の入り口からは『ミシュランガイド広島 2013 特別版』でビブグルマンに評価された人気の和食店「割烹 しんすけ」がありそちらでは名物の美酒鍋が食べられるのだとか
残念ながらこのあと広島市内のミシュラン予約していますので、ここはパスすることに
 

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ということで店舗兼試飲コーナーへ
店舗には山陽鶴酒造のお酒やオリジナルグッズが展示
特にこのお酒を入れるトートバックのデザインが気に入ったのでお酒と一緒に買っていくことにしました
 

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試飲コーナーには「恋のしずく」のポスター
そしてここで販売される山陽鶴酒造の酒
それに加えたくさんの試飲でき山陽鶴酒造の酒が並んでいました
 

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オリジナルグッズで特徴のあったのは
この真っ赤な「おちょこ」
お祝い事によさそうです
 

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ここでは少し居候させて頂き、たっぷりと試飲させていただきます
 

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まずは三種のみくらべ
「大吟醸 ほんと」(35%精米)
「純米大吟醸 凹 KUBO」(55%精米)
「特選 純米大吟醸」(55%精米)
3種で500円と安価な試飲ですが、観光客の中にはお金とるのと?いわれる方もいるのだとか
私自身はこうして対価(対価というのが正しいのか判りませんが)を支払い試飲するほうがよっぽど気楽に飲めますと話しさせていただきました
 

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そんなこんなでここのおかみさんとも気が合い飲み比べで角打ち状態
(カウンターに置かれた酒瓶すべて試飲してしまいました)
酒器も紙コップではなくグラス
こんなところも嬉しい

まずは「純米吟醸 花凜」
「純米生原酒 TAZ SANYOTSURU」(広島県産(中生新千本100%使用)
これとりあえずと読むそうです、とりあえずビールそんなネーミングでしょうか

他ににごり酒2種
「清酒にごり おり酒」
「酒都西條 白壁のおり酒」

前述の直営飲食店「倉凛」の開店に合わせて作られた「生貯本醸造 倉凛」
サッパリ飲める純米酒との触れ込みの「八〇純米」(80%精米)

そしてここのおかみさんは熱烈なカープファンのようで、そんな酒「清酒 昇り鯉」
結局3+7杯試飲することになりました
 

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最後に気に入った「清酒にごり おり酒」とオリジナルバックを購入
今度日本シリーズで広島カープと日本ハムファイターズが戦うことがあったら
また伺いますと声をかけ店を後にしました

酒蔵の前でよくお目にかかる吊してある酒琳(杉玉)
多くの酒蔵に祀られてていますが、それは良い酒が醸せるよう「松尾様」のご加護を願うために吊されているのだそうです
 

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そんな「松尾さま」
酒を飲む人、売る人、造る人、酒に関わる全ての人たちの守り神で
ここ酒都を名乗る東広島西條にもあるとのことでした
ということで私もそんな松尾さまにあやかりたいと山陽鶴酒造から歩いて線路を渡りやってきました
ただGoogleMapで神社を目指し到達したのは「御建神社」
あれ違うじゃん・・・とも思いましたが、よく見るとこの神社に寄進しただろう
先ほど飲んで回ったばかりの西條の酒蔵の名を刻んだ玉垣が見て取れます
 

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とりあえず境内に入り本殿を見ると
出雲大社のような立派なしめ縄の周りに
そこにもは酒樽がこれでもかと積まれていました
そう拝殿には西条の酒造メーカー各社の酒樽が奉納されているんです
どうやらここで間違いなさそう
ちなみに私が伺った10日ほど前、ここ御建神社にて西條酒造協会の酒造祈願祭が行われていたそうなのでその名残もあったかもしれません
 

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よく見ると本殿の階段手前にその石柱は有りました
「酒神 松尾神社」とその石柱には刻まれていました
 

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御建神社の境内、本殿に向かって左奥
そこに山城伏見の松尾神社の分霊を境内に勧請し酒都西条の酒の守護神とした摂本社松尾神社はありました

 

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松尾神社の祭神は記紀神話に現れた酒神、大山昨神・中津島姫命の2柱
大山昨神は京都の松尾大社の祭神
特に中津島姫命は福岡県沖の島の宗像神社の祭神ですが、先日行った厳島神社の祭神である宗像三女神の一人でもあります
ここで「これからもおいしい酒に出逢い、飲めますようにと」参拝
 

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そう御建神社も少しばかり散策
40年9か月振りの皇統男子が生まれた記念に
秋篠宮悠仁親王御誕生記念の記念樹が境内に植えられていました
 

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拝殿右側には神楽殿があり
殿内には旧海軍駆逐艦「深雪」の絵が奉納されていました
そのころ日本の領海だった済州島近海で演習中に
このblogでも紹介した「敵兵を救助せよ! 駆逐艦「雷」工藤艦長と海の武士道」の駆逐艦電と衝突、沈没した船ですが
なぜここにその絵があるのか全く分かりません
 

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そんなこんなで今朝は朝から呉や東広島西條を歩いて回りましたが、日も落ちてきたことですし、広島に舞い戻り晩飯にすることといたします

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