戦争証跡博物館で報道写真家による写真のコーナーを見た後は
2階の枯葉剤による人体影響を記録したコーナー
エントリーしようかするまいか迷ったけれど、枯葉剤による奇形児のホルマリン漬けなどあまりにも、「ありのまま」すぎて私には伝える言葉もありません
何度書こうと思いましたが、ここは筆を停めさせていただき2階のコーナーはパスさせていただくことにします
ということで次は庭に展示されている戦闘機や戦車のお話に移らせていただきます
そんな展示物の中で私の目を引いたのがヘリコプター「UH-1 ヒューイ」
西側陣営で現役で使われる機材だが、日本の自衛隊も採用しています
何で知っているかと言うと私も丘珠自衛隊で搭乗させていただいた経験があるからです
「丘珠自衛隊ヘリコプター体験搭乗」
映画「地獄の黙示録」で見たことのある方も多いと思いますが
私がこのUH-1 ヒューイについては別なものを思い浮かべてしまいます
それが「フリークエント・ウィンド作戦」
1975年4月30日南ベトナムの首都サイゴンが陥落し、15年間続いたベトナム戦争が終結します
そのときすでにタンソニャット空港は敵の手におち使用不能となっていましたので
アメリカ人ベトナム人合わせて7千人を救出すべくある救出作戦が始まります
その作戦名が『フリークエント・ウィンド作戦』
ヘリコプターでサイゴンを脱出、南シナ海上のアメリカ艦隊に収容されますが、その際、空母の着艦スペースを確保するため、甲板クルーが人力でヘリを押し出して海に捨てていく様はあまりに衝撃的でした
そうです人の命は「ヘリコプター」よりも重いんです
インド洋に次々捨てられていく、当時の新型ヘリコプターUH-1 ヒューイ
当時の様子を記録したyoutubeを見つけたので下にリンクしておきます
タンデムローター式の大型輸送用ヘリコプター「CH-47 チヌーク」も展示
こいつもフリークエント・ウィンド作戦でアメリカ人ベトナム人を大量に乗せ洋上に脱出
インド洋に捨てられたのもあったんだろうな〜
もちろんこの機材も日本の自衛隊も採用、現在でも運用されています
他に航空機では
F-5戦闘機
ノースロップ社の傑作といっても過言ではない機材で2千機以上が生産され
スイス・韓国をはじめ今でも現役で運用されています
そういやこのベトナム戦争時代に作られた航空機にはこうしたベストセラーが多いようです
ちなみにマンガのエリア88で風間真の乗る戦闘機F-20はこいつの改良型の派生機です
なんだか尾翼にユニコーンが描かれていてもよさげな雰囲気です
続いて戦車
M.48 A3 TANKが展示されています
愛称のパットン戦車のほうが名が知れているかもしれません
兵員輸送車M113も展示されていました
それにしてもこうしてほぼ無傷のヘリコプターや戦闘機、戦車が敵の手に落ちているということは
よっぽど撤退するさいあわてて逃げ延びたということなのでしょう
しかもこれらのヘリコプター・戦闘機・戦車などは当時の最先端のものであり、その後の西側陣営の軍事を支えてきたものばかり
でもそのころ軍事顧問だったソビエトはこうした情報はまちがえなくここでデータを取り持ち帰ったんだろうな
西側の先進技術を駆使してもこの後、しばらく東側の陣営を圧倒できなかったのはもしかしたらこの時の情報流出が原因だったのかもしれません
そんな思いを胸に戦争証跡博物館を後に
ベトナム市場の王様でありボッタクリの総本山「ベンタイン・マーケット」へ向かうことにします