むかわ・白老2024の最近の記事

2009年にノーベル化学賞を受賞した北海道大学鈴木章名誉教授の出身地鵡川町
そんな鵡川町のデントコーン畑には収穫しこぼしたデントコーンの実を求めてやって来たのでしょう
白鳥がてんこ盛りでおりました
聞くところによるとタンチョウも飛来することもあるそうです
 

shisyamo00.JPG
 

そんな初冬のとある日、むかわ町のカネダイ大野商店を開店と同時くらいで訪れました


shisyamo01.JPG
 

目的はもちろん「生干ししゃも」
このお店では「カペリン」「カラフトししゃも」といったししゃもの代用魚(輸入された魚)ではなく
北海道南部の太平洋側だけに 生息している日本固有の貴重な魚「ししゃも」
この日も贈答品としての本物のししゃもを求めて朝早くからお客さんで賑わっていました
 

shisyamo02.JPG
 

店頭にはむかわ町名物となるししゃもの簾干し風景がみてとれますが、これは圧巻そのもの
ということで私も今宵いただく日本酒の肴にしようとやってきたわけです
ちなみにむかわ町ではししゃもの資源量が回復していないことから昨年に続き今年も休漁中
今日販売しているししゃもは広尾産との事


shisyamo03.JPG
 

購入するのは魚体にキズ等があるご自宅用規格外品として売られてた「規格外品」
2串で2,000円(税込み)を購入いたしました
通常1串2,000円から高級品だと4,000円近くするので、これは大変お得です
 

shisyamo04.JPG
 

規格外品と言えど購入時には北海道鵡川町(町魚指定)柳葉魚ししゃもと印刷された趣ある紙袋に入れられお買い上げ
その場(ホットポレート)で焼いて食べることもできるようですが、今宵自宅で日本酒と合わせ頂くことに


shisyamo05.JPG
 

そんなカネダイ大野商店で購入したししゃもに合わせるのは
京都の伊根にある、船で行ける唯一の酒蔵『向井酒造』で購入した、伊根・舟屋の里 古代酒米 伊根満開
真っ赤な日本酒に本物のししゃもがよく合いました
 

shisyamo06.JPG

ウポポイ(民族共生象徴空間)
アイヌの歴史やアイヌの文化に触れられる施設として、2020年に開業
最近ではアイヌを題材とした漫画「ゴールデンカムイ」とのコラボもあり来場者を増やしているようです
駐車場から向かう途中も「入り口までもうすぐ!!」とゴールデンカムイの人気キャラクター「白石由竹」
そしてウポポイPRキャラクター「トゥレッポん」が迎えてくれました
  

Upopoy01.JPG
 

さてそのウポポイ、200億円も投じられて開業した割に展示内容が薄いという事が言われています
私の偏見かもしれませんが展示物は真新しくピカピカなものばかり展示されているよう思え
派手な演出でアイヌの持つ伝統的な雰囲気と乖離している気さえも致しました
 

Upopoy02.JPG
 

例えばアイヌの生活空間が再現されたチセ(家屋)群
たしかに来場客が中に入るためには、消防署の厳格な審査があったりもするのでしょうが、いくら何でも立派すぎるように感じます
写真は8年ほど前に某大学構内にあったものを、雪囲いしたとき撮影したものですが
おそらくはこちらのほうが「再現」と言う意味では近いのではと思わせます(これも偏見かもしれませんが)
  

tise.JPG
 

そんなウポポイでしたが、伝統芸能上演『シノッ』を鑑賞させていただいたりと楽しませていただきました
 


 

ちなみにその後に伺った特別展示「脅威と怪異の文化史」展が大変良かった
こちらの展示物はフラッシュ無しの静止画撮影はOKとのことで撮影開始
まずは片肘をついて寝そべる、おおらかな姿の人魚の皿
「日本書紀」にも人魚の記述が見られる皿のようです
人魚と言えば「八百比丘尼」の伝説は特に有名で、ある漁師がとらえた人魚の肉をある少女だけが口にしてしまう、その少女は、その後老いることなく年を重ね、尼となり諸国を巡った後、800歳を超えて没した、という伝説が伝えられているといったものです
 

Upopoy03.JPG
 

次に人魚つながりで「セイレーンと蛇」といったコンゴ民主共和国の絵画
これは水の精霊を描いているそうです
  

Upopoy04.JPG
 
 
続いて西アフリカ・ガーナ共和国の「ファンティの軍旗」
ドラゴンが描かれていますが、これは人間の恐怖を具現化しているそう
ドラゴンは聖書では悪の化身として描かれているそうで中華思想に染まっている日本人とは違うようです
 

Upopoy05.JPG
 

次に祭り、祭事で使うであろう被り物や衣装の展示物
まずはプエリトルコの悪魔「ヴェヒガンテ」
私にはマンガ「キングダム」の山の民にしか見えません
 

Upopoy06.JPG
 

インドネシア
舞台劇ワヤン・オランの衣装「鷲の王ジャタユ」
これはインド神話に登場する神鳥ガルーダかと思っていました


Upopoy07.JPG
 

インドネシアの舞踊「バロンダンス」に登場する魔女「ランダ」の衣装
迫力ある長い牙や爪が特徴ですがなんとなく秋田のナマハゲを想像させました
とこんな感じで特別展示「脅威と怪異の文化史」は思いのほか良かったんで
今度、大阪吹田の国立民族博物館にも足を運ぶことといたします
 

Upopoy08.JPG

初ウポポイってことで白老までやってきたことから
折角なので白老牛を食べていこうと白老ファームレストランウエムラ「ウエムラ・ベース」に向かいます
さてその「白老牛」白老町において生産肥育されていますが流通量の少なさから"幻の和牛"と呼ばれているブランド和牛
まぁステーキだととっとお高いんで、ハンバーガーどまりです

さてその白老ファームレストランウエムラ「ウエムラ・ベース」
山の中にある牧場併設のファームレストランで山小屋風の建物が目を引きます
  

uemura01.JPG
 

せっかく来たので、店内で食事をと思ったのですが・・・

 
uemura03.JPG
 

私が食べたかった白老牛ステーキバーガーは残念ながらテイクアウトのみ


uemura02.JPG
 

ということで店内メニューにはステーキバーガーが無いことから
白老牛ステーキバーガー(1,600円)と白老牛キングスバーガー(1,700円)をテイクアウト
黒毛和牛の白老牛が放牧されているそばのテラス席でいただきます
 

uemura04.JPG


双方ともにかぶりつくと、肉々しく白老牛のジューシーな旨味がひろがります
特に白老牛そのものが贅沢にトッピングされた白老牛ステーキバーガーが美味かった
 

uemura05.JPG
 

牧場でちょっとしたアウトドア気分を楽しみつついただくことに
ちなみにこのテラス席は夏にBBQが出来るのだとか
白老牛のBBQって、なんだか夢がありますね
次回はここで白老牛焼肉セットを食べるのもいいかもしれません
 

uemura06.JPG

白老にあるウポポイからの帰り道
ちょっと遠回りして支笏湖経由で札幌芸術の森美術館にやってきました


lautrec01.JPG
 

目的はランスを代表する画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの展覧会
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」を鑑賞するためです
ちなみに南フランスの伯爵家の息子として生まれた、まぁ割と有夫な生活だったロートレック
若いころに脚を骨折し以降下半身の成長が止まり、絵画に専念するようになります
近代以前までパリ市域外のモンマルトルの丘にアトリエを構えます
ちなみにそんな丘の麓、ピガール広場周辺はその頃からパリ随一の歓楽街だったそうです
毎日のように舞台を見に行き、そこに生きる歌手や芸人、娼婦たちの姿をたくさんのデッサンや版画やポスターとして描いたポスターが一世を風靡しました
ただ残念なことに飲酒や放埓な生活のために肉体と精神を害し、療養の末、36歳で亡くなったそうです
 

lautrec02.JPG
 

まず拝見したのが「ロージのジュディック」1894年
ロートレックと言えば素早く流麗に描かれる線
そんな流麗な線が人を魅了するのが、この絵から伝わります
ちなみにこのロートレック展、動画やフラッシュを使った撮影以外はOKでした
 

lautrec03.JPG
 

有名なポスター
「キャバレーのアリスティド・ブリュアン」1893年
当時人気を博したシャンソン歌手のアリスティド・ブリュアンを黒い上着、ツバ広の黒い帽子、赤いマフラー、そして片手には棍棒という出で立ちといった彼のトレードマークを強調して描かれています
  

lautrec04.JPG
 

そんな19世紀末のパフォーマーともいえるアリスティド・ブリュアンを描いた作品で今回の展覧会にはもう一枚出展されていました
「エルドラド、アリスティド・ブリュアン、彼のキャバレにて」1892年
 

lautrec05.JPG
 

「歌曲集『昔囃』表紙」 1893
左腕でファゴットを抱えた奏者で作曲家のディハウが、クマで表したグーデツキをひもで引っ張って対岸のフランス学士院に連れて行くイラスト
ちなみにディハウはロートレックの従兄、グーデツキは植民地政策を公然と批判した唯一の作詞家だそうで
19世紀末のフランスを描いた風刺画として今に残る名作となっています
 

lautrec06.JPG
 

雑誌『ラ・ルヴュ・ブランシュ』のためのポスター 1895年


lautrec07.JPG
 

「ル・ディヴァン・ジャポネ」 1893
当時パリで流行していたカフェ・コンセール(音楽喫茶)のためのポスター
黒いドレスの女性が当時人気の踊り子ジャヌ・アヴリルとのこと
 

lautrec08.JPG
 

「マドモアゼル・エグランティーヌの一座」 1896
パリのムーラン・ルージュで演じられたカンカンの踊り子たちを描いた有名なポスター
 

lautrec09.JPG
 

アメリカの文芸雑誌「ザ・チャップ・ブック」からの依頼で制作
モチーフはパリ、ロワイヤル街にあったアイリッシュ・アンド・アメリカン・バーとのこと
 

lautrec10.JPG
  

「ブイヤベース、セスコーのメニュー・カード」 1895
こんな感じでロートレックの絵は多種にわたっています
そしてこうした素早い描線と大胆な構図を活かしたポスターは、19世紀末のパリを席巻
いまこうして鑑賞すると当時のパリを彷彿させてくれ、思いのほか楽しんできました
まだ札幌芸術の森美術館では開催中とのことなので、一度足を運ばれてはいかがでしょう


lautrec11.JPG

カテゴリ

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 7.7.1

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれた記事のうちむかわ・白老2024カテゴリに属しているものが含まれています。

次のカテゴリはザ・ウインザーホテル洞爺2016です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。