今回の佐渡島の旅のテーマである酒蔵見学
予約の上、北雪酒造を酒蔵見学してきました
北雪酒造は明治五年(1872年)創業の老舗の酒蔵
152年の歴史をもち、佐渡の自然の恵みに感謝し、米、水、風土にこだわった酒造りがなされていて
特に酒米となる『越淡麗』『五百万石』は農薬や化学肥料に頼らず育てた『トキ認証米』に認定されたお米
地元農家と提携し畦道には除草剤を撒かず、減農薬で育てた酒米で醸しているそう
しかもそんな丹精込めて育てられた酒米は自家精米しているんだとか
そんな酒米は蒸し場で蒸されたうえ、この大きな放冷機で仕込みの適温まで冷ますそうですが
古い酒蔵ですがステンレス製の天井など衛生面に気を付けているのが伺えます
それに北雪酒造には回転甑や自動製麹機があったりと、人材不足の中
革新的な技術も積極的に導入している酒蔵でした
仕込みに用いるタンク「神鋼ファウドラー製ホーロー引き清酒仕込みタンク」が見て取れましたが
検定年月日はS41.2.8
かなり古いものですが、そんな風には見えません
といのも冬の農閑期に手が空く農村の働き手たちの中にはこうした塗装の上手な方がいて手入れしているそうです
年間製造量は約4000石
大吟醸をはじめとするプレミアム酒がそのうち75%あるそうで
仕込み室には、蓋のついた密閉式のサーマルタンクがずらり、綿密に温度管理され
「北雪 大吟醸 YK35」など数々の賞を取った日本酒を醸しているようです
なかには木樽も見て取れました
ただこれは日本酒ではなく本格米焼酎の樽貯蔵熟成中の木樽
「北雪 単式蒸留焼酎 樽貯蔵37°」が貯蔵され出荷を待っていました
その後、スタッフが自信ありげに連れていってくれたのが
酒蔵に隣接する「氷室貯蔵 貯蔵室」
ここでは超音波振動による熟成が行われています
酒に適度な超音波を与えると、分子が細かくなり味わいがまろやかになるそうですが
これは江戸時代に船で運んだ酒が、波に揺られているうちに美味しくなったことからヒントを得たものだそうです
他にも「音響熟成」により熟成しているんだとか
そういや福島県喜多方市の小原酒造でクラシックを聴かせて醸した『蔵粋(くらしっく』なんて日本酒もありました
酒蔵を一通り案内いただいた後は試飲タイム
「純米大吟醸 遠心分離 鬼夜叉」
「純米吟醸 越淡麗 遠心分離 北雪」
「山田錦十割 玲音」
これは北雪酒造の若手男性蔵人3人が、山田錦を吟醸造りで仕込んだ限定酒
「北雪 純米吟醸(夏季限定酒)」
もちろん私はレンタカーの運転があり飲めませんので我が家の奥さんがいただきました
特に気になったのが、佐渡島酒米を使い遠心分離で絞った「純米吟醸 越淡麗 遠心分離 北雪」を土産にしますが
この北雪酒造、2013年におよそ3,000万円の設備投資として遠心分離機を購入し
遠心分離によりもろみを搾りなど、老舗の酒蔵として胡坐をかかずに弛ます努力を行なっている蔵のようでした
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