福島の酒蔵巡り次は会津若松「末廣酒造_嘉永蔵」

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福島県喜多方市での酒蔵巡りの後、喜多方ラーメンでも食べようと思ったのだけどどこも長蛇の列
まぁ朝飯をしっかり食べてさほどお腹もすていないかったこともあり、折角福島南部まで来ていることもあり、会津若松市まで足を運ぶことといたしました
目的地は会津若松市の蔵元、末廣酒造嘉永蔵
「訪ねて楽しい日本酒の蔵元ランキング」で日本一に輝いたこともある人気の酒蔵で
写真の大きな杉玉の吊るされた木造の建物がその嘉永蔵です
 

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この嘉永蔵、中に入ると日本建築では稀有なほど高い吹き抜けがあり
3階建てになっていることが判ります
 

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ここ末廣酒造 嘉永蔵へ来たわけは、ここでは30分の無料酒造見学ツアーがあり
スタッフの案内で酒造りを学ぶことが出来るからでした
ツアーは10時から30分ごとに開催されます
申込用紙に名前を記入して次のツアーを待ちますが、さほど待つことなくツアーは始まりました
 

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店舗から高い吹き抜けがある威風堂々としたホールに通されますが
このホールが酒蔵見学コースのスタートポイント
まず用意されたサンダルに履き替えます
 

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毎回同じ話をしているのでしょう、手慣れたスタッフから
玄米と精米後のそれぞれの酒米を実際に見ながら、酒造好適米「山田錦」や、末廣で使っている酒米の説明
ちなみに吊るされているのは末廣酒造で使っている酒米の稲穂なんだそうです
 

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そんな酒米の稲穂の脇にひっそりと置かれていたのは
中野式竪型醸造用精米機
かなり古そうな精米機のようです、もしかしたら戦前のものでしょうか
 

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「酛発酵室」と書かれた書かれた看板のある仕込み蔵
ここでは現在でも嘉永蔵の酒が実際に造られています
もっともここに伺った8月は造りは行われていませんでしたが
そうそう珍しい昔ながらの搾り機を見かけましたが、こいつは今でも現役
ただし効率はかなり悪く、1本絞るのに3日もかかるそうです
  

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大きな和釜が2基ありますが、こいつも現役
造りが始まれば甑が載せられ酒米が蒸されます
2基あることからこの酒蔵がかなりの規模であることが判ります
  

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続いて資料館に案内されます
ここには昔の酒造りに使われた道具がしっかり保管されており
まず目を引くのはミニチュアの麹室や木でできた槽搾り機
 

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ですが、ただここに置かれる意味合いとして大きなものが
「生酛で使われた半切り桶」
山卸し(生酛造り)という伝統的な日本酒造りの工程で使われる道具が置かれていました
こうした桶を使い江戸時代以降の長い間、酒造りに必要な酵母を造る主流でありましたが・・・・・
 

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明治の終わりころから、その山卸し(生酛造り)が見直されます
山卸はたいへんな労力を要する作業であるのですが、山卸を行わなくても良い手法が明治時代に発表されたことから、山廃仕込みは幅広く浸透されるようになりました
そんな山廃造りの確立を図ったことで知られる末廣酒造
大正初期には日本酒製法の一つ「山廃仕込み」の祖と呼ばれる嘉儀金一郎氏を招き、試験醸造を開始したのだそうです
ここ末廣酒造の展示室ではそんな山廃の創始者、嘉儀金一郎からこの蔵で直接、山卸し廃止速醸酛を学んだ歴史を紹介されました

さて山卸廃止(所謂山廃)はつい最近までの日本酒醸造の主流ですが
最近ではあえて重労働な山卸(生酛造り)を選ぶ若手の杜氏もポツポツ出てきたそうです
そういやGWに伊賀の森喜酒造場でそんな蔵元にも会いました
 

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続いて「古酒蔵」
薄暗く冷えた部屋の中に大吟醸を1979年から年代別に貯蔵しているそうで、ずらりと年代物の瓶が並んだ光景は日本酒好きにはたまらない光景ですね
 

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さて地元の名士であってあろう末廣酒造
展示室にはこんな贅沢な、漆塗花見弁当箱を見ることが出来ました
そういや漆塗ってここ会津若松の伝統工芸で「会津塗」なんてブランドがあるくらいですからね
 

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最後に直売ショップにある試飲コーナー
 

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相変わらず試飲したのは我が家の奥さんのみですが
「大吟醸 末廣」
「純米吟醸 末廣」
を試飲、季節限定 純米吟醸 末廣を購入し蔵を後にします
  

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このページは、r-ohtaniが2022年11月29日 05:46に書いた記事です。

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