さて天丼のお話をもう一つ
そのお話は5月初旬、函館・室蘭出張の時のお話
蔓延防止等重点措置の出されるなか、不要不急の外出は控えるようにとのことでしたが
どうしても職務上、行かねばならぬ事情があったため出張することとなりました
いつものように昼食は室蘭で食すこととなりました
伺ったのは「天勝」
室蘭で大正9年に創業したという100年の歴史を誇り
昭和天皇も食したという由緒ある老舗食堂で
室蘭の方なら知らない人は居ないのではと言ったお店です
開店同時の11時入店
奥に細長い間取りの店内
そう京の町家風に間口が狭く奥行きが深い造り
厨房を間近に見れる長いカウンター席が有りましたが
今回は複数で伺っていることもありテーブル席に腰を据えます
頼んだのは無論、老舗の逸品天丼
通常こうした天丼が看板メニューのお店というと
からっと揚がった天ぷらを想像される方が多いかと思われますが
この店の天丼は「からっと」というよりどちらかというと「しっとり」とした触感
これはわざわざ揚げたての天ぷらを丼ツユに浸してしっとり蒸らしているからなんだとか
このしっとり感が、室蘭の人々に愛され続ける理由なのでしょうか
ワカメの味噌汁も出汁が効いていて旨い
丼に豪快に載せられているのは、大海老が1本、小海老が3本、大ぶり烏賊の天ぷらが1枚
いかにもアルゼンチン海老といった甘みのある海老天は無論
通常烏賊の天ぷらというと、少し硬めの触感と言った印象があるが、大ぶりではあったが烏賊は柔らかく美味しかった
ただ今回4年ぶりに伺いましたが、価格は税込み950円と前回食べた時より100円ほど値上がりしていました
室蘭のソウルフード
庶民の味としては少し残念