ウイスキーやジンの製造を手がけるニセコ蒸溜所で蒸溜所見学

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ウイスキーやジンの製造を手がけるニセコ蒸溜所にやってきました
ここは2021年にオープンしたばかりのウイスキーとジンの蒸溜所で大きな三角屋根が印象的です
こういうのを見ると北広島のエスコンの三角屋根と比べてしまいますね

 
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内部は広々としておりますが、道産カラマツの集成材を中心として木材をふんだんに使用したてられたんだそうです
カラマツはその昔、炭鉱などの坑道において地盤の支持材として使用されたことから、炭鉱の多かった道内にはカラマツ林がたくさんありますが
残念な事に若いカラマツ材にはねじれが見られることから、板材に不向きで建築資材としては魅力がなかったことから放置されたカラマツ林を多く見かけます
秋には「落葉キノコ」がたくさん生えることもあり、その道の通にはよく知られた樹木だったりします
最近では加工技術の向上でカラマツの集成材として使われているようです

巨大なポットスチルが2基見て取れますが
今回はここで仕込む水に良質なニセコアンヌプリの伏流水である「軟水」を用いて醸される
ウィスキーやジンの製造工程と貯蔵される蔵を見学します
 

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見学時間まで少し時間が有ったのでショップを散策
販売されているのはここニセコの地で生まれたジン「ohoro GIN(スタンダード)」
ニセコ町産のヤチヤナギ、ニホンハッカ等、厳選した13種類のボタニカルを使用したジンで
イギリスの国際的なコンペティション「World Gin Award 2024」で部門別世界一位を獲得したそうです
名前となる「ohoro」はアイヌ語で「続く」という意味だそうです
  

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ナショナルリーグ優勝した事に対する記念ラベルも販売されていましたが
なんでそんな日本酒がここで売られていたので聞いてみると、この蒸溜所、銘酒「八海山」で有名な新潟の八海醸造のグループ会社で
八海醸造はロサンゼルスドジャースとパートナーシップ契約を締結しているのだとか
 
 
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そんあわけで棚には八海醸造の日本酒に加えて南部美人(岩手県)の日本酒も並んでいましたが
そういや南部美人もクラフトジンを製造していましたね
何か関係があるかもしれません


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八海醸造の地ビール「八海山泉ビール」と酒器などが数多く並べられていました
なかには300万円もするウイスキーなども並べられており、触って壊しでもしたら大変と思うものまでありました
ただここニセコは海外に人気の観光地
セレブも時折訪れるそうで、先般は100万円はするウイスキーが売れたのだとか
 

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蒸溜所スタッフが、ウイスキー・ジンの製造工程を丁寧に紹介してくれますが
まず説明いただいたのがこのジンの蒸溜機
ドイツのアーノルド・ホルスタイン社製だそうで
手前にある「単式蒸溜機」と
奥にある煙突状の「連続式蒸溜機」からなる「ハイブリッド式蒸溜機」
現在は単式蒸溜機のみの稼働との事
  

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ジンの製造に欠かせないボタニカルの見本
・リコリスルート
・オリスルート
・アンジェリカルート
・ジュニバーベリー
・コリアンダー
・カモミール

ちなみに「ohoro GIN(スタンダード)」は
ニセコ町産のヤチヤナギ、ニホンハッカ等、厳選した13種類のボタニカルを使用しているそうです
 

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大量の麦芽が保管されていますが、これらはウイスキーの本場イギリスから輸入されたものだそうで
一袋が約1トン、そこから醸すウイスキーは500ℓにしかならないんだとか
奥に粉砕機が見て取れますが
 

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こちらが粉砕前後の麦芽の見本
・フラワー(細)
・グリッツ(中)
・ハスク(粗)
の3種の粉砕したものをブレンドして使うのだとか
 

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ポットスチルは初留x1基、再留x1基の計2基
初留に使われるポットスチルは「ストレート型」で再留は球状の膨らみがある「バルジ型」
2回蒸溜を繰り返すことでアルコール度数が65~70%ほどになるそうです
ちなみにこれはスコットランドのウイスキー製造設備メーカー・フォーサイス社の蒸溜機(ポットスチル)が使われているのだそうです
 

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発酵の過程となる発酵槽のコーナー
手前にあるステンレス製の「糖化槽(マッシュタン)」粉砕した大麦麦芽とお湯を入れ甘い「麦汁(ウォート)」が出来上がります

このあとの発酵工程では日本酒メーカー八海醸造らしいこだわりが見てとれました
それが奥にある木樽
木製の発酵槽でもろみを醸すことにより複雑で深みのある味わいのウイスキーができるのだそうです
 

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酒税の申告のため木樽の容量を測定し、税務署に申告されているとのことで樽には容量が表示されていました
ちなみにこの木樽は味噌の発酵樽を手がける会社が、カナダの米松を使って作り上げた日本製の樽なんだとか
 

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熟成中のウイスキーたちが眠る貯蔵庫も見せていただきました
12年後、18年後・・・・と楽しみな樽がぎっしり並んでいます
まだ銘柄は決められていないようですが「狩太」なんかがよさそうですが、いかがでしょう
そんな話を説明いただいているスタッフに投げかけたりもしました
  

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最後の試飲では、このバーカウンターでグラスに注いでいただきますが
 

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その前に「原酒(ニューポット)」に軽く水を垂らしいただいてみました
 

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試飲のメニューがこちら
 

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いただくのは無論、アイヌ語で続くという意味を持つ「ohoro GIN」
ロンドンで行われた「ワールド・ジン・アワード2024」において日本で初めて世界最高賞を受賞した逸品をまずはストレートで試飲です
 

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2人で来ていたのでもう一杯は
八海醸造の地ビール「八海山泉ビール」のライディンビールのレッドエールをいただきました
1,000円の見学料で一杯いただけたので、何だかラッキーな気がします
ちなみに自家用車でニセコに来ているのになぜ飲めるのか
その話はまた次のエントリーで
 

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このページは、r-ohtaniが2025年12月16日 06:43に書いた記事です。

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