イースト・キャンパス本館グレートギャラリー
こちらのギャラリーには50機以上の飛行機が展示されており、人類飛行の歴史を辿ることとなりました
まずはボーイングによって開発された大型の複葉旅客機(乗客18名)ボーイング80A-1
ボーイング所有の航空会社で郵便&旅客便の定期便を就航させた機体で
初飛行は1928年でサンフランシスコとシカゴ間の路線で定期便を運航されていました
そしてその定期便で史上初めて女性の客室乗務員(当時は看護婦だったそう)が搭乗したのだそうです
アドリア海をダイナミックに駆け回る宮崎アニメ『紅の豚』を彷彿させる
真っ赤な水上戦闘機
スティンソン・リライアント
1920年代に初期の契約航空郵便(C.A.M.)サービスで運用されていた小型飛行機
ステアマン C-3B
郵便配達員の人形と自転車とともに展示されいました
双発の民間旅客機
ロッキード L-10 エレクトラ
この機体に長距離飛行のために客室内に増設タンクを設置し
アメリア・イアハートが世界一周飛行に挑戦した際に使用したモデル
アメリカ海軍の艦上戦闘機「F-8 クルセイダー」
マンガ『エリア88』において、主人公「風間 真」の愛機として活躍していたのが記憶に残っいます
アメリカ初のマッハ2級の超音速戦闘機 F-104 スターファイター
日本の航空自衛隊でもF-104Jとして要撃任務に配備された機体で
その昔、伝説の空自パイロットであるロック岩崎氏がこのF-104を駆使し
日米間の模擬戦において当時史上最強といわれたF-15を撃墜判定の話が語り継がれていますね
ちなみこのF-104はその性能と相反し、たいへん操縦の難しい機体としても有名で
『スターファイター 未亡人製造機と呼ばれたF-104』というテレビ映画になったりもしています
これは西ドイツ空軍(当時)における運用で、死亡事故発生の多さから「未亡人製造機(ウィドウ・メーカー)」の異名をとった実話を題材に製作されたものです
NASAのロッキードF-104スターファイターも天井から吊るされていました
アメリカ軍がベトナム戦争で使用した戦闘機として有名な
マクドネルF-4C (F-110A) ファントムⅡ
パネルでベトナム戦争時の作戦に関する内容が記されていました
そんなファントムと空戦を演じたのが
ソ連で開発された超音速ジェット戦闘機「ミグ21」で
ファントムのすぐそばに展示されていました
これもベトナム戦争でアメリカ陸軍に多数投入された
ベルUH-1イロコイ、通称「ヒューイ」
映画「地獄の黙示録」に登場していたのを思い出しましたが
パネルでも紹介されているように
ベトナム戦争末期、陥落したサイゴンからの救出作戦『フリークエント・ウィンド作戦』において
あまりにも多くのヘリコプターを空母に着艦させる着艦スペースを確保するため、甲板クルーが人力でヘリを押し出して海に捨てている写真まで展示されていました
youtubeの38:00くらいにその動画が有ります
展示物には旧ソ連軍のベストセラー戦闘機MiG-15も展示されていましたが
そんな戦闘機を熱心に見ているアジア系のご夫妻がいらっしゃいました
そういや中国人民解放軍には王海という軍人がいて
朝鮮戦争において9機の撃墜破を記録しエースパイロットとして名をはせており
この機体にも9機の撃墜マークが誇らしげに貼られていました
そしてこのイースト・キャンパス本館グレートギャラリー中央に陣取っているのは
冷戦期のアメリカにおいてソ連領奥深くを偵察するべく開発された
ロッキードSR-71ブラックバード戦略偵察機「ブラックバード」
最高速度はマッハ3.3を記録し
有人ジェット機として現在も世界最速の記録を保持しています
ブラックバードの愛称通り機体は黒く塗られていますが
塗られていない部分をみると機体がチタニウムで作られていることが解ります
実に機体の90%以上がチタニウムで、これは最高700℃の摩擦熱にも耐えられるようにするためです
SR-71に搭載されているプラット・アンド・ホイットニー製J58エンジンとともにここで記念撮影
第二次世界大戦中にドイツ軍で開発されたミサイル兵器「V1飛行爆弾(フィーゼラー Fi 103)」
パルスジェットエンジンを搭載する現代の巡航ミサイルの始祖的存在です
アメリカが開発した空中発射巡航ミサイル
AGM-86(ALCM)
ボーイング社の設計で1990年の湾岸戦争の時、にアメリカ空軍のB-52Gに搭載されて実戦において使用され
85%以上が目標に命中したと言われています
前述のV1飛行爆弾によるロンドン空襲では計8,564発が発射されたものの、ロンドンに到達したのは2,340発と到着率が低かったことと比べると格段の進化と言えますね
かつて存在したUSエアウェイズ(現アメリカン航空)のB-737のカットモデル
内部も見学可能でコクピットも見ることができましたが
現代のグラスコックピットとは違い
アナログ計器が多数配置されています
マクドネル・ダグラス社のF/A-18ホーネット戦闘機のコックピット部分を模した展示
実際に乗り込むことも可能ですが、多くの子供たちが順番待ちをしているので搭乗はあきらめました
こんな感じで駆け足で見て回りましたが
まだ少しばかり時間があるので、ボーイングのかつての工場を模した施設も見て回ることに

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