ニッカウヰスキー余市蒸溜所見学ガイドツアー春に次いで今度はJRで再訪

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今年の3月、ニッカウヰスキー余市蒸溜所見学ガイドツアーに参加したばかりでしたが
またまた先月11月に再訪いたしました
そんなニッカウヰスキー余市蒸留所は、日本のウイスキーの父と呼ばれる竹鶴政孝がウイスキーづくりの理想の地を求めてスコットランドに似た気候風土を持つ余市に建設した蒸留所
敷地内にある10棟が国の重要文化財に指定されているんだそうです
 

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但し今回は春とは違い公共交通機関であるJRを利用しての訪問
朝早くに「一日散歩きっぷ」を使いやって来ました
この一日散歩きっぷ
札幌近郊(道央圏)のJR線に1日乗り放題となるJR北海道の定番フリーきっぷですが
札幌近郊とはいえ、富良野や美瑛、小樽、余市、ニセコなどがフリーエリアに入っているお得な切符です
単純に私の家の最寄り駅である厚別駅から今回伺った余市駅までは片道1,490円、往復だと2,980円となりますが
この一日散歩きっぷだと2,540円とわずかですが、お得感があります
それに行こうと思えばニセコあたりまで乗車可能です
それと小樽駅から余市方面は交通系ICカードである、kitacaが使えませんので小樽駅で一度開札を潜らなくてはならないと言った面倒くささがあり今回利用いたしました
  

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なぜ自家用車ではなく公共交通機関なのかと言うと、ニッカ余市蒸溜所見学ガイドツアーでの無料試飲&有料試飲がしたかったがため
余市蒸溜所の重厚な石造りの正門を潜ったところで見学ガイドツアーの受付を行います
 

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ただそんな蒸溜所見学ガイドツアーは現在完全予約制となっています
数年前までは当日、受付をすませば参加できたのですが最近では予約の上伺わなければ参加できないようです
今回もWebの予約表とにらめっこしていましたが、土日はほとんど埋まっていました
そういやサントリー山崎の見学ツアーなどは、そんな予約も先着ではなく抽選になったようですね
最近のジャパニーズウイスキーの人気は絶大のようです
ニッカウヰスキー余市蒸溜所見学ガイドツアーの
所要時間は約70分、9:00~15:00まで30分ごとに開催されているとのことで
9:30開催がたまたま2名分空いていたので、2週間ほど前に予約してありました
 

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てなわけで見学ガイドツアーが開始され
まずスタッフに導かれ麦芽をつくる乾燥棟(キルン塔)からみてまわることに
ここではウイスキーの原料となる大麦を乾燥させピートの香りを着ける施設ですが、現在ではピート香が着いた大麦を輸入しており使われてはいないんだとか
ただ先日たまたまとある行事で稼働させたようで、中を覗くとピートの香りが充満しておりました
  

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次に麦芽を粉砕し麦汁をつくる「粉砕・糖化棟」
麦芽は粉砕棟で粉砕され糖化槽で甘い麦汁になるのですが残念ながら見学不可でした
かわりに見えているタンク等についても説明がありましたが
これは粉砕棟で粉砕された時に出る麦芽のカスを集める設備
なんと麦芽6トンに対して5トンもの麦芽カスができてしまうそうです
麦芽のカスとはいえ栄養はあるようで、ここで集められた廃棄物は近郊の養豚業者などが引き取られ飼料として再利用されるのだとか
そうニッカウヰスキーもSDGSな活動に取り組んでいるのですね


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もろみを醸す「醗酵棟」
ここでは麦汁に酵母を加えて醗酵させ、アルコール分8%程度のもろみを造ります
出来たもろみは地下のパイプを通って蒸溜棟に送られるのだとか
そうここは北海道、外部のパイプだと冬は凍ってしまいますからね


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そしてニッカウヰスキー余市蒸溜所で一番のインスタ映えスポット「蒸溜棟」
醗酵棟で造られたもろみを、ポットスチルと呼ばれる単式蒸溜器で2度蒸溜します
余市蒸溜所では現在伝統的で世界で唯一とされる「石炭直火蒸留」を行っておりますが、今回も目の前で炉に石炭を入れる様子を見学できました
ちなみにポットスチルの上部には、それぞれしめ縄が一つひとつ丁寧に巻かれていますが、これはウイスキー造りの伝統ではなく竹鶴政孝が広島県竹原市にある400年の歴史と伝統的手法を持つ竹鶴酒造の出身だからなんだそうです


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そんな余市蒸溜所ですが、創業者・竹鶴政孝によって1934年に創設されたときの事務所が今も残されています
 

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事務所の脇には余市町指定文化財と書かれた標識杭看板があり
「大日本果汁株式会社(ニッカウヰスキー㈱)工場創立当時の事務所」と記されていました
そうニッカウヰスキーは創業当時余市で栽培されたリンゴなどの果実をジュースやジャムに加工していて販売したのがはじまり
その日本果汁から『ニッカ』の名はつけられたのですね
 

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事務所は竹鶴政孝が亡くなる3年前の1979(昭和54)年まで会長室として使われたそうです
ガラス越しに内部を見学することができますが、白いカバーがかかった応接セットや執務用の机、金庫などが置かれていました


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次に訪れたのがリタハウス(旧研究棟)
研究室(ブレンダー室)としてブラックニッカシリーズやスーパーニッカなど、数々の名ブレンドがここから生まれました
以前は英国式のアフタヌーンティーが飲める喫茶室でもあったそうです
  

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最後に訪れたのは創業時に建てられた重厚な石造りの「一号貯蔵庫」
こうした倉庫でじっくりと寝かせ熟成が進み、おいしいウイスキーとなっていきますが
昨今のジャパニーズ・ウイスキーがブームとなるなかにあって増産ができないのは、こうしたウイスキーの寝かすという工程の長さがあるのかと思います
  

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ということで蒸留所見学終了後はお楽しみの試飲
試飲はニッカウヰスキー「シングルモルト余市」「スーパーニッカ」「アップルワイン」の3種類を飲み比べ
ストーレートでも良いのですが、ロックや水割り、ハイボールなど好みの試飲ができます
  

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ということで余市蒸溜所の倉庫群を眺めつつ
私も試飲させていただきます
そうこのためにわざわざ札幌から公共交通機関でやってきたというわけです
 

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試飲しているこのテイスティングホールには他のニッカウヰスキーも並べられていますが
ここでの無料試飲はこの3種のみ
ただこのあと伺うニッカミュージアムの有料テイスティングバーでは希少なニッカウヰスキーが飲めるとの事ですので
そちらに向かう事に
 

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この記事について

このページは、r-ohtaniが2024年12月22日 06:24に書いた記事です。

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