ウィーン軍事史博物館にて、オーストリアの歴史を勉強
次は博物館の一階右翼の第一次世界大戦(WW1)のコーナー
WW1あたりからおもに偵察用に使われるようになったようで航空機も展示されています
よく見ると航空機エンジンにはオーストリア・ダイムラーの名が見て取れますが
第一次世界大戦時の航空機用ダイムラー製エンジンは,メルセデス・エンジンと呼ばれたそうです
その「メルセデス」とは,ダイムラー社への出資者であったたオーストリア=ハンガリー帝国の領事でユダヤ系ドイツ人富豪エミール・イェリネックの娘の名前「メルセデス」にちなんでいるそうです
娘の名前をエンジンや車に付けることが、出資の条件のひとつだったそうです
オーストリアには途方もない金持ちがいたんですね
ヨーロッパ中を巻き込んだ第一次世界大戦は、いままでの戦いと違い
写真の大砲のように威力ある大量殺戮兵器が次々と開発されます
ホウィッツァー砲(82トン級)
70kg級砲丸を最大15kmも飛ばすのだとか
もちろん防御にも工夫が凝らされます
トーチカも含め、第一世界大戦は塹壕戦でもありました、両陣営あわせて760kmにわたって塹壕が掘られましたが
これにより膠着状態を引き起し、4年にも及ぶ長期戦となることとなりました
大量殺戮兵器と塹壕戦による、長期戦のため
戦傷者2,000万人以上を記録することとなります
ドイツの画家、ハンス・ラーウィンが描いた戦場の様子『兵士と死神』
第一次世界大戦と第二次世界大戦の両大戦を生き抜いた画家だけあって生と死が隣り合う戦場の恐ろしさが抽象的に描かれていました
逆にちょっと微笑ましいのがこの絵画
第一次世界大戦勃発直前の演習中のオーストリア「野戦猟兵」部隊、1914 年頃
カール・ピッピッチ作
ラッパの拭き口を指で押さえ水を入れて飲んでるところなんて臨場感ありますね
博物館の外には第二次世界大戦以降にオーストリア陸軍が採用した「センチュリオン」などの戦車も展示されていました
冷戦時代のアメリカ戦車「M47(パットン)」もありましたが
同型の戦車を俳優のアーノルド・シュワルツェネッガーが、徴兵でオーストリア連邦陸軍に配属され、戦車兵として任務についた経験が忘れられずに自家用戦車として購入したそうですね
なんだかスケールの大きな話ですね
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