「天領盃」「雅楽代」などの銘酒が壁に並んでいますが
とかく最近急上昇で日本一の酒蔵数を誇る新潟でも一目置かれ、そんなお酒を醸す佐渡島の酒蔵「天領盃酒造」
2018年に後継者不在のため、廃業が危ぶまれていた天領盃酒造を
証券まんだった加登仙一さんが自力で資金調達をして酒蔵を買収し蔵元となります
若干24歳と全国最年少の蔵元だったそうです
そんな若き蔵元が経営権を引き継ぎ、生まれ変わった銘酒「天領盃」を醸しているそうですが
私自身も今年3月に行われた新潟酒の陣2024の天領盃酒造のブースで、そのお酒と出会い試飲しウロボロスなる天領盃酒造の酒を土産にするくらい気に入りました
今回の佐渡島酒蔵見学4軒目はそんな天領盃酒造に伺うことになりました
予約の上伺いましたが、まずは待ち合わせ場所となる
佐渡島の酒蔵「天領盃酒造」の販売所「天領の里」へ
そこでは天領盃ブランドのお酒は全て冷蔵庫に入れられ出番を待っていました
まぁ最近こうして冷蔵庫で保管する直売所がずいぶん増えたように感じます
さて酒蔵見学とのことですが、直売所ではここ天領盃酒造で使われる酒米が展示されていました
佐渡産の「越淡麗」「五百万石」「一本〆」
新潟産「こしぶき」などなど
特に佐渡産の酒米にこだわりがあるようですが、今回の佐渡島の旅で勉強させられましたが
ここ佐渡は朱鷺が生息する環境を整えるため、田んぼの畦道は農薬を使わず草刈り機で手稲に刈るなど
農薬を規定の50%以下にして作っているところが多いそうで、そうした豊かな自然環境のなかではぐくまれた酒米を主に使っているそうです
なんだかこれを聞いただけでお酒が美味しそうな気がしてしまいます
さていよいよ見学時間となり、蔵の付近でまず目にしたのは
消防用水に使われているタンク
これってもしかして元は仕込みタンク?
改修が進み新しい施設ばかりが目に入りますが、やはり歴史ある老舗酒蔵なんですね
その後スタッフ導かれ、蔵の端のほうに案内されます
そこから見えたのが佐渡最高峰の山、金北山
そうここ天領盃酒造で仕込みに使われるのが、この金北山からの天然の伏流水なんだそうです
もっともスタッフの話はそれにとどまらず、その金北山の隣にある大滝根山山頂に見える
自衛隊佐渡分屯基地の「警戒管制レーダー」におよびました
そう佐渡島は離島であり、常に他国からの侵略に備え監視が欠かせない拠点なっているようです
そしてそんな自衛隊の基地がある関係もあり、佐渡島の産業に対する助成金(補助金)制度が潤沢で
助成金を巧みに利用し、毎年2000万円ほどの設備投資を行い、瓶詰めマシン、冷蔵倉庫をはじめ最新の機材に更新
特定名称酒のラインナップを増やしていったそうです
そんな設備投資の一つが冷蔵コンテナ
コンテナ中には貯蔵されたステンレスの樽がありました
コンテナのドアを開けると香ばしい酒の香りが漂います
清潔に管理された蔵の中にも案内してくれました
最新機器を導入しているのが見て取れます
蒸米はこちらで行われ
そして放冷機で冷まされます
そして最新式の瓶詰め機
こうした設備で品質管理されていましたが
びっくりしたのが、酒造りで欠かせない工程の一つで、おいしさを長く保つ技術「火入れ」
タンクで貯蔵していたお酒を「蛇管」という管を通し、湯煎するのが一般的のようですが
ここ天領盃酒造では搾った生のお酒を瓶に詰めた状態で火入れを行う「瓶火入れ」が行われており
火入れは総量、この湯煎マシンで瓶燗しているといった手間のかけよう(もちろん生酒を除きますが)
なるほど天領盃酒造の「より美味しくなる可能性のある理論に基づいた挑戦」はまだまだ続いているようです
酒蔵見学の後は試飲
ここでは有料で試飲ができ、我が家の奥さんが「雅楽代 日和」をいただいていました
これは朱鷺が暮らす田んぼで作った『越淡麗』を醸した12度台の純米酒だそうです
こいつを土産にしても良いのですが
やはりここはJAL国内線ファーストクラス機内酒
JAL国内線ファーストクラスラウンジ採用酒(これは国際線ファーストクラスラウンジか国内線ダイヤモンドプレミアラウンジの誤りかと思われます)
の「雅楽代 瑞華」を土産にし自宅で朱鷺の暮らす佐渡島を思いだしいただこうと思います
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