その昔、北前船で繁栄し小木海岸の入り江の奥にある
狭い土地に迷路のような路地が張り巡らされた100棟を超える板壁の民家が密集した集落
「宿根木集落」
ズラリと並ぶ石置木羽葺屋根が印象的ですが
なんと1haほどの土地に210棟の木羽屋根の建物がひしめいています
そんな北前船ですが、通信網の拡大や政府による蒸気船の導入、東北本線が開通などがありしだいに衰退していきます
昔の栄華にとらわれ転身を図れなかったここ宿根木集落は
逆に開発が進まなかったのが、功を奏して、日本でも一番といわれる美しい北前船寄港地の家並みが残されたのだとか
てなわけで高台から海へと続く集落のメインストリートを歩いて散策
縦板張りの素材は船材からのリサイクルで
背の高い総二階建ての家屋を建て
狭い土地を最大限に利用しています
逆にいうと火事があったらどうするの?と言った佇まいでもあります
この集落を知ったのは、10年ほど前の吉永小百合のCM「JR東日本の『大人の休日倶楽部』春の新潟編」
このころのJRは夢が詰まっていました
このCMで有名になった集落の中心に立つ「三角家」
宿根木は北前船の船主や船員、船大工といった廻船業の関係者が住んでいたという、集落全体が船の仕事に従事した歴史を持っていたようで
土地の形にぴったり合った家を建てられる、当時の船大工の技術が見て取れます
そんな船大工の技術が結集した宿根木の町並は
国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています
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