今年度北海道が行ったタンチョウ越冬分布調査で確認された1329羽(前年同期比24羽増)という数のタンチョウ
そのうち釧路管内には9割が集中しているとの話ですが
その通りのようで、この日伺った鶴居村にある二大給餌場の一つ「鶴見台」にはタンチョウが烏のようにうじゃうじゃおりました
さすがは「鶴が居る村」、転じて鶴居村となったと言われているだけあります
鶴見台は昭和30年代初期、「鶴のおばあちゃん」として親しまれた故・渡部トメさんによる給餌活動が草分けとなり、当時20数羽ほどだったタンチョウが現在では200羽を超えるまでに拡大した一大飛来地です
私が伺った2月下旬には千羽鶴までとはいきませんが、タンチョウがうじゃうじゃおりました
さて真っ白な羽のタンチョウに交じり灰一点のツルが1羽いますが
これは別段幼鳥というわけではなく、日本ではめったに見られない渡り鳥「カナダヅル」というツルだそうで
その名の通り主にカナダなど北米やシベリアで繁殖するツルで、鶴居での確認は2010年9月以来13年ぶりなんだとか
タンチョウの幼鳥も数羽おりました
頭の毛がまだ灰色なのですぐに見分けがつきました
そうそうタンチョウの特徴である頭の赤い部分は実は羽毛ではなく皮膚が裸出し、細かな肉瘤の血の色が見えているからなんだとか
ちなみに頭がつるつるにはげていることを「つるっ禿」といったりしますが、これはツルの頭がその語源だそうです
そんな幼鳥を親鳥は幼鳥を突っついて大空に促そうとする・・・なんて話を
私の隣にいた観光客と一緒にいたガイドさんらしき方が話していました
(もちろん聞き耳はたてていましたが)
標識(足環)をつけた若いタンチョウの姿も目にしました
生まれて2ヶ月ほどの飛べない雛を調査者が取り囲んで捕まえ,標識を付けるのだそうです
鳥類標識調査(バンディング)のためとはいえ大変な作業ですね
タンチョウも見ていて少し物悲しく感じます
けれど鳥インフルなどの脅威もあることですし、絶滅危惧種に指定されている限り仕方のないことですね
最後に鶴の一声を聴き鶴居村鶴見台を後にします
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