ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅に戻ってきました
とはいえまだミラノへ帰るのではありません
駅前にはフェローヴィアと呼ばれる船乗り場があり、ここからヴェネツィアの離島に渡ろうとやってきたわけです
ヴェネツィアからの離島観光としては
人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の舞台にもなった「サン・ジョルジョ・マッジョーレ島」とか
ヴェネツィアングラスの生産地として知られる「ムラーノ島」
ムラーノ島の姉妹島「プラ―ノ島」
古代ローマ帝国時代の雰囲気が残る「トルチェッロ島」
島全体がリゾートホテル「セントレジス・ヴェニスサンクレメンテパレス」になっている「サン・クレメンテ島」
さて今回、ヴァポレット(vaporetto)と呼ばれる水上バスを利用し向かったのが・・・
ベネチアングラスで有名なムラーノ島
私が小樽勤務時代に訪れた、北一硝子の「北一ヴェネツィア美術館」で歴史と文化に触れたことで
一度、本場の伝統的なヴェネチアングラスを物色しようと思い渡ったわけです
ムラーノ島の停留所でヴァポレットを降り
島のメインストリートである「フォンダメンタ・ディ・ヴェトライ通り」を歩きますが・・・
停泊する小型艇の船外機をよく見ると、「SUZUKI」「YAMAHA」「HONDA」などすべてメイドインジャパン
ヴェネツィの潟といえど、「板子一枚下は地獄」といった船乗りの思いは共通
故障イコール死を想定する海の男(女性かもしれませんが)にとって、やはり信頼できるのは日本製という事なのでしょう
こんなのを見ると、なんだか誇らしげに思います
さて船から降りまず向かったのが、ヴェネツィアン・グラスの歴史がわかる「ムラーノ・ガラス美術館」
14世紀から20世紀にかけて制作されたムラーノ職人のガラス作品を展示する美術館です
もともとは貴族の邸宅として建築されたものを、現在は美術館として利用しているのだとか
ちなみにムラーノ島はガラス職人たちの技術流出を防ぐために、職人を家族ごと移住させたという歴史を持つ島です
職人たちは技術の流出を防ぐため、一生をこの島で過ごしたのだそうです
そんな門外不出の匠の技によるお宝がここ「ムラーノ・ガラス美術館」に展示されており
フレスコ画と豪華絢爛なシャンデリア
ガラスでできた見事な「雄鶏」
でも確か雄鶏って隣国フランスの象徴のような
ヴェネチアングラスの特徴の一つとして挙げられるのが様々な色合い表現
コバルトやマンガンなどの鉱物を混ぜることで生まれるのだそうです
イタリア式庭園を模した装飾品
18世紀に制作されたもののようです
絵付けが素晴らしいグラスの数々
どうやって作るのかこんな真っ白な製品もありました
ガラスに着色する「Chalcedony Glass」というこの技法はムラーノ島で15世紀初期に生まれたもので
溶解中のガラスに硝酸銀を添加することで、このような面白い色味が出るのだそうです
模様が美しいヴェネツィアンビーズの数々
さてムラーノ・ガラス美術館でガラスの芸術品を堪能した後
土産屋を散策しお土産に酒飲み用のグラスが欲しかったのですが、ちょっと高過ぎて買えません
特に美術館入り口で流していた案内ビデオにあった
花柄や星柄など色とりどりのモザイクビーズを集めて加工した「ミッレフィオーリ(千の花)」が欲しかったのですが、質の悪そうな物でも土産屋では5千円以上していました
ということで今回の戦利品は無し
けれどそれなりにガラスの島を楽しむことができました
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