都農ワイナリー設備の先行投資によるワイン作りを見学

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今回の旅の目的地の一つ、宮崎の都農ワイナリー
都農ワインの「キャンベル・アーリー」はイギリスで毎年発行されているワインの専門書「ワインレポート2004(WINE REPORT 2004)」で、世界で最もエキサイティングなワイン100選にも選ばれたいわくつきのワイナリーです
そんな都農ワイナリーですが、実はそのワイナリーの小畑暁社長は我が家の奥さんの大学時代の同級生
そんなこともあり、社長みずからワイナリーを案内してくれることに
 

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まず最初に案内してくれたのは、そろそろ収穫時期となる葡萄畑「牧内ビンヤード」
都農ワインの原料となる葡萄は、100%都農町産
台風がしょっちゅうやってくるうえ年間降水量が3千mmにも達するような多雨地域
一般的にブドウ栽培には不適地と言われる気候の都農町ですが・・・
そんな葡萄畑はビニールの被覆で果実や葉に直接雨が当たらないよう覆われていました
このビニールの被覆は降雨対策だけではなく病害対策・減農薬にも貢献しているのだとか

自然に近い形の栽培で葡萄畑の雑草はあえて抜かずに微生物を蓄えているようで
葡萄畑散策中、雨にもかかわらず何度か蜘蛛の巣に引っ掛かりました
 

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シャルドネはこのとおり近々収穫を迎えるようです
 

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収穫されたピノ・ノワール、シラー、テンプラニーリョ、ビジュノワールは、シンプルに上から圧力をかけるだけで搾るこのバスケットプレスにて搾汁をします
これから収穫時期となるためか、バスケットプレス前では総出で大量のコンテナを洗っていました


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こちらは最新式の搾汁器「Europress T35」
ワイナリー全般に言えるのですが、こうした先進の設備を用い
科学的に醸されているのが、都農ワイナリーの特徴
「設備の先行投資」がこのワイナリーのモットーのようです

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大型ステンレスタンクが見て取れますが
このワイナリーには大小20基のステンレスタンクでワインを醸しているそうです
 

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また買っちゃったーなんて言葉が聞かれた、ワインのろ過機
「マイクローザ」のロゴの入ったフィルターが見て取れますが、お話しすることはできませんが実はこの1本がびっくりするようなお値段なんだとか
 

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イタリアヴェロ-ナに本社を置くMBF社製のワイン用の瓶詰機
10,000本の瓶詰を8時間で行うといった高性能は無論
通常のコルク栓やツイントップコルク、スクリューキャップ(ステルヴァン)
スパークリングワイン用コルク栓に使われるきのこ型にコルクを打って、耐圧用の針金をしたりなどの作業や
最近はやりの「ゾーク栓」にも対応しているようです
聞くところによると、これもかなりお高いんだとか
 

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瓶詰機の近くにはワインの瓶詰を待つ空き瓶たち
ここには透明なガラス瓶が並んでいました
 

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衛生管理は酒造りの基本、ワインは繊細なものですから例外ではありません
この「オゾンだっしゅツイン30」でオゾン水を生成し機械・設備は徹底的に洗浄しているのだとか
 

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ここで伝統的なコルクでの封印作業も体験
昔はこうしてワインに栓をしていたのですね
その昔、ワインの品質を落とすブショネはこの作業も一因だったかもしれません
 

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続いて連れていかれたのが瓶熟成の倉庫
ここにには冷却ユニットが装備され涼し気
そんな倉庫ではワインのラベル張りが人力で行われていました
フレンチオークの樽250本にシャルドネ、シラー、ビジュノワールなどを貯蔵し熟成させているのだとか
 

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瓶内二次発酵によるスパークリングワイン造りも小規模ながら行われていました
 

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最後に2011年に導入されたグラッパの蒸留器も見せていただきました
なにやらイタリア バッサーノ・デル・グラッパに趣き
設備や蒸留方法を視察してきたのだとか
最近はやりの「ジン」の製造にも使えそうですね


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ワイナリー見学後、直営店で土産のワインを物色


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カフェでコーヒーをいただき
昔話に花が咲いていましたが、次の予定の姫泉酒造見学の時間が迫ってきましたので
そうすに都農ワイナリーを後にしました
 

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今回は新型コロナウイルス感染予防の観点から
ワイナリー見学を断っている中、社長自ら長時間にわたり丁寧な説明とワイン造りのポリシーを伺いながらの見学ありがとうございました

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このページは、r-ohtaniが2020年8月27日 19:38に書いた記事です。

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