「トラム革命」という言葉があります
トラムや路面電車というと日本ではまだチンチン電車のイメージがあり、遅くて不便そんなもの乗るくらいなら車のほうが便利だ・・・といった感じであまり良い印象はありません
ところが昨年訪れたフランス・シャンパーニュー地方のランスで乗ったトラムは、古い石造りの建物にとけ込み石畳の道路を優雅に駆け抜けていきました
トラムというよりはLRT(Light Rail Transit,新型路面電車)という言葉が似合うお洒落な公共交通機関でした
このランスだけではなくフランスの各都市にも相次いでこのLRT導入されていますがそれは、サルコジ大統領が環境問題解決のために、都市圏における新規道路着工の事実上の凍結と、LRT(トラム)やBRTの積極導入を盛り込んだ国家環境戦略「グルネル法」を2009年発効させたからです
都心の機能マヒや環境悪化をもたらしている車を締め出して、人や環境に優しい公共交通の構築する
これが「トラム革命」といわれるものです
ヨーロッパやアメリカの都市ではトラム(LRT)路線はネットワークを構築し基幹交通として位置づけられているんです
イタリアはローマにももちろんそういった考えは浸透していて、ローマ市内をこの新型のトラムが行き来していました
カンポ・ディ・フィオリにもそんなトラムの始発駅があり行き先が「アルゼンチーナ」と地下鉄の駅名だったので乗り込みました
まあ地下鉄の駅まで行けばあとは何とかなるでしょうといった具合です
車内はこんな感じ
3両編成で中は貫通し席は少なく立ち席を多くしてあります
朝晩の通勤に使われているということですね
乗り方としては本来ならこの機械にICカードなりキップをかざして乗り込むんでしょうが、このトラムの乗車にもローマパスは使えました
と、トラムに乗り込んだとこまでは良かったのですが
私の意に反してトラムからの車窓はどんどん寂しくなってきます
そう街中から市外に向け走っているようなんです
30分ほど走ったでしょうか、とうとう終点まで来たときは周りの景色は閑静な住宅街となっておりました
付近を散策しましたがどうやら私の考えた「アルゼンチーナ」とは全く違う地域に来てしまったようです
こんな時はあわてずに元に戻る方法を取るのが一番
終点・始発ということでたくさんのトラムが停まっていますが
運転手に聞いてローマ市内に戻るトラムに乗り込むことにしました
ローマ市内無向かう途中、Webであれこれ調べ
どうやら途中のStazione Trastevere駅でバスに乗り換えれば、地下鉄ピラミッド駅に行けそうです
トラムを降りバスを見つけ、運転手にこのバスはピラミッドまで行くのか訪ねて乗り込みます
乗り込んだバスは間違いないようですが、今度はどこで降りたらよいのかさっぱりわかりません
ローマ市民の使うバスとあって、車内放送はイタリア語のみなんです
ここでiPhoneの地図アプリを使い
ピラミッド駅にピンを刺して、近づいたら降りる作戦をとることにしました
ここだと思うところでバスを降りると、何故か全員バスを降ります
そうです考えればわかりますがここがバスの終点だったのです
そこにはピラミッド駅の象徴「ピラミッド」がありました
ちょっとヒヤリとはしましたが、トラムのかげで楽しくローマを彷徨わせてくれました
ちなみに私の住む札幌にも市電という名の路面電車がありますが、どちらかというと廃止や路線縮小の傾向にあります
車社会北海道にあって
200万近い人口を抱える札幌も朝晩の通勤ラッシュによる渋滞は激しく環境にも悪いのは言うまでもありません
しかも通勤時はどの車を見てもたいてい一人しか乗っていないようです
わが街札幌においてもヨーロッパのような脱自動車の流れを
「トラム革命」をすすめてもらいたいものです
札幌でも徐々に路面電車の延伸や新型車両の話が出ていますよね。
函館には連結タイプの車両が搬入されたとか。お披露目も近いことでしょう。
こういうトラムのように根付いてくれると良いですけどね。
いこう斎さん こんにちは
先般の新聞にも路面電車の延伸の話出てましたね
こうしたお洒落なトラムじゃなくてもよいから、是非とも実現してもらいたいものです