毎年恒例となっている斜里でのキノコ狩りですが、今回も泊まらせてもらう実家で暮らす義弟の話だと、現在斜里周辺の農家などにヒグマが頻繁に出没しているとの事でした
ヒグマは怖いがやはり天然の舞茸は貴重な秋の味覚、しかもこの時期しか取れません
私どもの入る森はさほど山奥ではない里山、警戒して真っ昼間に入山すれば大丈夫だろうと、クマ鈴を抱え秋分の日を交えた連休に狙いを定め向かうことになりました
自宅から自家用車で有料道路を避け6時間半
たどりついた里山ではヒグマならぬ「エゾアカガエル」が出迎えてくれました
そのエゾアカガエル、カメラを近づけても動きは鈍く逃げる様子もありません
そろそろ冬眠の季節がやってくるのか、越冬場所を探してうろうろさまよっているようでした
そのエゾアカガエル、こうした森の地面のみならず、川底に堆積している落ち葉の下そう水中で越冬するものもいるんだとか
キノコ狩りをしつつ里山を探索
葉緑素を持たず他の植物から栄養を吸収していく、寄生生活を送る腐生植物「ギンリョウソウ」も見かけました
このギンリョウソウ、豊かな自然の象徴とも云われ
別名を幽霊茸(ユウレイタケ)というのだとか
ちなみにタケの名は付いていてもキノコの仲間では有りません
さて肝心のキノコですが、この里山は広葉樹がほとんどしかも樹齢の経た大木が多く
こうした弱り始めた木々に寄生する「ヤマブシタケ」などのキノコを多く見かけました
というか目的の舞茸はミズナラなどの老木の根付近に寄生するキノコ
木々を選んで散策していますからこうしたキノコを見かけてるのも当然ですね
「マスタケ」や「シメジ」っぽいキノコも見かけましたが、ここはよく知ったキノコ以外は手を出さないのがキノコ採りの原則
そっとしておきます
こうしてさまよい歩くこと1時間半
ついに念願の山の恵「天然の舞茸」を発見しました
まさに舞い踊るほどうれしい
2双に分かれていますが、根は一本の舞茸で後で軽量したところ1.5kgありました
しかも採取したこの天然の舞茸
虫がいないばかりか、虫食いの後も有りません
我が家ではこうした価値のある収穫物を「築地物」と呼んでいますが、築地市場あたりで並べたら間違えなく3万円には下らないまさに上物でした
ということで収穫した夜は先ずは天ぷらにして頂きます
あわせるお酒は地元網走ビールの流氷ドラフト
札幌に帰ってからは、一発奮起して松坂牛を購入
舞茸料理の中でも一目置く料理「天然舞茸のすき焼き」にしたり
これぞ北海道の秋の味覚ともいうべき料理
「オホーツクの鮭と天然舞茸のホイル蒸し」
今回はストウブで蒸してみました
もちろん合わせるのは日本酒「獺祭」とともにいただきます
ちなみに私がいつも入る斜里の里山
この場所を知る方々の親から子への世代交代が進んで居ないのか、親が高齢になりこの里山を訪れる機会が減っているようで最近ではこうした人知れず朽ちた舞茸を多く見かけるようになりました
この舞茸の残骸は1週間前に見つければ2kgはある大物です
いや〜もったいね〜
聞くところによると舞茸はこうして朽ちると次回生えなくなるとか
とは言え沢山この里山に人が入れば採れなくなるし
難しいところですね
とはいえまずは今年も山の味覚に乾杯です