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写真は夕暮れの宮島沼
ここは日本国内で最北かつ最大のマガンの寄留地ですが
世界でも有数のマガンの飛来地として知られていて
2002年に日本で13番目のラムサール条約登録湿地と選定されました
 

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マガンは宮島沼を「春」と「秋」に中継地として訪れる渡り鳥
春の飛来期は4月中旬から下旬
飛来に合わせたのでしょう、先週末に美唄市が主催する「バスに乗ってマガンを見に行こう!」と言うツアーが組まれていたことから参加させていただきました
 

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ツアーの待ち合わせは美唄駅
そのからバスに揺られ30分ほどで宮島沼に到着
バスは指定した駐車場所に停められましたが、広いはずの駐車場は車で溢れかえっていました
(何やら路上駐車の問題もあるそうですが、駐車場入り口には警備員が誘導しておりました)
まぁそのくらいの人気のようです
 

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日が沈み夕焼けで真っ赤に染まった空に次々とマガンが戻ってまいりました
ちなみに、「みんなでマガンを数える会」(略称MMK)
この日の宮島沼へのマガンの飛来数は33,127羽
多い時には6~7万羽が飛来すると言いますからこれでも少ないほうなのかもしれません
 

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マガンたちはこのあとカムチャッカまで長い旅にでますが、その距離はなんと2,000km
しかも24時間ほどで渡るそうです
時速に直すと80km/hを超えますが、これは「はやぶさ」が獲物を狩るときの急降下に匹敵する速度なんだとか
もっともこれは偏西風を利用しての速度だそうですが、これからの長旅にエールを送らせていただきます
 

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さて「バスに乗ってマガンを見に行こう!」のお目当てである
この時期だけ見ることの出来る『マガンのねぐら入り』のゴールデンタイムがやってきました
なかなか感動ものだったので
動画で撮ったものをUPさせていただきます
ちなみにちょっと長めです


昨夕に続きこの日もまた早朝(というか深夜でしたが)宮島沼にやってきました
というのもこの宮島沼近くに居住するパソコン通信(FCAMP)時代の友人「Watson(中嶋)さん」が
前日にFacebookでマガンの「ねぐら立ち」の様子を動画で公開してくれ
それを見た私はこれはマガンのねぐら入りよりよっぽど迫力あると思い
寝るに寝られず、早朝にやってきたわけです
ちなみに昨晩大ジョッキでビールを飲んでおり、出発前のアルコールチェッカーでのチェックは必須です
しかも夜中に灯りのほどんどない狭い道路を進んでくるわけですから、前日にバスツーで来ていて地の利があったのはかなり有益でした
ということで宮島沼でマガンを見るにはまずは「ねぐら入り」からがお勧めです
 

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昨日ねぐら入りしてきた3万を軽く超えるマガンたちは
夜明けとともに宮島沼を飛び立ち、朝食会場(採食地)の田んぼを目指し飛んでいくこととなりますが
田んぼでのメインディシュは落穂だそうです
というのも100%の導入率の農家のコンバインですが、稲刈りで出る収穫損失は3~5%はあるとのことで
そんな落穂のお米はマガンたちの重要な餌となるようです
コンバインのおかげでマガンの飛来数が増えるとは、なんだかおもしろい話ですね
ただ最近では米農家からの転作が進み、小麦栽培に切り替えている農家も多く
宮島沼周辺の農家も同様で、道中には秋まき小麦の緑の畑も見ることになりましたが
そんな小麦畑にもマガンや白鳥の姿があり
小麦の新芽を食べているそんな姿も見ることが出来ました
 

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さて、夜が明け周辺が明るくなってくるとマガンたちに動きがありました
沼の中央付近に集まっていたマガンたちは夜明けとともに広がり
沼岸まで広がってきました
まるで助走のための間を取っているようにも思えます
  

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下の動画はマガンが早朝に宮島沼から一斉に飛び立つ様子を映したもの
前日の「マガンのねぐら入り」でもなかなか良いものを見せてくれましたが
空一面をマガンが覆い尽くすこの「マガンのねぐら立ち」はそれをはるかに超える感動ものの景色
朝早くに起きてやってた甲斐がありました
 


 

ということでマガンたちには空知のお米をしっかり食べて栄養を付け
カムチャッカへの旅立ちに向け体調を整えてもらいたいものです

4月中旬の早朝、というかまだ夜明け前
赴任先のマンションから真っ暗な道を走り宮島沼水鳥・湿地センターにやってきました
 

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そんな宮島沼は、マガンやハクチョウなどの渡り鳥が飛来する地として有名で
特にマガンについては国内最大の寄留地として知られ、春のピーク時には東アジア生息個体の約半数の6万羽がここで羽を休めるそうです
 

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彼ら渡り鳥の目的は宮島沼周辺の田んぼの落穂などをエサとして採取するため
 

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ねぐらとする宮島沼は石狩川の三日月湖
面積は約30ヘクタールけれど水深は最深部でも2.4m、平均では86cmしかありません
 

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けれど渡り鳥が、キツネやヘビなどの捕食者を避けるためには充分なんでしょう
いわば渡り鳥のねぐら戦略のために利用しており
夜明け前は岸から遠い沼の中心部に集まっていますが
 

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ねぐら立ちが近づくとやがてその集団は大きく
両端にいるマガンは岸に近いところまでやってきます
まるで飛び立つための助走路を確保しているかのよう
 

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そしていよいよそんなマガンのねぐら立ち
マガンの大群が宮島沼から一斉に飛び立つ感動の瞬間に巡り合う事が出来ました
朝早く来てよかった
ちなみにこの日のマガンねぐら入り数は47,645羽だったんだとか
  


 

これは感動ものとばかりに
3日後に再度、宮島沼を訪れました
運が良かったようでこの日は沼全体に敷かれた絨毯が一気に引き剥がされるかのごとくマガンが飛び立っていき
その光景は正に圧巻でした
ちなみにこの日のマガンねぐら入り数は42,220羽だったそうです



 

朝日に向かって一斉に飛び立つマガンたち
なんだかエールを送りたい気持ちになります
 

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