5年前に行った北イタリアの話の途中ですが、このあたりで最近の国内の話など
まずは先週末、札幌シネマフロンティアに出向き、映画「ラーゲリより愛をこめて」を観てきました
これは辺見じゅん氏のノンフィクション小説「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」を原作とした作品で、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に不当に抑留され捕虜となった男と、その帰りを待つ家族を描いた愛の実話です
この映画が公開されて1ヶ月ほどたってから見に行ったのですが、さすがに観客は少ないだろうとたかをくくっていましたが
実際に当日の案内がこちら、土曜とは言えスクリーン1で席が「残りわずか」とは驚きました
調べてみたところ公開当初は27万人/週、ほどだった観客動員数が先週は143万人/週とうなぎ上り
興行収入も100億円を超えたようです
ネタバレになりますが、なにせ古いノンフィクションなので少しくらいは良いだろうと綴らせていただくと
第二次世界大戦の終戦前後、武装解除され投降した日本軍捕虜らが、ソ連によってシベリアなどソ連各地へ労働力として連行され、長期にわたる抑留生活と奴隷的強制労働が行われました
いわゆる「シベリア抑留」と言われているお話ですが、驚くことにその抑留された日本人は約57万5千人にも及ぶのだとか
ストーリーはそんなシベリア抑留が行われた収容所(ラーゲリ)での話
極寒のシベリアで死期の近い山本が書いた遺書を何とか奥さんのもとに届けようとしますが
ソビエト兵の監視下に置かれメモや書かれたものはスパイ行為とみなされるため保管出来ないため一計を案じます
それが遺書を分担して暗記し、最後の引き揚げ者として帰国してのちに、山本の奥さんたる山本モジミを尋ね「(記憶してきた)山本幡男さんの遺書をお届けに参りました」と遺書を書き記したものとともに読み上げるそんな物語です
上映中、劇場のあちらこちらから、絶えず鼻水を啜る音や嗚咽が聞こえましたが、まさに涙なしには観ることが出来ないそんな映画でした
重要な役割を果たす犬クロの話や収容所などは今回、舞鶴引揚記念館で予習してありましたが
背景がわかっている分、物語に感情移入できました
ちなみに撮影はロシアのウクライナ侵攻前に行われましたが、映画の内容からかロシアでの撮影は難しかったのではと思っています
そんなわけなのでしょう撮影に使われたほとんどが、厳寒の季節に新潟の苗場でおこなわれたようです
道東の斜里の名もテロップに流れましたので、ナホトカ代わりに使われたのかもしれません
にしても昨年からのロシアのウクライナ侵攻とあいまって、私自身ロシア(旧ソビエト)に対してはあまり良い感情が持てない昨今になってしまっています
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