奈良には清酒発祥の地である正暦寺があるほか、春日大社には重要文化財である日本最古の酒殿があったりと
日本酒ゆかりの地がたくさんあり、まさに奈良は「日本酒の聖地」といえる県
せっかく奈良までやってきたのですから、スタンプラリー(御朱印集め)ばかりじゃもったいないので、そんな奈良で数件ばかり酒蔵めぐりもさせていただくことにします
1軒目は暖簾にあるように、倭の国の酒、嬉長・生長を醸す
古都奈良の生駒にある地酒蔵「上田酒造」
創業は1558年、なんと室町時代から日本酒造りを行っている伝統のある蔵でした
蔵の入口には「上田酒造蔵」の看板と共に「長命心酔蔵」の看板が掲げられています
今回は酒蔵見学を予め頼んでおいたおかげで、蔵を案内していただきました
ガイドしてくれたのは蔵元でしょうか?
仕込みはもう終わったようで、酒米を蒸す甑は樽酒に使われるような藁菰がかけられ
もう来シーズンまでは使われないようです
日本酒の風味を左右するのが仕込み水ですが
古き昔より名水とうたわれている生駒の地下水を仕込み水につかっていますが
これは現役の井戸のようです
蒸した蒸米を冷やす蒸米冷却器もカバーがかけられています
奥には麹室が有るよう看板がかかっていました
ただ奥のホーロータンクでは醪がまだ醸されているようで
蔵全体に良い香りが漂っていました
流石に歴史ある蔵らしく、ホーロータンクがほとんどでしたが
なかにはこうした最新式の機器を使ったサーマルタンクもあり
奥深い伝統を受け継ぎつつも新たな技術も導入しているようでした
まぁ手前に置かれた木製の梯子が多少不釣り合いでは有りましたが
上槽に使っているのはもちろん「YABUTA」
そのほか酒造りに使われる桶がずらりと並びます
一昔前なら木桶が使われていたのでしょうけど、現在はもちろんステンレスやプラスチック製になっています
ただその形は一昨日、灘五郷の伝統的酒造りの道具の展示で見た木桶を彷彿させる造りになっていました
最後に瓶詰機の行程で酒蔵見学は終了
続いて酒蔵の直販所へ
ここには過去様々な賞を取った証の賞状が掲げられていますが
目をひたのが下の写真
現代の名工に選ばれ、2012年に黄綬褒章を受賞した山根貞雄杜氏のものがここにありました
ちょっと目を引いたのが、BSテレ東のTVドラマ「ワカコ酒」のポスター
「嬉長 辛口本醸造中納言が紹介されました!!」と黒マジックで記されていました
というのも「ワカコ酒 Season6」第4話で、ワカコが会社帰りに立ち寄った「大衆酒場 いずみ」で注文したのが
「冷酒・嬉長 辛口本醸造中納言」ちくわの磯辺揚げを肴に武田梨奈さん演じる村崎ワカコが飲んでいるシーンが印象的でした
ちなみにこの上田酒造を訪ねる1週間前の放映だったのですが、放映後は注文が殺到したようです
まぁドラマの内容は、お取り寄せグルメで散財したワカコが安酒場で一杯やった時の日本酒の話なんですけどね
話がそれましたが、酒蔵見学後のお楽しみの試飲
(ちなみに私はドライバー3なので飲めませんでした)
「純米大吟醸 生駒宝山」
「菩提酛 純米」
「嬉長 山乃かみ酵母使用 純米酒」
「嬉長 有機純米吟醸(有機栽培イセヒカリ100%使用)」
「無濾過 純米生原酒」
「嬉長 大和の新酒 しぼりたて生酒」
「嬉長にごり原酒」
中にはこんな色のついた「五年大古酒原酒 菩提酛 純米 嬉長」2016・2018なるものが有り
利き酒はやっていませんが、こいつは土産に買っていくことに
もちろん、「嬉長 辛口本醸造中納言」も少ない在庫から分けていただきました
それも瓶詰したばかりの詰めたて、ラベルすら貼って無かったものをラベル貼りしてまで売っていただいた次第です
さて冒頭の清酒発祥の地である正暦寺の話は
この試飲の時に聞きました
そして正暦寺で造られた菩提酛による「菩提酛純米酒」を醸す8蔵の一つが上田酒造であったと聞いて
今日の予定を大幅に変更、本日中に正暦寺にも立ち寄る事といたしました
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