西表島はマリンレジャーが盛んな島ですから、アクティビティも海がメインなものばかり
もっとも西表島自体も日本最後の秘境といわれる事前の宝庫
そんな西表島内陸部を歩いてみようと、今回の西表島では海ではなく内陸部のトレッキング・カヌーを目的に渡航いたしました
まぁいくら西表と言えど1月は寒くて海に入る気がしなかったというのが理由なのですが
ということで大晦日となったこの日は朝から裏内川ジャングルクルーズ
裏内川を船で遡ったあと、けもの道とは言わないけれど険しい山道を2時間あまりのトレッキングし
日本の滝100選に選ばれたマリュドゥの滝とさらにその先に有るカンビレーの滝、2滝を見て歩くことといたしました
河口近くの道路から浦内川を眺めてみましたが、まさにジャングル
人を寄せ付けない自然の厳しさがここからも見て取れます
朝一の午前9時の便が便利そうなので、朝一で浦内川観光の券売所へ
ここには売店が有り、カップラーメンなどの食品の他に土産物も販売していました
ちなみに遊覧券は大人一人2,200円、これでここからトレッキングの上陸地点までの往復の遊覧が出来ます
トレッキングルートは沢を渡ったりぬかるみを歩くことから
待合室に備えられた長靴を借りて
遊覧船に乗り込むことに
遊覧船はこんな感じの船
普段は浦内川河口にある船着き場に停留されています
遊覧船で片道8kmを所要時間30分ほどの遊覧
乗務員はガイドを兼ねていて、マングローブをはじめとした西表島の希少な動植物や生態系について、うんちくを交えて紹介してくれます
まぁ昨日の仲間川マングローブクルーズでの爆弾トークほどではないにせよ
詳しく説明してくれました
出港してすぐに宇多良炭鉱跡へと続く支流あたりを航行
この辺りはマングローブ林が連なっておりカヌーを漕ぐには楽しそうなところでした
川岸には「ヤエヤマヒルギ」と樹の名前の書かれた看板が掲げられていました
昨日、仲間川でガイドさんから詳しくマングローブの木の特徴を聞いていたので
今日はその復習です
ガイドさんが説明で私の心をつかんだのが遊覧の途中で船足を緩めて説明頂いた話
そこはその昔浦内川中流域の沿岸に稲葉という小さな集落(最盛期で15戸ほど)が有ったのだそうです
船でしか行き来ができない(道は有ったようですが)集落で電気や水道などのインフラはなく、子供が学校に通うのも容易ではない村ですが、その村の名の通り水田稲作と林業を営んでいたそうです
1968年この地方を襲った台風五号(ナディン)の豪雨は、稲葉に壊滅的な被害をもたらし、1970年ころ稲葉集落は廃村となったそうです
水田が有ったはずの稲葉集落ですが、たかだか50年あまりで集落の跡はジャングルに飲み込まれたんですね
そんなマングローブ林を眺めつつ船に揺られ30分ほど
上流の軍艦岩、上陸地点に到着
ここで帰りの遊覧船の時間を申告いたします
船は引き返しますが、私どもは2つの滝を目指し往復1時間半程度のトレッキング開始です
予約した帰りの船は2時間後としていますので、滝での滞在時間を鑑み足早に進むことに
トレッキング初めてまもなく「西表国立公園 浦内川自然研究路」と言う看板に出逢いました
上陸地点の軍艦岩からマリゥドゥの滝を経てカンピレーの滝まで約3.6km、通常の人の足で片道75分程の道のりだそうです
研究路入口には「国立公園実態絶賛調査中」と表示の有る、利用者数を把握するカウンターが設置されていました
往復で1時間半、歩く道は整備されているとはいえ結構なけものみち
結構なガケもある事から注意して進みます
歩いている最中、根っこが板状になりグネグネと曲がりくねっている
立派な「サキシマスオウノキ」にも出会いましたし
鳴き声が聞こえると頭上を覗くと、全身が黒い「イシガキシジュウカラ」の姿を見ることが出来ました
出発してちょうど1時間
ようやくマリユドゥの滝が見える展望台に到着
マリゥドゥの滝は、落差16m、幅20m、3段になって落ちる美しい滝で、日本の滝100選にも数えられる美しい滝です
遠目に見るとジャングルの中で映える、滝の景観が望めました
ここでようやくカンピレーの滝への看板がありました
ここからあと15分で最終目的地のカンピレーの滝にたどり着きます
が、その前にマリユドゥの滝をまじかに見るため、ちょっと寄り道
少し下に降りていきます
たどり着いたマリユドゥの滝ですが、滑落事故が続いたため、現在では間近に見ることは叶わず
このまでしか入ることが出来ませんでした
ちなみにマリユドゥのマリは「丸い」、ユドゥは「淀み」と言う意味だそうです
そうそうカンピレーの滝に向かう途中、こんな標識を見かけました
標識には「禁漁区 琉球政府」と書かれています
そうここ西表島はアメリカ統治時代から沖縄返還までの期間、琉球列島米国軍政府下の琉球政であったことから
こんな標識が設置されていました
というかアメリカの統治時代もきちんと行政は機能していたんですね
マリゥドゥの滝の展望台から約15分
やっとのことでカンビレーの滝にたどり着きました
「神の座」を意味するカンビレーの滝
落差20mを全長約200mとこちらもまた見事な滝です
という事で私も岩に腰掛けてみました
川原では、岩が削られて水溜りのようになったポットホールをあちこちに見かけました
遊覧船の帰り道では
カヌーで楽しむ人々や
木に大きなコブのような塊を発見!タカサゴシロアリのアリ塚
魚を好んで食べることから別名ウオタカとも呼ばれる「ミサゴ」などを観察しつつ
遊覧船乗り場へと戻ることに
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