山あいを流れる庄川のわずかな河岸段丘にある五箇山菅沼集落
現在残っている9戸の合掌造りの雪景色
冬の豪雪に耐えうる強さ、美しいたたずまい、そして日本の原風景ともいうべき山村の景観も含めて
1995年に相倉合掌集落や岐阜の白川郷と共に、この菅沼合掌造り集落はユネスコ世界遺産として登録されました
さてそんな富山県の南西端にある南砺市・五箇山
日本有数の豪雪地帯らしい景色を見せてくれました
立ち寄らせていただいたのが「五箇山民俗館」
菅沼で最も古い合掌造りの内部を改装して作らていて
山村生活の知恵が生かされた生活用具約200点が収集・展示されています
まずは囲炉裏を囲む生活空間
キャンプ好き(焚き火好き)にはたまらない光景です
かわいらしい女の子のぬいぐるみが入っているのは、赤子や幼児を入れておく籠「つぶら」
失礼ながら私には犬用のベッドに見えてしまいます
部屋の奥に薬箪笥が見て取れます
そうここは「越中富山の薬売り」
配置薬というビジネスモデルを成功させた、別名「薬都」と言われる富山県の山奥なんです
江戸時代の生活道具などを展示
仏間にあるのは祝いの膳でしょうか
いまでも続く伝統工芸の五箇山和紙
そんな和紙漉きなどに用いた道具なども展示されていました
これは精米機でしょうか
ここでは自給自足の生活が行われていたようです
さて急な梯子を上りアマと呼ばれる天井裏にも展示物は多数あります
まずは養蚕のための用具
そして川に綱を渡し、その綱に籠を吊り下げ籠に人や物資を乗せる「籠の渡し」
この五箇山菅沼集落を流れる庄川に橋は有りませんでした
わけは火薬の原料となる硝石の取れない日本にあって
五箇山は硝石の代わりとなる塩硝の数少ない産地の一つ、軍事的な機密を守るため隠れ里的な扱いになっていたのでしょうね
ということで次はその塩硝作りの謎を見に「塩硝の館」へ
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