さて国内での話題も尽きてきたことですし
またお盆休みに行ったミラノでの話に戻します
私が「ミラノ」と言って思い出すものに宮崎アニメの金字塔「紅の豚」があります
アドリア海を舞台としたこのアニメ
物語で重要な要素を占める飛行艇はイタリアの工業都市「ミラノ」で造られたもののようで、主人公「ポルコ」が話の中で飛行艇の修理(ほぼ作り変え)に向かった先もミラノでした
そんなミラノにあるピッコロ社という家族経営?の町工場で修理というか魔改造された飛行艇が秘密警察の監視を振り切り、ピッコロ社の向かいの運河から飛び立つシーンはアニメのハイライトシーンの一つとなっています
ちなみにこの運河のモデルとなったナヴィリオ運河もミラノに実在するらしいのですが、残念ながら予定が詰まっていてナヴィリオ運河に行くことは出来ませんでした
アニメ紅の豚の話の中ではそんなナヴィリオ運河やその周辺は工場地帯として描かれておりました
そうミラノをはじめとしたイタリア北部は工業が盛んな都市
特にミラノ・トリノ・ジェノバは工業の三角地帯とも呼ばれています
ミラノが金属・機械工業が盛んなうえ、「ミラノ・コレクション」で知られるようにファッションのの街、被服工業も盛です
そしてトリノといえば「FIAT」
社名のFIATはFabbrica Italiana Automobili Torinoの頭文字ですが、最後にその名が有るようにトリノはイタリアの大手自動車メーカーのフィアットの本拠地です
ジェノバは港湾都市、ミラノやトリノの工業製品を輸出するイタリア最大の貿易港なうえ
鉄鋼業や造船業、重化学工業も盛んな都市と
北イタリアはローマをはじめとした南イタリアとイメージががらりと変わる勤勉なイタリア人の姿が見られる地域となっています
今回の北イタリア観光はミラノを拠点にトリノと観光都市ヴェネツィアを巡る旅
工業地帯も含まれるという事で私の海外旅行につきものの大手自動車メーカーを見て回ることに
ということでミラノで最初に訪れるのは「アルファ・ロメオ」
ミラノのアレーゼというところに以前工場が有ったそうですが、今はその跡地に「アルファーロメオ歴史博物館」が建っているのだとか
これは行かずに済ますわけにもいきませんね
ミラノの宿泊先「ヒルトン・ミラノ」に着いたのが朝の9時(サマータイムですから通常なら朝の8時)
チェックインが出来るはずもなくホテルにスーツケースを預けたら、再度ミラノ中央駅に舞い戻りますそうこの後はトレノルドでフォー・フィエラ駅に向かいうことにします
乗り込む列車は2番線の「ドモドッソラ行」
ドモドッソラはイタリア国鉄の交通の起点となる駅でここから先、シンプロン・トンネルでアルプスを越えるとスイスにたどり着きます
そうこの列車に乗ってドモドッソラ駅まで行って乗り換えるとスイスに行けちゃうんです
イタリア・ミラノがいかにアルプスに近いかわかりますね
そうそう切符は券売機で買いましたが、このキップは乗車前に自動検札機を通すのを忘れてはなりません
前回ローマからモデナに伺ったときに隣席していた外国人らしき観光客が検札機を通すのを忘れていて車掌と揉めていた事がありました
そうイタリアでは仮に切符を所持していても日付の打刻がないと不正乗車と見なされてしま
列車の前にある検札機で打刻することに
列車はトレノルドのE-464
近郊の都市を結ぶ列車です
客車の中に2階建て列車も見られます
乗車時間は10分しかないのですが、せっかくなので2階建車両の2階席に乗り込むことに
あっという間にフォー・フィエラ駅に到着
ここまで来ればあとはアルファロメオ歴史博物館行きとなる
「561番」の路線バスの乗り場を探すだけと思っていました
ところがここからが大変
バス乗り場を探し広い広いフォー駅構内を行ったり来たりとバス乗り場を探して地下構内を彷徨います
というのもここはイタリア
行先を示す表示がひたすら判りずらいんです
バス乗り場と示す看板を頼りに歩いていても、途中で無くなるなど普段ここを使わん無い人には到底わからない表示になっていたうえ
地下鉄の職員に聞いても、なにやらつんけんして丁寧には教えてくれません
(これはおそらくバカンスのシーズンなのに働かされているといった感情もあったかもしれません)
その上、行先の「右」と「左」を間違えて教えてもらう始末
結局1時間余りこの構内を彷徨ってしまいました
ようやくたどり着いたのが、一番最初に出た場所
このフォー・フィエラ駅近くにはその名の通り見本市会場が近くにあり
そこに向かうバス乗り場への出入り口のようです
その出入り口の奥に「561番」のバス乗り場がありました
よく見ると「アルファロメオ歴史博物館」行きを示す看板もあります
ここで間違いなさそう、しかもここが始発駅のようです
1時間と20分もかけようやく見つけたバス乗り場です
バスの発車時間までまだ時間が少しありますが、ここでやっておくことがあります
というのもミラノでのこうしたバスの支払いはバス車内では扱っていません
予め券売機で切符を買っておかねばならないとの事でした
そういや地下鉄の乗り場近くに券売機があったな~と
地下鉄乗り場まで舞い戻り
「ATM」と書かれた券売機でバスの切符を購入
乗り込んだバスの中で刻印し、これで手続き終了
これまたこの手続きを済ませておかねば、検札官が乗ってきて刻印が無ければ問答無用で罰金を払わねばなりません
そんな幾多もの難関を突破し
やってきたアルファ・ロメオ歴史博物館
予定では1時間前には」来れたはずですがこれが海外での常
時間には余裕をもって行動せねばなりません
そう日本のように最短時間でその場所に行くのではなく
最悪でもこの時間なら行けるはずの思考が海外での定石
ミラノからはさほど遠くはないはずの「アルファ・ロメオ博物館」
その入り口、工場があった時代のゲートかと思えます
ホテルから2時間半かけようやくやって来ました
ちなみにタクシーを使えばホテルから30〜40分で来れるはずですが、使わなかったのにはわけが有ります
日本のお盆休みはこちらではバカンスのシーズン、タクシーの運転手の大半はバカンスを楽しんでいるようで街にタクシーが走って無かったんです
この話はまた後として
さて、この後じっくり楽しむことにします
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