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先週の日曜日2012年に参加した北海道ワインツーリズムに続いて2回目となる
初夏のワイナリーツアー【後志編】に参加してきました


さてそのワインツーリズムっていったい何?ということですが
ここはワインクラスター北海道さんのホームページから文章と写真を拝借してちょっとご紹介

『ワインツーリズムとは「ブドウ畑を訪れ、ワイン造りの過程に触れ、ワインに関わる人々と出会い、
その土地の風土や文化を感じることを目的とした」旅行スタイルのこと。
フランスやカリフォルニア、オーストラリア等のワイン産地では、さまざまなワインツーリズムが定着し、ワイナリー、レストランやホテル、旅行企画社や運輸業者、そして行政機関が相互に関連しながら、ワインを中核とした産業クラスターの形成と地域振興に寄与しています。』

日本ではまだ認知度は低いかも知れませんが、アメリカのナパバレーでは年間500万人もの人がお訪れるかなりメジャーな観光で、私が訪れた4年前にはワインツーリズム自体がブームになっていました

 

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さて今回のツアー
まずは集合場所となる小樽運河ターミナルにある
北海道・ワインセンターにてウエルカムワイン
というかウエルカム・スパークリング
函館ワインの「香り仕込みケルナー」をまだ朝9時だというのにいただくことに
ワインツーリズム一杯目は久しぶりの「朝シャン」です
 

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こいつを飲んだらさっそく出発
今回の参加者は8名ということで、大きなバスではなくマイクロバスに乗り込み
余市町を目指します
ちなみにその余市町
NHKのテレビ小説「マッサン」で紹介されたようにウイスキー作りも有名ですが、最近ではワイン作りも脚光を浴びるようになってきました
余市町はワイン用ブドウの生産量が日本一なうえ、4年ほど前に認定を受けた「ワイン特区」による規制緩和で、小規模でも個性的なワイナリーの誕生が期待されています
そのおかげなのか、昨年には「オチ・ガビ」ワイナリーがオープン
登地区に曽我貴彦氏のワイナリー「ドメーヌ・タカヒコ」があったりと余市のワイナリーも随分メジャーになってきました

そんなワイナリーで仕込まれるワイン用のブドウ作り農家が最初の目的地
余市町登地区にある「中井観光農園」さんにお邪魔することとなりました
 

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ワインツーリズムと言うこともあり、行く先々でワインを頂きましたが
ここでこのツアーの主催者である北海道ワインクラスターの阿部代表がチョイスしてくれたのが
さっぽろ藤野ワイナリー 「エルクの森」の白
ここ中井観光農園産のミュラー・トゥルガウ、ケルナーが使われているワインなんだそうです

そんなワインは亜硫酸の使用を最小限にとどめているため、自然の炭酸ガスとぶどう本来のオリが含まれていることがあるそうですが、ボトルを揺らさないよう大切にバスを平坦な道を選んで走らせ、ここまでやって来たのだとか
おかげで?ワインの色・味覚ともに透明感があふれたワインをいただくことに


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中井観光農園さんの売店の屋上に設置された高台のデッキからはブドウ畑を眺めることができます
そのブドウ畑の奥には余市のサンセット・ダイヤモンドヘットたるシリパ岬がいい感じで見ることができます
これって夕焼け時に見たらまさにサンセット・ダイヤモンドヘッドなのかなと思いつつ
ワインツーリズム二杯目は「エルクの森」の白をいただきます
 

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ワインをいただいた後は
こちらの農場の中井淳さんと北海道ワインクラスターの阿部代表にぶどう作りの話を聞きつつ畑の散策です
まずはケルナー畑から
 

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ぶどうの垣根の端には木製の電柱だった柱を何等分かに切って支柱として利用していましたが、良く見るて同じ後志支庁である積丹の浜婦美の札が付いたままで使われていました
 

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初夏のぶどう畑ですから、当然実はありません
ようやく新芽が伸びてきたという状態ですが、蔓から伸びた房につぼみを見ることができました
小さな実のようにも見えますが、これが「小花穂」と言うのだそうだ


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少し奥まで歩いてミュラー・トゥルガウの畑でエルクの森の白の2杯目
ワインツーリズム三杯目をいただいたら
次の目的地、余市ワイナリーへと向かいます
 

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余市の中井観光農園を散策したら次は
同じ余市町にある余市ワイナリーへ
ここは「千歳鶴」で有名な日本清酒が経営しているワイナリーです

ここを訪れた時はまさに晴天
この中庭の芝の上でピクニックなんかできたら最高と思えるそんなシチュエーションでした
 

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ワイン工場内には大きな発酵タンクがいくつも鎮座していますが、これらはホウロウ製なんだとか
理由はなんとこのワイナリーを建てたころは資金がなく
親会社である日本清酒で使用してていた日本酒醸造用のタンクを流用したのだとか
それが今でも現役で使われているそうです
 

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オーク材の樽が並んでいましたが、工場内には人気の樽熟ツヴァイゲルトレーベが詰められているのでしょうか

そんな工場の隣の建物では瓶詰作業が行われるようですが
訪れた日は日曜日とあって動いてはいませんでした
 

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工場見学の後はワインショップへ
ここの試飲コーナーでワインツーリズム四杯目となる
余市ワイン:ミュラートゥルガウ 白をいただきます
 

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この辺でちょうどお昼となりましたので
余市ワイナリーに併設されたレストラン
「ノースプレインファーム・エスぺリオ余市」へ

中央にテーブルがありますが、これはランチバイキング用のテーブルでした
 

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日曜のお昼とあって結構混み合っていましたが
この日はちょっと豪華に予約席へ案内されます
 

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まずは前菜
季節の彩りサラダ
そしてカプレーゼはモッツァレア&フレッシュトマト
 
 
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地元産チーズの盛り合わせは
ミモレットチーズ・カマンベールチーズ・ゴーダチーズだったかな
 

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合わせて飲んだのはもちろん
ワイナリーで製造された余市ワイン
ワインツーリズム五杯目となる白はケルナー?
ついで六杯目の赤は先ほど工場で見たオーク樽で寝かせ熟成させた
「樽熟ツヴァイゲルトレーベ」だったかと?
(記憶があいまいで申し訳ございません)
 

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石窯で焼いたピッツァは格別でした
ノースプレインファームのチーズが効いていますし
見た感じの焼け具合がまさに石窯
道内産の広葉樹で焼いているそうですが、まさにそんな焼け具合でした
 

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北海道でのびのび育った牛の赤身肉のハンバーグも美味しかった 
ここで皆さんしっかり残してあった赤ワインだったようですが、私はすでにワインを飲み干していました
 
 
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そこで一つ反則技
そうついついビールを頼んでしまいました
これワインツーリズムだったんですけどね
天気が良くて気温も上がりのどが渇いていたのが、敗因でした
 

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帰りにはデザートとして興部町の新鮮な牛乳から生まれたソフトクリームもいただいちゃいました
余市ワイナリーさん、今回はありがとうございました
 

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余市ワイナリーでお腹いっぱいになったあと
ワインに合う食材は何?ということで
初夏のワイナリーツアー【後志編】が向かった先は
ニセコの豊かな自然の中で営んでいる小さなチーズ工房
「ニセコチーズ工房」でした
 

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ここはフランスでチーズ造りを学んだ近藤孝志さんが2006年からニセコの地で奥さんと二人で営まれている工房です
ニセコのアンヌプリはタケノコ採りで例年訪れますし、仕事も同様ですから
この店の前はよく通っていたのですが店を訪れるのは初めてでした


ここではニセコチーズ工房ご自慢のチーズの試食を4品いただくことに

まずは「北海道3大ブルーチーズ」の一つ
「ジャパンチーズアワード '14」において銅賞受賞したチーズ
二世古 空【ku:】 超熟 をいただきます
私はどちらかというとスーパーで市販されているようなタイプの癖のないチーズが好みで
こんなブルーチーズなんてもってのほかと思っていましたが
そんな私でもすんなりと食べられるチーズでちょっと驚きました

次にチーズにドライフルーツをまぶしたスイーツ感覚にあふれる
二世古 雪花【sekka】(ドライフルーツ)
これは私の好みで、デパートなどで買ってはよく食べているチーズです
このドライフルーツはバルコ札幌の塚田シェフが雪花専用に味付けしてくれたものだそうです

 

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二世古 ミモレットを12ヶ月以上熟成したものが「二世古 椛【momiji】」
これはJALの国際線ファーストクラスで採用された逸品です

二世古 粉雪
(二世古 マルセランを熟成させたもの)をそれぞれいただきました
 

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そんな中で二世古 雪花【sekka】(ドライフルーツ)がやはり私の好みなので一つ土産に買って帰ります
 

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そうそう大人気のカマンベールチーズソフトもいただきました
ここはよく通る道なので、また訪れることになりそうです
今回は訪れるきっかけを作っていただき感謝といったところでした
 

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ニセコチーズ工房でチーズを味わった後はニセコ町の道の駅ニセコビュープラザへ立ち寄ります
ここはニセコの農家が自ら運営する新鮮野菜の直売所が人気
特にこの時期は春の山菜なども並びますが、ここに立ち寄ったときはすでに午後3時くらい
さすがに朝どりの山菜や野菜などはほとんど売り切れていました
 

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ちなみに写真は先月末の早朝に訪れた際、見つけた今が旬のタケノコです
1本100円くらいになるのでしょうか、結構いいお値段ですよね
 

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そこでビュープラザの野菜カフェ「ベジキング 多田農園」で
自社農園の農場で有機質肥料で育てたアスパラガスを使った
この時期限定の「アスパラの冷製ポタージュ」をいただくことに
アスパラのグリーンも鮮やかなうえ清涼感たっぷりで美味かった
 

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それと2012年3月で醸造中止したニセコビールが昨年営業を再開
それがニセコビュープラザでも売っていたので
ワインの口直として一本
「ニセコビール蝦夷 PORTER」を蝦夷富士を眺めつついただきました
このビールというか発泡酒
北海道産鮭節、昆布、しいたけが使用されている黒ビールスタイル
ちょっとお高いのですが、のど越しもよく美味しかった

それにしてもこうして道の駅でビールが飲めるのも、バスで来ているからこそ
バスツアーっていいですね
 

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ちなみにこのニセコビール
町中にクラフトビヤレストランも出しているそうなので今度キャンピングカーで出かけた時にでも
味わってみたいものです

初夏のワイナリーツアーは小樽へ舞い戻り
北海道ワインが運営するワインギャラリー
小樽ワインギャラリーへとやってきました
その北海道ワインは1970年代からワイン造りを始めた、国内では老舗のワイナリーです
さわやかな飲み口と手頃な価格で人気のワインですが、国産のブドウにこだわるワイナリーとしても有名です
実際に国産ブドウ使用量は全国1位の北海道ワインなんだとか

そういえば先週このワインツーリズムに参加する3日ほど前、新聞に非常にイイタイミングで興味のある記事が掲載されていました
それが『日本酒表示純国産限定 「日本ワインモブランド力向上を狙う」』
 

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(北海道新聞6月13日朝刊より)

今までは問題視されていなかった海外原料を使い日本で作られるワインに対しては「輸入果汁・輸入ワイン使用」の表示が求められるようになり、そうしたワインには日本ワインは無論のこと日本の地名が使えなくなるというもの
なにせ国内で生産される国産ワインの四分の三は輸入果汁を使っているという現状です

フランスのA・O・Cほどでは無いにせよ
ここ日本でも産地を名乗る際、規制やルールが定められるようです
この記事、なんだか北海道ワインのようなワイナリーや国内のブドウ農家にとっては朗報だったように感じました

 

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さてそんな北海道ワインの小樽ワインギャラリー、ここでの試飲は4種類
ワインツーリズムでの七〜十杯目をいただくことに

銘柄はうる覚えですが
「北海道ケルナー」
「鶴沼鶴沼ミュラー・トゥルガウ」
「鶴沼ツヴァイゲルト・レーベ 」
ツヴァイゲルトはオーストリアで生み出された黒ブドウ品種ですが、ここ北海道ワインのツヴァイゲルトは1975年に本場オーストリーのクロスターノイブルグ寺院から寄贈された苗木を鶴沼に根付かせ他物なんだとか
現在は北海道の赤ワイン用葡萄の主力品種となっているそうです

「おたる 特撰ナイヤガラ」
この特選ナイヤガラは搾汁された果汁を氷結凝縮して作られるのだとか
まるで果実が凍るまで収穫を遅らせ、水分が氷結して糖分が濃縮されるのを待つアイスワインのようですね

こんな話を聞きつつ4杯を一気に試飲
そうツアー終了の時間が迫っていたんです
 

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試飲会でも興味ある話を聞くことができました
ここのワイン作りのポリシーは他の北海道のワイナリーに一部あるような、高級で顧客を満足させるような奥深いワインを提供ではなく
家庭で普段飲めるようなワインを本来ならとても高くつく国産ぶどう100%使い最良の品質のワインを、なんとか安く提供しようと努力されているのだとか
そのため朝里の山中にワイナリーを構え
その毛無山からの地下水を利用し発酵/熟成タンクの温度制御に対する光熱費を節約しているなんて話も聞きました
今後北海道ワインを飲むたびにそんな話が頭の中で復唱反復しそうです

こうして半日あまりの初夏のワイナリーツアー【後志編】は終了
お土産も余市の中井観光農園でKONDOヴィンヤード ナカイ・ミュウラ2014そしてニセコチーズ工房で二せ古 雪花といいものも買えました
 

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ツアーでは計10杯ものワインを提供してもらったうえ、美味しい料理と楽しい話も聞かせていただき
意義のあるツアーとなりました
催行いただきました北海道ワインクラスターの阿部代表はじめ中井観光農園・余市ワイナリー・ニセコチーズ工房・小樽ワインギャラリーの方々
それとシービーツアーズならびに同行していただいた皆様に感謝申し上げます
 

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ほろ酔い気分でしたが、帰りの電車では
かま栄のチクワをつまみに小樽ビール飲みつつ帰ることに
そうここで暴露しますが実は私どちらかというとビール派なんです

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