『エンスー』
この言葉を自動車に絡め最初に使ったのが伝説のマンガ誌「ガロ」の編集者として有名なイラストレーターの故渡辺和博氏
自動車雑誌「NAVI」のなかで自動車に対する熱狂的なマニアを指す言葉として使ったのが始まりと言われています
ちなみに英語で「熱狂的な支持者」を意味する「enthusiast(エンスージアスト)」を略した言葉のようなので、本来の意味では車とは関係の無い言葉のようです
それがいつの間にか市民権を得てしまったため、「エンスー」はいつの間にか熱狂的な車好きを示す言葉になってしまいました
そんなエンスーな漫画を描く西風氏
車好きなら目にしたことがあるだろう「GT ruman」などは、大好きな漫画であることから単行本が出るたびに買いあさっていました
そんなエンスー漫画「GT ruman」でたびたび取り上げられるのが
「アルファロメオ」
下の写真には誇らしげに壁に貼られた紋章(白地に赤い十字架とヴィスコンティ家の紋章であるサラセン人を呑み込む大蛇を組み合わせた紋章)が見て取れますが、そこには1910年文字が刻まれています
そうアルファ・ロメオは1910年創業と言いますから明治時代にすでに車づくりをしていたという老舗中の老舗自動車メーカーで
自動車レースにも早くから参戦、第二次世界大戦以前からレース界の強豪でもあったという高性能自動車メーカーです
あのエンツォ・フェラーリーもこのアルファ・ロメオのレース部門の総責任者として活躍していて
私も4年ほど前に「エンツォ・フェラーリ ミュージアム」を訪れそうしたアルファロメオに在籍したエンツォの歴史も学んできました
まぁアルファ・ロメオが「エンスー」あこがれの的というのもうなずけますね
現在はFIAT傘下に入りましたが、そうしたDNAは今も健在
昨日(2017年9月6日)日本で発売を開始したスポーツサルーン『ジュリア クアドリフォリオ』
アルファ復活!と絶賛された、このモデルがアルファ・ロメオ歴史博物館で迎えてくれました
ちなみにこのモデルはフェラーリメイドのV6ツインターボ(510㎰&600Nm)を縦置きしたFRモデル
カーボンセラミックブレーキと走り屋にはこれ以上ないスペックのマシンです
いや~アルファロメオファンではなくとも、乗ってみたい車です
そう今回やってきたのはそんなアルファ・ロメオの歴史が学べるミュージアム
アルファ・ロメオ歴史博物館
かなり苦労してやってきましたが、ミュージアムはアレーゼの工場跡にありました
ただそんなアルファロメオ歴史博物館は閑古鳥が鳴くほど閑散としておりました
思ったよりもファンが少ないのかもしれませんが、ここ交通の便が悪いのもその理由かもしれません
ともかくもカウンターで¢12支払い入場券を買います
この入場券のバーコードを改札機に読み込ませて入場いたしますが
どちらかというとそんなものいらないかもと言った入場者数です
さてそんなミュージアムのエントランスには各国のオートショーなどに展示されたかなり美術品(骨董品)に近いモデルが展示されていました
といってもどれもピニンファリーナなどの著名なデザイナーが設計したモデル
もう40~60年前に設計されたとはとても思えない車ばかりです
1971年のブリュッセルのオートショーに展示された
「ピニンファリーナ スパイダー」
スーパーレッジェーラと書かれたエンブレムの車がありました
これがアルファロメオの中でも「幻の名車」と呼ばれ空飛ぶ円盤の愛称のある
「C52 Disco Volante Coupe (C52 ディスコ・ボランテ・クーペ)」1952年
ジャガーEタイプを意識した美しい流線型と丸みを帯びた後部が美しい車で、今でも寝強い人気を保っているんだそうだ
ということでここで記念撮影
1975年のパリオートショーに展示された
「ピニンファリーナ スパイダー クーペ」
イタリアを代表するカロッツェリア「ザガート」
Prototype 2600 SZ 1963年
アルファロメオ ジュリア 1600 スカラベオ (1966)
1967年モントリオール万博で展示されたコンセプトカー
「モントリオール・エクスポ」
この万博ではかなり好評だったようで、このあとこのモデルは量産されています
ちなみに世界中のエンスーや投資家たちの注目の的のようで、このモデル千万円はくだらないようです
車とともに飛行機エンジンも展示されていましたが
アルファ・ロメオ社は戦時中ドイツの航空機用エンジンをライセンス生産していたそうです
エントランスの展示物を一通り見たら
エスカレーターで最上階へ
そこから階段を下りながらエンスー気分でアルファ・ロメオの歴史を学んでいきます