さてアルファロメオ歴史博物館、いよいよ展示エリアへ
順路の指定は特にありませんが、まずはエスカレーターで最上階に上がりここから階段を下りつつアルファロメオの歴史を学んでいくことになります
ということでまずエスカレーターを昇った最上階には「Time Line(時系列)」となずけられたフロアがありました
ここにはアルファ ロメオの発展を最も良く表す19の車種が展示されていました
そんななか、このフロアに私が恋焦がれている車がありました
それが大ヒット作となった初代「ジュリエッタ」
手が届きやすいコンパクトサルーンとして西ヨーロッパにおけるカローラ的な存在となっていました
そんなジュリエッタのベーシック・モデル「ベルリーナType750C」
1955年製ということですから私が生まれる前に作られた車ですが、この車はまごう事なきオリジナルのジュリエッタ
そう彼女に逢いに遠路はるばるやってきたというわけです
ということでここで記念撮影
下の絵の元となった映像は、ちょっと珍しい宮崎アニメ「OnYourMark」
CHAGE&ASKAの「On Your Mark」のプロモーション・フィルムとして作成された、スタジオジブリ制作のアニメーション作品で、演出の一環としてコンサート会場で上映されていたものです
このアニメに重要な小道具としてジュリエッタが登場していました
この美しいクーペボディ
特に官能的なヒップラインで、かなり魅惑的な車です
コラムシフト&ベンチシートといったように
運転席周りはなんだか50年代のアメ車を彷彿させますが
こちらが元祖だったかもしれません
アルファロメオの歴史を学ぶということで
ちょっと古めのモデル
まずはアルファロメオ最初の生産車
1910年に生産された「A.L.F.A 24HP」
モノブロックの4Lの4気筒エンジンや、軽合金のクランクケース、トルクチューブ式のシャフトなど当時の先端技術の粋を集めて作られた車で最高時速100km/hを誇りました
ちなみに最初の生産車にかかわらずこのモデルはレースに参戦、アルファの伝説を作っていきます
まさにアルファロメオの最初のモデルとして相応しい車ですね
1911年に生産された「A.L.F.A 15HP Corsa」
イタリアンレッドな一台ですね
「RLスーパー・スプリント」は1925年製
第一次世界大戦後、アルファロメオ最初のモデル
このRLはあらゆるレースで大活躍し、アルファロメオの名声を一気に高めたモデルです
1932年製のMille Miglia
「8C 2300 Spider Touring」
直列8気筒の2300ccDOHCエンジンを搭載
レーシングカーとしてはちょっとエンジンが小さいと思われるかもしれませんが、なんとこのエンジンにはスーパーチャージャが換装されたパワフルで軽量なエンジンなんです
大きなヘッドライトが物語っていますが、このモデルはそれまで英国車や仏車の独壇場だったル・マン24時間耐久レースにおいて1931年~1934年まで4連勝を飾っております
1935年の6C2300B
最も有名なグランド・ツアラーの1台
映画『ゴッドファーザー』で有名になった
6C2500フレッシア・ドロ
第二次世界大戦後、アルファロメオ最初のモデルとです
レースに勝つファミリーカーと謳われた
「1900」
アルファロメオ伝統のDOHCを搭載した2Lスポーツセダンで量産化されたモデルです
この車には日本における逸話がひとつあります
ウィキペディアより拝借しますが
「1953年、皇太子は葉山において学友の所有するアルファロメオ・1900を運転している。この車は、当時最先端の高性能車であった。このドライブでは、車の所有者の学友が助手席に座り、護衛または侍従が後部座席に収まり、皇太子が実際に運転している。」
ちなみに護衛の車はついていくのが大変だったとか
アルファロメオの1900はやんごとなき車だったんですね
「1900 スーパー・スプリント クーペ」
極細い鋼管を組んでボディの形状を作り、それを薄いアルミ合金などの金属で覆って補強するという車体構造「スーパーレッジェラ工法で製造」されたモデルで
そんな超軽量ボディに2.0Lの水冷直列4気筒DOHCエンジンを搭載
パワーは115HPあったそうです
5速のマニュアルトランスミッションで当時としてはかなりのスポーティモデルでした
デザインとなるカロッツェリアは「ツーリング」
大きなトランクルームが特徴的なクーペですが
イタリアらしい美しくエレガントなデザインですね
「2600スプリント」1962年製
直列6気筒DOHCのエンジンを搭載したこのモデルはイタリア国家警察や国家治安警察隊にも採用された車でつまりはパトカー?
1960年代当時は高級車にしか装備されていなかった、エアコン・パワーウンドウ・革張りシートなど豪華な装備のスポーツサルーンだったようです
上記ジュリエッタ の後継車として1962年に登場したジュリア
コンパクトなボディにアルミ製DOHCエンジンを詰め込んだ軽量でパワフルなモデルで
まさに「羊の皮をかぶった狼」という言葉がぴったりな車です
次はそんなアルファロメオの美しさを集めたフロアへ