2年ぶりのバンコク
今回の旅ではバンコクの市内観光はパスさせていただき
かつて栄華を極め現在はタイの世界遺産となる「古都アユタヤ」を目指します
まぁこの日は元旦
バンコクの観光地がである寺院には、日本の神社同様にタイ人が多数参拝に訪れるためどこも激込み
市内も同様と聞き及んでいたのでバンコクを抜け出そうという魂胆でした
この日バンコクのMRTや地下鉄、バスなどは何と無料
まぁこれはプミポン国王死去に伴うものというより私どものような観光客がタクシーでぼったくられないよう配慮がなされたようです
そんなMRTと地下鉄を乗り継ぎやってきたのは
タイ国鉄の起点駅であるバンコクのファランポーン駅
そうアユタヤへはツアーバスではなく鉄道で向かうことにします
駅に着いたらまずはチケットブースをさがします
チケットブースでバンコク8時20分発、アユタヤ9時41分着
料金は3等車で20バーツ(日本円で70円くらい)
これで何と71kmの区間を1時間21分かけた鉄道の旅が楽しめるというから驚きです
ファランポーン駅の待合室はタイの田舎から来たのか大きな荷物を抱えた人や
イスラム圏の証であるスカーフを纏った女性の姿も見受けられます
そういやここフアランポーン駅はマレー鉄道寝台列車の発着駅でもありました(2017年現在は国境駅までですが)
他にもインド系だったり、ヨーロッパなのか白人のバックパッカーなど様々な人種の方々で溢れていました
満席に近かったので座れないかとも思いましたが、何とか座ることが出来
発車時刻である1時間後までここでまったりかとも思いましたが、エアコンが効きすぎていてこのままここに居たら風邪をひきそうなのでホームに退散いたします
ファランポーン駅の構内はこんな感じ
吹き抜ける風が心地よいカマボコ型の屋根の下には重厚な気動車(仏国:アルストーム社製)とそれに引かれる車両(韓国:大宇製)が停車中でした
よくみるとそれはバンコク発でマレーシアとの国境駅であるパダンベサール行きの寝台特急
以前はペナン島近くのバタワースまで行けたそうですが、タイ国鉄とマレー鉄道の相互乗り入れが廃止されたため国境駅までしか行けなくなったそうです
17時間ほどかかるようですが、余裕があればこいつに乗ってマレー半島を縦断、タイとマレーシア国境のパダンベサール駅まで行ってみたいのもです
そんな屋根のあるホームから青空のまぶしいホームへ移動
そこのホームにはタイ国鉄の顔ともいえる
GEA型ディーゼル機関車(米国:ゼネラル・エレクトリックス社製)
HID型機関車(日本:日立製)
の2両が並んでいました
出発は11番ホーム
掲示板にはノンカイ行きと書かれていますが、途中駅のアユタヤで下車しなければなりません
ちなみにこの時すでにディレイ25分と表示されていました
まぁそんなに急ぐ旅でもありませんし、のんびり待つことに
ホームでまったりしていると起立を促す笛が鳴りました
すると床に座っていた人々が次々立ち上がります
どうやらこれが、朝の8時と夕方6時に公共の場で行われる国王賛歌
ちなみに公共の場ではタイ王国の国歌が流されている間、直立不動でいないと不敬罪で警察に逮捕される可能性があるんだそうです
どこぞの国の誰かに聞かせてあげたい話ですね
これはタイ国民に対する法律でわれわれ外国人に法的拘束力があるわけではありません
けれど私もタイ国家に敬意を示し麦藁帽を脱ぎ起立、周りに準じます
40分ほど遅れてノンカイ行きの車両はやってきました
車両はTHN型(1100形)
日立かどこかで作られた日本製の車両です
そうタイでは日本から買ったり譲渡された車両が活躍していることは有名でテツがこうした列車目当てにわざわざやってくるのだとか
THN型列車の運転席はこんな感じ
まさに日本の車両ですね
ちょっとうれしくなり記念撮影
そう私は海外の乗りテツなんです
そうそう2年前も「メークロン線」に乗って特等席から折りたたみ市場を眺めました
車両の座席・網棚・扇風機・吊り輪
どこを見ても日本の香りがします
車内にはトイレもありました
これは和式トイレではなく洋式トイレでした
ノンカイ行きは発車の合図も何もなくファランポーン駅を発車
バンコクの生活風景を垣間見ながらゆったりと列車は走ります
街中を抜けると少し速度は速くなりますが、そこにはのどかな東南アジアの田園風景が
そんな田園のなかにはタイの伝統的な高床式の住居が目立ちました
こうした高床式の住宅は洪水対策はもちろん
高温や多雨多湿のなかでも快適に生活ができるよう工夫されたものです
そんな車窓を眺めつつアユタヤ駅へは30分ほど遅れて到着
さてこの後はどうしようか
ぼったくられるの覚悟で「トゥク・トゥク」でも雇うしかないかな
そう今回の旅のテーマは「自力」なんです