その昔、2人のカップルが日産スカイラインで日本各地を旅するという、シリーズもののCMがありました
その2人の名はケンとメリー
のちにその2人の名から「ケンメリ」と呼ばれるようになる1972年に発売された4代目スカイラインのCMです
そのシリーズもののスカイラインのCMは、日本各地を旅するというコンセプトから北海道でも撮影が行われ、美瑛の丘陵にあるポプラの木がその対象となったようです
それが下の写真の「ケンとメリーの木」
これは風景写真家である前田真三氏の撮った写真が全国区となり、関係者の目にも入ったのがきっかけだったのではと思っています
そんな美瑛の景色を使ったこのケンとメリーの木をきっかけとして、CMなどが次々と撮られます
1976年:「ケンとメリーの木」(日産スカイラインのCM)
1976年:「セブンスターの木」(JTセブンスターパッケージ)
1978年:「マイルドセブンの丘」(JTマイルドセブンCM)
1997年:「パフィーの木」(ドラマ「ワイルドで行こう」)
今ではそんなCMが撮影された木などが点在する場所を美瑛では「パッチワークの路」と名付け
観光名所として発展させているようです
ケンとメリーの木の次に訪れたのは「セブンスターの木」
丘の上に一本だけ存在するかしわの木です
昭和51年に、たばこ「セブンスター」のパッケージとなった事が名前の由来だそうですが
ほんとこうして見るとたんなる柏の木
もっともこれは冬の景色、柏は落葉樹で葉もないことですから仕方ありませんね
それにまわりに広がる丘陵の畑も、夏なら色彩豊かなんでしょうが
今は雪をかぶっていてモノトーンな景色、ちょっと寂しかったかもしれません
続いて「マイルドセブン」の丘
カラマツの木が防風林として一列に植えられています
このカラマツ、今のように足場が金属製ではない時代、建築の際の足場によく使われました
炭礦の坑道を支える資材としても使われたことから、産炭地である北海道ではよく見られる木でもあります
私からすると防風林としては少なく、貧弱に見えるのですがそれがかえって周りの丘陵とマッチしているのでしょうね
ここでなんと外国人観光客(当然アジア系)の団体の観光客と遭遇
アウトドアウエアにちょっとこじゃれたかっこ
観光バスの内部にはハングルで書かれた表記が有ったことから、これは間違いなく韓国からの観光客でしょう
う~ん、日本人ならマイルセブンのCMになじみがありその風景を求めてやって来るのでしょうが、韓国人にマイルドセブンって判るのかな~
でもそんな韓国人のお目当てはCMによるものよりは「大雪原の新雪」のようです
雪が珍しいのか、新雪に身をゆだねているのか、ふかふかの雪に倒れこみ記念撮影するのが、あたりまえのようで、マイルドセブンの丘に通じる小道にはそんな跡があちこちに点在していました
そういや韓国って冬は寒いけど雪はあまり降らないってよく聞きますからね
でも確か来年はそんな韓国で冬季オリンピックが開かれるはずです
雪は降ってくれるでしょうか
さてこのパッチワークの路の観光名所は韓国人のみならず、中国やマレーシアあたりから来たかと思わる方とも遭遇いたしました
そんな観光客の中にはマナーの悪い方も多いようで
こうした「立小便禁止」「立入禁止」と中国語・ハングル・英語で書かれた看板を多く見かけました
パッチワークの路など推進した美瑛の観光の担当者も、まさかこれほどアジアからの観光客が来るとは思ってなかったんでしょうね
ちなみに「立入禁止」などの看板は本当に切実で、麦畑に入り込み麦の穂が踏み倒され小道が出来ている画像なども見た記憶が有ります(これは日本人のカメラマンも同様にマナーの悪い方がいるようです)
昨年には、そうした悪質な観光客が来ないよう畑の持ち主が「哲学の木」を切り倒すなんて事態も発生していました
「さようなら哲学の木」(北海道美瑛の写真家・中西敏貴のブログサイト)より
札幌や小樽、知床などなら私もまだ想像の範囲内ですが、こうしたアジア系の観光客はここ美瑛や富良野にも大挙してやって来ているようです
さて今晩は富良野に宿泊の予定ですが、大丈夫でしょうか