基隆へ向かう際に掛ける言葉として「財布を忘れても傘は忘れるな」ということわざのようなものがあります
そう基隆は雨の街、年間降雨日数が平均205日というから驚きです
ということで私もここに来るからには傘は忘れずに伺いました
さてこの基隆は台湾屈指の港湾都市
これには日本も随分と関わっていて日本統治時代に行われた港湾周囲の浚渫工事により近代港湾へと変貌した
軍港としても栄えたようで台湾の映画「KANO-カノ-1931海の向こうの甲子園」でもその冒頭のシーンにこの基隆港が描かれていました
(映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』公式サイトより拝借、クリックすると公式サイトにジャンプします)
さて九份老街観光を終えた後、運よく直行のバスに乗りこみ基隆へとやってきましたが
ここでの目的は基降廟口で夜な夜な開かれる夜市
この夜市の歴史も台北の士林夜市同様に古くなにやらその始まりは日本統治時代にまでさかのぼるのだとか
仁三路沿いの屋台には大勢の方が並んでいるうえテーブルやイスが所狭しと並んでいて歩けないほどでした
さて基隆に来たからには海鮮を食べずには帰れません
碧砂漁港などの漁港があり、そこで新鮮な魚介が手に入ることから、台湾一の美食夜市とも言われていることから
台湾2日目の夜はここ基隆で晩飯と決めていました
魚介類特に日本同様にイカやタコの屋台が多いのも台湾の特徴
いけすの中で生かされていた新鮮な生きた海老を揚げていたりもします
生牡蠣もありました
台湾で牡蠣といえば、牡蠣オムレツ
けれど牡蠣と言えばやはり生牡蠣
特に前述のKANOの舞台となる台南の嘉義、そこにある東石港で牡蠣はわんさか獲れるらしいのです
サイズも台湾の牡蠣は小ぶりと聞いていましたがここに有るのは意外と大ぶり
美味しそうですが今回は別に目当てが有るのでこの牡蠣はまたの機会に
基隆名物の豚の丸焼もあります
鶏の脚も美味しそう
咖哩飯の屋台もありました
スパイスの香りがあまりないのはこのカレーが昔々の日本の家庭料理の延長だからでしょう
ということで伺ったお店は
奠濟宮の前にある「焼烤 奶油螃蟹」
NTD200とあるのは看板メニューの奶油螃蟹の価格
台湾にあってNTD200(日本円にして770円)とは結構なお値段
期待が持てます
店先には海鮮の料理が並んでいます
メニューを見ても何の料理か解りずらいのですが実物があると分かりやすいですね
実は前回5年前にも来ていて台湾風のチリクラブを頂いていたお店でした
再訪問したのは前回訪れた時、奥にあるダイニングが心地よかったことと
中華らしいものすごい火力での調理を目のあたりにしていたからでした
頼んだのはもちろん看板メニューの奶油螃蟹(バタークラブ)
いわゆる蟹のバターホイル蒸しです
ビールは近くのセブンイレブンで予め買ってありました
蟹はワタリガニでベトナム産なんだそうです
ただ食べる際は手を使いますが、ものすごくバターの油が手に付きます
ここで奶油螃蟹(バタークラブ)を食べる際はウエットテッシュが必衰です
蟹はもちろん美味しいのですが、蟹の脚の隠れた蟹バタースープが絶品
ご飯が欲しくなりました
そうそうこれは日本でもワタリガニが手に入ったら作れそうなのでキャンプで炭火を前にやってみようと思います
蟹を食べああとはもう一品、基隆廟口夜市名物のサンドイッチ(三明治)を探し屋台を巡ります
そんな中見つけたのが豚の分厚いバラを焼いたステーキを細かく一口大にしてロールパンに挟んだサンドイッチ
何だか美味しそうですが、ここ基隆には「營養三明治」というサンドイッチの銘品があります
店の前はここが一番と思えるほどの人だかり
これは試してみようと整理券を受け取って私も並ぶことに
さてここ營養三明治のサンドイッチ
細長いコッペパンを揚げそれに切れ目を入れて、キュウリ、トマト、ハム、滷蛋(黒い玉子)を手際よく挟んで作られています
食べてみるとこれが絶品
揚げられたコッペパン、外はサクサク、中のふわふわのうえ
かけられた台湾式マヨネーズが効いていてマヨラーにはたまらない味でした
これは後を引きます
最後はご飯で締め
愛四路にある「呉記螃蟹羹本店」にも立ち寄ります
ここは「油飯(中華おこわ)」と「蟹のとろみスープ」の名店
いつも満席ですが、たまたま席が空いたのをみて滑り込みます
頼んだのはスープはパスして蒸籠の上の油飯(カニ肉入り中華おこわ/25元)を頼みます
油飯は日本のおこわのようにモチモチしてますのでこれはもち米で作られているのでしょう
しいたけや豚肉、干し海老が入っていて味はあっさり味でいくらでも食べられそうです
最後に土産に寿司をテイクアウト
基隆駅から台北へと帰る台湾鉄道の中で食べる
そう駅弁となりました