世界の航空史を語るうえでどうしても避けて通れない時代があります
それが第二次世界大戦前から大戦中に作られた航空機たち
ここスミソニアン航空宇宙博物館にもそういったテーマなのでしょう
損時代の航空機が並べられ展示されていました
手前にアメリカと対戦した日本やイタリアの戦闘機も展示されています
この懐の大きさがいかにもアメリカン
とはいえ競争相手がいてこそ科学は発達するものなのでしょう
まず先陣を切ったのがこれ
身びいきですが日本が誇る「三菱零式艦上戦闘機」
「MITSUBISHI A3M5 ZERO」と諸言付きで展示されていますが
真珠湾での活躍(ということにしておこう)などもこのパネルで紹介されています
零戦は太平洋戦争初期に連合軍航空兵力のほとんどを撃破した。その空戦性能と長大な航続距離によって連合軍将兵の心の中に零戦は「無敵」という神話をうえつけた
アメリカ軍は「零戦と格闘戦をしてはならない」「背後を取れない場合は時速300マイル以下で、ゼロと空戦をしてはならない」「上昇する零戦を追尾してはならない」という「三つのネバー(Never)」と呼ばれる勧告を、零戦との空戦が予想される全てのパイロットに対して行った。
(ウイキペディアより)
そんな優勢も大戦期後半には色あせてしまいます
ゼロファイターに勝てるよう開発された戦闘機が、アメリカ持ち前の量産体制により次々大量生産されることになったからです
まずその先陣がこのP51 ムスタング
写真下の機体です
大戦初期からあった機体ですが強力なエンジンに換装し別物に生まれ変わっています
大戦後期には零戦の優位性はすでになかぅたわけです
ちなみに写真下の機体はイタリアのアエルマッキ
同盟国ドイツのダイムラーベンツのエンジンを搭載していました
そんなドイツの戦闘機といえばコレ
メッサーシュミットBf109
「バトルオブブリテン」でイギリスのスピットファイヤーとの激戦を制しています
そんなイギリスも大英帝国のプライドかスピットファイヤーの改良に乗り出します
グリフォンエンジンを搭載しエンジンの出力向上により最高速度700kmを超えるまでになり
優位性は逆転いたします
ちなみにスピットファイヤーの後ろの壁に書かれているのは
空の要塞 B-17です
ドイツはこいつにも苦しめられました
ちなみにここスミソニアン航空宇宙博物館にB-17の機体はありません
替りと言ってなんですが、マーチン B-26 マローダーが展示されていました
こいつは「ウィドー・メーカー(未亡人製造機)」と呼ばれて嫌われ当時からあまり人気はなかったようです
そんなスピットファイヤーやB-17に対抗するため
ドイツはとんでもない手段に出ます
それがこれ
メッサーシュミットMe262
実戦に配備された世界初となるジェット戦闘機
大戦末期でほとんど使用されなかったようですが
次の時代を切り開いた航空機となりました
スミソニアン航空宇宙博物館の第二次世界大戦期の航空機のコーナーを見て回った私の所感です
戦争を美化するつもりは毛頭ありませんが、こうして第二次世界大戦で多くの航空機技術が急激に進歩しました
そうです進歩しなければ、その国のパイロットの死につながります
いやもとい自国の明暗がかかっていたのです
今我々は知らず知らずそうした生死をかけた争いの中で発達した技術の進歩の恩恵を受けさせていただいています
ただ残念な思いもあります
直前の戦闘機で一番優秀だったのが、おそらくゼロ戦
そして対戦後半これは文句なしで世界最強だったのがドイツのメッサーシュミット・ジェット戦闘機
それにしてもこのあと
日本とドイツがこうした航空機の開発に制限がかけられたのは
今となっては航空機の発展に大きな損失になったように感じます