ポルシェミュージアム2019の最近の記事

さて国内の話が続きましたが、このあたりで
またゴールデンウィークに行ったドイツの話に戻します
ミュンヘンから遠路はるばるICEに乗ってやって来たシュトゥッガルト
ここにはメルセデスとポルシェ・ボッシュといったドイツが世界にほこる企業が点在しますが
写真はそんな企業の一つポルシェ本社工場です
 

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そんなポルシェ本社に隣接する形で「ポルシェミュージアム 」があり
ここが今回の目的地
実は4年前にも来ていて、これが2回目の訪問となります

ミュージアム前のモニュメントの先端を見るとなんとそこにはポルシェ911がモニュメントの先端に駆け上っているようでした
 

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ミュージアムのエントランスには
ポルシェの試乗車がずらりと出迎えてくれます
 

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ポルシェミュージアムは5,600㎡の展示エリアにポルシェクラシックが管理す約80台ほどの名車がずらり
これらの展示車はポルシェクラシックが管理していますが、総台数は600台余り
展示されている車両は入れ替えがあるとのことでしたが、今回伺った時の展示車はほぼ前回の4年前と同様の内容でした

そうそうここの展示車には周りに柵もロープもありません
いうまでもこの状況が続くように、モラルを守ってみて回ることにします
 

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ポルシェと言えば過去レースで数々の功績をあげていますが
そんなレーシングカーからご紹介
まずは
ポルシェ 360 チシタリア(1947年)
ミッドシップで駆動方式は4WD
スーパーチャージャーを装備したエンジンは1.5ℓで300馬力/8,500rpmを出すのだとか
これが70年以上前のマシンだとはとても思えないスペックです
 

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ポルシェ 550 スパイダー(1954年 )
ポルシェがレース専用に作った初の純レーシングスポーツ
車名は車重が550kgというのが由来だそうです
 

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続いて
ポルシェ 550 スパイダーをさらに発展させたポルシェ 718RSK
それをF2レギュレーションであるオープンホイールのシングルシーターに改造したフォーミュラマシン
ポルシェ 718 F2 Typ547(1959年)
ポルシェが初めて製作したモノポスト・フォーミュラです
 

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そしていよいいよF1
マクラーレンTAG MP 4 C(1986年)
F1用の1.5リッターV6ターボエンジン
1983年から87年まで5シーズンに渡ってマクラーレンに供給し、84年にニキラウダ
85年にアラン・プロストがワールドチャンピオンとなり
マクラーレンチームも84年・85年とコンストラクターズタイトルの2連覇に輝くマシンです
 

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ポルシェ356B 1600GS カレラGTL アバルト(1960年)
イタリアのコンストラクター「アバルト」と提携して造られたこの車
生産台数21台といいいますから、この車両自体が大変貴重な一台となります
 

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ポルシェカレラGTS (ポルシェ904)1964年
FRP製ボデー持った最初のポルシェですが
この車は実は日本人にとって、とても意味思い入れのある車です
というのも舞台は1964年の日本グランプリにポルシェカレラGTSが出場
プリンス・スカイラインGTとデッドヒートを繰り広げました
特にレース中、生沢徹の駆るスカイラインがこのポルシェを抜くシーンがあり
後に聖書の一節「羊の皮を被った狼」と言わしめたスカイライン伝説が生まれる、その相手方の車としての存在でした
 

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ポルシェ 908 KH ショートテール仕様(1968年)
ル・マン耐久レースに出場
予選は1~3位を占めたにもかかわらず、優勝はフォードGT40に攫われてしまいました
 

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リベンジを果たすべく望んだ
翌1969年のル・マン耐久レースに臨んだのがこのマシン
ポルシェ908LH(1968年)
けれど表記は2位に入賞したマシンとあります

というか、この車ル・マン史上例を見ないほどの接戦を演じたマシンで
優勝したイクス、オリバー組のフォードGT40との差は24時間走ってゴールで、わずか120mといった劇的な僅差で敗れたマシンです
 

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ポルシェ917PA/16スパイダー(1971年)
フォード大排気量V8勢に対抗するため、800㎰を発揮する6.5ℓ180度V16を搭載したテスト車両です
 

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ポルシェ917LH(1971年)
フランスのSERAの協力を得て開発されたロングテール・バージョン
マルティニカラーで1971年にル・マンに出場
 

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917で一番人気がコレ
ポルシェ 917/20(1971年)
1971年のル・マンに出場
ずんぐりしたスタイルから「ピンク・ピッグ(雌豚ベルタ)」と呼ばれていましたが
ポルシェもそのあたりはよくわかっていてボディの各部に、それぞれ相応する豚肉の部位を表す単語をあしらったカラーリングでル・マンに出場しています
 

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もう一台
現代に復活した「ピンク・ピッグ」カラーを身にまとうポルシェ911RSR(2018年)
カラーリングは先代を引き継いでいます
 

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ポルシェ 936/77 スパイダー(1977年)
ル・マン24時間耐久レースの優勝マシン
 

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ポルシェ935・78(1978年)
モータースポーツの歴史の中で最も成功したレーシングカー
大型化したリヤウイングが特徴です
 

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そしてポルシェと言えば911
まずはポルシェ911カレラ RSR3.0(1974年)
 

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ポルシェ 911 GT3 RSR(2011年)
 

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ポルシェ・カレラ911 2CUP(1990年)

 

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私自身一番興味のあるのがラリー車
1978年にサファリ・ラリーに出場した911SCです
サファリ用に車高を上げたのが特徴の車ですね
 

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ポルシェ911 SC Gr.4 サンレモ ラリー(1981年)
ドアにその名が有りますが
ドイツのラリードライバー「ワルター・ロール」がこの911でサンレモ・ラリー参戦しています
 

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続いてポルシェ924
日本で売れまくったシリーズです

まずはポルシェ 924 Carrera GTS Gruppe 4 -(1981年)
ポルシェの代名詞たるミッドシップエンジンやリアエンジンではなく
FR(フロントエンジン、リアドライブ)のレイアウト
前述のワルター・ロールがこの924を駆ってERCヘッセン・ラリーで優勝を飾っています
 

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ポルシェ928 TRIGEMA(1982年)
大排気量エンジンを積んだ豪華GT版レーシングカー
4.6LのV8エンジンはノーマルの300psから340psまでチューンされているそうです
 

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ポルシェ961ロスマンズカラー(1986年)
ポルシェ944 ターボ “Cup”(1987年)が並んでいます
 

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1982年のグループCカー
ロスマンズカラーのポルシェ956
理論上321.4km/hで天井に張りつくほどのダウンフォースが生まれるそんな956のダウンフォースを証明するかのような展示
 

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904カレラGTS グラスファイバーボディ(1964年)
Leichtと表示が有りますが軽量化に対するポルシェの信念が伺える展示です
 

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ポルシェ RS スパイダー(2008年)
 

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ポルシェ カイエン S トランスシベリア(2008年)
 

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ポルシェ 911 S2.5(1972年)
 

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最新のところでハイブリッドの
ポルシェ・919ハイブリッドEvo(2018年)
 

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さて次はポルシェの市販車に続きます

日本での話が続きましたが、またゴールデンウイークに行ったドイツの話に戻します
タイトルの通りポルシェミュージアムの話がまだ途中でしたのでその続きを
 

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ポルシェファン、いやもとい車好きにとっては 垂涎もののポルシェミュージアムですが
前回の話で紹介したレーシングカーはもとより
市販車にも魅力がたっぷりあります
 

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ということで今回は市販車を歴史的に古いものから見て回ります
まずポルシェ製ではありませんが、フェルディナント・ポルシェがアウストロ・ダイムラーでテクニカルディレクターをしていた時代の車
『アウストロ・ダイムラー ベルグマイスター スポーツカブリオレ』(1932年)
 

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『ポルシェ 356/2 クーペ』(1948年)
フォルクスワーゲンをベースにコストダウン
量産化されたポルシエ
 

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ブッツィー・ポルシェの設計した
ちょっと風変わりな
『ポルシェ タイプ 754』(1959年)
 

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2000cc以下で競われるFIA GTのディビジョン5規定にあわせ製作された
『ポルシェ 356 B 2000 GS カレラGT』(1960年)
 

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ポルシェのロードスターの系譜
『ポルシェ 718 RS 60 スパイダー』(1960年)
 

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この辺で年代は無視して
さてポルシェと言えば『911』ではないでしょうか
『ポルシェ 911S 2.7クーペ 』(1977年)
通称ビッグバンパーと呼ばれるGシリーズ
このモデルは米国市場を考量して生産され米国でも生産されたそうで
米国の安全基準を満たすためプラスチック製ベローズ付バンパーが装備されています
 

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『ポルシェ 911 2.0タルガ』(1967年)
これまた米国向けモデルで、オープントップモデルに対する米国の厳しい安全基準に応えるため、固定式バーによって乗員を保護し、横転時の安全性を確保しています
このモデルはオープンエアーを楽しめる911ということで米国で爆発的に売れたのそうです
 

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『ポルシェ911カレラ3.2スピードスター』(1987年)
クラブスポーツカバーが装着されていました
 

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いかにもポルシェという風貌の
『ポルシェ 911 ターボ 3.3 クーペ6』 964型(1991年)
ポルシェ911の3代目モデルです
 

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『ポルシェ カレラS』(2017年)
ポルシェ911が累計生産100万台を達成したことを祝って作られた記念車で
Cピラーには「911 Nr.1000000」のプレートがあります
 

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911の究極は何といってもこれ
1998年ル・マン24時間レースで活躍した
その市販車バージョン『ポルシェ911GT1-98』

これ本当に公道を走って大丈夫なんでしょうか
 

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さて次のモデルに進みます
ポルシェと言えばリアエンジン・リアドライブが主流ですが
トランスアクスルパワートレーンの駆動方式を導入したモデルも数々あります
代表格が
『ポルシェ 924』(1976年)
量産車の部品を多用、安価供給されたとの事でしたが
ミツワ自動車がこの924の輸入に携わり、日本で販売され人気を博しました
その価格は1976年当時4速MT仕様で438万円だったんだそうです


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『ポルシェ924 カレラ GT スタディ』(1979年)
 

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『ポルシェ928 GTS』(1984年)
フェリー・ポルシェの75歳を祝ってワンオフで作られた車がコレ
 

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RRモデルに戻して
『ポルシェGT2』 997型(2007年)
911の6代目モデルになります
 

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ポルシェ初の市販EV車『ポルシェ タイカン』(ミッションE)
フランクフルトモーターショー2015でデビュー
今年、というか今週
ドイツ、米国、中国の世界3か所で同時にワールドプレミアされました
 

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「第44回東京モーターショー」で世界初公開したコンパクトSUV
『ポルシェ マカン GTS』(2015年)
5枚ドアで5座、4WDシステムを備えるスポーツカーです
 

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『ポルシェ パナメーラ GTS』(2013年)
日常的な利便性を損なわないよう5ドアハッチバックとされたスポーツカー
 

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『ポルシェ959』(1988年)
ボディにはエポキシ樹脂素材や熱硬化性アルミニウム合金が使われるなど
当時のポルシェが持つ技術を結集した1台
可変トルクスプリット式の4WD方式はGT-Rに搭載されたアテーサのモデルともなったといわれています 
1986年のパリダカでは1・2フィニューシュと輝かしい成績を残しています
 

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『ポルシェカレラ918スパイダー』(2010年)
4.6リッターV8気筒のエンジンは最高出力887馬力、PHVを搭載し最高速度は345km/hとこれでも公道での走行を考えたプラグインハイブリッドカーだそうですがですが
お値段もすさまじく、なんと約1億円なんだとか
 

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『ポルシェ 968 カブリオレ スタディ』(1993年)
軽量化のためか後部座席はありません
 

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「ポルシェ ボクスター スタディ」(1998年)
 

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『ポルシェ・ボクスター』986型(2001年)
安価なポルシェということで、日本でもよく見かけるタイプです


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時代をしのばせる「自動車電話」も装備
 

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『ポルシェ・カレラGT』(2003年)980型
 

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この車はいわゆるスーパーカーに分類されるマシンで
オールカーボンファイバーで成型したボディ
リアにマウントされたエンジンはV型10気筒
5,733ccで612psといった化け物マシンです
 

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こんな珍しいポルシェもありました
『ポルシェ タイプ597』(1956年)
その名も「狩猟」
ドイツ連邦軍向けの軍用車として開発されたんだそうです
 

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最後に1階にカジュアルなスタンディングのカフェとミュージアムストアに立ち寄り
いつものようにポルシェチョコを買いポルシェミュージアム探求は終了
 

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楽しい時間を過ごしましたが
最後に動画もとってきましたので
興味のある方はのぞいてみてください
 

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