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泡盛・古酒探求 アーカイブ

2018年5月28日

泡盛酒蔵探求「津嘉山酒造所」

今回の沖縄旅行の目的は泡盛の蔵めぐり
5年前に沖縄を訪れた際、飲んだ泡盛が美味しくしかも安価ということもあり気に入り
それ以来、沖縄フェアーなどで見かけるたびに購入し飲んでいるお酒です
けれど実際泡盛を醸している蔵は見たことがなく、今回の沖縄旅行で観て歩こうとここに来る数日前に予め数カ所ばかり酒蔵見学を予約してありました
まず最初に訪れたのは名護市内にある泡盛【国華】の造り元「津嘉山酒造所」
大正13年創業で沖縄にただ一つ、戦前から残る由緒ある泡盛工場なんだそうです
 

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非常に重く硬い材「黒檀」
その性質を使い印鑑や高級家具、仏壇、楽器などに使われる材木で沖縄では三線の棹材になる事でも知られています
もっとも固いだけあって成長も遅く、大きくなった黒檀はそれだけでも珍しいのですが、そんな黒檀の木々に囲まれた風情のあるこの建物が津嘉山酒造所の蔵元のお住まい兼醸造所
特に沖縄古来の建築様式である母屋は赤瓦葺き屋根を有する木造建築物としては沖縄最大級の建築物で国の重要文化財に指定されています
そんな津嘉山酒造所は、長い修復工事中が終わって間もなくの訪問でした

ちなみにGoogleMapで探しつつ向かったのですが、かなりわかりづらい場所にあり
ここまでたどり着くのに一苦労してしまいました
 


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重要文化財である母屋、今も当時の様子を再現してくれていますが
もとは蔵元が暮らしたその部屋は今や泡盛の試飲やイベントに使われているのだとか
 

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ちなみにここは酒蔵見学の予約は不可でした
現地で直接、酒蔵での泡盛づくり見学を頼もうと思いましたが、杜氏は作業中のようで不在
奥の酒蔵に行って声をかけてくれとの事なので遠慮なく酒蔵まで足を踏み入れました
そうこの日、蔵にいたのは杜氏一人
もっとも蔵人は全員で3人なんだとか、沖縄にはこうした泡盛の蔵は47軒あるのだそうですが、工場といった大規模な泡盛の蔵はごく一部でほとんどがこうした蔵なんだとか

そんな状況に関わら杜氏の秋村さんは熱心な語り口調で即座に見学会を始めてくれたうえ
丁寧に蔵の歴史を説明してもらえました
そんな秋山さんは泡盛に魅せられ、千葉から沖縄の名護に移住されここで泡盛づくりをされているのだとか
 

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そうそうこの津嘉山酒造所の母屋は戦前からある建物
終戦後占領軍に建物が接収されて使われてたこともあり
こんな『OFFICERS QUARTERS』なんて梁に彫られた彫り物も今もなお確認できます
 

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改修の終わった蔵の梁はかなり立派に見えましたが
耐震上問題があるようで、こうして鉄骨の補強がなされていました
 

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蔵の蒸留用ボイラーのとなりのレンガ造りの建造物の中には水が入っていて
蒸留して気化した泡盛はこのレンガの中で冷却されて液体に戻る造りになっています
さすがに南国ということなのでしょう、気温対策にも工夫が凝らされていますね
 

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蔵の柱には昔からの黒麹菌が付いてて、酒の味わいを大きく左右すると杜氏の秋山さんがおっしゃるほどの拘りで
柱の部材をすべて新品にはせず、接ぎ木をしてもとからある柱を残していました
そんな柱には、よく見るとこんもり黒麹菌がついていました
これがここの泡盛「国華」の味を左右しているんですね
 

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ここが2013年に泡盛鑑評会にて最高賞の「県知事賞」を受賞した古酒を生み出した蔵です
亀壺ではなくステンレスのタンクで貯蔵した方が美味しいというのが素人には判らないところ
もう一つ杜氏の秋山さんから聞いた話では
何故泡盛は日本のお米であるジャポニカ種ではなくタイ米を使うのか、疑問に思っていることを聞いてみたところ
泡盛を醸す黒麹菌はもとはタイから輸入されたもの
やはりタイ米との相性がいいのではとい応えられていました
あとで調べたところタイ米は粘り気の強い日本のお米(ジャポニカ種)に比べ、硬質でさらさらしているため黒麹菌が菌糸を伸ばしやすいのでまさにその通りなんですね


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丁寧に蔵を説明いただいたこともありますが
折角なので土産にそんなステンレスで貯蔵した
「5年古酒8号35度(ステン貯蔵)」の4合瓶を購入
そんな古酒を抱えつつ国の重要文化財に指定されている母屋の縁側で記念撮影してもらいました

粗濾過の原酒をステンレスタンク貯蔵した酒本来の味を存分に楽しめるのが特徴の泡盛
夏の暑い日のキャンプか何かで愉しみたいお酒です
 

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2018年5月31日

泡盛酒蔵探求「ヘリオス酒造」

今にも食いついてきそうなハブのはいったお酒は、一大ブームを巻き起こしたハブ酒「うるま」
造っているのはハブ酒の元祖「ヘリオス酒造」です

古くから水の都と呼ばれてきた名護には、オリオンビールの工場がありますが
このハブ酒や泡盛(古酒)を造るヘリオス酒造も名護の許田に工場を構えております
私の自宅近くのスーパーで売られるほどのメジャーな泡盛(古酒)「くら」も作っていますが、泡盛好きな私も何度か飲んで親しみもあることから、一度訪れたいと思っていました
今回の沖縄旅行の目的の一つは「泡盛酒蔵探求」
「ヘリオス酒造」では工場見学もやっていっることからあらかじめ予約したうえでやってきました
 

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予約時間になるとガイドさんがやってきて工場見学が始まりましたが、見学者は私どものみ
あまり人気がないのかとも勘繰りましたが、とりあえず専属のガイドということで色々と教えていただくことに
そのガイドさん石川県出身なんだとか
このガイドさんに丁寧に工場の説明していただき、泡盛に関する情報を色々仕入れる事ができました
ちなみに先ほど伺った泡盛【国華】の造り元「津嘉山酒造所」の秋山さんも千葉出身
いまもしかしたら泡盛を支えているのはそうした方が多いのかもしれません

まずは発酵タンクや銅製の蒸留機(ポットスチル)のある製造工場へ
ポットスチルなどは迫力ありましたが、残念ながら工場内は撮影禁止でした
まぁこうした老舗の技が近隣諸国にコピーされないようにするのも大切なことなのかもしれません
 

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蔵の脇には甕が日光浴、「荒焼(アラヤチ)」と呼ばれる無釉の焼締め甕が並んでいました
600年もの歴史を持つ泡盛、寝かせれば寝かせるほど旨い酒に育つ泡盛ですが、そんな昔から容器として存在した熟成容器は甕くらいしかなかったんでしょうね
 

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そんな伝統的な熟成容器である甕
このヘリオス酒造も甕づくりには力を入れていて、沖縄の土にこだわりがあるうえ
甕を焼く窯もヘリオスブルワリー内に造られた「主窯」で焼かれていました

ヘリオス酒造の直売所兼試飲所にはそんな甕や酒器
そして甕に入れられ熟成した泡盛(古酒)が売られてもいました
 

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こうした甕や樫樽に入れられた泡盛(古酒)を寝かすのはこの倉庫
建物にはツタが絡まった酒蔵」に歴史を感じさせます


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そして次は二の蔵(樫樽貯蔵庫)へ
建物の壁が黒いのは、黒麹菌が繁殖しているからとのことです
子の蔵は琥珀色のクースとしておなじみの古酒「くら」の熟成に使用されている
樫の樽の並ぶ巨大貯蔵庫でした
 

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ここにヘリオス酒造100年古酒の樽なるものがありました
過去琉球王朝の王様は100年レベルの古酒を楽しんだようですが、戦前の古酒は沖縄戦でほとんどが失われてしまったこともありそうした古酒は今は飲めない時代になっています
そんなこともありここヘリオス酒造ではそうした100年レベルの古酒を楽しむ為、今から貯蔵しているとの事
ちなみに現在まだ18年程しか経っていないようで、あと82年この場所で寝かされる予定のようです
この木樽の古酒を呑めるまではあと82年待たねばならぬようです
 

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さて泡盛(古酒)の工場見学がすんだら次はお楽しみの試飲
ヘリオス酒造の直売店兼試飲所へ
 

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試飲所は直売店の奥に結構なスペースで設置されていました
今回は私どものみですが、きっとバスツアーなどで大勢来られる方のための施設なんでしょうね
 

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試飲は
ヘリオスと言えばこの泡盛「轟」30度
名護を流れる「轟の滝」にちなんで名づけられた泡盛で古酒とまではいきませんがそこそこ熟成させた泡盛です
次は「蔵ねこのゆずシークヮーサー」
この商品の売上の一部は動物保護団体へ寄付されているとの事

「甕貯蔵古酒『主(ぬーし)』」
これは前述の「主窯」で焼かれた甕で熟成された古酒
そのほか「ヘリオスの手作り 泡盛仕込み 黒糖梅酒」
そしてロングセラー泡盛「古酒『くら』25度」
と楽しめるはずが私はドライバー
楽しんだのは土産に買った
「酒蔵ショップ限定 蔵 三年古酒」のみでした
 

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そうそう工場見学は我が家だけだったことに加えあれこれ質問させていただいたことが有ったためか
「名水10年古酒」に加え「くら原酒8年」そしてなんと
樫樽で12年熟成させた「くら原酒12年」まで試飲させていただきました
ここまで行くと泡盛(古酒)のレベルを突き抜けウイスキーになるようです
何だか「百年の孤独」を彷彿させます
ちなみにこのくら原酒12年は1本なんと9,400円もする超高級酒です、いや~車で来たのが悔やまれます
ここ名護に限らず私のような泡盛ファンは多いはずです、沖縄県には46の泡盛工場が有るそうなので、沖縄の観光に携わっている方にお願いとして、是非ともカルフォルニアのナパワイナリー・ツアーのような泡盛ツアーを考えてみてほしいものです
 

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さてこのヘリオス酒造、最近人気のクラフトビールも造られているようで
「ゴーヤーDRY」「青い空と海のビール」で一杯やっているシーサの飾り物もありました
 

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というのもステンレスの貯蔵タンクの前にある建物はビール工場
かなり力を入れて造っているようで、ここで造られるビールは那覇の国際通りにある「ヘリオスパブ 国際通り店」でも飲むことが出来るということで、沖縄最終日に晩飯後に立ち寄らせていただきました
 

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こうして土産物として「肉専用ペールエール」と「天使のペールエール」を購入
GW後半にキャンプの焼肉の際に楽しみました
 

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2018年6月 4日

泡盛探求3軒目は豊城の忠孝酒造

地中海をイメージした新名所「瀬長島ウミカジテラス」
これが有るのは沖縄の「琉球温泉 瀬長島ホテル
ミーハーな私もこのホテルが出来た5年ほど前に宿泊したことがあります
その際、ホテルのレストラン「風庭」で見かけたこの「忠孝酒造」の古酒を入れた甕に目を奪われたこともあり、その酒蔵の名を覚え
夜な夜な出かけた居酒屋「司球美」には忠孝酒造の泡盛があったので、ボトルを1本入れ飲んでみたところ、これがかなりいけました
ちなみに忠孝酒造は瀬長島ホテルやその居酒屋司球美と同じ豊見城市にあるといったご近所どおし
置いてあるはずですよね
 


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ということで泡盛探求3軒目は豊城の忠孝酒造
『くぅーすの社 忠孝蔵』
もちろん予め予約してあったうえ、その時間に間に合うよう
ヘリオス酒造のある名護から高速道路を駈ってやって来ました
そう私の旅はいつも十分単位で行動する弾丸旅行なんです
 

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さてその忠孝酒造
もっとも拘っていたのは泡盛を貯槽する「甕」
忠孝酒造では自社で窯を有し土造りから焼成までおこなう「甕造り」が行われていて
そこで作られた甕は琉球城焼と呼ばれています

 

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これが二代目蔵元 大城繁(現会長)の古酒造りへの想いから生まれた
「忠孝南蛮荒焼甕」
釉薬を使わない荒焼の技法で造られた甕は密度が低く漏れ出す可能性があるため長期貯蔵には向かないと言われてきましたが、そこはメイドインジャパン
豊見城村の土壌に含まれる泥灰岩土壌(ジャーガル)と呼ばれる上質な土を筆頭に独自配合の土を高温で焼き締め、保存中に泡盛がしみ出す「漏れ」がほとんど無いという甕が造られることになりました
釉薬を使わないので模様は有りませんが、その代わりに炎の色が焼き付き独特の景色となる
まさにワンオフ仕上げの甕で、くぅーすの社 忠孝蔵にはそれが誇らしげに飾られていました
 


 

二代目が甕ならば三代目は泡盛づくりそのもの
社員の醸造学博士号取得もその一つ
産学官の共同開発では沖縄県産マンゴーから採取した新酵母を活用した香味豊かな新しい泡盛「忠孝原酒」を開発したのだそうです
そんな話をガイドさんから聞き、次に向かったのが甕造りと貯蔵蔵
 

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右の建物が忠孝窯、左が木造古酒蔵となります
この貯蔵庫で面白い話を聞きました
それが『仕次ぎ』
これはウイスキーの樽では聞いたこともありませんが、沖縄独自の古酒作り法として甕を複数個用意
順次、年数の近い古酒を足すことで、古酒の風味を保ちつつ、古酒を活性化させ、なおかつ減らないという、とても合理的な保存方法が仕次で
この手法は100年、200年を超える古酒を作るための方法なんだそうです


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さて泡盛工場見学を終えたら、お楽しみの試飲タイム
ただ残念な事に車で来ていますので楽しめませんでした

工場見学の際ガイドさんに
この泡盛を「琉球泡盛文化圏」として世界無形文化遺産への登録を目指す活動をしているとの話を聞きました
私も出来ることがあればご協力差し上げたとは思いますが
宋であるのであれば是非ともカルフォルニアのナパバレーのように、「泡盛ツアーバス」を運営してもらいたいものです
 

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そこでスタッフの方が気を利かせてくれて
「黒あまざけソフトクリーム」を試食させていただきました
 

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土産売り場には美味しそうな泡盛が並びますが
他にも回るところもあり、持って帰りやすい紙パックの泡盛を購入
 

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ちなみにここ忠孝酒造の泡盛30度
普段宅飲みにも使っている泡盛
キャンプにも持っていきましたが好評でした
 

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2018年6月 5日

泡盛探求4軒目は「泡盛まさひろギャラリー」

『くぅーすの社 忠孝蔵』から車で10分少々
豊見城市の隣に位置する糸満市へやってきました
ここには予め予約してあった『泡盛まさひろギャラリー』があります
ということで泡盛探求4軒目は創業明治16年の老舗蔵元「まさひろ酒造」旧社名は株式会社比嘉酒造

本音を言うとてっきり私はここが『残波』で有名な有限会社比嘉酒造と勘違いしてました
名前は一緒でも全く無関係の会社なんだとか
珍しい名前ということもあり大して気にせず予約しましたが、「比嘉」とう名字はここ沖縄では割とメジャーな名前だそうです
47軒もの酒造会社のあるここ沖縄こんなこともあるんですね

 

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とはいえさすがは老舗の蔵元、見どころたっぷりで来てよかった
ちなみに頭に瓶をのせて踊る「瓶踊り」のCMで有名な泡盛を造っている会社なんだとか
 


 

入り口を潜るとそこには壷入り古酒
古酒まさひろ縄巻き五升龍壷(3万円)と三升龍壷(22千円)が並んでいますが、果たしてこの棚だけでいくらになるのと言った古酒が並びます
 

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1階ギャラリー奥にはシーサーに護られ「夫婦甕」が奉納された古酒蔵が有ります
よく見ると杉玉と「松尾大社」の札が祀られていました
松尾大社と言うと京都嵐山宮町にある神社
「神々の酒奉行である」とされる酒神として酒造関係者の信仰を集めるのが松尾神
日本酒の神さまと思っていましたが、泡盛の神さまでもあるようです
 

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さてガイドさんに案内され2階フロアーへ
ここには「泡盛歴史資料ギャラリー」があります
ガイドさん曰くこの琉球泡盛まさひろ一升瓶分のを造るために必要なタイ米はこれぐらい(1.2kg)なんだとか、1.2kgのお米は結構なカロリーです
けれどこの泡盛は驚くほどの低カロリー
そんな話を聞かせていただきました
 

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2階泡盛歴史資料ギャラリーには50年物のビンテージ泡盛コレクションもあります
第二次世界大戦後、琉球政府時代に生産された琉球泡盛のコレクション
ビール瓶をリサイクルし販売されていた頃の現物もありました
 

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2階からは泡盛の製造工程も見て取れます
ただ残念なことにこの日は土曜日
瓶詰の様子は見ることは叶いませんでした
 

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1階フロアでは蔵元限定古酒の試飲
蔵元限定 五年古酒 まさひろ甕貯蔵
ギャラリー限定 県産米まさひろ
 

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沖縄初のジャパニーズ・ジン
「まさひろオキナワジン」
6種類のボタニカル(香味植物)が使用されています
(シークワーサー・ゴーヤ・ジュニパーベリー・ローゼル・グアバ・ピーパーズ)
まさに沖縄ならではですね
 

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実をいうと試飲したかったのはコレ
「10年古酒 五頭馬」
10年以上貯蔵した熟成古酒のなかから厳選してブレンドし商品
一升がなんと一万円する古酒です
 

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さて土産を買おうとしたところ
某大陸から来られてきた方々の団体バスが・・・・
日本のツアーでもこれやってよとも思わせますが
あまりにも人が多く、土産は買えずじまいとなりました
 

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ちなみに今、隆盛を極める鹿児島の焼酎も元をただせば蒸留法は当時琉球の沖縄から原材料となる薩摩芋も野国総管が中国から持ち帰った唐芋がその初めでした
そう泡盛の手法と唐芋(薩摩芋)が鹿児島に渡り、芋焼酎として今があるのだそです

「今こそ泡盛を世界遺産に」琉球料理や黒麹菌による琉球泡盛文化圏を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録することを目指しているそうですが、そんな話を聞くとこの泡盛こそ日本の国酒
そんな思いをこの色紙に見ることが出来ました
 

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2018年6月15日

泡盛探求第五弾「神村酒造_古酒蔵(くーすぐら)」

青の洞窟のシュノーケリングを終えた後、向かったのはうるま市にある
「神村酒造 古酒蔵(くーすぐら)」
この蔵に来るきっかけは、先日「泡盛まさひろギャラリー」を訪ねた時の事
スタッフと泡盛の蔵の話をしていた時にそのスタッフが、蔵を訪ねるならここの蔵の雰囲気が一番と推薦してくれたのがこの「神村酒造」だったからです
 

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創業130年(明治15年創業)の歴史を持つ神村酒造
古酒(クース)をメインに扱う老舗中の老舗酒造所
ここを推薦してくれたまさひろギャラリーのスタッフ曰く
森の中にある蔵ということで、緑が多くとても気持ちの良いとの事
期待を持って訪れたその蔵は確かにその通りの雰囲気を醸し出していました
それもそのはずこの酒蔵の先代は
「造り手が気持ちよく働ける場所の方が絶対おいしいお酒ができるから」
という想いで平成11年に緑が多くてとても気持ちのいいうるま市の石川に移転したのだそうです

特に直売所兼試飲スペースである「神村酒造 古酒蔵(くーすぐら)」は林に囲まれていているうえ芝の管理が素晴らしく、カルフォルニアのナパバレーのワイナリーを彷彿させる泡盛の酒蔵でした
 

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古酒蔵の奥には樹々が映える庭に面したバルコニーがあり
重厚な木のテーブルとイスが置かれています
テーブルの上にはここ神村酒造製の古酒や泡盛がたくさん並んでいるので、きっとここは試飲コーナーなんでしょうね
 

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試飲コーナーには数々の賞状に加え
誇らしげに置かれた壺に入った古酒が並びます
泡盛の酒蔵はやはり壺に詰められ寝かせた古酒にこだわりが有るんですね

手前の壺からベトナム南蛮壷に入れられた2007年蒸留の古酒「守禮44度」
次に守禮原酒51度を12年前に蒸留して10年前に骨董的価値の南支南蛮壺の詰めたという古酒他にも美海窯の壺やかっちん窯の荒焼きに古酒を入れた壺もありました

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神村酒造 古酒蔵で販売されるのは、その名の通り古酒が並びます
青いボトルは「守禮BLUE 3年古酒」
それに加え「春泡盛」「夏泡盛」「秋泡盛」
『芳醇浪漫35度』の十升瓶などが並び
 

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試飲コーナーには色々並んでいますが
その中でも元祖樽貯蔵の泡盛「暖流」、「芳醇泡盛 守禮44度」が飲んでくれとばかりに置かれていました
特に「暖流」はオーク樽で貯蔵・熟成させた古酒
ウイスキーばりに炭酸に合うらしく「暖ボール」の名がつけられているらしい
 

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残念ながら車で来ているので試飲はできませんので
名護市・勝山の シークヮ-サーを 皮ごと搾った100%果汁しっくりさわやか「シークワーサードリンク」
カーブチー果汁を使用した「カーブチードリンク」と、2本の沖縄のローカルドリンクをいただきます
 

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こうして今回沖縄にて5軒の泡盛(古酒)の酒蔵を巡りましたが
泡盛をユネスコ世界遺産に登録したいのであれば、是非ともこうした酒蔵を巡るバスツアーを開発してもらいたいものです
ちなみにここ神村酒造、今回は突撃取材でしたが次回は予約の上酒蔵見学をさせてもらう予定です

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