流氷2017の最近の記事

毎年、2月から3月へかけての冬のオホーツク
流氷が押し寄せ接岸し、海が氷で閉ざされてしまいます
冬の風物詩と言えばそれまでですが、船の往来はもちろん漁船は漁にも行けず
漁師に言わせれば「流氷なんて忌まわしいものがすぐ消えてしまわないのか」
そんな思いで海明けを待つ
しかも海が氷で閉ざされていることから、寒風も一段と厳しく身も心も寂しくなるそれが以前の冬のオホーツクでした

そんな流氷を逆手にとって観光に結びつけたのが、「流氷観光船おーろら号」
そんな流氷を観光の目玉にした、まさに逆転の発想ですね
 

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そんなおーろら号ですが、当初は目論見から外れ1シーズン2~3万人の乗客でしかありませんでした
ところがある事件を発端に世間にこの流氷観光というものが広まった経緯があります
というのがそのおーろら号が厚い流氷に航路を阻まれ8時間ものあいだ立ち往生する事故が発生
落語家さんだか誰かが乗っていて、ラジオで逐一様子がオンエアされたものだから、一気に全国区へ
えっ流氷観光船って何・・・・・と、言った方々が続出したようで
その後「流氷砕氷船おーろら」の人気は急上昇2010年には20万人の乗船を数えたのだとか

そんな道東へ法事のため今月のはじめ向かいました
交通手段はいつものJALおともdeマイル割とレンターの併用
これだと航空券は2人で2万円、レンタカーは7千円弱ですので、電車や札幌から車を飛ばすのとさして違いません
冬の北海道を800kmも走る気はしませんので、まぁ選択肢はこれしかないかと

ということで朝早くにやってきました
新千歳空港JALダイヤモンド・プレミアラウンジ
 

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一昨年前に新たに登場したラウンジです
専用の室内型カウンターであるファーストクラス・カウンターから専用セキュリティゲートを潜り抜けやってきました
目の前ではとある作業車が飛行機に張りついて作業していました 
そう翼の上に雪が積もった状態では飛行機は飛べないんです
目の前のエプロンでは専用の作業車で、「防除氷液」を翼や胴体に高圧でかけて、雪や氷を落としていました
新千歳空港ならではの景色ですね
 

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さてこの新千歳空港JALダイヤモンド・プレミアラウンジの名物と言えば「カレーパン」ですが
この時はまだ朝の7時くらい、残念ながらまだ提供される時間ではありませんでした
代わりにいただいたのが、この「鮭ハラミおにぎり」
ローソンで売られているものと同じようなのですが、これがなかなか旨い
梅ジソおにぎり、温かな味噌汁とともに日本の正統派朝食をいただくことにします
そうですいつもならここで生ビール(クラシック)をいただくのですが、残念ながらこの後レンタカーの運転が待っていました
 

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さていよいよ搭乗ですが、いつも乗っている機材と少しばかり違っていました
この新千歳~女満別で使われてきたCRJ200からエンブラエル170へ
シートも心持広く荷物収納棚などはかなり大きくなったように感じました
 

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それにこの機材から新たに機内でWi-Fiが無料で利用できるようになりました
海外のキャリアはどこの無料Wi-Fiなのにと思っていたので、これは嬉しい
「Wi-Fiビデオプログラム」も導入されているようなので、今後が楽しみです
 

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さてこの新千歳~女満別線
楽しみは通常より低い高度を飛ぶため、地上がよく見えるまさに「遊覧飛行」
ただ今回は残念ながら曇り空、遊覧飛行は楽しめませんでした

しかし・・・なんと・・・・着陸間際
朝日に照らされた飛行機が雲に影を落とし
しかもその陰に反対側から太陽が照らしていましたので
「ブロッケン現象」を見ることができました
いや~ラッキー
 

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その後、飛行機はサロマ湖あたりに差し掛かり
オホーツクが望める位置から旋回を始めました
そんなオホーツクには接岸まじかの流氷が見て取れます
いや~明日の流氷砕氷船おーろら号
予約しておきましたが、ちょうど良い時期に来たようです
 

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中斜里から眺める「秀峰斜里岳」
斜里岳付近には雲もあまりなく雪原の奥に斜里岳が悠然とそびえるという絶好のチャンスに恵まれました
こうしてみると周りに山が無くすそ野が大きく伸びている姿が見て取れます
 

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この斜里岳の湧き水である名水「来運の水」を使用して蕎麦を打つお店が実家のある中斜里の近くにあります
それがこの「そば処らいうん」
本業が農家でビート畑やそば畑を営んでいる傍ら、趣味が高じて蕎麦屋さんをやっている
そんなお店です
ということで毎日やっているわけではなく、火・木・土の週3日の営業
土曜の11時に中斜里での法事を執り行い、その後のお昼に伺うことにしました
 

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そば処らいうんの店内はカウンターとテーブル3卓といった
さほど広くはありません
けれど外に見える、夏はビート畑と思われる雪原はどこまでも続き
雄大な景色を見せてくれます
 

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頼んだのは地元・斜里町産のそば粉のキタワセソバを100%使用した
「もりそば」の大盛り
蕎麦屋の本道といったらやはりこれかな
脇に添えられた辛味大根のおろしをそばつゆに入れて食べるとこれが美味いんです
 

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我が家の奥さんが頼んだのは
「ぶっかけふう みぞれ」
辛味大根もたっぷりのって、なんだか美味しそうです
しまった昨年ここに来たとき来年はこれにしようと思っていたのをすっかり忘れていました
 

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ちなみにこのそば処らいうん
毎年のように足を運び食べていますが、お蕎麦が来るたびに細くなってきて蕎麦らしくなっていることもあり、毎年美味しくなってきているように感じます
さて来年(もしくは今秋)はまたどんな蕎麦を食べさせてもらえるか、今から楽しみです
 

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写真は新千歳空港から女満別空港へ向かう際、網走上空からの眺めです
氷結した網走湖の呼人湖畔では「ワカサギ釣り」のテントが点在していました
そう北国ではこの時期ならではの釣りとして
湖などでは凍結した氷に穴をあけ、その穴から釣り上げる
「氷上のワカサギ釣り」が楽しる季節となっています
特にこの網走湖呼人湖畔はそのワカサギ釣りのメッカともいうべき場所だったりします
 

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さてその網走湖呼人湖畔でのワカサギ釣り
入漁料が大人一人800円
道具も有料
貸し竿 150円
仕掛け 250円
エサ代 200円
穴あけ料 300円
貸し椅子 100円
と防寒さえしていけば道具などは格安で貸してくれたりもします
けれど全部入れると結構な料金になってしまうのも事実です
 

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(網走市観光協会HPより拝借)
 

そんなおり斜里のスーパー鮮魚売り場で見かける捕れたばかりのワカサギ
ワンパックがなんと300円しないんです
これだけ数を釣るのは、時間もかかりますが運か腕が無ければ難しいところ
 

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ということで、網走湖に釣りにもいかず
スーパーで買ってきた「ワカサギ」を天ぷらにすることにしました
 

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スーパーには「網走ビール・流氷ドラフト」もあったので
網走湖のワカサギに一番合うのはやはりこれかなと思い
さてワカサギは釣るより買うが勝ちとタイトルに謳ってはいますが
本音はやはり自分で釣ったワカサギをその場で唐揚げにして食べたいと思いますが
今回の旅では、時間的な制約があり氷上のワカサギ釣りのメッカである網走湖での釣りは断念

そうこのエントリーは単なる負け惜しみのエントリーにほかなりません
でもこのワカサギ美味かった
お土産にして買って札幌まで持って帰りたかったくらいです
 

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越川橋梁と越川温泉

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朝早くに温泉で一っ風呂浴びたくて越川までドライブ
中斜里から20分ほど車を走らせ根北峠を斜里側から昇ってすぐ、コンクリートで出来た橋梁に出くわしました
この橋梁は戦時中に建てられた、元国鉄根北線の未完の橋梁で通称「越川橋梁」と呼ばれているものです
戦中鉄など物資が不足していた中、建てられた橋梁ということもあり鉄骨の代わりに竹が使われていたと、今は無き義父から聞くおよんでいました
タコ部屋労働者が建設に携わり労働災害で亡くなった人がいるようですし
巷のうわさでは人柱の話もあり、夜遅くには近寄りがたいそんな場所です
 

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夏ですと樹々が生い茂り橋梁の奥までは見通せないのですが、冬のこの時期だと奥までよく見ることができます
 

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そんな越川橋梁のすぐそばに目的地である
「越川温泉」があります

 
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この越川温泉
地元の有志である越川温泉管理組合が管理する共同浴場で
この休憩所と湯船が2つのみ、電気も引かれているわけではないので、夜は車のバッテリーに配線を繋がなければ明かりすらないという、質素な佇まいの温泉
まさに秘湯ですね
 

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地元の方などは年契約で入浴料を払っているようですが
私どもビジターでもこのドラム缶に入浴料200円を払えば入浴できます
ちなみにこのドラム缶、以前缶ごと泥棒に持っていかれたようでいまはこうしてしっかり床と壁に結わえられていました
 

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古びたソファが置かれた休憩室
以前浮浪者のような方が住まわれた時もあったようですが、追い出されたようで
今は安心して利用できます
 

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もちろん温泉は源泉掛け流し
緑色のパイプがそれです
オレンジのものは沢の水が引かれていてこれで湯船の温度を調整
エキノコックスなどの危険もあり飲み水には適しません


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温施に入るとしばらくホカホカ感が残り
傷など癒してくれるツルツル温泉
私が今まで入った中で一番好きな温泉です

流氷砕氷船おーろら号2017

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もう10年ぶりぐらいになるでしょうか
せっかく流氷の季節に斜里まで来ていることですし
しかもその訪問日に合わせるかのように流氷がやってきたことから
帰り道網走に立ち寄り「流氷砕氷船おーろら号」に乗ることといたしました
 

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くしくも伺った2月初旬の日曜日、しかも春節の休暇で中国や台湾から観光客が大量にやってくるまさにその日にあたり
大量のインバウンド客と一緒に乗船という事態が想定されました
午前11時乗船でしたが少し早めに実家を出て、10時前にはおーろら号の発着ターミナルとなる、網走道の駅「流氷街道網走」へやってきました
そんなに早くにやって来たわけは、この道の駅の駐車場が狭くすぐに満車となってしまうからです
案の定、そんな時間にもかかわらず道の駅の駐車場は満車状態
臨時の駐車場にようやく車を入れることに
 

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早速、チケット売り場で予約番号をスマホで見せチケットを購入します
やはり周りは外国人だらけ、インバウンド様々のようです
団体客もいますが、よくぞまぁ流氷に合わせてきているものだと、考えしきりです
というのも流氷が紋別あたりに接岸したのはつい先日
網走の港にはまだ接岸していないような状況でよくぞはるばるやって来たものだと
それに昨年の今頃はまだ流氷は遥か彼方のところにありました
ツアーを組んで来ても流氷が見られない確率はかなり高かったかと思うからです
 

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流氷砕氷船おーろら号2は、予約していた時間の30分前には乗船が始まりました
乗船してから30分も待つのかとも思いましたが、15分前には港を離れます
そう、おーろら号はもう一隻おーろら1が有るので、時間前に港を出ても大丈夫と言ったところでしょうか
このあと予定もありますし、ちょっとだけ得した気分です
 

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おーろら号甲板の様子はこんな感じ
やはりというかほとんど聞き取れない言語が飛び交っていました
 

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ほどなく流氷帯に突入しますが
遥か彼方に斜里岳とウナベツ岳が望める絶好の眺望でした
 

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まだやって来たばかりの流氷は薄いのですが
砕氷船で進むにはちょうど良い感じでもありました
それでもたまに分厚い氷帯にも遭遇
船底が氷塊にぶつかり船全体が振動するさまを身をもって体感してきました
 


 

追っかけおーろら1もやってきました
 

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海面にある流氷のかけらに
天然記念物の「オオワシ」が乗っていたり

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流氷に乗ったアザラシにも遭遇
そう氷で閉ざされていて生命の息吹は感じはないように思えますが、これは大きな勘違い
氷下には流氷とともにやって来たアムール川からの恵みたっぷりの海水があります
流氷で閉ざされた冷たい海の中でプランクトンの種が撒かれ、オキアミなどの餌となり
そのオキアミを魚たちが食べるといった食物連鎖のオホーツク海に恵みをもたらす重要な役割を果たしているのです
 

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昔は漁師さんの悩みの種だった流氷ですが、そのおかげで海産物が豊富な豊かなオホツクの海が造られているというのが最近わかって来たのだとか
まぁ自然にはまだまだ勝てないといったところかもしれません

そんな豊饒なミルクのようなオホーツクの海に浮かぶ流氷を砕く流氷砕氷船で楽しんでまいりました

網走呼人「そば切り温」

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流氷砕氷船による流氷観光を堪能した後は女満別空港へ向け国道を走っていましたが、途中昼食に立ち寄ろうと天都山へ登る道にそれることに
目的のお店は「東京農業大学・網走キャンパス」付近にある
カラマツ林に囲まれた「そば切り温」という隠れ家的なお蕎麦屋さんでした


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網走呼人の山中にぽつんとある古民家風の手打ちそば店
雪景色にもなかなかマッチした佇まいですが、昭和30年代をイメージしたすべて手作りのお店なんだそうです
合掌造りの天井には古くて立派な梁が見て取れます
 

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ただかなりの人気店のようで席に着くまで、と頼んでから出てくるまで1時間ほど
飛行機の時間も迫ってきていたのでちょっとばかり焦ってしまいました
 

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さて肝心のお蕎麦ですが
頼んだのは我が家の奥さんは「もりそば」
毎日電動石臼で自家製粉し、皮を除いて十割で手打ちし細打ちしてありました


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残念ながら目的の牡蠣の天ぷらは品切れなのか有りませんでした
替わりに頼んだホタテのかき揚げ、塩をさらりとかけいただきますが
これが香ばしくサクリと揚がっていて絶品でした

 

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私はちょっと邪道かとは思いましたが、これまたなぜか人気の「たまごあんかけそば」
流氷観光で完全に体が冷え切っていたので、ここは温かいお蕎麦で身体を温めることにします
 

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温かいお蕎麦でしたが、コシがあるのと蕎麦の薫りも感じて
鰹の出汁と相まって、なかなか感動的なお蕎麦でした
 

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ずいぶん待たされましたが、私のあとは数組来たのみ
なんか変だと思いきや帰り際、玄関には「申し訳ございません、そばが品切れのため、午後3時30分頃再開いたしますの そば切り温」とありました
なるほど入店してこないわけですね
ここのホームページにも『手打ちにつき、そばが無くなりましたら追打ちのためお時間をいただく場合があります。』と謳われています
打ちたてが好まれるためとのことですが、昨日の「そば処らいうん」もそうですが、ここも職人気質のお蕎麦屋さんのようです
さすがは「ミシュランガイド北海道2012特別版」で紹介されたお店といったところでしょうか(書き忘れたので追記しました)

 

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さてそんなお蕎麦を食べたあと、女満別空港から新千歳空港へはまさに遊覧飛行
旭岳をはじめ大切の山々を眼下に眺めつつのフライトとなりました
ということで今回の中斜里での法事では
美味しいお蕎麦と、流氷観光たっぷり堪能させてもらいました


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