2021年1月アーカイブ

BS-TBSの番組「吉田類の酒場放浪記」によく登場する日本酒
高知県の地酒「酔鯨」
高知市で明治5年から続く老舗の蔵元ですが
昔から、土佐のお酒は「料理に合わせて」が基本
そう食中酒として醸されている酒ですから、なるほど酒場放浪記によく登場するのですね
もっとも吉田類氏が高知県出身というのが一番の理由でしょうが

さてその酔鯨酒造、2018年に最新醸造設備を導入し建てられた新工場「土佐蔵」が見学できるとあって、あらかじめ予約してありました
 

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まずは、ギャラリースペースで受付
色艶やかなドレスと酔鯨酒造の高級酒が迎えてくれます
 

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カフェ兼の酔鯨ストアでは酔鯨酒造のオリジナルグッズ
酒蔵の名となった土佐の海のシンボル的存在のクジラのぬいぐるみや扇子
酒器としてのグラス
 

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酔鯨の日本酒ギフトやTシャツなども売られています
 

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おっとこの辺でいよいよ酒蔵見学に時間
使い捨ての白衣に着替え帽子をかぶりいよいよ蔵へ
 

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近代的な設備がつまった酒蔵見学でしたが残念ながら蔵の内部は撮影禁止
楽しみにしていた皆さん、代わりに高知県内の地域アクションプランに関する取り組みを動画で紹介するコーナー「さんしんGO!」による酔鯨酒造の動画で勘弁してください

そうそう蔵の紹介の中で、「純米吟醸 吟麗」に使われる酒米は、いくつもの酒造好適米の候補から選定した北海道産「吟風」が選ばれているという話も聞きました
この吟風を使用することで芳醇な味わいを実現、酔鯨最大の魅力である酸とスッキリ感に狙いを定めた、長浜蔵の自信作になっているのだとか
道民として誇らしいお話でした
 


 

蔵を見学した感想としてはここは酒蔵というよりは日本酒工房といった面持ちの蔵
ちょっとファンになってしまいました
さて酒蔵見学の後はお楽しみの試飲
ですが、こちらも車で来ているので飲めませんでした
高知の酒造組合の皆さん
飲ん兵衛の県NO.1を誇る高知県なんですから
是非とも酒蔵をバスで巡るツアーなど企画してくれることを切に願います

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ということでこちらでも天然の鮎が多く遡上する清流「野根川」の水を使い高知県産の米で醸した酒
「純米酒 香魚」を購入
夏の暑い日のキャンプで飲ませていただきました
 

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今回の高知を巡る旅の脚はレンタカー
そのレンタカーであちこち回り高知市に戻る途中よく見かけた看板が「和紙」
そう高知市の隣町「いの町」
土佐の山で育った楮や三椏を、仁淀ブルーと言われる美しく、澄んだ清流「仁淀川」の水で漉いて作った和紙は千年以上の歴史を誇り、いの町はそんな土佐和紙で栄えた町とのこと
ちなみにその「土佐和紙」福井県の「越前和紙」、岐阜県の「美濃和紙」と並び、三大和紙と呼ばれているそうです
なるほどとさでん交通が高知市からここいの町まで電車を横断させているのは、和紙作りで栄えたいの町がかなりの街だったんだからかと思われます
 

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ということで酔鯨酒造で蔵を見学した後、高知のホテルに戻る前あまり時間もありませんでしたが「いの町紙の博物館」に立ち寄ることに
博物館の館内にはその昔使われた紙漉に必要な道具が迎えてくれました
 

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ちなみにその土佐和紙
原料は、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)
これらの皮をはぎ、内側の白皮に大量に含まれる強靭な靭皮繊維(ジンピセンイ)を原料にするのですが、それを取り出すまでが大変だそうです
 

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皮をはいだ後、水洗い
そして大きな鍋で石灰などアルカリ系薬品と一緒に煮込んでいくそうです
その後、脱水
たたいて繊維をほぐします
 

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繊維が綿のようにフワフワとほぐれたら次はいよいよ紙漉き
ちなみにここまでは工程のほどんどを占めているのだとか
さてその紙漉きですが、
吉井源太という人物が、1860年に大型の簀桁を発明したため、土佐和紙の量産が可能になったんだとか
 

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恭しく展示されている手漉和紙用具(簀桁)は
井上昇氏の手によるもの


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続いて、写真のキャプションには「神宮紙と中田漉次」とありますが
明治神宮聖徳記念絵画館に納めた巨大壁画用紙、神宮紙を漉いた紙が「神宮紙」
栄誉ある紙の製作に携わった職人が、高知の中田鹿次(もちろん他にも職人はいたそうです)
明治33年から昭和25年まで半世紀にわたり、伊野屈指の大規模工場として栄えた中田漉次の工場である「中田製紙工場」だったそうです
中田製紙工場その工場跡にこのいの町紙の博物館が建っているのだそうです

展示されている織機は「紗付簀桁」
「薄くて地合いの均一な紙(謄写版原紙用紙・土佐典具貼紙・図引紙など)を漉く場合、ひご・編糸・小ざるの跡が残らないように、簀引した絹紗でおおう。」とあります

 
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江戸時代に大量に生産された土佐和紙は建具の他に着物や寝具にも使用されたそうで
展示物にはこうした「紙衣」「笠」
土佐藩の下級武士が当時着用していたとありますので、もしかしたら郷士であったあの坂本龍馬も着ていたのかもしれません
 

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続いて製品である「土佐和紙」
これは人間国宝「浜田幸雄」による工房和紙 うす典 600枚
えっこれで600枚もあるのと思われるかもしれません、そうコピー用紙の500枚はもっと厚いですからね
「かげろうの羽」と呼ばれるほど薄くしかも丈夫な和紙「典具貼紙」の薄さは、なんと0.02mmと極薄なんだそうです
まさに匠の技ですね
 

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つづいて坂本龍馬記念館で気になっていたのが、この色のついた和紙
実はこれの原点がここいの町紙の博物館にあるのではと思い立ち寄りましたが、やはり有りました
それが戦国時代、いの町成山で草木染めの技術を加えて、色彩豊かな紙を漉くことが出来るようになり出来たのが「土佐七色紙」(青土佐、萌黄、紫、柿、桃、浅黄、黄の七色の紙)というもの
この土佐七色紙は土佐藩の山内一豊から「土佐藩御用紙」として江戸幕府への献上されるばかりではなく、他の藩でも珍重され土佐和紙の名を広めるきっかけとなったそうです
 

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そして土佐藩の「藩札」
展示品の説明書きには
「ニセ札がつくられないよう、漉き方、染、文様、文字刷などに、最高の技術でつくられた
とありました」
今も昔もお札づくりは最高峰の技術が使われているのですね
 

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最後館内では職人による「流し漉き」の実演がありじっくり眺めてきました
スタッフに聞いたところ紙漉き歴64年という紙漉き職人「友草さん」に手による紙漉きがこれ
簀桁ですくい上げ、一枚一枚紙を漉いていく熟練の技
見ている限り無駄の動きがないまさに職人技をこの目で見てきました
 


 

こんな感じで、立ち寄ったいの町紙の博物館
30分足らずの滞在でしたが勉強になりました
こうした匠にであうのもまた旅の醍醐味ですね

高知を代表する名所旧跡のはりまや橋
あの「坊さんかんざし買うを見た」のはりやま橋ですが、かなりしょぼい
札幌市時計台そしてオランダ坂と並ぶ日本三大がっかり名所の一つというのも頷けます
ちょっとここで時間つぶしするつもりでしたが、時間つぶしにはなりそうもないので
はりやま橋から徒歩5分
 

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そこに今回の目的地である黒潮海鮮料理「酔鯨亭」がありました
高知最後の晩飯はここで皿鉢料理を食べながら一杯やろうと「黒潮海鮮料理 酔鯨亭」を予約してありました
 

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店頭のショーケースにあるメニューサンプルは
鰹料理、鯨料理、土佐珍味とほぼ郷土料理が幅を利かせています
なかには「当店のお米は高知県産米を使用しています」とか「高知県鰹マイスターのお店」とかのポップも見られ、明らかに観光客目当てのお店のようです
 

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という事で予約時間前でしたが入店
予約していたこともあり1階の小上がり席に案内されます
 

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まずは生ビールで乾杯
生ビールの銘柄はアサヒとキリンが有るようですが、この日の樽はたまたまキリンビール
岩崎弥太郎(三菱の創始者)の故郷である高知では、やはりキリンビール(三菱ビール)をやりたい事もありこれは嬉しい
 

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さて今回こちらのお店へ訪問した理由というのが
高知の代表的な郷土料理であり高知の宴会には欠かせない『皿鉢料理』ですが
その皿鉢料理、直径40~50cmの有田焼や九谷焼の大皿に、山海の旬の料理を盛り込んだもので、厳格なルールはないのだそうです

小上がりのテーブルには「ミニ皿鉢」6千円のメニューが置かれていますが、あれ確かこのミニ皿鉢前日までの予約が必要だったんじゃ・・・・と思っていたら
よく見ると皿鉢は前日までに注文して下さいとあります
やはりこれだけの料理、頼まれてすぐは難しいでしょうからね

内容はというと
①鰹のタタキ
②鮮魚の刺身
③土佐巻き
(鰹のタタキを芯で巻いた太巻き寿司。
④貝の盛り合わせ
チャンバラ貝・つぶ貝・サザエ。
⑤鯨のサエズリ
鯨の舌の部分。脂肪分が多いため長時間茹がいています。
⑥フルーツトマト
フルーツトマトの始まりは、高知が最初。果肉がぎっしりと詰まった濃厚な味。
⑦鯨の串カツ
⑧鯨の竜田揚げ
⑨(四万十産)青さの天ぷら
⑩ウツボの唐揚げ


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そんなミニ皿鉢料理、予約時にしっかりと頼んで有りました
というかこのミニ皿鉢がメニューにあったからこそこの店にしたんですけどね

さて肝心の皿鉢料理ですが、メインは何といっても鰹のタタキ
分厚く切られたカツオのたたきですが、すでに塩がすでにかかっているので薬味のニンニクをたっぷりのせていただきます
刺身はタイ、シマアジでしょうか、これもプロプリして美味い
チャンバラ貝は爪楊枝を使って殻のなかの身を取り出して食べる本格派
鯨のサエズリも脂っこい感じはなく、特製の酢みそで頂きましたが結構あっさりとしていて日本酒によく合います
そして元祖を名乗るフルーツトマトはとんでもなく美味しかった
鯨の串カツはクセのない味わいで、土佐の珍味『ウツボの唐揚』とともにこれは生ビールとともに
 

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おっとここでまったく意味のない動画を貼っておきます
 


 

さてここ酔鯨亭を選んだ理由のもう一つが、酔鯨酒造で試飲が出来なかったことから、ここ高知で酔鯨酒造の酒を出す「酔鯨亭」を飲もうというもの
先ほど言った土佐町の酔鯨酒造の本社がここ高知市にあるのですから、きっと何か関係があるのでしょうね
高知を代表する名酒「酔鯨」ですが、酔ってしまう前に純米大吟醸から
純米大吟醸 酔鯨 兵庫県山田錦 精米度合い50% 
このお酒「純米大吟醸をより身近に」がコンセプトだそうですが、720mlで2,200円とリーズナブル
これはかなり「獺祭 純米大吟醸」の価格を意識して造られたんでしょうね
「もりきり」でいただきましたが、グラスが大きいうえ
盛りもよく満足
 
 
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続いて
純米吟醸 吟麗 生酒
キレ良く飲み飽きのしない純米吟醸酒
吟麗と名がついていますが、原料米にはなんと北海道産の「吟風」が使用されているのだとか
 

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最後は純米吟醸 酔鯨 高育54号
高知オリジナルの酒米「吟の夢」で醸す純米吟醸酒
吟の夢育種過程の試験番号「高育酒54号」から命名さてています
 

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酔鯨酒造の日本酒は料理の味を引き立てる「食中酒」として知られていますが
コンセプト通り皿鉢料理を肴にジャンジャンいただきます

今日も気温が高くなりそうなので、朝早くに高知の日曜市を観光
この高知の日曜市、市民の生活市として300年以上の歴史を持つ高知市の街路市の一つ
お城下追手筋において,全長約1kmにわたり,約300店が軒を並べています
ただ伺ったのはまだ朝早くだった事もあり屋台はまだ準備中のところが多かった
けれどこの市の雰囲気はまさにアジア、心が浮き立ちます 
 

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屋台はこうした農家直産の新鮮な農産物をなどが並びますが
野菜などは旬がよく分かったりします
 

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それに地域で流通する野菜が見て取れますが、不思議そうに見ていると店の方から食べ方を教えていただいたりします
例えばこの「リュウキュウ(ハス芋)」
1本50円の札が貼られ並んでいますが、この「リュウキュウ」シャキシャキとした食感が魅力の高知の野菜で、お味噌汁の具やすき焼きの具、炒め物、煮物となんでも使えるそうです


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それに写真手前にあるみかんは愛媛だけではなくここ高知でもたくさん作られていて
特にこのみかんはオフシーズンにあたる真夏に収穫する珍しいみかんで
香我美町・山北の「山北みかん」などはちょっとしたブランドだったりします
 

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それと「しょうが」と「ゆず」が生産量全国1位の高知県
「冷やしアメ」にしょうがを入れて楽しむのが高知流ですし
屋台には「ゆずジュース」もありました
 

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他にも1本100円の焼き鳥もあり、心がひかれたりもしましたが
ここはお目当てのものがあり
これでお腹を満たすわけにはいきませんでした
 

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そのお目当てのものとは「田舎寿司」
この高知の日曜市の名物の一つです
その田舎寿司、酢飯に柚子酢を効かせ、先ほど紹介したりゅうきゅう(ハス芋)、しいたけ、みょうがなどをネタにしたにぎり寿司や、たけのこ、こんにゃくなどの詰め寿司など、山里の食材を用いて盛り合わせた山間部に伝わる郷土料理です
 

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ということでさっそく朝飯がわりに高知名物の田舎寿司を購入
 

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ホテルの部屋で冷房効かせながら頂いてますが
このこんにゃくの詰め寿司が旨かった
 

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お盆休みを利用して巡った高知の旅
ハードスケジュールに加えて、この連日体温を超える熱波ということで
涼しい北海道が恋しくなってしまいました
ところが四国を存分に楽しもうと、当初予定していた便では自宅に着くのは深夜となってしまいます
翌日は当然仕事、会社に行くのが辛くなると思い、帰路の便を変更し
2つ早い便に乗り6時間ばかり早く帰れるように致しました
ということで午前中にやってきた高知龍馬空港、今回が初訪問となりました
そういや桂浜や高知城の屋台で高知名物のアイスクリンが売られていたのを見ましたが
時間の都合で食べていなかったとを思い出しました
しかしアイスクリンの販売形態はおもに屋台など移動式店舗が一般的
空港で食べらないだろうと思っていたら、空港のカフェであるブルースカイにアイスクリンはありました

 

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空港のショップということもあり土佐ジローのアイスクリンとちょっと高級そう
もちろんここでオーダー
お店の方のご厚意で葡萄(粒が大きいので藤稔でしょうか)もサービスしてもらいました
 

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その後、そういや土産を何も買っていないことに気づき、土産物店ビックサンに立ち寄ったところ
地酒がずらりと並んでいました
流石は飲ん兵衛県高知の空港といった感じの充実ぶりです
冷蔵庫も常設されているようですし
空港の土産売り場というより、まるで酒屋のようです
 

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そんな土佐酒コーナーには土佐酒造「桂月」の試飲即売会場が設置されていました
その桂月、POP看板には
「土佐の山間から世界へ」
嶺北地域と高知市だけで消費していた酒も今では輸出率の一番高い蔵元に!!
・Sparkling Sake 匠
・CEL24 純米大吟醸50
・吟え夢 純米吟醸55 など
高知県産の酒米、吉野川の源流水、地元にこだわり愛され142ねん」とあります


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ということでもちろん試飲、桂月を計8種類試飲させてもらいました
この桂月を醸す土佐酒造、四国の中央部を流れる吉野川の源、四国の水瓶と言われる早明浦湖畔の静寂な自然環境に囲まれているそうです
高知を再度訪れることになったら行きたい酒蔵がまた一つ増えました
ついでにスーツケースに入れる酒がまた一本増えたのは言うまでもありません
 

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そうこうしている間に、いよいよ搭乗時間
まずは伊丹空港を目指しますが、近距離という事もあり
搭乗する機材は懐かしさもただようボンバルディアDHC8-Q40となりました


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高知からの帰路はまず伊丹を目指します
搭乗する機材はANAグループ唯一のターボプロップ機であるボンバルディアDHC8-Q40(座席数74席)
いわゆる「ボンQ」ですが、新型コロナの需要減による機材小型化の影響で、いま脚光を浴びている機材です
天候もまずまずということもあり、高知龍馬空港から大阪伊丹空港までは45分間の観覧飛行となりました
 

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飛び立ってすぐ見えてきたのは
香南市夜須町にある「土佐カントリークラブ」
数年前ゴルフを始めたのですが、ゴルフを始める前はスルーしていた景色です
ちなみに例年「明治安田生命レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメント」で、使用されているコースなんだとか
太平洋を望むコースで何だか気持ちよさそうですね
 
 
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室戸阿南海岸国定公園につきだす蒲生田岬
奥には徳島県阿南市の街並みが見て取れます
このあたりでいよいよ四国ともお別れ
 

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和歌山市を流れる紀の川と和歌山港
その先に淡路島が見えていますが、和歌山と淡路島ってこんなに近かったんですね
 

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泉佐野市と関西国際空港
お盆休みだというのに関空に航空機の姿は見て取れません
 

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最後に高層ビルに囲まれた大阪城を眺めて
遊覧飛行は終了
 

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大阪伊丹空港ではボーディングブリッジではなく
直接搭乗機からタラップを降りて空港ターミナルへと向かいます


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大阪伊丹空港で乗り換え、新千歳空港へ向かいますが搭乗時間まで3時間あまり時間があることから
リラクゼーションサロン クイーンズウェイ ライトに立ち寄りボディケア
実はここ数日間、真夏日の中あちこち歩き回ったこともあり、体中悲鳴を上げていました
高知龍馬空港での搭乗待ちの間に電話予約しておきましたが、フライトまでの待ち時間で気軽に受けられるのも嬉しいですね
 

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まずはたっぷり揉んでもらい、四万十や高知での疲れも吹っ飛び
心身共に癒されてきました
 

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まぁここに伺ったお盆の時期はコロナも少し落ち着いた感もありましたが
今の大阪の状況を鑑みるとこうしたサービス業の現状は厳しいんだろうな
けれどこの時は本当に疲れていたようで、かなり楽になった記憶があります

大阪と言えば、粉ものの代表格「お好み焼き」
昼時に訪れたのも何かの縁
食べずに帰るわけにはいかなくなりました

ところで話が少しずれますが、私の好きな日本テレビのTV番組「沸騰ワード10」の番組の中で「貯まる人生と、貯まらない人生、どっちがいいですか?」の名言を残した俳優(おっと本来は歌手でしたっけ)風間俊介氏
(今考えるとその風間俊介氏がテレビで初めてステータス修行をこの世に知らしめてくれました)
 

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しばらく姿を見ないと思っていたら、ANAの関係者がこの沸騰ワード10を見ていたのでしょう
風間俊介氏をANAのイメージキャラクターに起用されるなど、今やANAの人となったてしまいました

そんな風間氏、そんな沸騰ワード10ではJAL修行の際に約50年ぶりにリニューアルした伊丹空港を訪れたさいに、お好み焼き清十郎 伊丹空港店で、通路から来店客におっそわけしてもらったり、自身でオーダーしたりしていました
ということで訪れたのは、その大阪お好み焼き『清十郎』伊丹空港店
 

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有名店でしたがコロナ禍のなか並んでいる人もいないことから入店
・・・・と思いきや、店内は満席
やはりここはかなりの人気店のようです
 

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メニューを見ると、人気店とあって結構なお値段
 

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けれどここは風間君も食べた
「清十郎スペシャル」を頼むことに
内容はというと、メニューには牛スジ・油かす・じゃが芋・ネギ・月見の入った贅沢なお好み焼き、不動の人気NO.1とあります
 

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特に月見は半生というよりは、ほぼ生
しかもお好み焼きに載せられているのではなく、半分は鉄板に載せるように配膳されました
卵はお好みの硬さでいただくようです
珍しいのはジャガイモがお好み焼きに入っていること
これがなかなか相性がよく、自宅でお好み焼きを焼く際も試してみたくなりました


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お好み焼きはもちろん生ビールとともに美味しくいただきました
 

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ANA・JAL混合フライト

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帰路はマイルの関係で高知龍馬空港からのANA NH1606便
伊丹空港からはJAL JL2009便といった混合フライト
まぁ伊丹から新千歳の便は貯まっているJALのマイルを使った特定航空券が取れたのですが
高知から伊丹はもともとANAしか便がない、ことからこんな不思議な乗り継ぎになってしまったと言うわけです
ちなみに搭乗する機材は16番ゲートに駐機していたことから
JALダイヤモンドプレミアラウンジからJL2009便のB737-800の機材が見てとれていました
 
 
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JAL・ANAの乗り継ぎとなった伊丹空港
いちいち制限区画外に出てスーツケースを引き取り、再度チェックインをして荷物を預けるのはちょっと面倒だったこともあり
スーツケースは伊丹空港では降ろさずに、直接高知龍馬空港で預けたスーツケースを新千歳空港で受け取るという魔法を使いました
その魔法とはスーツケースを途中となる伊丹空港でANAからJALのバトンタッチ
ちなみに黄色の封筒がそのバトン(魔法の札)に当ります
魔法の札には「この封筒を乗り継ぎ先の航空会社係員にお渡し願います」と書かれていました
 

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さて、乗り継ぎの伊丹空港ではマッサージを受け清十郎でお好み焼きを食べてもまだ2時間弱有ります
高知龍馬空港から伊丹空港はANAのボンQで伺いましたが
上記の理由でANAのラウンジではなく、伊丹空港JALダイヤモンド・プレミアラウンジでまったりすることに
 

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実は大阪伊丹空港のJALダイヤモンド・プレミアラウンジはこの時が初訪問
流石は東京と大阪は2大都市と言われるだけあって
その大阪のJALのDPラウンジ、中は広々しています
 

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とはいっても、ダイニングエリアは新千歳空港のものとほぼ同じ
 

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ビールサーバーは
「サッポロ ヱビスビール」
「キリン 一番搾りプレミアム」
「アサヒ ドライプレミアム豊穣」
「サントリー ザ・プレミアム・モルツ」
の四種
 

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おにぎりは一口サイズ
「そぼろ紅生姜おむすび」
「鶏ごぼうおむすび」
 

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パンは
「カスタードロール」
「ジャーマンベーコンポテトパン」
残念ながらJAL自慢のカレーパンはありませんでした
 

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ということで亀田のカレーせんミニとおにぎりをいただきつつ
生ビールを四種いただくことに
 

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これでようやくお盆休みを利用して伺った、高知を巡る旅の話は終了
ちんたら更新していたら国内の話なのに1か月半かかってしまいました
令和2年は11月には黒部ダムにも行ったのだが、書ききれるだろうか

年末年始に愉しんだ日本酒覚書

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さてようやくお盆休みを利用して駆け回ってきた高知の旅を書き終えたので
しばしまた地元の話題
ということで今回のエントリーはコロナ渦巻く中、年末年始に呑んだ日本酒の覚書
まずは北海道の地酒
北海道にある帯広畜産大学にて昨年7月に出来たばかりの「碧雲蔵」
 


(帯畜大構内の酒蔵「碧雲蔵」で初の仕込み作業:北海道新聞 動画ニュースより)
 


ここで醸される
上川大雪酒造『純米十勝』
レアものでしたがとあるルートで仕入れていました
合わせるのは砂川ハイウェイオアシスから取り寄せした
美唄やきとり炭火焼 鳥乃家 本店の熟成美唄やきとり モツ串
やはりやきとりには日本酒ですね
 

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続いて2本目は大晦日に飲んだ『神聖の生酒 搾りたて たれ口』山本本家(京都・伏見)
伏見の人気鳥料理店「鳥せい」で一番人気のたれくち生
これが飲みやすいのに実に美味い
生と言う事もあり、多少微発酵しているかのよう

合わせる肴はリーガロイヤルホテルのおせち料理、和洋中一段重
そう私の住む北海道ではおせち料理は大晦日にいただきます
テーブルに上がっているのは錦市場だし巻き玉子とにしんの甘露煮
 

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元日は『純米大吟醸 豊野梅 龍奏』高木酒造(高知赤岡町)
酒の肴と言っては何ですが、沖縄の県民食「ポーク玉子おにぎり」と雑煮代わりの「おもちスープ」を食べつつ、朝からやっています
 

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さて4本目は『純米超辛口 船中八策』司牡丹酒造(高知佐川町)
京都の錦市場直送のだし巻き玉子とマグロの山かけつまみに
正月の間、小山ゆう著「お〜い!竜馬」全23巻を読みながらやっています
というのもこの司牡丹酒造じつは坂本龍馬と縁のある酒蔵なんです


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さて少し前のお話ですが
昨年11月に伺った「諸星大二郎展 異界への扉 デビュー50周年記念」のお話を
一部に熱狂的なファンを持つ漫画家「諸星大二郎」
私自身もまごうことなき熱狂的な諸星フェチです
最初に読んだ諸星作品は「孔子暗黒伝」でした
本の巻末を見ると1978年初版と有りましたので、もう40年以上愛読している漫画家の作品と言う事になります

 
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といった諸星フェチな私ではありますが、この諸星大二郎展が私の住む札幌で行われると知ったのは、札幌駅構内に掲げられていたポスターのおかげでした
ポスターを見た瞬間、諸星フェチな私ですからもちろんすぐに気づきましたが
このポスターが駅に貼っていなければ、この大事な諸星大二郎展を見逃してしまうところでした


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師走も近づいた11月末ではありましたが、大掃除や年賀状作りはほっぽりだし
北海道立近代美術館に向かったのは言うまでもありません
 

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展示室はいかにもマニアといった方々ばかり
シーンとした静寂のなか、皆さん見入ってました
という私も1時間弱、独創性の強い画風の原画の数々を堪能してきましたが
絵が下手だといって憚らない諸星大二郎氏
だからこそ丁寧に原稿に書き込んでいると何かの雑誌で読んだことがありますが
まさに丁寧に描かれたその原画はアート、すぐに異世界のなかに迷い込ませてくれます
ちなみにその諸星氏の画風はあの手塚治虫氏が「彼の絵柄だけは真似できない」と言わしめたものだったんだとか
 

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さてこの展示、12月に原画の入れ替えもあるようで、今月ま再訪してもいいな~と思っています
と言う事で、今週末は西遊妖猿伝でも読み返してみます

「おせちもいいけどカレーもね」
ちょっと懐かしい感のある、キャンデーズの出演するCMのキャッチコピーですが
私にとっても正月と言って欠かせないのがカレー(異存は多いかもしれませんが)だったりします
さてその正月にカレー
どこで食べていたの?と聞かれて真っ先に思い出すのがJALの国際線ラウンジ
そのラウンジで提供されるJALオリジナルのビーフカレーがとてつもなく美味しく
年末年始の休日を利用して海外に行く際、必ずと言って食べていたのがそのラウンジのJAオリジナルビーフカレーでした

ところでその国際線ラウンジ
現在JAL国際線がほぼ運休している事から、当然のようにJALの国際線ラウンジも開店休業状態
(下の写真は羽田空港国際線ターミナルJALファーストクラスラウンジビッフェのカレーです)
悲しいことに食べることは叶いません
 

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ところでそのJALオリジナルビーフカレー
ラウンジで一番人気のはずが、昨年6月までは国際線は飛んでいない事もあり
ラウンジは休業、当然のようにそのカレーは余っているようで何と売りに出ていました
それが『お客さまのリクエストにお応えして、門外不出のビーフカレーをご自宅で』とJALショッピングで大々的に販売していたというもの
確か2kgで6千円(税別)
 

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と言う事でこれはポチれずにはいられませんでした
11月下旬にに買っておいたJALオリジナルビーフカレーの冷凍もの
冷蔵庫で1日かけゆっくり解凍して鍋に入れ温めなおし、国際線ラウンジに思いを馳せ頂くことに
 

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今年の正月三が日に自宅で久しぶりに食べましたが
大ぶりの牛肉がゴロゴロ入っていてやはり美味い
また国際線が復活した際は真っ先にJALのラウンジに伺い食べたいものです
などと考えていたところ、TVのレコーダーにためておいたTV番組にこんなものがありました
 

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それがフジテレビ「林修のニッポンドリル」の中で放映されていた
『取材180時間!進化した成田空港&羽田空港SP』(2020年10月14日放送)
それがJALグループ会社の経営する農家レストラン「DINING PORT 御料鶴」
ここでJAL特製オリジナルビーフカレーが提供されているらしいのです
しかもこのレストランではCAが研修の一環として働いていて飛行機に乗らずJALに搭乗した気分が味わえるというシーンがありました
 


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その御料鶴
「JAL社員、異業種へ ネギ収穫に農家レストラン」日本経済新聞の動画で紹介されています
私もこの機会にJALオリジナルビーフカレー目当てで行きたいけど、あまりに酔狂かな
 

1月2日は近所の神社に初もうで
お札を授与してもらったら
 

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その後は行くあてもなく、焼酎をボトルキープしている昼飲みの聖地「元祖串カツ恵美須商店 新札幌店」へ向かいます
玄関には正月らしく、松竹梅のこも樽が飾られていますが
その脇にはアメリカ生まれ大阪では絶大な人気の「ビリケンさん」が鎮座していました
 

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体温測定と手指消毒を済ませ入店
そう予めコロナ対策をしているかどうか、ネットで確かめての来店です

店内を覗くと天井近くには短冊メニューが貼りつけてあり「せんべろ」感が漂っています
午後2時くらいの訪問でしたが、ぽつぽつお客様はいらっしゃっていたようです
(写真は空き席を狙って撮っています)

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ネットで予約する際に、席を指定しておいたので予約通り座敷席へ案内されました
こちらも壁一面、所狭しとメニューが貼られていて居酒屋の雰囲気を盛り上げています
周りに他の客も居ませんし、密な空間は避けられました
 

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ということでまずは一杯330円(税込)の生ビールで乾杯
 

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頼んだのはここでは定番となる
「串カツ盛り合わせ」
前回ボトルキープした「黒霧島」を水割りセットとともに出していただきます
ちなみにこの黒霧島900mlのボトルキープ2千円と大変リーズナブルなうえ
こうした水割りセットの他、炭酸も無料でセットしてくれます
(ちなみに炭酸はここで作られたものらしく、ボトルではなく水入れに入れられ出てきました)
 

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串カツを追加で5本
「うずら」
「アスパラ」
「カチョカバロ」
「もちチーズベーコン」
「生姜豚肉巻き」
特に生姜豚肉焼きが美味しく、自宅でも再現したくらいです
 


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そして店内にいた常連(関係者)さんらしきお客さん
(スタッフが入店した際に必ず挨拶していたので)
が、頼んでいた鍋焼きうどん程度の大きさの鍋がコンロに乗っていて
あれなんですかと尋ねたところ持ってきてくれたメニューがこちら
「こんな今だから!お一人様専用鍋」というもの
そういや中央区の第三モッキリセンターにも似たようなメニューが有ったのを思い出し
 

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頼んだのが
酢醤油で食す「あっさりモツ鍋」
ただし、これ野菜に味がしみこむまで結構時間がかかります
早めに頼んでおくことをお勧めします
 
 

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期間限定メニューの
ボリュームたっぷりのビビンバ丼
メニューに謳われるだけあってボリュームたっぷり
韓国にならいこれでもかとしっかりかき混ぜ頂きます
 

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〆は
大阪名物 牛すじどてやき
これもしっかりと煮込まれていて美味しい
 

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この恵美須商店お通しもないような明朗会計で
これだけ食べて飲んで(焼酎のボトルを入れて置いたおかげもあって)2人計3,870円(GoToイートのポイントがあったお陰で1,770円)末永く通いたいお店です

「黒部の太陽」を再びDVDで観賞

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長らくビデオ化されなかった映画「黒部の太陽」(映画公開はなんと1968年)
2012年にようやく地上波で放送され、翌年満を持してDVD化されました
世間に流布される噂では、石原裕次郎さんの遺言に「映画は映画館で見るもの…」というものがありビデオ化されなかったというものがあります

さてこの映画「黒部の太陽」
最初に見たのは私が通っていた小学校の講堂か何かでした
おそらくは社会教育か何かの一環だったのでしょう
そうした無料で観られる機会は全国でかなりあったようです
高度成長の真っただ中ということで、日本の国威を知らしめる意味合いもあったのだと思います

けれどその裕次郎さんの遺言で言うような映画は映画館で見るものというならば
映画館で再上映されそうですが、それもないことから
おそらく理由は金がらみ、石原プロと三船プロ、複数のスポンサーなどの権利問題があったんでしょうね


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さて今回この映画を観返したのには、とある理由があります
それはまた次から続くエントリーで・・・・

11月下旬のとある日、会社帰りに新千歳空港を訪れました
迎えてくれたのは新千歳空港国内線ターミナルビル2階のセンタープラザにお目見えした巨大クリスマスツリー
コロナ禍のなか「少しでも明るい気分に」と願いを込め設置されたとの事
ここを訪れる前日に設置したとのことですが、ちょっとだけラッキーでした


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そんなクリスマスツリーを尻目にANAのプレミアムチェックインカウンターでチェックイン
以前ならこのあとANAラウンジへ伺うのですが
 

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この渡航の1か月ほど前、我が家の奥さんが、ANAのステータスであるダイヤモンドを取得
そのダイヤモンドステータスの同伴者としてANAスイートラウンジに入ることが出来るようになっていました
 

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ということで「ANAスィートラウンジ新千歳空港」初訪問
まずこの緑の丘「苔山」が迎えてくれます
ちなみにこれ本物の苔だそうですが、日本を代表する建築家・隈研吾氏監修のデザインとのこと
まぁこれはANAラウンジにもあるんですけどね
 

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2017年9月にリニューアルされたこのANAスィートラウンジ新千歳空港
北海道の最大の玄関口、新千歳空港のラウンジとあって
なかはかなり広々としています


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さて肝心のダイニング
まずはアルコールのコーナー
ここは流石にANAラウンジとは一味違います
まずビールのサーバーが4種
「アサヒスーパードライ豊穣」「キリン一番搾りプレミアム」
中にある小さめのサーバーは「角ハイボール」と「ザ・プレミアムモルツ」のサントリー混合サーバー
奥にあるのは北海道らしく「サッポロクラシック」
地元北海道のビールとあって蛇口は2個設置されています
もったいないように思えますが、これビールの樽が切れたときは重宝します
サッポロクラシックの人気の高さが示されていますね
 

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ハードリカーも多種用意されていました
まずはサントリー「知多」
そして「碧Ao」
この碧Ao、世界5大ウイスキーの産地(アイルランド、スコットランド、アメリカ、カナダ、日本)の自社蒸溜所でつくられた原酒のみをブレンドしたウイスキーでブレンドと言っても小売価格は結構なお値段のウイスキーです
あと焼酎は銀座のすずめ黒麹(八鹿酒造)と黒霧島(霧島酒造)

日本酒は手作りにこだわる雪椿酒造の「純米吟醸ゆきつばき」(新潟県)
ハーディーズ「ノッテージ・ヒル リースリング 」(オーストラリアワイン)
「ヌヴィアナ・テンプラニーリョ・カベルネ・ソーヴィニヨン」(スペイン)
 

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ANAラウンジにビールなどのつまみとなるおかきくらいしかありませんが
そこはANAスイートラウンジ、軽食がきちんと用意されています
まずは北海道YOSHIMIがプロデュースするプレミアムデニッシュ
そして北海道産米ななつぼしを使用した直巻おにぎり(鮭と昆布)
 

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今回は職場から直接新千歳空港に向かい
目的地のホテルに着いたときは夜中となってしまうため、晩飯を食べるチャンスはこのラウンジくらいしかありませんでした
そこで新千歳空港で食べ物を買いラウンジ持ち込もうと思いますが
食べ物の持ち込みになどについてANAラウンジでは
「強いにおい、異臭を発するものをラウンジ内で飲食する行為」についてお控えくださいと定められています(これはラーメンや551蓬莱の饅頭あたりが該当するのでしょうか)
ということでてんやの天ぷら盛合わせ(430円)なら大丈夫?と思い
てんや新千歳空港店からテイクアウト
前述のおにぎりとともにいただくことに


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深夜便という事もあり
16:00~毎日1種類を提供する千歳のクラフトビール「ピリカワッカ」を頂いたところで
ちょうど搭乗の時間となりました
 

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新千歳空港19時40分発ANA714便は21時半ころ名古屋市の夜景を望みつつ中部セントレア国際空港に到着
 

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夜中に着いたことに加え、コロナ禍のなかとあって中部セントレア空港の施設はほぼ閉まっていることから
すぐに予約したホテルに向かうことに
途中この「フライト・オブ・ドリームス」の看板前を通過
こちらはまた帰りに寄っていくことにします
 

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さてビジネスの拠点となる中部セントレア周辺には歩いて行ける範囲に
東横インとコンフォートホテル、フォーポイントバイシェラトンが並んでいます
私どものように夜中について宿泊したら、翌朝すぐに出発するような客が多いのでしょう
そんななか今回宿泊したのは「東横イン中部国際空港2」
客室数はなんと1,286室
隣接する東横INN中部国際空港I(1,001室)と合わせると国内最大級の2,287室となる巨大ビジネスホテルです

その東横INN中部国際空港I、2020年1月現在、感染者の受入れ先として活躍しています
「東横INN中部国際空港1は、厚生労働省の要請により、PCR検査の結果待ちの間(最大2日間)、一時的に隔離対象となる方が待機・滞在する施設として、ホテルの一棟貸し出しを行っております。(東横インHPより)
 

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ちなみに今回の旅は現在の緊急事態宣言など思いもしない11月下旬
いや私の住む北海道や東京・大阪でコロナ感染者が少しずつ増えていた時期でしたが
まだGoToトラベルキャンペーンの真っただ中にあたり
エコノミーツインが通常なら7,885円(会員価格)のところGoToキャンペーンで5,126円
しかも地域共通クーポン1,000円付きといった旅がリーズナブルに楽しめる時期でもありました
 

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そんな中、上記のホテル群から東横インを選んだわけは
使い勝手の良さ、いやもとい使いなれているからです
まぁ部屋の設備は大体どこの東横インも同じですからね
 

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そんななかコロナ禍のなか、少しかわっつぃ待ったのが、東横インの朝食
通常ならおにぎりや総菜が並ぶビュッフェ形式の朝食がまず頭に浮かびますが
こちらもコロナ感染を鑑み、パック詰めのお弁当形式の朝食となっていました
 

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パン派のためにクロワッサンとゴマロールもありました
 

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この弁当はてっきり部屋で食べるのかと思いきや
食堂で食べて下さいとのこと、まぁ部屋に持ち帰られても部屋の掃除が大変でしょうし
単に持ち帰り弁当になったりしますからね
もっとも少し前東横イン石垣に泊まった際の朝の弁当は時間がないことから持ち帰り石垣空港で食べたんですけどね
 

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朝飯を食べたらやはり空港にあるオリックスレンターへ
朝一でレンタカーを借り、大急ぎ北へ向かいます
ちなみにこの時、東横インでいただいた共通クーポン千円がここで使えました
 

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宇奈月温泉駅周辺散策

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朝早くに中部セントレア空港のオリックスレンタカーから出発したのは
昼過ぎには宇奈月温泉に到着したかったからでした
そう太平洋を望む中部セントレアから日本海側の宇奈月温泉まで日本列島を横断
名神高速道路と北陸自動車道を400kmばかりひた走ります
たどり着いた宇奈月温泉は、黒部峡谷の玄関口となる場所です
黒部峡谷を走る「黒部峡谷鉄道トロッコ電車」に乗ろうと算段していましたが
日が暮れるまでに帰ってくるためには宇奈月発13時半に乗らなければと考えておりました
 

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高速道路が空いていたこともあり12時半には宿泊先の
「湯快リゾート宇奈月グランドホテル」に到着
共通クーポンが欲しかったため、早めにチェックイン(部屋はまだ用意されていませんでした)
ついでに大浴場は入場制限がかかっているため、入浴時間をあらかじめ予約しておきます
 

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まずは主目的である黒部峡谷鉄道トロッコ電車の予約
先ほど宇奈月温泉でいただいた共通クーポンを使ってチケットを買ったあとは
少し時間があったので黒部市の宇奈月温泉に鎮座する宇奈月神社を参拝
 

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森の中にひっそりと佇む宇奈月神社は無人でしたが、御朱印授与の案内があり
神社に隣接する宇奈月国際会館セレネの受付で御朱印をいただくことができました
まぁ予め調べておいたんですけどね
 

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この宇奈月神社の御祭神は天照皇大神、大山津見神、大山久比神、軻遇突智神、水波象女神、誉田別命の六神
もともとは何もなかった宇奈月が黒部川水力電源開発により人が集まり、さらに宇奈月温泉が開湯したことにより栄えました
そんなわけで発電事業や工事関係の会社が協力して1927年に神社が創建されたのだとか
 

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御朱印をいただいてまだ少し時間があったことから
関西電力 黒部川電気記念館へ
 

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記念館玄関前にはナローゲージの電気機関車
黒部専用鉄道電気機関車(EB5号型)が展示されています
にして小さい


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トロッコ電車の先頭車両の乗り込み黒部峡谷の景観をパノラマスクリーンで再現する施設は子供に大人気


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過酷な黒四建設工事のなかでも一番苦労した「大町トンネル」の作業現場をイメージしたトンネル
たしかこれ昔、小樽の石原裕次郎記念館で見たことがありました
 

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そろそろ時間になったこともあり、宇奈月温泉駅前にある「有磯きときと庵」で予約しておいた「炙りますの寿司」「ワクワク弁当」を購入
 

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こちら有磯きときと庵でもトロッコ列車同様に共通クーポン券が使えました


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さていよいよ楽しみにしていた
黒部峡谷鉄道トロッコ電車乗車となります
 

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立山連峰をはじめ日本の屋根といわれる高い山々に挟まれた黒部峡谷
急峻な峡谷は人を寄せつけない秘境でしたが、降雨量が多く急峻な河川であるため、水力発電に極めて有利な条件を備えており、大正時代から黒部川は電源開発を目的に建設が進められてきました
大正12年(1923)に鉄道の軌道(現在の黒部峡谷鉄道)が敷設され、それ以降人員や資材の運搬に使われています
そんな資材運搬用の鉄道が、人気の観光列車に変身
日本のトロッコ観光のパイオニアとして、黒部峡谷の宇奈月から欅平まで、全長20.1km標高差375mを黒部川沿いに走りますが
九折の坂道を平均時速16キロで走るため片道1時間20分もかかるようです
テツである我が家、これは乗らねばなるまいと思い、中部セントレアから高速道路を駆け
そんなトロッコ電車に乗るため黒部峡谷鉄道宇奈月駅へとやってきました
 

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宇奈月駅から終点の欅平駅まで大人一人3,960円
ここで先ほどホテルにチェックインした際に頂いた共通クーポンが使えました
 

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改札時間まで少し時間があるようなので宇奈月駅2階にある黒部峡谷鉄道にまつわる、展示ブースへ
ここには黒部峡谷鉄道のレールや電話、ライトなどが展示されていたり
黒部川電源開発の歴史や黒部峡谷鉄道のあゆみ、宇奈月温泉の歴史などをパネルや映像で紹介されていました
時間つぶしにはちょうど良い展示物でした
 

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気持ちが高まりついつい早めに改札口に来てしまいましたが、改札は発車10分前とのこと
列車の案内板には私どもが乗る13時32分発欅平行きの案内の下には「工事列車」と表示がありました
 

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黒部峡谷鉄道トロッコ電車自体、前述のように元々は電源開発のための敷設された鉄道であり、写真のように沿線にあるダム・発電所への資材運搬や、関西電力関係者の人員輸送のため運行されているそうです
ただ後からやってきたこの車両には「黒鉄専用」とありましたので、もしかしたら保線専用の電車だったかもしれません
 

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さてそうこうしている間に改札
宇奈月駅構内に入りました
 

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トロッコ電車は電気機関車牽引による客車列車
そうここには電気は豊富にあり、というか売るほどあるんです
 

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客車は夏場であればこのオープンタイプで開放感がある「普通客車」に乗り込んだのでしょうが
 

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そこは11月下旬、午後の乗車で帰ってきたら夜になるという事で
 

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囲いのある「リラックス客車」をプラス530円支払い乗車
 

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乗車したら有磯きときと庵で買った「宇奈月温泉わくわく弁当」(白えびの天むす・ますの俵寿し・ホタルイカ甘露煮・香物・葛餡餅)と、「炙りますの寿し」をちょっと遅い昼食としていただくことに
 

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出発してすぐに見えてきたのが「新山彦橋」
黒部峡谷のシンボルとも呼べる光景
かつてはトロッコ電車の軌道だった橋ですが、いまではそのトロッコ電車の望むスポットになっているようです


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柳橋駅のすぐそばにある新柳河原発電所
中世ヨーロッパの古城をイメージして造られたこの建物は何だか異国情緒が感じられます
というか関西電力さん、ここはこうしたところに金がかけれるそういった場所なんですね
 

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入山者が登山前にこの岩に安全を祈願したと言われている
仏様のような御姿をした自然石「仏石」前を通過
仏石は赤い頭巾と服を纏っていました
 

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続いて「後曳橋」にやってきました
乗車しているとわかりませんが、この架橋から川までの高さは60mあり
あまりの谷の深さに後ろに引き下がったことから後曳と呼ばれているそうです
 

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「水路橋」
猫又から新柳河原発電所まで水を送る為の送水用の橋
黒部川が下を流れているのにやはり水道は別途必要なようです
 

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出し平ダムの看板のカーブのところで、先頭の機関車と牽引されるオープンの普通客車が見えてきました
流石に少し寒そうです
 

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「出し平ダム」は「排砂ゲート」を備えた日本最初のダム
このダムには「逓送さん」と呼ばれる11人の男たちが、このダムに住み込む60人もの職員に6時間もの時間をかけ発電用ダムに毎日歩いて物資を運ぶそうです
 

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それがこの「冬期歩道」
出平駅で見た景色ににコンクリート製のシェルター状のものが見て取れました


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赤い鉄橋が見えてきましたが
これが近代日本では2例しかないフィーレンディール構造の目黒橋
 

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そしてここには黒部第二発電所があります
日本の近代を代表する建築家・山口文象による設計デザインで、自然景観に配慮した設計となっています

 

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やがてたどり着いた猫又駅も関西電力専用
工事関係者の宿舎は冬に備えて、雪囲いがされています
よく見ると2階の窓も板で覆われていますが、よほどの積雪があるのでしょうね
 

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そうそう黒部川には雪も見てとれました
11月下旬という事でしたが、まさか万年雪ではないでしょうし
すでに積雪はあったんですね
 

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そしてやたらとでかい重機が鎮座していますが、いったい何に使われているのでしょうか
 

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「東鐘釣山」
寺院の釣り鐘のような形をした石灰岩の岩山で、高さは759m


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ということでその鐘釣山の名のついた駅
「鐘釣駅」


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ここ鐘釣駅では、発車する前に一旦バックしてから改めて本線に入る「スイッチバック」という運行方法が使われています
テツの本領発揮と言いたいところですが、駅に一度降りると
 


 

冬季は雪に閉ざされる黒部峡谷鉄道
41ものトンネルをくぐり欅平駅に到達するのですが
雪崩の多い場所のトンネルの入り口には、こうした冬期間トンネルを守るための頑丈な扉も見てとれました
 

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欅平駅に到着、ここでトロッコ電車の全体像が撮影できましたが、機関車は2両連結されていました
標高差375mということで重連での運用になるのですね
 

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黒薙駅に着いた頃にはすっかり日も落ちてしまいました
ライトを照らしながら入線するトロッコ列車も風情がありますね
 
 

 

たどり着いた宇奈月駅
着いた時にはもうまわりは真っ暗でした
 

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トロッコを降りた乗客が何か騒いでいるようなので行ってみると
そこにはニホンザルが、駅員たちはいつもの光景と言った顔をしているのでそういうことなのでしょうね
 

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ちなみにこの黒部挙国鉄道
あの台湾の阿里山森林鉄路との姉妹提携を結んでいるそうです
いつになるか分かりませんがそちらの鉄路も乗ってみようと思います

黒部峡谷鉄道終着駅「欅平駅」
トロッコ列車が目的でしたが、この欅平周辺は秘境ムード満点とのことで
すぐに折り返して帰ったりせずに少し散策していくことに


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写真は名剣橋から欅平駅を望む景色
赤い橋が見て取れますが、これが高さ34mの奥鐘橋です
紅葉の季節はきっと絶景なんでしょうね
 

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まずは奥鐘橋を歩いて渡ります
 

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そんな奥鐘橋を渡ってすぐのところに、人呼んで「人食岩」なるものがあります
元々はダム建設工事用の道路だったもので、大きく口を開けた岩が人を飲み込むように見えることからこの名前がついたようです
 

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中からみるとなかなか迫力満点のスポットです
 

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ということで私も喰われてみました
 

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面白かったのが、その人食岩の工事看板
「人喰岩をなおしています」ここまでは普通ですが、もう一つの看板には「崩れそうな箇所をなおして安全な人食岩に生まれ変わります」と表示されており何だかシュールです
 

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続いて川岸に降りていきますがそこには右に行くと「川原展望台」、そして左に行くと「猿飛峡」なる看板がありました
 

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まずこちらが川原展望台
 

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そして次が猿飛峡
この辺りは黒部川本流で最も川幅が狭く、昔猿が飛び越えたことから命名されたのだとか
「熊出没注意」の看板が人を拒みますが、とりあえず前へ進みます
 

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岩が剥き出しの人食岩のような岩盤を掘削した道や
 

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落盤が多いのでしょう
コンクリート製のトンネルをくぐったりしながら進みます
 

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途中、いたずら書きらしきペンキの文字が岩にスプレーか何かで描かれていましたが
その文字をよく読むと「キケン」と書かれています
そういたずら書きではなく頭上の岩に注意しなさいとの注意書きだったようです

 
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さえらに先に行くと、こんな看板がありましたそこにはこう謳われています
「危ないんだぞー」猿飛遊歩道を散策される方へ
この遊歩道は気象状況等により、まれに落石等が発生するエリアです。
多くの方が散策できるように整備しておりますが、100%の安全を保障しているものではありません。
散策される方は、常に落石等の危険がついてまわることを十分ご理解いただき、自己の責任において出来るだけ注意してご散策ください。
怖いと思ったら、ここで引き返してください!
しかし、この先の猿飛峡展望台までの遊歩道(約900m・徒歩20分)は、生きている黒部の大自然を体験できるエリアでもあります。
猿飛峡を訪れた方には、きっと感動を与えてくれることでしょう。
黒部峡谷欅平周辺運営協議会
とありました
これは十分注意して進まねばならないようです
 

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がしかし、少し歩いたところで「これより先 通行禁止 黒部市」と書かれた通行止めの柵があり
そうこれ以降は進めないようで
途中の河原園地まで通行可能でしたが、肝心の猿飛狭への遊歩道は通行止になっていて、残念ながらたどり着くことは出来ませんでした
 

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こうして1時間余り欅平駅周辺を散策した後は
また黒部峡谷鉄道で折り返し宇奈月温泉を目指します
 

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富山地方鉄道の終点「宇奈月温泉駅」
駅前にある宇奈月温泉 温泉噴水からは温泉が勢いよく噴き出していましたが、源泉は日本有数の透明度を誇る、きれいなお湯が自慢のお肌にやさしい弱アルカリ性の単純温泉で、「美肌の湯」とも言われています

 

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そんな温泉街は観光地らしく警察の駐在所には
富山県警察シンボルマスコットの「立山くん」が駐在しておりました
ちなみにこの立山くん、富山県出身の漫画家 藤子不二雄(A)氏の原画で
「立山のように凛々しく、頼もしく、爽やかで、そして親しみと優しさを持つ警察官」をイメージしているのだとか
 

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ただ観光地と言っても新型コロナの影響か、午後5時半くらいには大半の店は閉まっており
温泉街の人通りもまばらでした
 

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そんな温泉街を抜けたところに
今回の旅の宿は湯快リゾート宇奈月グランドホテルはありました
このホテル自体はかなり年代物(築1970年)ですが、そこは居抜きでホテルを再生させ成功している、東愛産業の系列温泉ホテル
「日本の温泉をもっと身近に」を目標に運営されているのだとか
施設やらプラン、食事なかなかきめ細かい配慮がなされておりました
そのせいかこのコロナ禍のなか、写真では判りづらいのですが駐車場は満杯でした
 

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ホテルのフロントはなかなか豪華、以前は隆盛を極めた温泉ホテルなんでしょうね
ちなみに宿泊費は今回「GoToトラベルキャンペーン」を使い2泊3日で2人42千円
共通クーポンが1万円(クーポンはトロッコ列車等で有効に使わせてもらいました)ついていて
これで朝晩たっぷり食べたうえ、2,178円×2人×2日(税込)の飲み放題まで付いていたので、次のエントリーでたっぷり解説しますが、呑ん兵衛な我が家にはかなりお得なプランでした
 

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そうそうその上、おそらくはコロナの影響で観光客が少なく消費出来ないのでしょう
この料金で温泉宿のお土産もたっぷり付けてくれました
「みるくまんじゅう和みの泉」
「大きな輪っかのしみこみミルク」
「ミルクあん極丸やわらか小餅」
「ゆかいなおかき」
この4個セット×2人分×2泊
スーツケースは大きなものを持ってきて正解でした
 

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部屋は古い温泉ホテルという事で、当然のように和室でしたが
たための部屋にベッドが2つ置かれた、ちょっと変わったツインルームとなっていました
そう仲居さんとか布団をひきにきたり、片づけに来られるのも何だか気を使ってしまうので
こうしたベッドが置かれているほうが落ち着きます
ちなみに2泊しましたが、清掃無しのエコプランとしたので買い物券500円を頂きました
これは昨今、こうしたホテルのベットメイクを行うスタッフ不足が業界では大変問題になっているので、なかなか良い手法かと思われます
 

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部屋の設備はTVの他、空の冷蔵庫が有りましたが
今回は食事を飲み放題としたため、寝酒のビールを冷やしたりなどはいたしませんでした
そうそう部屋にトイレはありますが、風呂はなし
 

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もっともこれも大浴場があるので、部屋には必要ありませんでした
【泉質】
アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
【効能】
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・冷性・疲労回復・健康増進・慢性婦人病等。
 

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ただし大浴場は新型コロナ感染防止の観点から予約制
「30分ごと入替制15組様まで」とさせていただきますと書かれたホワイトボードに記入する
先着制となっておりました


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そうそう職業柄目に入ったのが、このソフトバンクの清掃ロボット「Whiz」
24時間営業している温泉ホテルではこうしたロボットが効率的なのかもしれません
 

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さて、久しぶりの温泉宿
のんびりとすごしますか・・・
いや私の場合無理なんだなこれが

宇奈月グランドホテルでの食事は「きときとバイキングレストラン」での食べ放題バイキング
ちなみにそのレストランの名の『きときと』
そういや昼のますの寿しも「有磯きときと庵」でした
ところでその『きときと』とは富山の方言で、新鮮・精力的なこと、という意味だそうで
さしずめ新鮮で精力的なレストランといった意味でしょうか
 

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食べ放題バイキングとは言え
こんな時期でもあることから宇奈月グランドホテルでは「あんしんバイキング」
(湯快リゾートはwithコロナ時代、飛沫感染・接触感染防止対策、衛生管理を徹底し、安心してお食事を楽しんでいただけるバイキングのご提供)を謳っていました
ということでバイキングを取りに行くときはマスク着用のうえ使い捨て手袋をつけて取り分けることとなりました

 

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宇奈月グランドホテルのあんしんバイキング
会場は広いうえ、料理の種類が多く楽しめましたが
それに加えて季節ごとのスペシャルメニューが設定されています
私どもが伺った11月には
「熟成牛ステーキ」と銘打ち炭焼きステーキが提供されていました
しかもシェフがいて、作りたてを提供してくれています
 

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シェフが居るのコーナーはそれだけではなく
富山名物の「白海老かき揚」も揚げたて

 

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と言うことで、炭で焼いた熟成牛ステーキをスタミナガーリックソース&とろ~りチーズソースの2種で試してみます
白海老かき揚は大根おろしポン酢でいただきますが、富山湾の宝石と称される白海老は香ばしい香りが漂っていました
 

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席は結構埋まっていましたが、窓際の席が空いていたので、この席でまったり楽しむこととしますが
 

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ついつい多くよそってしまうのが、バイキングの悪いところ
2日間楽しみましたが、私好みの和食が多く
かなり食べ過ぎてしまいました


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そんな和食の中で特に何度か足を運んだのが、にぎり寿司のコーナー


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美味しそうな寒ぶりのお寿司にマグロ寿司
穴子の炙り寿司などは無論
 

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地元富山ならでわのお寿司「ぶり寿司」「ます寿司」は人気のようで、すぐに無くなってしまいます
 

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ピザ焼きのコーナーでは
地域限定メニューこれまた富山湾の白海老を使った
「白海老のホワイトピッツア」
 

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続いてバイキングらしくビュッフェのコーナー
こちらにも地域限定メニューがずらり
まずは天然のイカスミと赤ワインを使用した「富山ブラックカレー」
 

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それに「富山ブラックラーメン」というご当地ラーメン
醤油濃い目のその味は、肉体労働者のための塩分補給として作られたそうです
 

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富山県高岡市のご当地グルメ「高岡大仏コロッケ」
日本一のコロッケ消費量をほこる富山県
日本三大大仏のひとつと称される「高岡大仏」にならい、長さが14センチある大きなコロッケですが、さすがに大きすぎるため1/4に切り分けられていました
 

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地域限定メニュー
「富山お宝茶碗蒸し」
 

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地域限定メニュー
「富山湾の王者」といわれる出世魚ブリ
特にこの時期限定の寒ブリを使った「鰤大根」といったところ
 

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こうしたバイキングではあまり見られない
お刺身のコーナーには
「マグロのお造り」がどっさりよそわれています
流石、「天然のいけす」といわれる富山湾がほど近いここ宇奈月
期待が高まります
 

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特に驚いたのが富山湾のルビーとも呼ばれる「甘えび」
これが食べ放題とは贅沢ですね
だいたいどこのテーブルにもこの甘えびが取り置かれていました
 

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中華系では「麻婆豆腐」に「焼売」
 

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何故か人気の「たこ焼き」「鶏のから揚げ甘酢あんかけ」
これが生ビールによく合うんです

 

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デザートはこうしたフルーツや
 

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アイスクリームにくくわえて
なんとなんとチョコレートフォンデュがありました
 

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さて合わせる飲み物ですが
今回の宿泊プランは
『バイキング・ビュッフェ・食べ放題プラン』
それになんと飲み放題を加えた宿泊プランとしていました
そう飲み放題もGoToトラベルキャンペーンの割引を適用させることが出来ました
(35%の割引と15%の共通クーポンがこの時点では適用となりました)

その飲み放題、パンフレットには
スーパードライ 3杯以上飲むなら
セルフ飲み放題コース90分 1,980円
(生ビール)アサヒスーパードライ(中ジョッキ・グラス)
(ウイスキー)ブラックニッカ/ブラックニッカハイボール/コーラハイボール/ウメハイボール
(カクテル)カシスソーダ/カシオレンジ/ピーチソーダ/ピーチオレンジ/ジントニック
(酎ハイ)レモン/グレープフルーツ/うめ/プレーン/ウーロンハイ
(グラスワイン)サン・ヴァンサン・ルージュ(赤)/サン・ヴァンサン・ルージュ(白)
(焼酎)<芋>黒霧島/金黒<麦>玄海/いいちこ
(日本酒)日本酒(常温・燗)
(梅酒・柚子酒)梅酒/柚子酒
(ノンアルコール)ドライゼロ/ノンアルコールカシスオレンジテイスト
 

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しかも飲み放題の目玉の樽生ビールは航空会社のラウンジのように
ビールサーバーが使い放題
飲み放題には色々ありますが、木の小さい私などはなんとなくスタッフに恐縮してしまいお代わりしずらかったりしますが
それがセルフサービスのビールサーバーなら心行くまでビールが楽しめるというもの
惜しむらくはそれが「アサヒスーパードライ」だったことでしょうか
 

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ワインまでがこうしたサーバーがあり


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何度も取りに行くのが面倒な我が家の奥さんは
こんな大きなグラスにワインを注いでいました
 

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焼酎もサーバーから
これは九州の伝統でしょうか
銘柄は
「黒霧島」(宮崎県)
「いいちこ」(大分県)
「玄海」(長崎県)
「金黒」(アサヒビール)といったところ
 


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もちろん単品(有料)のアルコールも有りましたが、呑み放題メニューだけで充分
7~8杯は飲んだかと思いますが
2日間にわたり存分に楽しませていただきました
 

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ということで長くなってしまったので朝食バイキングは次回のエントリーで紹介させていただきます

宇奈月グランドホテルの朝食ビッフェ会場は夕食と同じ
「バイキングレストランきときと」
朝一のオープン前から待っていたので、一番乗りで朝食会場へ
というのも我が家の旅は大抵は弾丸旅行
この時点で次の目的地が控えています
そう温泉泊といえど朝飯をのんびり食べている余裕は無いんです
 

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朝食バイキングについては昨晩と同じ、「あんしんバイキング」
手袋・マスク着用でフッフェコーナーから食事を取り分けます
ただ残念なのが、夜はシェフがいて料理をその場で作ってくれていましたが、朝食会場にシェフはおりませんでした
シェフズ・キッチンでオムレツを期待しましたがかないませんでした


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さて肝心のビュッフェカウンター
昨晩と同じようなメニューが並ぶと思いきや
いかにも日本の朝食を意識したメニューが並びます
「小松菜と人参のお浸し」
「紅あずまの甘露煮」
「わかめ菜」
「きんぴら」
 

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「鯖の干物」
「鱒の西京味噌焼き」


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これよいな~と思えたのが「湯豆腐」
毎日いただくことに
 

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写真を見て食べ損ねたと後悔しているのがこの
氷見で採れる海藻「ながらも」
富山ではこのながらもをご飯にかけて「海とろめし」としてべるのが食べるそうで
これを食べなかったのがちょっと後悔
他には「とろろ」「オクラのおかか和え」なども並んでいました


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あとはこうした朝食バイキングの定番
「出汁巻きタマゴ」「コロッケ」
 

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「ウインナーソーセージ」「ナポリタン」
 

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汁物は「お蕎麦」「豚汁」「みそ汁」といった具合


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牛肉としらたきのしぐれ煮が美味しそうだったので
牛丼風にしていただくことに
 

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控えめにするはずが、2日間ともお腹いっぱい
特に2日目はそのあと白川郷あたりで昼食のはずが、お腹いっぱいで昼食抜きにしたくらいです
 

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さて朝食を食べたらいよいよ旅のテーマ「黒部ダム」へ向かいます

さっさと朝食を済ませ向かったのが、扇沢
富山から新潟を経由して長野までレンタカーを走らせ
途中白馬村のあたりでは
北アルプスの山並みを望みつつのビュードライブとなりました
 

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125kmの道のりを3時間弱で走りたどり着いたのが
長野県と富山県を結ぶ立山黒部アルペンルートにある黒部ダムへのアクセスの拠点「扇沢駅」
朝飯を早々に済ませ宇奈月のホテルから飛ばしてやってきたのは、午前10時発のバスに間に合わせるためでした(到着は9時57分)


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車で走れるのはここ扇沢駅まで
ここからは立山黒部アルペンルートを使うことになります
まずは切符売り場でチケット(往復大人一人2,610円)を買いますが、富山の臨りの県ということで共通クーポンが使えました
 

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着いてそうそう、「eバス」に乗り込みます
そう扇沢駅到着は出発の5分間だったんです
まぁいつもの弾丸旅行がいつもこんな感じなんです
 

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そのeバス、その名の通りCO2を排出しない電気バスなんですが
54年間親しまれてきた関電トンネルトロリーバス「トロバス」に替わって2019年から運用されているんです
出発前、写真にある天井付近のパンタグラフから約10分の充電で走行が可能になる「超急速充電」を行います
 

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eバスはバスがようやく一台通れるかとったトンネルを進みます
そうこのトンネルこそ「大町トンネル(関電トンネル)」
映画「黒部の太陽」の舞台となるトンネルです
当時は資材を運ぶダンプや重機が数多くここを通ったんでしょうね
 


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車一台分のトンネルとは言え、一カ所車が交差できる幅の広い場所が有ります
そこでは鉄道でいうところの「タブレット閉塞」が行われており
運よくそのタブレット交換の様子を見ることが出来ました
 

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さて今回遥か富山から新潟、長野の扇沢駅へとやって来たわけは、この大町トンネルを通るためでした
そう富山からなら立山駅が近いのですが
黒部ダムを目指すルートは今回の扇沢駅からのルートとは別に立山駅からの標高3000m級の山々が連なる北アルプスを貫く世界でも有数の山岳観光ルートといったコースも選択肢にあったのですが・・・・
今回はあの映画黒部の太陽で舞台となった大町トンネルがどうしても通りたくて
わざわざ遠路125kmをレンタカーで走り切り、扇沢駅までやってきてeバスで黒部ダムを目指すこととしました
ちなみにこれは大正解だったようで、この日はとても風が強くロープーウェイやケーブルカーが主体となった立山駅からの山岳観光ルートはおそらく運行されていなかったかと思われるからです
ということでeバスは映画で有名になった「破砕帯」を一気に抜けることに
 

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破砕帯を走り抜ける様子は動画でも撮ってみました
映画「黒部の太陽」をここに来る前DVDで鑑賞しましたが
当時距離わずか80メートルの破砕帯に対し、7ヶ月の苦闘がありようやく突破できたのですが
eバスではその破砕帯を僅か8秒で走しり抜けることとなりました
 


 

そうそう黒部ダム駅で気になったのが、スタッフの制服
ずいぶんとかっこの良さそうなうえ
この寒冷地で威力を発揮しそうなジャケットとパンツ
よく見ると上下ともに「THE NORTH FACE」のロゴが見て取れます
おいおい大ずいぶんお金かけているんだな~と思っていました
 

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で・・・・・たどり着いた扇沢駅の売店で
「白馬限定!THE NORTH FACE オリジナルのTシャツ」なるものを見かけました
調べてみると、ゴールドウインが展開するブランド「THE NORTH FACE」は立山黒部アルペンルートで働くスタッフのオリジナルユニフォームを提供しているとありました
なるほどこれも最近売れに売れているアウトドアウエアの広告の一部
そう『働く広告塔』だったんですね


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黒部ダムのダムカレー

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「黒部ダム」
クロヨン(黒四)と呼ばれる黒部川第四発電所という水力発電所を地下に擁していて
この発電所は私の生まれる1月前から発電が開始されています
そう私と同い年のこのダム、ちょっと無理しても見に行きたかった建築物でした
ダムの堤高の高さは186メートル、堤頂長さである幅は492メートルという、日本最大級のアーチ型のコンクリートダム
発電開始後、日本の高度成長を支えた建築物であり、日本人なら一度は見ておきたい場所かと思われます

ただ今回伺った11月末に伺ったことから黒部ダムの風物詩ともいえる観光放水は見られませんでした
まぁ立山黒部アルペンルート自体の開通期間が4月16日から11月30日ですから
今回この黒部ダムに来たのは観光客が見ることが出来るのは最後という事になります
おかげで観光客の姿はまばらで存分に見て回ることが出来ました


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立山黒部アルペンルートの長野側である
扇沢駅からeバスに乗りわずか十数分で黒部ダム駅に到着
 

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ただしここからが大変
というのも黒部ダム駅から展望台に行くには、220段の地中階段を自身の足で昇らねばなりません
いつか・・・などと言って、年齢を重ねてしまい足腰が弱くなると見に行けなくなる、そんな場所でした
 

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そんなわけで新型コロナ中でしたが、もしかしたら最後のチャンスと思い、決行しました
そんな決意をしってか知らねぬかわかりませんが、雲ひとつない晴天の元訪れることが出来ました
黒部ダムにより蓄えられた黒部湖の貯水量2億立方メートル(東京ドーム160杯分)というから想像に絶する水量ですね
 

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黒部ダムからは
正面に雪をいただいた後立山連峰を眺望
 

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観光写真を撮影していた撮影スポットも開いていたので
私もここで記念撮影
 

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そしてここで観たかったのが、「殉職者慰霊碑」
富山出身の彫刻家・松田尚之の作だそうです
にしても慰霊碑の周りが鉄の柵で覆われていますが、これって雪囲い?
 

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慰霊碑の下にあるプレートには
黒部ダムという世紀の大工事で犠牲となった殉職者171名の名前が刻まれていました
(転落事故60名、落盤事故49名、車両事故31名、その他雪崩など31名)
これだけの労災事故を起こしてしまったら、今なら間違えなく工事中止ですね
結局伸べ動員数約1000万人の尽力の上に成り立ったのがこの黒部ダム
観に来たかいがありました
 

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それとこの黒部ダムに来たなら食べていきたかったのが
黒部ダムレストハウス名物「黒部ダムカレー」
凍てつく寒さなどの厳しい環境のなか、作業員達が何よりも楽しみにしていたのが、昭和30年代にはまだ珍しかった「飯場」のカレーライスの現代版です
 

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私が頼んだのが「黒部ダムカレー」
ダム湖をモチーフにした人気のメニューで、ほうれん草を使いエメラルドグリーンの黒部湖をイメージした緑色のルーで少し辛口のルー
カツは黒部湖遊覧船ガルベに見立てたチキンでした
 

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「アーチダムカレー」
昭和40年代から変わらない懐かしい味なんだそうです
ということでこれが飯場のカレーライスだったんですね
ちなみに七味は私が振りかけたものです
 

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最後に動画で撮っておいた
標高1,508mの展望台からは立山連峰をはじめとする、北アルプスの大パノラマ
風があまりにも強くて雑音になってしまっています
 


 

ちなみに黒部ダムの名となった「黒部」は
アイヌ語の「クル・ペッ」(魔の川)という言葉が変化したものという説があるそうです

根知男山_渡辺酒造店_豊醸蔵

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扇沢駅から車を走らせていると、道沿いでニホンザルの群れに出会いました
行でも同じ場所で出会いましたし車や人が来ても逃げることはないので、もしかしたら餌付けされていたのかもしれません
そのうち車にひかれないか、ちょっと心配です
 

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ということで、黒部ダムを堪能した後、やってきたのが新潟県の糸魚川市にある
根知男山 渡辺酒造店 豊醸蔵

えっ新潟で「男山」?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
北海道人にとって馴染み深い酒蔵の名「男山」
実は「男山」を名がついた酒蔵は全国各地に存在します

そのあたりは山形県にある羽陽男山ホームページにその解説が載せられていたので紹介させていただきます
『「男山」がたくさんあるというお話
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、「男山」というお酒は全国各地にたくさんあります。
北海道は旭川の北海男山さん、岩手県の陸奥男山さん、宮城県の伏見男山さん、於茂多加男山さん、福島県の開當男山さん、新潟県の根知男山さんなど、本当にたくさんあります。
なんでそんなにたくさんあるのか。以下私どもで聞いている事を書いてみます。あくまで一説に過ぎませんので、お気をつけください。
室町時代頃までは酒は高価で庶民の口には入りませんでした。奈良県などのお寺で作られていた酒が代表的です。しかし時代が下ってきますと、兵庫県は伊丹のあたりで、庶民でも飲める清酒が造られはじめます。
江戸時代に入ると、伊丹の酒「剣菱」「男山」が江戸の町で圧倒的な人気を博しました。今に伝わる仕込み唄にも「酒は剣菱男山」という一節があるほどで、浮世絵などにも「剣菱」「男山」は頻繁に登場します。
「男山」という銘柄はそのように人気のあるものでしたので、東北など後発で清酒造りを始めた地域では、伊丹「男山」にあやかって、「うちは山形の男山」などと名乗ったものでしょう。ですので「男山」の前には必ず小印(「羽陽男山」なら「羽陽」の部分)が付いています。
「男山」という銘柄自体は京都岩清水八幡宮に由来する名前で、全国各地の「男山」は今も岩清水八幡宮とつながりを持っています。』
とのことです
 

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長野県白馬岳を水源とする姫川の支流・根知川沿いの山間地で自社栽培される新潟独自の酒米「五百万石」と「越淡麗」を使用
「原料から醸造まで自社で一貫生産する」といった日本酒のドメーヌにこだわり、糸魚川市根知地区の米と水でお酒を作る酒蔵それが根知男山 渡辺酒造店
 

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2018年に完成したばかりの蔵併設直売所「豊醸蔵」が有るということなので、立ち寄らせていただきました
 

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根知男山の関連商品を並べ紹介と販売所、2階には応接、研修、会議室もあるのだとか
販売されているお酒はすべて冷蔵庫の中、こだわりは強そうです
ちなみに写真は許可をいただき撮ってます
 

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創業明治元年といった面持ちの千石蔵の構えの蔵ですが
コンピュータ制御の仕込み用発酵タンク、醪は自動的に攪拌できるので櫂入れの必要がないといった近代的な設備に改装されているそうなんですが、残念ながら酒蔵見学は受けてはいませんでした
 

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豊醸蔵向かいには広大な自社田が広がっていますが
その奥には地層を人工的に露出させた断層見学ができる公園『フォッサマグナパーク』があるとのこと
このあとよらせていただきます
 

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豊醸蔵で買ってきた「根知男山の純米吟醸」「根知男山耕地」「根知男山蔵元分離酵母仕込み」飲み比べセットを1月のとある休日、どこもいけないことを言い訳に昼から飲み比べることにしました
次回は全国にある「男山」の試飲というのをやってみたいものです
 

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目の前に聳え立つ「頸城駒ケ岳」をはじめ
根知から田園の奥にポコポコ並ぶ「妙高戸隠連山」
この地域はフォッサマグナ(大地溝帯)と呼ばれています
かつては海だった場所がマグマが地下からあがってきて隆起し、そのマグマが冷えて固まった隆起しそのマグマが冷えて固まり山々が形成されています
さてそのフォッサマグナ、映画「黒部の太陽」でも、フォッサマグナによる破砕帯の話が出てきます
いや出てくるというよりは、フォッサマグナと呼ばれる断層地帯による破砕帯が憎っくき敵
そう影の主人公です
その陰の主人公をやっつける(破砕帯を貫通する難工事)という映画だったように思えました 
 

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ちなみにフォッサマグナとは、ラテン語で「大きな溝」
明治時代に日本に来たドイツの地質学者・ナウマン博士が発見し、命名されました
根知男山 渡辺酒造店 豊醸蔵から車で3分
この地を通る断層(糸魚川静岡構造線)を人工的に露出させて断層の状態を見学可能にした「フォッサマグナパーク」はありました
 

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フォッサマグナパーク、まずは「枕状溶岩」
五角形や六角形の柱状節理が集まってできた日本最大の枕状溶岩
枕が積み重なったような模様がある溶岩で、水中で流れだした証拠となります
立体的には、チューブ状の溶岩が何本も重なったもの
そんな枕状溶岩の露頭部や
 

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遊歩道沿いには「車石」と呼ばれる枕状溶岩が見て取れました
 

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「塩の道」
ウトウとは、塩の道の勾配をゆるやかにするために、人工的に削られたU字形の凹地です
史跡「大野のウトウ 」は特に見事で、新潟県糸魚川から長野県塩尻までの全長120キロメートルの道は歩荷(ボッカ)と呼ばれる人たちが牛や馬に載せて運んだことで知られています

ちなみにあの戦国の武将上杉謙信と武田信玄で知られる「 敵に塩をおくる(義塩) 」の故事「争ふべきは弓箭にあり。米、塩に非ず」の由来となったとも言われた道とも言われています
 

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「フォッサマグナ」を解説する表示板を読むと
日本列島は実は一枚岩ではなく、もとは中国大陸の一部だった日本列島が太平洋側に押し出されたうえ、新潟と静岡を結ぶライン(糸魚川-静岡構造線)で二つに「ボキっと」折れてしまい
その間にできたのがフォッサマグナなんだそうです

 

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断層破砕帯をはさんで、西側のユーラシアプレート約4億年前の古い岩石(左手)と東側のフォッサマグナ約1600万年前の比較的新しい岩石(右手)が接しているのが見て取れますが
 

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見てるだけじゃつまらないので(西側)ユーラシアプレートと(東側)フォッサマグナを一跨ぎしてみました
 

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だんだん興味がわいてきて、このあと糸魚川市のフォッサマグナミュージアムにも立ち寄ることに
ちなみにそのフォッサマグナミュージアム竹下登内閣が掲げた「ふるさと創生事業」で作られたものなんだとか
ミュージアムにはナウマン博士の功績が展示されていますが
ちなみにあの「なうまんぞう」はナウマン博士に因んで付けられた和名なんだとか
 

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加賀の井酒造酒蔵見学

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新潟県糸魚川市の街のど真ん中にある
「加賀の井酒造」にやってきました
新潟県最古の酒蔵で慶安3年(1650年)創業と言いますから、江戸時代徳川家光が将軍だった時代の酒蔵です
目的は酒蔵見学、無論予約の上での酒蔵見学です

写真に写っているのがその酒蔵ですが、随分と新しい建物に見えます
それもそのはず、2016年12月の糸魚川大火で老舗の酒蔵が焼け落ちてしまいましたが、大火を乗り越え2018年に復興した建物がこれです
酒造りは仕込む時期が重要なことから、急ピッチで進められた酒蔵の再建計画
そのため北海道上川町にある上川大雪酒造の酒蔵を設計した建築士の大島有美さん(アトリエオンド一級建築士事務所)が、設計し短期間で落成させたようです
ちなみにその上川大雪酒造は、三重県にあった酒造会社を北海道に移転新設したという珍しい酒蔵で、内部では効率的な作業導線や見学用のルートがしっかり整備されており、酒蔵づくりの参考になる構造だったそうです
 

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画像は糸魚川大火に被災し更地になった加賀の井酒造
(エコ・ライス新潟HPより拝借)
 

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その加賀の井酒造
なんで新潟県糸魚川市にある酒蔵なのに、銘柄が「越後」ではなく「加賀」なのかと思っていたら
この酒蔵、加賀藩との結びつきが大変大きいようで
江戸時代に参勤交代で江戸へ向かう加賀前田家がこの地で休憩され
加賀藩を始めとする加州三藩の藩主、家老に献上、愛飲され
前田利常公から「加賀の井」と命名されたのだそうです
 

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写真の土蔵は同社敷地内の西端に立ち、店舗や酒蔵など6棟あった建物の中で唯一残っていたもので、そんな加賀藩の参勤交代時の宿として置いた本陣があった際の付属施設だったそうです


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店舗や酒蔵など6棟あった建物については、こうした当時の図面が残っていたそうです


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新たに再建された酒蔵ですから、すべてが新しい設備の酒造り
建物外部にある見学通路から施設内部を見学出来るようになっているのは
上川大雪酒造の緑丘蔵と同じ造りですが
この日はTVかなにかの取材を受けていた様子でした
 

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まずは仕込みタンク
 

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そして貯蔵タンク、しぼりたての新酒に火入れをした後、貯蔵タンクで貯蔵熟成されます
上部には木製の通路がありますが、こうした簡易的な建物の造りが急ピッチで再建された酒蔵の設計だったのかも
  

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窓の中に奥の部屋に仕込んだもろみを絞る圧搾機が見えますが「YAB・・・」の文字が見て取れますので
ヤブタの自動圧搾ろ過機で搾っているのでしょうね
 

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再建の際、この場所にこだわったのは井戸の存在
蔵で使っている仕込み水は発酵に向いた硬水
「同じ場所で368年酒造りを続けてきて、水だけは井戸から湧いているものを今までずっと使ってきたという歴史があるので」ということ
それに加え、今後襲ってくるかもしれない大火を鑑み地下に貯水槽も作られているのだとか
そんな300年以上の歴史のある井戸の水ですが、やはりそこは法律の壁、保健所などの基準に合わないのか塩素を加えねばならないようで
仕込み前に再度このフィルターでその加えた塩素を脱塩素しているようです
   

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ここで瓶に充填され出荷されます
伺ったのが日曜という事もあり、充填機は動いておりませんでした
 

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最後に試飲
試飲や販売などを行う施設は後回しになったのでしょう
まだ施設は整ってはいないようです
ということで倉庫の一部で試飲し
 

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試飲して、気になった2本を購入
「純米吟醸 加賀の井」
これは2020年KURA MOSTER(2017年から開催されているフランスの地で行うフランス人のための日本酒コンクールです。)で純米酒部門 金賞受賞したお酒

「純米吟醸 加賀の井(たかね錦)」
とくにこの「たかね錦」県内産の酒米だそうですが、他の酒米と比較するとやや小粒ですがタンパク質の含有量が少ないため、すっきりとした味わいのお酒になるそうです

双方ともに食中酒として人気がるようなので、「幻魚の干物」や「いかの丸干し」あたりを取り寄せてそいつを肴に一杯やろうかと思います

 

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こんな時期でしたが、丁寧な説明で酒蔵見学させていただき感謝・感謝です

糸魚川にある加賀の井酒造から宇奈月温泉への帰り道
天下の険として有名な親不知、子不知海岸が展望できる親不知記念広場にやってきました
 

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ここ親不知記念広場から望む海岸線
北アルプスはここから始まりますが、飛騨山脈の北端が侵食されたためにできた、ダイナミックな断崖絶壁が日本海へ落ち込んでいます
昔は越後から越中へ抜ける道はここしかなく、この海岸沿いを通って行きかっていたそうです

 
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親不知記念広場にある愛の母子像には
愛の母子像が国道を往来する人々の安全を見守り、台座には糸魚川が生んだ文豪 相馬御風の「かくり岩に 寄せてくだくる 沖つ浪の ほのかに白き ほしあかりかも」の歌が刻まれています

とはいえ母子像というとどうしてもこの歌が思い出されます
それが平清盛の弟、頼盛の夫人が夫の後を慕って親不知を通りかかった折、2才の愛児をふところから取り落とし、波にさらわれてしまった際に悲しみのあまり詠んだ「親知らず 子はこの浦の波まくら 越路の磯の あわと消えゆく」というとても悲しい歌
この歌が由来となり親不知、子不知海岸の名がついたそんな話もあるそうです
 

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続いて国道8号線を少し進んだところに
親不知観光ホテルがありますが、駐車場に「国名勝 おくのほそ道の風景地 親しらず」の看板があったのでこちらにも立ち寄りました
どうやら松尾芭蕉ゆかりの地らしいのですが、松尾芭蕉はこんなところにも来ていたんですね
  
 
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看板を見るとどうやらこの駐車場から親不知、子不知の海岸線まで降りることが可能なのようなので
日が落ちかけているうえ、東側遊歩道はけもの道に毛が生えた程度の通路で不安もありましたが、降りていくことに
途中「親不知レンガトンネル」という土木遺産にも出会いました
大正元年に竣工した鉄道で北陸道最大の難所天険親不知の断崖絶壁を貫通させ、整備された鉄道トンネルだそうで
昭和40年まで使われていたそうです
 

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廃線マニアにはたまらない景色なんでしょうね
 

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遊歩道を下るとさらに勾配がきつくなりましたが、そこからは急階段を降りていくことに
 

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10分くらいの行程でしょうか
なんとか親不知子不知の海岸線にたどり着きましたが、そこは荒波砕ける日本海
もう少し干潮になった時に渡ったんでしょうけど
ちょっと遅れたらこんな波の海岸線を渡らなくてはならぬと思うとぞっとします
 

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荒波で轟音とどろく海岸線ということもあり
動画で撮っていたところ、思わぬほど大きな荒波が押し寄せてくることに
間一髪のところで波は交わしましたが、スニーカーはびっしょり濡れてしまい
あやうく私も清頼盛の夫人の愛児よろしく波にさらわれてしまうところでした
 

富山3日目は朝食をさっさと済ませたのちチェックアウト
高速道路をひた走り目指したのが
1995年12月に岐阜県白川郷、五箇山相倉とともにユネスコの世界文化遺産に登録されました
「五箇山菅沼合掌造り集落」
高速道路の五箇山ICを降りてすぐの場所にありました
山あいを流れる庄川のわずかな河岸段丘にある山村集落で、9棟の合掌造り家屋が現存
そうここ五箇山はその昔、秘境
白川郷とは違い、大々的に観光地化されていないのが良いですね
 

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この時まだ朝の8時くらいでしたが
「五箇山民俗館」は空いていたようなので
この民族館、菅沼で最も古い合掌造りの内部を改築し、先人たちの知恵が生かされた生活用具や資料を300点余り展示しているとのこと
  

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中に入って順路通り散策
まず目に飛び込んできたのが、囲炉裏
日本人がもつ憧れの一つかと思われ、合掌造りと言えば欠かせないアイテムです
この頑丈そうに見える囲炉裏の自在鉤に鉄鍋を掛けて味噌汁や富山名物のスイトン鍋が作られていたのでしょうね
そして奥に見えるのは薬箪笥、木の風合いが趣がありますね
そう富山と言ったら薬売りが有名ですよね


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農地が少なく、五箇山の主要産業のひとつ和紙づくりで紙漉きなどに用いた道具なども展示


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手前にあるのは木製の脱穀・精米機でしょうか
すすけて真っ黒なのは、ずっと囲炉裏の煙で燻され続けてきたからなのでしょうか
奥には機織り機も見られました
 

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そしていよいよ
階段を上り、屋根裏へ
 

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アマと呼ばれる天井裏には養蚕のための用具が展示されています
 

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合掌造りと言えば「養蚕」
かつての日本ではこうした囲炉裏の熱を使った屋根裏部屋での養蚕が盛んで
養蚕業は日本の主要産業で、NHKの大河ドラマ「坂の上の雲」でも
絹織物・絹糸は「外貨獲得産業」として重視され
爪に火を点すような生活の中から、得た外貨で諸外国から戦艦などを買い
日本の近代化(富国強兵)の礎を築いた話もありました
日本海海戦においてバルチック艦隊に勝利した連合艦隊の旗艦「戦艦三笠」を買うための外貨はこうしたものの積み重ねだったんですね


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さてそんなアマには珍しい展示物が
川に綱を渡し、その綱に籠を吊り下げ籠に人や物資を乗せる「籠の渡し」だそうです
川に橋も渡せないそんな時代だったんですね
 

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続いて向かいにある「塩煙の館」

 

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戦国時代を彷彿させる塩硝の館でまずは記念撮影
 

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ちなみに見学料は五箇山民俗館と合わせて大人一人300円でした


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「五箇山 塩硝のおこり」案内を読むと
『四百年ほどまえから加賀藩の支配下にあった五箇山では、火薬の原料である「塩硝づくり」が盛んにおこなわれていました。
山深い秘境は、幕府の目を逃れる塩硝製造の立地条件としては好都合であったらしく
素朴な手法の塩硝づくりは、明治初期まで続けられました。』とあります
火縄銃に使われる黒色火薬は本来硝石を原料としますが
硝石がほとんど産出しないため輸入に頼るしかない日本において編み出されたのが、この『塩硝』
今回の旅で初めて知りましたが、江戸時代しかもこんな秘境にバイオテクノロジー工場(軍事工場)があったという
まさに神秘的な話を聞くこととなりました
ちなみに本来なら『煙硝』と書くべきですが、そのは幕府から目を逃れて造られたこともあり
『塩硝』と名を変えていたとのことです
これが五箇山における、3個目の主要産業
紙漉き・養蚕とはちがい裏の産業で江戸時代に五箇山を治めていた加賀藩の奨励と援助を受けて、五箇山の中心産業にまで発展したそうです
 

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塩硝(黒色火薬の原料)の作り方
まずは材料(蚕の糞・ウド・稗・蕎麦・麻・ヨモギ・サク)


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「塩硝土」
家の床下に穴を掘って、稗がら・麻・ヨモギ類の葉・乾いた土に蚕の糞を積み重ねる

 
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それを4年以上ねかせて、人口の硝酸カリウム「KNO3」が生成されるといった
江戸時代のバイオ技術がここにありました


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中国の四大発明の一つである「火薬」
特に火縄銃で使われた「黒色火薬」の原料である天然硝石は欧米やインド・南アフリカ・エジプトなどで産出されましたが、日本では産出されず
かわりにこうしたバイオテクノロジーで秘密裏に生み出されていたんだそうです
そして江戸時代に育まれた高度な技術力は現代に引き継がれたようです


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そうしたバイオテクノロジー工場(軍事工場)の器具や
 

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国産化されるようになった火縄銃も展示
なんだか300円の見学料でずいぶんと勉強させられました
朝一で伺ったこともあり、マンツーマンのスタッフによる解説も聞けました
 

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五箇山は耕地が狭いのですが、ある程度水田は有ります
そんな田んぼの一角に稲の刈り取り後に生長した穭(ひこばえ)が出ていました
というかこれはもはや「穭田」
 

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こうした合掌造りの建物にBSアンテナは無粋だなどといった話を聞いたことが有りますが
こうした集落には年配者が多く(人の住んでいる「生きた世界遺産」)、楽しみと言えばTVくらい
このくらいは認めてあげてほしいものだと思いました
そうそうここ五箇山菅沼合掌造り集落は景観が重要なのようでBSアンテナも合掌造りに合わせて着色カモフラージュされていました
 

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さてまだ時間に余裕があるようなので
次に五箇山はもう一カ所、五箇山相倉合掌造り集落を訪れようと思います

五箇山菅沼合掌造り集落から車を走らせ15分余り
次の目的地「五箇山相倉合掌造り集落」へやってきました
集落の入り口で集落の保存協力金として500円を支払います
さすがにこちらは少し人気の観光地、団体客を載せたバスも来ていました
まずはそんな団体客の後ろについていき相倉集落の全景が撮影できるスポット
駐車場の上の坂道を昇り「相倉集落展望台」へ


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次は集落を見て回りますが、ここには23棟の合掌造り家屋が現存し生活が営まれているのだとか
集落に入りまず見えてきたのが「勇助」と「庄七」と言った宿
そうここは泊まれる合掌造り集落
「世界遺産に泊まる」ことが可能で、山里の恵みを楽しんだり囲炉裏端での会話を楽しんだりと貴重な経験が出来るそうです
過去には天皇陛下や秋篠宮殿下も泊られたことがあるのだとか
特に秋篠宮殿下はここ五箇山相倉をえらくお気に入りのようで
「世界で3箇所好きな所がありますが、その中の一つがこの五箇山なんですよ」とおっしゃられたことがあるそうです
 

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写真の合掌造りちょっと小さめですが、家屋の特徴は、屋根だけの合掌造りで、合掌造り家屋の原型と言われている原始合掌造り「三郎」(旧岩本家)現倉庫です
「ナンマンダブツ建て」と呼ばれているそうです
 


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最後は金沢大学セミナーハウス前のビューポイントから撮影して五箇山相倉集落を後にしますが
五箇山は源平合戦に敗れた平家が五箇山に落ち延び隠れ住んだ里だとも言わてきたという伝説があるそうです
史実として明らかではありませんが、五箇山は「落人のかくれ里」として知られているそうです
ただ民謡の宝庫と言われる五箇山ですが、そのうちの一つ「麦屋節」の歌詞には「波の屋島を遠くのがれ来て」、「烏帽子狩衣脱ぎうちすてて」、「心淋しや落ち行く道は」など落ち行く平家一門の姿を唄っているため、源平の合戦に敗北した平家一門が落ちのびて庄川上流の五箇山に隠れ住み、絶望的な生活から刀や弓矢を持つ手を鍬や鋤に持ち替え、麦や菜種を育て安住の地とし、在りし日の栄華を偲んで農耕の際に唄ったのが麦屋節の発祥と伝えられています
何だかこの秘境感と合わせ真実味がありますね
 

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ということで15分くらいの滞在で五箇山相倉を後にし次の目的地「白川郷」を目指します
そう我が家の旅は目まぐるしいんです

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