2020年8月アーカイブ

新型コロナウイルス感染症対策として4月7日に発令された緊急事態宣言でしたが
6月19日には全国の移動が解禁された
そんなわけで海の日を交えた4連休
いまだ感染者数のすくない大分県の湯布院を目指すことに
 

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使ったのはJAL
「おともdeマイル割り」という航空券を使った旅です
普段ならこうした連休にはとても使えないようなチケットなのですが
やはり新型コロナウイルスを警戒してか、残わずかですがチケットは残っていました
ちなみにこのチケット
一人が1万マイルを使い、「おとも」となるもう一人が2万円から3万円ほど
今回は新千歳から福岡への直行便といった長距離便が3万円ほどと激安
 

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宿も古民家をリノベーションした、由布院の赴きのある宿
もちろん温泉が自慢の宿で貸し切り風呂が4つもある宿が3泊で34,500円のうえ
例のGO-TOキャンペーン対象で22,500円になり
1泊7千円ほどとビジネスホテル並みの価格となりました
おかげで航空券とホテル代合わせて2人で52,500円
これで3泊4日の九州の旅を楽しむこととなります


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ということとで旅の始まりはいつもの新千歳空港JALファーストクラスチェックインカウンター
ここを訪れるのが、なんとこれが半年ぶりとなりました


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JALダイヤモンド・プレミアムラウンジ
連休と言う事もあり結構混雑していました
 


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ただいつも誰かが使っている、このマッサージチェアが空いていましたので
20分ほど揉んでもらい、リフレッシュ
このあとの蜜となった旅程の前にリラックスさせてもらいました
 

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ラウンジの食べ物もソーシャルディスタンス
おにぎり(鮭・野沢菜)やパンは出ていましたが、味噌汁、スープは有りませんでした


そのうえこのあと福岡空港から宿となる湯布院まではレンタカーを運転していかねばならないため、残念ながらいつもの樽生ビールは飲めません
 

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ほどなく搭乗時間となり
2時間半のフライト
途中東北の日本海側の海岸線を望みながら
目指すは福岡空港
梅雨前線の真っただ中となりました
 

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うどん伝来の地といわれる博多
「博多うどん」として知られていますが、その麺は、コシが強い讃岐うどんとは真逆で
コシがなく、もっちりふわっとしているのが特徴で
そんな柔らかな麺をアゴ、鰹節などで取った透き通った出汁でいただくのが特徴です

そんな博多うどんに限らず、九州各地には地域に根付くご当地うどんがたくさんあり
どれも一度食べたら病みつきになるそうで
今回の九州旅行の最初の訪問地は地元の方おすすめの名物うどんのお店となりました
 

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そんな名物うどんを食べようと、やってきたのは由緒ある古びた名店とは真逆化とも思える
九州自動車道下り線基山パーキングエリア「モテナス基山」
基山パーキングエリア周辺で事故渋滞してましたが、せっかく教えていただいたのに
これを食べず通り過ぎるわけには行かないと立ち寄りました
中に入ってみると大規模なパーキングエリアとあって九州各地のお土産コーナーやフードコートが並んでいます


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お目当てはなんとこの中にあるフードコート
ラーメン・カレー・定食などのお店などのテナントの一つがこの「つつじ庵」でした
ちなみにこのお店、月に1万6千食以上売り上げる超人気店
普段なら人が並んでいるんでいるようですが、新型コロナウイルスの影響か人はまばらでした
 

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フードコートということで、セルフサービス
メニューを見ると
気No1は肉うどん、No2はかしわうどんとのこと
 

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そこで頼んだのは我が家の奥さんが、写真手前の「かしわうどん」
私はというと冒頭の写真の「肉うどん」
鰹の効いた出汁に甘く煮込んだ牛肉のエキスが混ざったスープが絶品でした
 

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そうそうかしわうどんと言えば鳥栖の名物うどん
そのおこりは昭和31年に、鳥栖駅6番ホームの中央軒において出していた「立ち食いうどん」で、
駅に用はなくとも、わざわざ入場券を買ってまで食べていくお客も居たという名店

そんな伝統がここにもあるのか
このフードコートには立ち食いコーナーまでありました
 

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さて食べたら病みつきになったこのうどん
この九州旅行中にもう一軒くらい伺おうとも思いましたが
他に行くところがあり、これが唯一の九州うどんとなってしまいました

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今回の由布院での宿はらんぷの宿
茅葺き屋根の宿で庭が広くとられていますが
割と最近できたばかり

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特徴となるのは「まねき猫」ならぬ看板娘ならぬ猫
ちなみに下の写真のぬいぐるみは違います
 

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客にかなり慣れているようで、ドアなんか開けてると部屋にまで遊びに来たりもします


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温泉はもちろん掛け流し、4箇所ありしかも貸切で利用できます
まずは母屋にある一番大きな風呂
 

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別館脇にある露天風呂
ここは私のお気に入りで前朝早くに入っていました
 

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そして離れにある岩風呂が2つ
 

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貸し切りということでこんなこともさせていただきました
 

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部屋はダブルベッドにトイレ・シャワー
 

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ダイニングテーブル・冷蔵庫があるだけのシンプルな造り
 

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そんならんぷの宿の魅力の一つがこの母屋にある
 

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供用キッチン
厨房機器とカラトリー
 

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それにダイニングを自由に使わせて頂いています

ここで夜な夜なここで知り合った方と飲み過ごしたりと
外国人あたりはこうしたサービスが嬉しいでしょうね
 

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ちなみにこのダイニングにおいてある缶ビール(350ml)が何と一缶150円とかなり良心的な価格で売られていました
しかもそれがなんと「アサヒ・スーパードライ」と「サッポロビール・黒ラベル」
サッポロビールはきっと近くにあるサッポロビール日田蒸留所で作られたものなんでしょうね
 

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それにエスプレッソメーカーやソフトドリンクのサーバー
 

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氷の生成器などがあり
買ったばかりの大分や宮崎の焼酎をいただいたりと
 

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毎日のようにここのダイニングやキッチンを使わせていただき
湯治気分を味わさせていただきました
 

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今年の4月私の住む北海道を中心に
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う「緊急事態宣言」が発令され
ほとんど全てのキャンプ場が閉鎖
20年近く毎年のように訪れている日高沙流川オートキャンプ場も例外ではなく
5月末まで閉鎖されました
 

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6月からキャンプ場が再開されたものの、キャンプ場受付は12時受付開始
しかも3人ずつ管理棟に入るといったソーシャルディスタンスを守りながらの受付となっているとのことでした


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そんなこともあり、行きそびれていた沙流川
しかも昨今のキャンプブームのおかげでどこのキャンプ場も週末は満員御礼
しばらくは行けないな~と諦めていたところ
SNSグループの情報交換で、Iさんからサイトの空きを知り?(実際には譲っていただき)サイトを確保させていただきました
 

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さてキャンプサイトはというと電源付きとなる
「B54」サイト
ヤマメなどを放流する池がすぐ前のサイトです
今回は2泊、雨も降りそうな空模様とあってサイドオーニングの他にタープを立てることに
 

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早速サイトを構えたら、コストコの鴨だしせいろ蕎麦(霧しな)を茹で少し遅めの昼食を食べつつ
京都醸造所の「ささやかな至福」、箕面ビールの「ももヴァイツェン」をいただきます
そう今回のキャンプはクラフトビールを愉しむキャンプがテーマとなりました


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つまみはすぐに用意のできる大阪土産の定番「蓬莱551」
こいつを電子レンジを使い饅頭を温めいただきました
今回のキャンプは1泊2日
たっぷり時間があることから
電気コンロで微妙な火力調整を行いつつ燻製もたっぷりと作成します

 
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ということで、そのままだらだらと飲んで過ごしますが
電源があるのでコンパクトフライヤーでお座敷串揚げ
 
 
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レンコンなどの野菜やアスパラの豚バラ包み、ウズラの卵やら低温でじっくりと揚げます
ソースも良いですが、春先にここで採った行者ニンニクで作った行者ニンニク塩でいただきます
合わせるのは日本酒、今日も上川大雪特別純米彗星
 

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串揚げに使った天ぷら油はコーヒーフィルターで濾し、固めるテンプルて固めローソクに
テーブルランタンとして赴きありますが
ハッカも入れたので、虫除けにもなるかと思い作りました
 

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さてここ沙流川キャンプ場は目の前を流れる沙流川で川魚釣りが楽しめるのも魅力
夕まずめにヤマメとニジマスをゲット
 

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さっそく塩をたっぷりまぶし炭火でじっくり焼きます
合わせるのは川魚の桃源郷たる上川で醸された、上川大雪純米吟醸彗星
沙流川の天然山女魚の塩焼きに合わずはずがありません
と言うか、釣れるの前提に持参いたしました
 

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夜になると山の中と言う事なのでしょう、日が沈むと気温がグッと下がり、程よい気温、おかげで昨晩は久しぶりにゆっくり寝ました
今日一日マンガ(アルキメデスの大戦)を読んで過ごしますが、目覚めのコーヒーはMAKITA
 

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ここのキャンプ場の魅力の一つ
隣接する日高高原荘での温泉入浴
こちらもソーシャルディスタンスが求められていて
男女のお風呂は8名の人数制限がなされていました
ちなみに入浴客のカウントはこの脱衣かごでなされていました
 

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一っ風呂浴びたら、またクラフトビール
昨日に続いて、京都醸造所の「一期一会」「一意専心」「黒潮の如く」「ささやかな至福」
昨日燻した燻製つまみに朝からやってます
 

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夜は薪をたくさん持参したので、毎晩焚火
熾火となったとろでマキネッタを使いエスプレッソを沸かし
泡盛を加えてアイリッシュ・コーヒーで締め
 

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翌朝もコーヒー
ただしこの朝はベトナムコーヒー
ゆったりと時間を使い、ポタポタ落として
翌週のお盆休みに向かう四国のガイドブック片手にいただきました
 

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さてこんな感じでキャンプを楽しみましたが
繁忙期にキャンプできたのは、某SNSのIさんのおかげ
感謝感謝です

さてまた先月行った九州の話に戻します
福岡空港からレンタカーを使い、ひたすら南下
夕方湯布院に到着しチェックインを済ませた後向かったのが
由布院観光の定番「湯の坪街道」
由布院中心部から金鱗湖周辺まで続くレトロな雰囲気の土産屋やレストランが立ち並ぶ、いかにも観光者向けの通りです
散歩コースにちょうど良いとやってきました

6月25日には新型コロナウイルスの感染拡大防止のため発令されていた緊急事態宣言も全面解除
少しは賑わいが戻りつつあるここ由布院ですが、やはり新型コロナの影響で日本観光客の姿はまばら
特に年配者とすれ違うことはほとんどありませんでした
ただ近年の観光地には珍しく若者が多かったように思えます
逆に言うと年配者はこの新型コロナに警戒しているようです(まぁあれだけTVで煽ればそうならざるを得ませんが)
ただマスクもせずに歩く外国人観光客は少数ですがおりました
 

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湯の坪街道を金鱗湖周辺までしばし歩いたところ
突如現れた、おとぎの国のような複合施設「湯布院フローラルヴィレッジ」
ここには映画「ハリー・ポッター」の撮影地ともなったイギリス・コッツウォルズ地方の街並みを再現した小路とのことですが
こちらはずばり若者の姿しかありません
なんだか不釣り合いな場所に迷い込んだ気になりました
 

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さてその湯布院フローラルヴィレッジ近くにお目当てのお店がありました
それがタイトルの「地酒・諸国珍味 角打屋」
ここ湯布院でなんと角打が楽しめるお店です
 

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もちろん本業?は酒屋
店内には九州特産の焼酎は無論、ここ九州で醸される日本酒が棚にこれでもかと陳列されていました
(ちなみに写真はお店の方に承諾をいただき撮影、blogに掲載させていただいています)
 

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冷蔵ケースには「ゆふいんビール」に加えて
ここにだけしかない「地酒 由布美人」なるポップがありました
なんとこの由布美人、角打屋が酒蔵に造らせたオリジナルの看板商品なんだそうです
 

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店内にはお酒だけではなく漬物をはじめ鶏の炭火焼、柚子胡椒など
日本酒や焼酎にあいそうな九州の珍味も並んでいました
 

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さて角打屋と言うことで、「地酒 角打メニュー」
お酒と肴をいただきたかったのですが
この時すでに午後5時
そうこうした日帰り客の多い観光地の夜は、割合早めの店じまいすることが多く
ここ角打屋も例外ではないようで、私が訪れたときはすでに店じまいが始まっていました

 

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けれど一杯くらいは飲んでいこうと「由布院ヴァイツェン」をタップから注いでもらいいただきます
 

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それに由布美人大吟醸など数杯試飲
ここのおかみさんに写真を撮ってもらいました
また湯布院に来たら、必ず立ち寄らせていただきます
 

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湯の坪街道の終点「金鱗湖」までやってきました
紅葉や湯気のように湖から湧き出る「朝霧」が、この湖の魅力なんだそうですが
残念ながら伺ったのが夏の夕暮れ
紅葉は無論、朝霧を鑑賞することはかないませんでした
 

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ということで、花より団子
金鱗湖から歩いて数分のところに「由布まぶし心金鱗湖本店」がありこちらで足が止まりました
もともと湯布院滞在中に由布まぶしは食べるつもりでしたが、初日にこの店にたどり着く頃はすでに閉店(ラストオーダー午後5時半)しているだろうとふんでいました
まぁ金鱗湖本店ではなく駅前支店は夜も営業しているとのことでしたので、そちらに行こうと思っていましたが
この日の午後6時過ぎでも金鱗湖本店はまだ開いていたことから、せっかくなら本店の料理と思い伺うことに
 

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入店するとたくさんのマネキネコが迎えてくれました
席はテーブル席と座敷がありますが、ここはあらかじめ決めていたプランが有りました
 

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さてまぶし料理といって頭に浮かぶのが、鰻のひつまぶし
けれどこちら由布まぶし心では、鰻のひつまぶしは無論
大分ブランド牛の豊後牛や地鶏のひつまぶしがあり
それぞれテイクアウトが可能なんだとか
しかもテイクアウトが常識となる昨今ですが、この由布まぶし心では以前よりテイクアウトでの提供を行っていてかなり手慣れているようでした
そう今回のプランはそのテイクアウト
 

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オーダーしてから20分余り
出来立てのほかほかの豊後牛重を抱え、今回の宿となる
湯布院らんぷの宿に舞い戻ります
 

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このらんぷ宿の特徴の一つに供用キッチンがあり
流しやIHコンロ、電子レンジなどの厨房機器やカラトリー
それにダイニングテーブルを自由に使わせて頂いています
 

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ちなみにこのテイクアウトの豊後牛重
店内で食べる量より1.5倍から2倍の分量なんだとか
2個ではなく1個の牛重を2人でシェアしていただくことに

さてその豊後牛重、大分のブランド「豊後牛」のサーロインが湯布院産のひとめぼれのご飯の上にたっぷりと載せられています
しかも食べ方にはルールがあり、一杯目はそのまま
二杯目は柚子胡椒・山菜・漬物と一緒に頂き
三杯目はだし汁を注いでお茶漬けでいただくというもの
残念ながら三杯目のだし汁は付いてはいませんでしたので、一杯目と二杯目しか楽しめませんが
それでもさすがは豊後牛
柔らかくて美味かった


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そうそう備後牛重だけでは物足りないのでスーパーで 
「ヤズ」なる地元で食べられている魚の刺身とシメサバを購入
九州の甘口醤油でいただくことに
ちなみにその「ヤズ」ですが、出世魚であるブリの幼魚のことらしく
春から夏にかけて旬を迎える魚なんだとか
 

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これらをインスタントの味噌汁とともに、ビールで流し込みます
他にもさとうのご飯など自炊セット抱えて、湯治気分を満喫いたしました
 

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さて今回の九州旅行
行き先を決めるにあたり、メインに考えたのが「宮崎の都農ワイナリー訪問」
ゴールデンウイークにも予定していましたが、新型コロナ感染防止のため自粛、リベンジでの訪問となりました

そしてもう一つ九州と言えば立ち寄りたい場所、それが「高千穂」「日向」などの日本神話の故郷ともいえる場所でした
ちなみに昭和30年代生まれの私ですが
何故か小中学校時代に歴史の授業などで日本神話について教えられることはありませんでした
けれど「海彦山彦」「八岐大蛇」「因幡の白兎」「天岩戸」などなどを絵本や図書館で借りてきた本で読み、興味を持って過ごしていたのは今でも覚えています
そして最近の歴史マニアに語られる、「卑弥呼」「天照大神」同一説
そんな歴史の根幹も見て回りたいといった欲求もありました

ということで九州旅行2日目は宮崎県美々津
都農ワイナリーにほど近い「神武東征神話」の故郷となる場所です
この美々津、街自体の景観もよく
明治から大正時代にかけて日向灘に面する港町として栄えたということで
立縫の里には、その時代を偲ばせる白壁や出格子、虫籠窓など京風の趣がある街並みで
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています
 

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そしてその美々津立縫の里の先に立磐神社があり
鳥居と御神木の奥に質素な佇まいの社殿がありました
この神社のご祭神は底筒男命、 中筒男命、 表筒男命、の住吉大神の3神に加え
神武天皇の四柱の神々が祀られる由緒ある神社です
神武天皇が祀られるとあってこの神社を参拝すると「水難除」「海上・交通安全」「武運長久」「勝運」といったなんだか猛々しい効果があるのだとか
そんな効果のある神社ですが、この日の天候は雨、他に参拝客も居ずなんだか寂しい感じもしますが、まずは参拝
 

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そしてこの立磐神社に立ち寄ったわけは
境内には神話に登場する神武天皇が東征の際、立ち寄り腰掛け指揮をとったたと伝えられる「御腰掛け磐」があったからです
さすが岩そのものが御神体、崇拝の塊であるこの岩に腰掛けるわけにはいきません
写真だけ撮らせていただきました
 

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続いて伺ったのがその立磐神社正面にある「日本海軍発祥之地碑」
まぁ海軍発祥の地といっても日清・日露戦争や第二次世界大戦中の旧海軍の発祥ではなく
ここ美々津から神武天皇が大水軍を編成して東行の船出をした地ということが起源とのことです
まぁ「水難除」「海上・交通安全」「武運長久」「勝運」といった海軍にはぴったりの効果のある立磐神社がありますので当然といえば当然ですが

旧海軍が関係がないとはいえ、実際には戦時中に皇紀2600年記念事業の一環としてこの碑が建立され、今も碑の脇には自衛隊旗(旭日旗)?が掲げられていました
 

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神武出航伝説のある東征の地、美々津
その地を示しているのは「神武天皇お船出の地」の看板
 

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そして沖合いに見える七ツ礁と一ツ礁と言われる岩礁
この岩礁の間、通称「お船出の瀬戸」を通り東征し、再びこの地に帰ってくることはなかったそうです
そんな風習が今もタブーとして残され、この「お船出の瀬戸」と呼ばれる水路を通って沖合に出る船乗りは居ないのだとか
 

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こんな感じで神話の故郷「美々津」を探求
次はここから割合近くにある都農ワイナリーを目指します

今回の旅の目的地の一つ、宮崎の都農ワイナリー
都農ワインの「キャンベル・アーリー」はイギリスで毎年発行されているワインの専門書「ワインレポート2004(WINE REPORT 2004)」で、世界で最もエキサイティングなワイン100選にも選ばれたいわくつきのワイナリーです
そんな都農ワイナリーですが、実はそのワイナリーの小畑暁社長は我が家の奥さんの大学時代の同級生
そんなこともあり、社長みずからワイナリーを案内してくれることに
 

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まず最初に案内してくれたのは、そろそろ収穫時期となる葡萄畑「牧内ビンヤード」
都農ワインの原料となる葡萄は、100%都農町産
台風がしょっちゅうやってくるうえ年間降水量が3千mmにも達するような多雨地域
一般的にブドウ栽培には不適地と言われる気候の都農町ですが・・・
そんな葡萄畑はビニールの被覆で果実や葉に直接雨が当たらないよう覆われていました
このビニールの被覆は降雨対策だけではなく病害対策・減農薬にも貢献しているのだとか

自然に近い形の栽培で葡萄畑の雑草はあえて抜かずに微生物を蓄えているようで
葡萄畑散策中、雨にもかかわらず何度か蜘蛛の巣に引っ掛かりました
 

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シャルドネはこのとおり近々収穫を迎えるようです
 

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収穫されたピノ・ノワール、シラー、テンプラニーリョ、ビジュノワールは、シンプルに上から圧力をかけるだけで搾るこのバスケットプレスにて搾汁をします
これから収穫時期となるためか、バスケットプレス前では総出で大量のコンテナを洗っていました


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こちらは最新式の搾汁器「Europress T35」
ワイナリー全般に言えるのですが、こうした先進の設備を用い
科学的に醸されているのが、都農ワイナリーの特徴
「設備の先行投資」がこのワイナリーのモットーのようです

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大型ステンレスタンクが見て取れますが
このワイナリーには大小20基のステンレスタンクでワインを醸しているそうです
 

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また買っちゃったーなんて言葉が聞かれた、ワインのろ過機
「マイクローザ」のロゴの入ったフィルターが見て取れますが、お話しすることはできませんが実はこの1本がびっくりするようなお値段なんだとか
 

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イタリアヴェロ-ナに本社を置くMBF社製のワイン用の瓶詰機
10,000本の瓶詰を8時間で行うといった高性能は無論
通常のコルク栓やツイントップコルク、スクリューキャップ(ステルヴァン)
スパークリングワイン用コルク栓に使われるきのこ型にコルクを打って、耐圧用の針金をしたりなどの作業や
最近はやりの「ゾーク栓」にも対応しているようです
聞くところによると、これもかなりお高いんだとか
 

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瓶詰機の近くにはワインの瓶詰を待つ空き瓶たち
ここには透明なガラス瓶が並んでいました
 

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衛生管理は酒造りの基本、ワインは繊細なものですから例外ではありません
この「オゾンだっしゅツイン30」でオゾン水を生成し機械・設備は徹底的に洗浄しているのだとか
 

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ここで伝統的なコルクでの封印作業も体験
昔はこうしてワインに栓をしていたのですね
その昔、ワインの品質を落とすブショネはこの作業も一因だったかもしれません
 

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続いて連れていかれたのが瓶熟成の倉庫
ここにには冷却ユニットが装備され涼し気
そんな倉庫ではワインのラベル張りが人力で行われていました
フレンチオークの樽250本にシャルドネ、シラー、ビジュノワールなどを貯蔵し熟成させているのだとか
 

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瓶内二次発酵によるスパークリングワイン造りも小規模ながら行われていました
 

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最後に2011年に導入されたグラッパの蒸留器も見せていただきました
なにやらイタリア バッサーノ・デル・グラッパに趣き
設備や蒸留方法を視察してきたのだとか
最近はやりの「ジン」の製造にも使えそうですね


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ワイナリー見学後、直営店で土産のワインを物色


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カフェでコーヒーをいただき
昔話に花が咲いていましたが、次の予定の姫泉酒造見学の時間が迫ってきましたので
そうすに都農ワイナリーを後にしました
 

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今回は新型コロナウイルス感染予防の観点から
ワイナリー見学を断っている中、社長自ら長時間にわたり丁寧な説明とワイン造りのポリシーを伺いながらの見学ありがとうございました

写真は宮崎県日之影町を流れる五ヶ瀬川が作り出す渓谷の風景です
今年7月上旬に熊本南部を中心に九州全域に甚大な被害をもたらした記録的な豪雨があり、私の訪れた7月下旬もここ五ヶ瀬川は激流が流れていました
けれど何だか仙人が住んでいそうな森の雰囲気がありますね
それもそのはず森林面積が92%を占める日之影町は、平成18年に全国初の「森林セラピー基地」に認定された森林浴の町です
 


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そんな日之影町を訪れた理由は森林浴ではなくタイトルにあるようにここ日之影町にある姫泉酒造の酒蔵見学
激流となった五ヶ瀬川を挟んで川向にその蔵は有りました


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その姫泉酒造、天保2年創業の老舗酒蔵で、ここ宮崎の日之影町の五ヶ瀬川沿いで紅芋、麦、餅米、とうきびなどさまざまな原料で醸す焼酎の酒蔵、昭和43年ころまでは日本酒も造っていたのだとか

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そんな蔵で私たちに七代目姫野社長兼杜氏から直々に昔ながらの、焼酎造りの説明を受け、経験と知識、そして感を研ぎ澄まして醸す焼酎蒸留の一部を垣間見させていただきました
 

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写真はドラムと呼ばれている機械
このドラムは回転式になっており、回しながら米を均一に蒸していきます
蒸した後は蒸した米を40度まで温度を下げて種付けされますが

見学者用なのでしょう丁寧に説明書きがあり
①ドラム
1.米洗い浸せき
2.蒸寸
3.冷して種麹をかける
と書かれていました
  

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続いて麹棚
これも説明書きには
②麹棚
1.ドラムで一晩おいた麹を発酵させる
2.一晩置いた麹を一次仕込に送る
と書かれていました
 

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続いて一次仕込み
ここで製麴された麹を水と酵母と混ぜ合わていきます
ここで登場するのが仕込み水

そうこんな山奥の森の中で古くから
この五ケ瀬川沿いの日之影町に蔵を構えた理由はずばり「仕込み水」
数千年前の阿蘇の大噴火により流れ出た溶岩が木々を焦がしながら堆積し、数百メートルにもなり冷えて固まりその下に形成された炭化された層(蔵の対岸となります)から湧き出る泉を発見したのが先代の当主です。この水が、清酒、焼酎造りに適していると考えた先代が、現在130年以上経つ蔵をここに構えた一番の理由だと言われております。現在も対岸より湧き出る水源よりホースで引っ張り、焼酎造りの仕込み水、又、近隣住民の生活用水としても使われています。
水は、当社の命ともいえる先代が残した偉大なる財産です。
(姫泉酒造HPより拝借)

こんな話を姫野社長が熱く語っていました

 

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ちなみに三角棚にある麹を、ホーロータンクに投入するのは人力
手押し車でこのスロープ状の登坂板を使いタンクに投入するのだとか
なかなかの重労働のようです
 

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さすがは天保2年創業の老舗酒蔵
私が生まれたころ作られたホーロータンクが今も現役でした

 

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こうして作られた一時もろみ
そして2週間ほどかけ発酵させたもち米焼酎作成段階の芳醇な「二次もろみ」
双方香りをかがせていただきました
 

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そんな仕込みをしているこの蔵は約130年以上経っており、酵母や細菌が蔵に宿り、柱や壁を黒く染めていました
 

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発酵を終えた「もろみ」はこの常圧蒸留釜で蒸留され原酒になります
 

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原酒は樽などで熟成され
琥珀色した甘みのある「米焼酎 天保二年の約束」などの焼酎となります
 

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瓶詰め作業や洗浄に使われる道具たち
 

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蔵の屋根裏部屋にも連れて行っていただきました
ここには日本酒を醸していた時の酒造りに使われてきた貴重な道具などが保管されていました
ただ残念なのが、博物館級の古い酒造りの道具が酒蔵見学の際に盗難にあったりした事もあり、現在は団体の見学はお断りしていりのだとか

そうそうこれは内緒ですと教えられた
焼酎の品質を左右する重要な成分の一つの油状成分
そのろ過方法がなかなか九州らして感動でした
 

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最後に焼酎の土産を物色
ワインのような味ていう限定芋焼酎「月と陽」と本格芋焼酎「無濾過御幣~夏茜~」を購入
これらは次回キャンプで楽しもうと思います
 

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姫野社長自ら焼酎造りを丁寧に説明いただきましたが
先般行った都農ワイナリーとは真逆となるような「新しいものはいくらでも生まれてきますが、古いものは一度辞めたら作れない」といった経験や人の感による酒作の一端を見させていただきました
お忙しい中、私どものためにご説明いただき感謝感謝です

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